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瑞鶴「もう二度と離さない」
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235 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/09(土) 23:08:38.40 ID:tyCZGproO
瑞鳳「全員分のお茶淹れて来たよ」コトッ
提督「ありがとう」
瑞鳳「うん」
瑞鶴「瑞鳳、ありがとう……さて、話し合いを始めようか」
陽炎「そうね」
瑞鶴「早速だけど、提督さん。提督さんが考えているSN作戦の概要ってどんな内容なの?」
提督「話す前に地図や、全員の名前が入った駒が欲しい」
陽炎「ちょっと待ってて」
瑞鳳「他に何か必要な物は?」
提督「あとは筆記用具だけで十分だ」
陽炎「お待たせ!」ドサッ
提督「御苦労。助かる」
バサッ
提督「理解出来ない点、疑問点等があれば逐次発言してくれ」
瑞鶴「うん」
236 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/09(土) 23:09:19.96 ID:tyCZGproO
提督「SN作戦遂行の目的は、現在我々の最重要拠点である資源地東部オリョール海の島々への脅威を減らすことにある」
提督「その為に、ソロモンやニューギニアに戦線を拡大し、敵の侵攻から防ぐ盾とする」
提督「では作戦の詳細について話そう」
提督「まず、我々横須賀鎮守府艦隊はかつての帝國海軍が泊地を築いたというショートランドへ前進し、ショートランド近海の敵を殲滅、制海権を奪取する。これは、本格的な作戦を開始する以前に達成し、SN作戦開始時には作戦に耐え得る程度の資源や施設を作らねばならない」
瑞鶴「提督さん、一つ質問いい?」
提督「何だ?」
瑞鶴「ショートランドだけを勢力下に置くの?」
提督「正直迷いどころではある。ラバウルやトラックも出来れば勢力下に置きたいのだが、それを実行するとなるも、時間や労力が比べ物にならない程かかってしまう」
瑞鶴「確かに……」
提督「これについては、後ほど話し合おう」
瑞鶴「うん」
提督「続けるぞ。ショートランドの準備が整い次第、我らは駆逐艦と輸送艦を中心とした輸送艦隊を編成。ソロモン攻略の最前線のコロネハイカラ島に資源物資を輸送し、ショートランドに戻るを数回繰り返す」
陽炎「司令! 一つ質問!」
提督「いいぞ」
陽炎「コロネハイカラは、ヘンダーソン基地から空襲されない? 確か飛行場姫がいるとか言ってなかったっけ?」
提督「ああ。その可能性はかなり高い。だからこそ、対策は練らねばならない」
陽炎「対策はあるの?」
提督「とりあえずだがな。輸送作戦は夕暮れと同時に開始し、夜間に輸送を済ませて退却する。だが、恐らく敵に勘付かれてコロネハイカラ島は空襲を受ける事になるだろう」
提督「そこで、瑞鶴と瑞鳳は陽が登る前に艦載機で敵の滑走路を破壊し、敵の航空機の離陸を阻止する。少しの時間を稼ぐ事が出来ればいい」
提督「コロネハイカラ島に資源が揃ったら、そこから比叡を旗艦とした水上打撃部隊を編成、出撃。飛行場姫を砲撃と爆撃の両方で攻撃し、沈黙させる」
瑞鳳「でも、例え飛行場姫の滑走路を破壊したとしても、近辺に空母がいる可能性が高いと思うよ」
提督「尤もだ。敵の滑走路を抑えたとしても、敵空母の艦載機に攻撃されたらたまったものでは無い。そこで、多数の索敵機を出して事前に敵の位置や敵の艦載機の様子を探らせようと考えている」
瑞鳳「私達の艦載機で?」
提督「いや、秋津洲と二式大艇だ」
陽炎「あ、確かに!」
提督「二式大艇を多数ショートランドやコロネハイカラ島に配備し、秋津洲に整備や点検をさせる」
瑞鳳「二式大艇なら魚雷や多くの爆弾も積めるから場合によっては攻撃に回ることも出来るね」
提督「そういう事だ。さらに言えば、二式大艇は索敵に耐え得る防御力と対空能力を備えているという点もだ」
瑞鶴「そんなに上手く行くかな?」
提督「不確定要素の方が高い。だが、不確定要素を嘆いていては何も始まらない。いかに不確定要素以外の部分を確実にするかが大切だ」
瑞鶴「そうだね」
237 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/09(土) 23:11:57.69 ID:tyCZGproO
提督「とりあえずだが、横須賀の動きとしてはこの様な行動となる。大湊以外の鎮守府には、西方の牽制をして貰おうかと考えている」
陽炎「欧州側を? どうして?」
提督「敵の撹乱と分散、日本の防護の為だ。我らが南方へ向かっている間、西方と東方はがら空きになる」
提督「特に西方はアンズ環礁まで一時は進撃したものの、占領はせずに退却している。リランカまで敵勢力が押し戻してくるのは時間の問題だ」
提督「我らが日本から離れている間に本土に侵攻されたらたまったものでは無い。また、西方の敵艦隊が南方の援軍として来られても困る。故に、戦力が壊滅した呉、舞鶴、佐世保には牽制の為だけに出撃して貰う」
瑞鶴「戦力が壊滅しているのにわざわざ戦わせるの?」
提督「今回は西方の攻略が目的では無い。つまり、無理をしての進撃をする必要が殆ど無い。それに、三つの鎮守府の連合であれば、各鎮守府の主力がいかに少なくとも、それらが三つ集まれば主力艦隊と言えるものになるだろう」
瑞鶴「そっか! じゃあ、大湊はどうするの?」
提督「本土と北方、東方の警戒、防衛を引き受けて貰う」
瑞鶴「それならとりあえず、本土が奇襲を受ける可能性は低くなるかな」
提督「とりあえずだがな。さて、編成や細かい部分はまだ決めてはいないが、私が考える大まかな作戦概要はこのようなとこだ。別の案や修正案、その他の意見などがあれば是非言ってくれ」
陽炎「だから駆逐艦を沢山建造したんだ。納得」
瑞鳳「私は概ね賛成。だけど、ショートランド以外の泊地も作るべきだと思う」
提督「安全策を取るか」
瑞鳳「手堅くいかなきゃ、失敗した時のダメージコントロールが出来ないから」
提督「分かった。ならば、話し合おうじゃないか」
瑞鶴「分かった!」
……………………
…………
……
238 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/09(土) 23:16:09.85 ID:tyCZGproO
今日はこれで終わりです
今回は作戦概要の説明で終わりました。この作戦は艦これ2015夏、秋イベの二つを組み合わせているので、作戦目的がゲームとは異なるのはご愛嬌
また来ますね!
239 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/10(日) 00:41:06.52 ID:DhoBBDq0o
乙です
240 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/10(日) 09:46:35.34 ID:41Iq8TVSO
乙です
241 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/22(金) 22:51:37.03 ID:savp9r5UO
翌日
嵐「え!? 近接戦闘の訓練!?」
陽炎「そうよ。司令が直々に見てくれるって」
嵐「でもよ、俺達は海上で砲雷撃戦をするんだろ? 近接戦闘なんて不要じゃねえか?」
提督「砲雷撃戦だけで済めばな。だが、敵が懐に潜り込んで来たらお前はどうするつもりだ? 無抵抗でそのまま殺されるのか?」
嵐「いや、でもそんな事はまずあり得ないだろ」
陽炎「私は前に一度やったわよ。司令に鍛えて貰っていなかったら死んでたかもね」
嵐「マジかよ!?」
提督「ああ。それに敵は海上だけにいるとは限らない。もしも人間がお前を狙ってきたらどうする?」
嵐「それは……」
提督「何か他に反論は?」
嵐「無い……です」
提督「よろしい。では夕張、青葉」
夕張「はい……」
青葉「はい……」
提督「私との組手の前に、まずはペアでの組手の見本を見せてやれ」
夕張「やっぱりやるんですか……?」
提督「当たり前だ。あの様な醜態を晒しておいて何を言う」
夕張「ですよね〜青葉、もしも私が死んだら骨は北海道のメロン畑に……」
提督「下らない事を言っているならばさっさと始めるんだ。それとも、予定よりも厳しく訓練して欲しいのか?」
夕張「いえ! 今の戯言は聞かなかった事にして下さい!」
青葉「夕張、行きますよ」
夕張「了解!」
242 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/22(金) 22:52:06.69 ID:savp9r5UO
提督「新人達はよく見ておけ」
黒潮「ん? 柔道?」
提督「いや、柔道では無く柔術だ。それに、柔術のみならず空手や他の格闘術も組み込んで……青葉! 当て身が弱い!」
青葉「はぃぃ!!」
萩風「柔道とは何が違うんですか? 私はてっきり同じものかと」
提督「柔道は柔の道と書くが、これは柔道というスポーツを通して心の道を養う事が重要とされている。だが、私達がやらねばならないのはスポーツでは無く、生きるか死ぬかの戦争だ。
人を殺す為の技が消えた柔道では無く、相手を殺傷し、自分が生き残る為の柔術こそが重要なのだよ」
萩風「…………」
提督「言いたい事は分かる。だが、自分達が死なない為には生き残る技術を磨かねばならない」
萩風「はい……」
提督「とはいえ、萩風のその優しさは絶対に失ってはいけない。それを喪ったらお前はただの兵器になってしまう」
萩風「はい……!」
提督「艦娘としての有り様を探すんだぞ、萩風」
萩風「司令、私頑張ります!」
提督「うむ。さて、そろそろかな」
江風「お! 提督が今度は戦うのかい?」
提督「そうだ。とりあえずだが、組手はこの様な形式でやって貰う。分かったな」
全員「はい!」
243 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/22(金) 22:53:18.14 ID:savp9r5UO
提督「青葉、夕張。そこまでだ」
青葉「うぁぁ……」
夕張「提督……お手柔らかに、ね……?」
提督「私が手を抜くとでも思っていたか?」
夕張「ですよね〜」
青葉「それでも女の子相手に本気出すのは帝國海軍の将として〜」チラッ
青葉(夕張が提督の背後についた)
夕張「……」コクッ
青葉「どうかと思います! えいっ!」ダッ
提督「狙いは良いが」スッ
夕張「えっ!?」
提督「甘い」ヒュッ
夕張「きゃぁぁぁ!!」ビタン
青葉「うわぁぁぁ!! グエッ!」ビタン
提督「フッ」ズダンッ
夕張「ひっ!!?」
青葉「あ、ああああ! 足が!」
夕張「ててて提督の足が地面にめり込んでます!!」
嵐「すげぇぇぇぇ!!」
風雲「今青葉さんと夕張さんがヒュッて飛んで……え? ええ!?」
提督「ただ、夕張と青葉の力を利用しただけだ」
青葉「いたた……どうして分かったのですか?」
提督「お前の視線が一瞬私の後方に切れたからな」
夕張「化け物……」
提督「何か言ったか?」
夕張「いえ! 何も!」
提督「まあいい。では、新人は青葉と夕張の指導の元訓練を始めてくれ」
全員「了解!」
提督「頼んだぞ夕張、青葉」
夕張「はい!」
青葉「青葉にお任せ!」
………………………………。
244 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/22(金) 22:53:49.98 ID:savp9r5UO
司令室
ガチャ
瑞鶴「あ、提督さん。お帰りなさい」
陽炎「あの子達どうだった?」
提督「とりあえず少しだけ訓練の様子を見てきたが、嵐と江風、阿武隈はいい筋だった。それ以外はとりあえず様子見といったところだ」
瑞鶴「嵐と江風は予想通りだったけど、阿武隈はちょっと以外かも」
提督「おどおどしていて頼りなく見えるかもしれんが、ああ見ててかなり高い能力を秘めているぞ」
瑞鶴「へー。人は見た目によらないって言うけど、それでもやっぱり意外ね」
陽炎「あとは、砲雷撃戦や航行訓練もしないとね」
提督「ああ。そこまでゆっくりはしていられないが、限られた期間で出来る限り練度を積ませてやらねばならぬな」
陽炎「それは私達に任せて! 絶対に生き残れるだけまで育てたげる」
瑞鶴「私も対空戦の特訓なら手伝うよ」
陽炎「お願いします!」
提督「忙しくなるな」
瑞鶴「でも、暇よりはいいかな」
提督「そうだな」
………………………………。
245 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/01/22(金) 22:54:25.19 ID:savp9r5UO
今日はこれで終わりです
また来ますね!
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/22(金) 23:02:30.37 ID:grCMiZT7O
乙です
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/01/23(土) 09:34:57.65 ID:1A20lhdSO
乙です
248 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/02/15(月) 00:01:58.05 ID:fSbZUxMFO
数ヶ月後
ショートランド沖
提督「瑞鶴、第四次攻撃隊を編成して敵の残党に止めを刺せ!」
瑞鶴「第四次攻撃隊発艦!!」バシュッ
提督「熊野! 敵陸上型の様子は?」
熊野「滑走路は完全に破壊完了。生きている砲台をあと二つ破壊すれば敵は多分息絶えますわ」
提督「熊野と夕張、そして水上打撃部隊所属の駆逐艦は引き続き敵陸上型への砲撃を敢行。瑞鶴の護衛の駆逐艦は、舞風と野分のみ隊列を離脱し、瑞鶴が仕留め損ねた水上艦を追撃。それ以外は引き続き瑞鶴を護衛しろ」
舞風「はーい! 野分、行くよ〜!」
野分「うん!」
谷風「17駆逐、瑞鶴さんを中心に輪形陣行っちゃいますか! 敵さんの潜水艦が来ても谷風さん達にお任せだよ!」
浜風「谷風、油断は大敵です」
谷風「油断なんて微塵もしていないからね!」
熊野「水上打撃部隊、撃ち方準備ですわ!」
夕張「完了しましたー!」
熊野「全艦、砲撃開始! とぉぉぉぉぉ!!」ズドーン
長波「全砲門一斉射! ってぇー!!」ズドン
………………………………
………………
……
249 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/02/15(月) 00:02:53.60 ID:fSbZUxMFO
夕張「敵陸上型沈黙しました!」
瑞鶴「提督さん! 敵艦隊の殲滅が完了したわ!」
提督「夕張、敵陸上型の自己修復機能は生きているか?」
夕張「いえ、そのような働きは全く見る事が出来ません!」
提督「ご苦労だった。これでショートランドの奪還は成功だ」
瑞鶴「よかったね! 提督さん!」
提督「ああ」
乗組員「ラバウルを攻略していた第二艦隊の旗艦瑞鳳から入電! 我、目標を制圧セリ! ……成功です! ラバウルも我らの勢力圏になりました!」
提督「ご苦労と打電しておいてくれ」
乗組員「了解!」
瑞鶴「提督さんやったね! あとは大湊の艦隊がトラック諸島とブインを攻略出来れば作戦の第一段階は終わりだね!」
提督「大湊の戦力ならば、横須賀と同規模を有している。戦術を誤らねば恐らくは大丈夫だろう……と、来たみたいだぞ」
瑞鶴「ん?」
コンコン コンコン
提督「入れ」
乗組員「大湊の提督より入電! トラック、ブイン共々攻略完了とのことです!!」
瑞鶴「提督さん!」
提督「ああ。これで本作戦の足掛かりが出来た」
瑞鶴「すぐにショートランドや他の泊地に物資を輸送しよう!」
提督「いや、気が急ぐのは分かるが、落ち着くんだ。まずは各鎮守府との連携を取らねばならないだろう」
瑞鶴「 あ、そうか」
提督「私は一度鎮守府に戻り各鎮守府の提督達と話し合って来る。それまでの間泊地の警備は頼んだぞ」
瑞鶴「私も行かなくていいの?」
提督「出来れば連れて行きたいところだが、今は少しでも多くの戦力をショートランドやラバウルに置いておきたい」
瑞鶴「……分かった。提督さん、頑張ってね」
提督「ああ。すぐに戻れる様にする」
瑞鶴「提督さんが帰って来るまでにドッグや兵舎、港湾設備の設営を進めておくね」
提督「よろしくな、瑞鶴」
瑞鶴「うん!」
………………………………。
250 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/02/15(月) 00:03:34.38 ID:fSbZUxMFO
三週間後
瑞鶴「はぁ……」
夕張「どうしたの? 溜息なんてらしくないわね」
瑞鶴「提督さんが本国に戻ってもう三週間よ。なのに何にも連絡が無いんだもの。来るのは横須賀からの輸送船だけ……」
夕張「提督のこと信じられないの?」
瑞鶴「そうじゃないの。それはないから」
夕張「じゃあ提督と会えない事への不満かしら?」
瑞鶴「…………」
夕張「図星ね」
瑞鶴「そんなに私って分かりやすいかな……?」
夕張「とってもね」
瑞鶴「なんか悔しい」
夕張「それが瑞鶴の可愛いところなんだから、そのままでいいのよ」
瑞鶴「女の夕張にそれ言われてもあまり嬉しくないかも……」
夕張「そんなこと言ってると、瑞鶴が喜びそうな情報あげないわよ?」
瑞鶴「私が喜びそうな情報?」
夕張「はい、これ」スッ
瑞鶴「?」パサッ
瑞鶴「これ、提督さんから!?」
夕張「そ。 とうとう提督から作戦決行の指示が来たの」
瑞鶴「えっと……提督さんは一週間以内にショートランドに帰って来るから、それまでにラバウルで泊地設営、防衛をしていた瑞鳳達もショートランドに合流。そして、一週間後には呉や佐世保、舞鶴の連合艦隊が西部海域のリランカに到着するから、それに合わせてこちらも輸送作戦を開始……」
夕張「あと一週間で提督に会えるわね?」
瑞鶴「うん! ……じゃなくて、今から忙しくなるわよ!」
夕張「あはは! ほんと瑞鶴は分かりやすくてかわいい。じゃ、みんなには私から伝えておくね」
瑞鶴「宜しく!」
夕張「それじゃ、また後でね」スタスタ
瑞鶴「よし、提督さんが帰って来るまでに全て終わらせないと!」
瑞鶴「提督さん、待っててね!」
………………………………。
251 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/02/15(月) 00:04:20.12 ID:fSbZUxMFO
五日後
提督「ほう……もう、ここまで泊地としての機能を……」スタスタ
瑞鶴「提督さん!!」タッタッタッ
提督「瑞鶴か」
瑞鶴「提督さん、おかえりなさい!」
提督「ただいま、瑞鶴。この一ヶ月よくやってくれたな。助かったよ」
瑞鶴「えへへ、どういたしまして!」ギューッ
提督「……何故抱き着く」
瑞鶴「だって、一ヶ月も提督さんと会えなかったんだもん」
提督「それとこれとは……」
瑞鶴「……もしかして、嫌?」
提督「いや、そうではない……まあ今回はいい、か」
提督(本当はあまり特別扱いするのはよくないのだがな……今回ばかりは仕方ないか)
瑞鶴「私、提督さんと一ヶ月も会えなくて寂しかったよ……」
提督「すまなかったな。だが、お陰でとても助かった」ナデナデ
瑞鶴「瑞鶴、提督さんの役に立てた?」
提督「勿論だ」
瑞鶴「よかったぁ〜」
提督「もう一度言わせて貰おう。本当に助かったよ、瑞鶴。ありがとう」
瑞鶴「うん!」
提督「今日は随分と甘えん坊だな。だが、これを瑞鳳や陽炎に見られたら大変だぞ?」
瑞鶴「あ!?」バッ
提督「サービスはこれまでだ。昼になったら全員を集めて作戦の確認を行う。それまでは休んでいなさい」ポンポン
瑞鶴「提督さんは?」
提督「悪いが、私も部屋で仮眠をとるつもりだ」
瑞鶴「分かった。提督さん、ありがとね」
提督「何がだ?」
瑞鶴「特別に甘えることを許してくれて」
提督「ご褒美だ」
瑞鶴「瑞鶴には最高のご褒美だったよ」
提督「それはよかった」
瑞鶴「それじゃ、提督さんおやすみなさい。また後でね」
提督「おやすみ、瑞鶴」
瑞鶴「おやすみなさい!」
………………。
252 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/02/15(月) 00:07:22.84 ID:fSbZUxMFO
今日はこれで終わりです!
艦これ2016年冬イベに参加されている方はいかがでしょうか?
私は全て甲作戦にて初月、沖波、ZARAの三隻を入手する事が出来ました。
まだイベントを完遂していない方は頑張って下さいね!
また来ますね!
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/15(月) 00:32:31.94 ID:uNf5frr8O
乙です
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/15(月) 09:51:38.38 ID:fz6sFGMSO
乙です
255 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
:2016/03/13(日) 23:47:06.73 ID:NjUDgZjOO
こんばんは
明日か明後日に更新予定です。もう暫くお待ち下さい
256 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/14(月) 10:15:21.21 ID:HIh4OlqSO
了解です
257 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/03/18(金) 14:50:56.12 ID:4xz/NE9MO
お待たせしました。今夜更新します。
宣言の日程より遅れてしまった上、今回も短めですが、宜しくお願いします
258 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/03/18(金) 21:19:58.13 ID:yYbRiX9TO
コンコン コンコン
瑞鶴「瑞鶴です」
提督「入れ」
瑞鶴「失礼します」
ガチャッ
提督「どうした? まだ集合時間では無いぞ」
瑞鶴「こんな時に話す事じゃないんだけど、一つだけ聞きたい事があってさ……来ちゃった」
提督「何だ?」
瑞鶴「あの……さ」チラッ
提督「……」コクリ
瑞鶴「提督さんはさ、この戦いってどうしたら終わりになると思う?」
提督「……難しい質問だな」
瑞鶴「私、提督さんが本土に戻っている間、ずっと考えていたんだ。戦争は終わるのかなって」
提督「終わらせたいものだな」
瑞鶴「うん。でもね、深海棲艦との戦いの終わりというものが想像が出来なかった」
瑞鶴「多分他の人は、深海棲艦を壊滅させれば勝ちって言うと思うんだけど、私達はそもそも、深海棲艦が何処から来て何故私達を攻撃するのかすら知らないわ」
提督「同感だ。だからこそ私も答えを出す事が出来ない。可能ならば深海棲艦の生態を知る事が出来れば良いのだが、現状それも不可能だ」
瑞鶴「前途多難だね」
提督「ああ」
瑞鶴「でも、いつか……提督さんと戦いのない平和な時間を過ごす事が出来たらいいな」
提督「全くだ」
瑞鶴「えっ!? 提督さん、今!?」
提督「だからこそ、とりあえず今は目の前の戦いに負ける訳には行かない。絶対に勝つぞ」
瑞鶴「うん!!」
………………………………。
259 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/03/18(金) 21:20:30.29 ID:yYbRiX9TO
仮設港
提督「これで全員揃ったな」
電「あの……あの……」
提督「どうした?」
電「深雪ちゃんがまだ見当たらないのです……」
提督「彼女は、横須賀を出る直前に兵装の不調が発覚した為、修理している」
電「一人でここまで来るのですか?」
提督「いや、1日遅れで輸送艦隊を大湊の駆逐隊と共に護衛しながらこちらへ回航することになっている」
電「分かりました、なのです」
嵐「深雪様の初陣だ〜! とか張り切っていたのに、故障で遅れるなんて残念だな」
萩風「そうね……」
江風「まー、仕方ないじゃん! 後から援軍参上っていうのもありありー」
提督「到着の予定日時が不明な今、深雪を作戦の頭数には入れていないが、到着し次第、状況に合わせて彼女をどこかの艦隊に編入させる予定だ」
響「それが妥当だね」
瑞鶴「みんな、そろそろ静かに。提督さん、宜しくお願いします」
提督「うむ」
260 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/03/18(金) 21:21:05.00 ID:yYbRiX9TO
提督「これより、SN作戦の概要を説明する」
提督「まずSN作戦遂行の目的だが、現在我々の最重要拠点である資源地東部オリョール海の島々への脅威を減らすことにある」
提督「その為に、我々はソロモンやニューギニアに戦線を拡大し、そこを敵の侵攻から防ぐ盾し、もしも今後戦線を拡大する事になった場合は我々の拠点にすることになる」
提督「では、作戦の詳細についてだ。本作戦は複数の段階で作戦を遂行する。また、西方の敵主力艦隊の合流を阻止する為に他の鎮守府と足並みを揃えねばならない故に、速やかな作戦の遂行が不可欠となる」
提督「まず第一段階として、ここショートランド泊地より敵の懐であるコロネハイカラ島へ前線の拠点を移す。つまり、最近行っていた輸送艦隊護衛が重要になるのだが、馬鹿正直に輸送を行っていても、ヘンダーソン基地からの空襲、又は水上打撃部隊による攻撃で壊滅するのは目に見えている」
提督「その対策として、輸送作戦は夕暮れと同時に開始し、夜間の暗闇に紛れながら輸送を済ませて退却する。だが、敵も馬鹿では無いから。勘付かれてコロネハイカラ島は空襲を受ける可能性は大いにあり得る」
提督「そこで、瑞鶴瑞鳳、両空母は陽が登る前に艦載機で敵の滑走路を急襲。ヘンダーソン基地の飛行場姫滑走路を破壊し、敵の航空機の離陸を阻止する。この時点では少しの時間を稼ぐ事が出来ればいい為、完全破壊をする必要は無い」
提督「コロネハイカラ島に資源が揃ったら、そこから比叡を旗艦とした水上打撃部隊を編成、出撃。飛行場姫を砲撃と爆撃の両方で攻撃し、沈黙させる」
提督「コロネハイカラ島に資源が揃ったら、そこから比叡を旗艦とした水上打撃部隊を編成、出撃。飛行場姫を砲撃と爆撃の両方で攻撃し、沈黙させる」
提督「また、飛行場姫以外に敵艦がいる恐れもある為、出来ない飛行場姫を攻略中にも索敵をせねばならない。だが、瑞鶴や瑞鳳の艦載機を索敵に回す余裕はない」
提督「そこで、その打開策として、秋津洲とショートランドに配備した二式大艇を用いて四方を索敵して貰う」
秋津洲「ええ!? 私が!!?」
提督「そうだ。頼むぞ」
秋津洲「うぅ……頑張るかも……」
提督「もしも敵艦隊を発見したら、可能ならば二式大艇による雷撃や爆撃で敵艦隊を奇襲し、少しでも足止めをする様に」
秋津洲「了解、かも……」
提督「続けるぞ。ヘンダーソンを攻略後はFS作戦へ移行する。フィジーとサモアに敵の基地がある可能性がある」
提督「そこで、もしも敵泊地を確認できた場合、当作戦は水雷戦隊と水上打撃部隊と機動部隊に分かれ攻略戦を開始する」
提督「逆にもしも敵泊地が無ければフィジー、サモアまで基地を拡大して作戦は終了とする」
提督「以上が作戦内容の全容だ。次に艦隊編成の発表をする」
261 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/03/18(金) 21:21:39.27 ID:yYbRiX9TO
提督「第一艦隊旗艦、比叡。随伴艦に熊野、青葉、夕張、風雲、長波、清霜」
提督「第二艦隊旗艦、瑞鶴。随伴艦に瑞鳳、摩耶、黒潮、秋雲、秋月」
提督「第三艦隊旗艦、陽炎。随伴艦に不知火、初風、雪風、天津風、時津風、野分、嵐、萩風、舞風」
提督「第四艦隊旗艦、川内。随伴艦に浦風、磯風、谷風、浜風、
提督「第五艦隊旗艦、阿武隈。随伴艦に電、雷、響、時雨、夕立、春雨、江風」
提督「第六艦隊旗艦、秋津洲。随伴艦に睦月、卯月、文月」
提督「第七艦隊旗艦、伊58。随伴艦に呂500」
提督「なお、コロネハイカラ島への輸送作戦時は別の編成を取る」
提督「第一輸送艦隊本隊旗艦、響。随伴艦に雷、電、睦月、卯月、文月」
提督「第一輸送艦隊護衛艦隊旗艦、阿武隈。随伴艦に浦風、磯風、谷風、浜風」
提督「第二輸送艦隊本隊旗艦、時雨。随伴艦に春雨、江風、風雲、清霜」
提督「第二輸送艦隊護衛艦隊旗艦、川内。随伴艦に野分、嵐、萩風、舞風、秋雲」
提督「第三輸送艦隊本隊旗艦、初風。随伴艦に黒潮、雪風、天津風、時津風」
提督「第三輸送艦隊護衛艦隊旗艦、陽炎。随伴艦に不知火、夕立、長波、秋月」
提督「その他艦娘は、周囲の警戒や、有事の際には遊撃部隊として動いて貰うことになる」
提督「以上で作戦の概要と編成の説明は終了だ。何か質問は?」
青葉「はい!」
提督「なんだ?」
青葉「最後のお話で、青葉達その他艦娘は周囲の警戒や遊撃部隊としてと仰っりましたが、編成とかは決めないのですか?」
提督「決めない。理由は索敵範囲を可能な限り広げる為だ。ショートランドとコロネハイカラを中心とし、円を広げる様に各個展開。敵艦隊を発見した場合、近辺にいる者と集合し、迎撃を試みる。それ故に艦隊を組まない方がいい」
青葉「分かりました! 了解です!」
提督「この戦いは、かつての作戦と同じ作戦名を冠したものである。だがしかし、かつての二の舞いには私が絶対にさせない。それだけは約束しよう」
提督「本時刻をもってして第二次SN作戦を開始する。諸君達の健闘を祈る」
瑞鶴「全艦娘、出撃準備!」
全員「はい!」
………………………………
………………
……
262 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/03/18(金) 21:23:07.04 ID:yYbRiX9TO
今回はここまでです
次回から戦闘に入ります。
また来ますね
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/18(金) 21:55:55.77 ID:KeXroq20o
乙です
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 09:44:27.90 ID:3pWYIkXSO
乙です
265 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:04:14.87 ID:RnGzmdtrO
朝霧艦内
提督「各艦隊と外縁部に位置する艦娘からの報告は?」
乗組員「現在特に異変は無し。輸送作戦は順調とのことです」
提督「そうか」
乗組員「どうかしましたか?」
提督「順調過ぎて逆に不安だ」
乗組員「確かに。もう既に敵の潜水艦等に見つかっていてもおかしく無いのですが」
提督「ああ。だが、全く敵艦隊が現れる素振りもない」
乗組員「何かあるのでしょうか」
提督「あるのかもしれないし、単純にまだ気付かれていないのかもしれない」
乗組員「後者ならいいのですが」
提督「全くだ」
乗組員「っと、第一輸送艦隊より入電! 敵の妨害を受ける事なく、輸送艦と共にコロネハイカラ島湾内に到着したとの事です!」
提督「積荷の上陸を急ぐ様に伝えてくれ」
乗組員「了解!」
提督「……嫌な予感がする」
…………。
266 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:04:59.19 ID:RnGzmdtrO
電「響ちゃん、湾内の確認が完了したのです!」
響「スパシーバ。湾内に機雷などの存在は?」
電「無し、なのです。敵の罠は無かったのです」
響「ふむ……」
電「響ちゃん、何かがおかしく無いですか?」
響「そうだね。私も同じ事を考えていたよ」
電「雷ちゃんは気にし過ぎって言っていたけど……でも……」
響「決めた」
電「何がですか?」
響「阿武隈さん、聞こえる?」
阿武隈「聞こえるけど、せめて敬語で話してほしいかな」
響「私達輸送本隊はこのまま輸送艦と一緒に湾内に突入して、積荷の揚陸を行う。だけど、阿武隈さん達は湾外……いや、コロネハイカラ島近海を索敵、警戒をしていて欲しい」
阿武隈「無視しないでよ〜!! ……まあいいや。分かったわ、響ちゃん」
響「よろしく」
電「響ちゃん……その……軽巡の方には敬語の方が……」
響「大丈夫、阿武隈さんは優しいから」
電「もしかして、阿武隈さんの事が嫌いなのですか?」
響「いや、そんな訳ないさ。私は阿武隈さんの事が大好きだよ。揶揄うと面白いしね」
電「何だか、響ちゃんの人間性を疑ってしまいそうなのです」
響「そうかい? これでも本気なんだけどね。阿武隈さんの為になら命だって投げ出すよ」
電「……死んじゃ嫌なのです」
響「大丈夫。私は沈まないし、沈めないから」
電「響ちゃん?」
響「さあ、さっさと積荷を陸揚げしよう。行くよ」
電「あ、はい! なのです!」
…………。
267 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:06:39.32 ID:RnGzmdtrO
コロネハイカラ島沖北西部
熊野「はい。はい。了解ですわ」
熊野「積荷の陸揚げが始まったようですわね」
熊野「あとは第二、第三輸送艦隊が陸揚げをすればコロネハイカラ島の資材量は十分になるはずですわ」
熊野「まあ、このまま敵艦隊が現れなければの話ですが……」
熊野「青葉、聞こえますか?」
青葉「聞こえますよ〜! どうしたんですか?」
熊野「ちゃんと青葉が哨戒をしているのか、少々気になったので」
青葉「酷いですね〜。これでも任務中はしっかり働いているんですよ!」
熊野「…………」
青葉「熊野? どうかしましたか?」
熊野「…………電探に感有り………数は4〜8」
青葉「方角は!?」
熊野「コロネハイカラ島沖の西北西ですわ。敵は近辺の島に沿って接近して来た様ですわね」
青葉「今輸送艦隊を襲撃されたら危険です! すぐに迎撃体制を作りましょう!」
熊野「ええ。提督に報告をして指示を仰ぎます」
青葉「お願いします!」
268 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:07:15.74 ID:RnGzmdtrO
熊野「こちら熊野。電探に感有り。数は4〜8。方角はコロネハイカラ島西北西へ約10kmですわ!」
提督「来たか。熊野を旗艦に据え、近海に展開している青葉、夕張と共に敵艦隊を迎撃せよ」
熊野「了解ですわ」
青葉「了解です!」
夕張「え!? 私!!? は、はい!! 分かりました!」
提督「熊野。この戦闘では間違いなく数的に劣勢に立たされる。無理だと思ったら、コロネハイカラ島へすぐに撤退するんだ」
熊野「しかし、そうしたら輸送艦隊が叩かれてしまいますわ」
提督「その為の輸送隊護衛艦隊だ。水雷戦隊一隊をそちらに派遣するから安心してくれ」
熊野「分かりましたわ」
提督「阿武隈。第一輸送艦隊護衛艦隊はただちにコロネハイカラ島沖西北西に位置する敵艦隊の迎撃に向かってくれ。そして、先行する熊野の命令に従え」
阿武隈「あ、はい! 分かりました!!」
提督「熊野、出来る限り損傷は出さずに帰って来るんだぞ」
熊野「ええ。当たり前ですわ」
提督「西北西は頼んだ」
熊野「仮称第一遊撃艦隊、作戦開始しますわ!」
…………。
269 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:07:59.72 ID:RnGzmdtrO
乗組員「仮称第一遊撃艦隊、敵艦隊と接敵。交戦始まりました」
提督「第一から第三輸送艦隊の様子は?」
乗組員「第一輸送艦隊は、ほぼほぼ陸揚げ作業が完了しています」
乗組員「第二輸送艦隊は陸揚げの進捗が約半分程で、第三輸送艦隊は先程湾内に停泊したばかりですので、陸揚げ作業は殆ど進んでおりません」
提督「熊野達が迎撃に成功するかどうかで変わるが、今のところ大体予定通りに事が進んでいるな」
乗組員「ええ。むしろ少し早いくらいですね」
提督「そうだな」
乗組員「中将、少々お待ちを……第一輸送艦隊より入電。これよりショートランドへ引き返し、再輸送をするとの事です」
提督「よろしく頼むと伝えておいてくれ」
乗組員「了解」
乗組員「中将! 熊野より通話要求が!」
提督「繋げ」
270 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:08:28.98 ID:RnGzmdtrO
提督「どうした熊野」
熊野「提督、大変ですわ!」
提督「大変? 誰かが大破したのか!?」
熊野「いえ、私達は今の所無傷ですわ! そうではなくて、敵艦隊がもう一つ出現しました!」
提督「何だと!? 場所は?」
熊野「コロネハイカラ島北東部に突如出現!恐らく敵は私達が北西部に釘付けになるようにしていたものだと思われますわ!」
提督「まんまとしてやられた訳か。分かった、こちらは私がどうにかしよう。お前達はこのまま敵艦隊を迎撃する様に」
熊野「了解しましたわ。提督、そちらは宜しくお願いしますわね」
提督「ああ。任せろ」
熊野「通信終わります。御武運を」
提督「朝霧全乗組員に告ぐ。これより当艦はコロネハイカラ島沖北東部に出現した敵艦隊を艦娘の艦隊と共に迎撃する。総員、戦闘配置につけ」
提督「陽炎と初風との通信回線を開いてくれ」
乗組員「了解!」
271 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:09:50.94 ID:RnGzmdtrO
提督「陽炎、初風。緊急事態だ」
初風「緊急事態ですって!?」
陽炎「何があったの?」
提督「西北西に現れた敵艦隊の迎撃により生じた索敵網の穴から敵艦隊がコロネハイカラ島へ向けて休息接近中だ」
初風「仕方ないとはいえ、してやられたわね」
提督「ああ。これは私の責任だ。だが、今は何よりも優先して敵艦隊を迎撃せねばならない。そこで、第三輸送艦隊本体と護衛部隊は朝霧と共に敵艦隊迎撃の任に就いてもらう」
陽炎「司令まで戦闘に参加するの? 私達だけでも大丈夫よ?」
提督「いや、万が一にも迎撃に失敗する訳にはいかないからな。戦力は一隻でも多いに越したことはない。初風もいいな?」
初風「ええ。良いわよ」
陽炎「因みに、コロネハイカラ島南部の護りはどうするの?」
提督「現在展開している索敵網とは別に、南部の水道辺りに第二輸送艦隊護衛艦隊を設置し、警戒に当たらせる。仮に敵が攻勢に出たとしても、攻撃を耐え抜き時間を稼ぐ事が恐らく出来るだろう」
陽炎「了解! じゃあ、私達の作戦は?」
提督「それは移動しながら話す。それよりも、時間帯に出撃命令を出し、湾外を航行中の我ら朝霧に合流してくれ」
陽炎「そうね! ほら、みんな! 今すぐに出撃するわよ!!」
初風「全員出撃するわよ。荷下ろしは手伝えなくなるけど、その代わりにこれから戦闘よ。全員気を引き締めなさい」
黒潮「ウチ、とうとうホンマもんの深海棲艦と闘うんやね」
初風「大丈夫。すぐに慣れるわ」
雪風「訓練通りにやれば大丈夫です!」
天津風「自分を信じて。貴女なら出来るはずよ」
時津風「そーそー! パーっと敵を倒して時津風と遊ぼ遊ぼー!」
黒潮「せやな。ウチ、頑張るわ!」
初風「その意気よ。それじゃあ、第三輸送艦隊本隊、出撃します!」
………………。
272 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/14(木) 23:11:19.11 ID:RnGzmdtrO
今日はここまでです。
霞改二と大潮改二が可愛すぎて辛い。そして江風改二はどうなるのかが楽しみです。
また来ますね!
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/14(木) 23:29:24.12 ID:FEl/yGJXo
お疲れ様です
待ってます!
274 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/14(木) 23:46:02.43 ID:YAia9tW7o
乙です
275 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/15(金) 10:10:47.18 ID:xM+KP/OSO
乙です
276 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/23(土) 23:03:02.05 ID:2KIwJv6EO
コロネハイカラ島沖北東部
初風「陽炎。気付いてる?」
陽炎「……近いわね」
初風「恐らく敵艦隊は6隻。どうする?」
陽炎「まずは私達が囮として、敵の右側部から斬りこむ。その隙に初風達は敵艦隊に対して反航戦を行い、擦れ違いざまに雷撃。ざっくり言うとこんな感じかな」
初風「つまり、状況に合わせて柔軟に対応ってことね?」
陽炎「ま、そういうこと。隙があれば、敵艦隊は私達がやっつけちゃうけどね」
初風「なら、せめて私達は楽が出来る様に祈ってるわ」
陽炎「その時は、横須賀に戻ったら美味しいものを奢って貰うから覚悟なさい」
初風「なら、私達が活躍せざるを得ない状況になったら、お姉ちゃんに奢って貰わないとね」
陽炎「だってさ、不知火お姉ちゃん?」
不知火「それは、陽炎に対する言葉です。不知火には関係がありません」
陽炎「じゃあ、割り勘で!」
不知火「ご馳走様です、陽炎お姉ちゃん」
陽炎「不知火の裏切り者!」
陽炎「……まあいいわ。それじゃ、作戦開始!」
277 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/23(土) 23:03:33.99 ID:2KIwJv6EO
陽炎「みんな、見えたわよ! 敵艦発見!」
不知火「不知火も肉眼で確認しました。これは、軽巡でしょうか」
長波「みたいだな。見た事無いけど砲のサイズからすると多分そうだろうな」
夕立「陽炎、早く突撃するっぽい!」
秋月「待って下さい! ここはやはりこちらの被害を可能な限り抑える為に撹乱から始めるべきです」
陽炎「そうね。まだ敵の軽巡しか見えないのも奇妙だわ。もしかしたら別行動をしている可能性もあるわ。とりあえず隊を二つに分けて片方が探照灯で敵の軽巡を照射。もう片方は敵の伏兵に警戒しつつ雷撃準備」
長波「了解だ。で、隊分けはどうする?」
陽炎「そうね。夕立の首縄係は私に任せて。あと長波も私の隊に編入」
不知火「では、不知火は探照灯による敵のマーキングを、秋月は陰から砲撃による援護をお願いします」
秋月「はい!」
陽炎「探照灯の照射は5分後によろしく」
不知火「承知しました」
ピカッ!
長波「うお!?」
陽炎「は!? 不知火! あんた何を……え!?」
不知火「不知火ではありません! この光は敵の軽巡です!」
陽炎「っ!!? まずい!!」
278 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/23(土) 23:04:30.16 ID:2KIwJv6EO
ズドン! ズドン!
秋月「て、敵の砲撃です!! どこから撃たれているかは分かりません!」
陽炎「くそ! みんな散りなさい!! 敵の探照灯の照射を受けるのは一人になるようにするのよ!」
秋月「了解!!」
陽炎「照射を受け続ける子は回避に専念! その隙に敵の背後と右側部から雷撃を!」
不知火「初風達に連絡は?」
陽炎「あの子なら絶対に動く。むしろ、連絡をしてしまったら敵にあの子達の存在を教える事にもなるわ。あの子達を信じるのよ」
不知火「了解」
夕立「敵の光の動き……夕立が狙われているっぽい!!」
陽炎「同じ方向に逃げているのは秋月と不知火ね? 夕立は少しだけ速力を落として航行! 二人はそのまま夕立が進む方向と同じ方角に向けて航行! 長波は私について来て!」
長波「おうよ!」
夕立「陽炎、夕立も探照灯を照射するっぽい!」
陽炎「お願い! 出来れば敵の軽巡以外の敵を索敵するように広範囲を照らして」
夕立「りょーかい!」
夕立「探照灯、照射!」ピカッ
陽炎「夕立、絶対に生き抜くのよ!」
夕立「任せるっぽい!」
長波「陽炎、早いとこ突っ込むぞ」
陽炎「勿論よ!」
……。
279 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/23(土) 23:06:03.61 ID:2KIwJv6EO
雪風「初風!」
初風「分かってる」
天津風「まさか、深海棲艦が探照灯を使うなんて……」
時津風「反則だー!」
初風「敵に先手を取られた以上、陽炎達の手札からは奇襲という選択肢を喪った」
天津風「でも、陽炎なら不利になった上でも敵の予想を上回ろうと立ち回るはずね」
初風「だけど、それにも限度はある、か」
雪風「雪風達も動きましょう!」
初風「そうね。ま、帰ったら陽炎から美味しいものを奢って貰おうじゃない? みんな、食べたい物を考えておきなさい」
天津風「そうね」
初風「行くわよ。黒潮も準備はいい?」
黒潮「も、もちろんやで……」
初風「大丈夫、黒潮は私が護ってあげるから心配しなくていいわよ」
黒潮「お、お姉ちゃんとしては、その言葉言われんのはツライわ」
初風「なら、早く実戦に慣れる事ね」
黒潮「せやな」
初風「よし。全艦両舷強速! 陽炎達を助けに行くわよ。16駆逐の力見せてやるのよ!」
全員「了解!」
280 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/23(土) 23:06:39.61 ID:2KIwJv6EO
ピカッ
イ級「!!?」
陽炎「艦隊より11時の方向に敵艦発見! 」
陽炎「良くやったわね夕立。長波、雷撃準備! 発射管1番のみ魚雷装填! 発射!!」バシュッ
ズドーン!
長波「よっしゃ」
陽炎「魚雷二本でよく当ったわね」
長波「まあ、長波様も陽炎も訓練しまくってるからな」
陽炎「それもあるけど、何より運が良かったわね」
長波「運も実力の内さ」
陽炎「そうね。そして、これでのこり敵は5か」
ズドン!
長波「おい、あそこ今光ったぞ」
陽炎「マズルフラッシュね。もう一丁やるわよ? 準備は、」
長波「いつでも任せろ。行くよ」
長波「……夕立の奴もう少し頑張って耐えてくれよ……」
…………。
281 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/04/23(土) 23:16:02.13 ID:2KIwJv6EO
今日はこれで終わりです。
艦これ三周年おめでとうございます。
始めた当初はエヴァのSSを書いており、まさか艦これのSSを書くようになるとは思ってもいませんでした。(半分黒歴史)
それが、名作とも言える"とある艦これSS"を読んでからは艦これの世界観や艦娘そのものについて考える様になり、この様に艦これSSを書く様になっておりました。人間何が起こるかなんて全く分からないものですね。
自分語りはさておき、江風改二が実装されましたね。これを物語に反映できるかどうかは未定ですが……
長々と喋りすぎましたね。では、また来ますね!
282 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/23(土) 23:36:02.35 ID:hDcpui9Po
乙です
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/24(日) 09:48:46.84 ID:cy15FnfSO
乙です
284 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/05/23(月) 23:17:47.32 ID:/YVN3pmg0
陽炎「目標、敵軽巡! 長波は全砲門斉射して、私を援護! 私は敵の軽巡に肉薄して近距離から砲撃を試みるわ!」
長波「おうよ! 全砲門斉射! ってぇ!」ズドン!
ホ級「!?」
長波「ほら、まだまだ!」ズドン!
ホ級「……」ズドン!
長波「うわっ、撃ってきやがった! あぶねぇなぁ……」ズドン!
ホ級「……」ズドン! ズドン!
長波「ま、あいつもこれで終わりだがな」
陽炎「長波、ナイス援護! いっくわよー!」
陽炎「沈みなさい!」ズドン! ズドン! ズドン!
ホ級「」
陽炎「敵軽巡撃破! 残りはあの探照灯持ちだけよ!」
285 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/05/23(月) 23:19:23.87 ID:v5cL0WxyO
長波「ちえ、陽炎にいいとこ持って行かれちまったな」
陽炎「ご馳走様。でも、まだメインデッシュが残ってるわよ」
長波「まあな」
陽炎「長波はまだ行けるかしら?」
長波「当たり前だ」
陽炎「うんうん、元気な子はお姉ちゃん大好きよ」
長波「そりゃどーも。陽炎の妹になった覚えは無いがな」
陽炎「夕雲型は陽炎型みたいなものじゃない?」
長波「すると、あたしら夕雲型は姉よりも優れた妹となる訳だ?」
陽炎「そんなことは……」
長波「なにせ夕雲型は改陽炎型だからな。な、お姉ちゃん?」
陽炎「……やっぱり夕雲型は陽炎型から破門よ!」
長波「有難きお言葉」
陽炎「…………とりあえずあいつ倒そうか」
長波「賛成だ」
286 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/05/23(月) 23:20:19.28 ID:v5cL0WxyO
陽炎「不知火と夕立、聞こえる?」
不知火「何でしょうか?」
陽炎「夕立は?」
夕立「はあ……今は……うぁっ……それどころじゃ、無いっぽい! ッ!?」
陽炎「なら、夕立はそのまま回線を開いて聞いているだけでいいわ」
夕立「うん!」
陽炎「不知火と秋月の位置からは、敵の軽巡に対して反航戦からの雷撃を行うのにどれくらいの時間がかかる?」
不知火「敵がこのまま直進すると仮定すれば……約10分といったところでしょうか」
陽炎「じゃあ、私と長波は敵の軽巡に対して奇襲を行って、そのまま同航戦を仕掛けるわ」
不知火「敵が陽炎に気を取られている内に、不知火達が仕留めると」
陽炎「そういうこと。今魚雷はどれ位残ってる?」
不知火「不知火は残り8本。秋月は2本です」
陽炎「後のことは気にしないで、魚雷を全部叩き込みなさい。少なくとも一度はショートランドに戻るんだし」
不知火「了解」
陽炎「じゃ、そういう事で。頼んだわよ」
不知火「御武運を」
陽炎「あんたもね! 通信終わり!」
長波「んじゃ、もう一丁行きますか」
陽炎「突撃よ!」
287 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/05/23(月) 23:21:43.05 ID:v5cL0WxyO
陽炎「さ、長波。覚悟はいいかしら? あいつはかなり手強そうよ?」
長波「ああ」
陽炎「いい心構えね」
長波「そりゃ駆逐艦だからな」
陽炎「駆逐艦魂ってやつ? それとも水雷魂?」
長波「んなもん関係ねえよ。ただ、私達はこの魚雷を敵艦に叩き込むだけの肝っ玉が必要ってだけだ」
陽炎「まあそうね。それが私達の仕事だしね。でも雑談は終わり。そろそろ、軽く作戦の説明をするわね」
長波「頼む」
陽炎「夕立の探照灯の陰から一気に接近。雷撃後、着弾のタイミングで砲撃開始。魚雷が当たれば御の字、当たらなければ同航戦を仕掛ける」
長波「んで、そのまま不知火達の雷撃援護って訳だな」
陽炎「そーゆー事。魚雷の装填は?」
長波「とっくに完了してる」
陽炎「うん。それじゃ、作戦開始!!」
288 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/05/23(月) 23:23:32.41 ID:v5cL0WxyO
長波「まだ気付かれていないみたいだな」
陽炎「そうね……射点修正。いくわよ」
陽炎「長波、魚雷一斉射!」バシュッ
長波「あいよ!」バシュッ
陽炎「砲撃はまだよ。機関このまま。取り舵一杯!」
長波「取り舵一杯!」
陽炎「着弾まで5、4、3……全砲門一斉射!! ってぇ!!」ズドン! ズドン!
長波「てぇ!!」ズドン! ズドン!
軽巡棲姫「!!?」ズドン! ズドン! ズドン!
バッシャーン!
陽炎「なっ!? 」
長波「水面を!!? おい、陽炎!」
陽炎「見抜かれた!!? まあいいわ! そしたら同航戦で砲撃を叩き込むのみよ!」
長波「おう!!」
陽炎「両舷一杯、針路そのまま! 全砲門撃て!!」ズドン! ズドン!
…………。
289 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/05/23(月) 23:27:57.06 ID:v5cL0WxyO
今日はこれで終わりです。
艦これ春イベの調子はどうでしょうか?
現在私は春風、親潮堀を漸く終え、E7甲に挑み始めたところです。
もう終えた人も、まだこれからの人も頑張って下さいね。
では、また来ますね
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/24(火) 00:31:49.27 ID:gD0ts1+fo
お疲れ様です!
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/24(火) 06:58:26.55 ID:c9Dyseeuo
乙です
292 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/06/23(木) 09:21:58.63 ID:+iuZ5yvJO
今日か明日の夜に更新予定です
もうしばらくお待ち下さい
293 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/06/23(木) 23:20:05.17 ID:+iuZ5yvJO
軽巡棲姫「……」ズドン!
バッシャーン
陽炎「くっ……」
軽巡棲姫「……」ズドン!
長波「うぁ!!? くそっ! 艦尾に被弾!」
陽炎「戦闘への影響は!?」
長波「戦闘への支障はない。だけど、このままだとヤバいぞ」
陽炎「あと1分くらい耐えるのよ! そうすれば不知火達がやってくれるから!」ズドン!
長波「へへっ、ハードな役回りだねぇ」ズドン!
陽炎「最初から分かっていた事でしょ」ズドン!
長波「それにしても予想以上だって」
陽炎「それは認めるわ。こいつかなり強い」
長波「一瞬でも気が緩んだら、その瞬間に沈められそうだ」
陽炎「敵ながら練度が凄く高いわ。私達と同じくらいか、場合によってはそれ以上か」
長波「そうなると、軽巡と駆逐の絶対的な火力差が浮き彫りになるってわけだな」
陽炎「まさかこんなに練度が高い深海棲艦がいるとはね。帰ったらもっと練度上げなきゃ」
長波「陽炎、そろそろ」
陽炎「分かってる。10秒後に取り舵20」
長波「了解」
軽巡棲姫「……」クルッ
陽炎「とりか……はっ!?」
長波「うそ……だろ?」
軽巡棲姫「……」ジャキッ バシュッ
陽炎「不知火!! 作戦が読まれてる!! 今すぐ逃げて!!」
軽巡棲姫「……」ズドン! ズドン!
294 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/06/23(木) 23:21:07.55 ID:+iuZ5yvJO
不知火「秋月。作戦は失敗です。取り舵一杯」
秋月「は、はい!」
軽巡棲姫「……」ズドン! ズドン!
バッシャーン!
不知火「くっ!!」
秋月「不知火さん、足元!!」
不知火「!!?」
バッシャーン!!
秋月「不知火さん!!」
不知火「……ぁ」
秋月「不知火さん! 不知火さん!!」
不知火「……」
秋月「陽炎さん!! 不知火さんが被雷!! このままだと轟沈しちゃいます!!」
陽炎「不知火!!」
秋月「あぁ……敵が…………敵がこっちに……」
陽炎「秋月! あんたは逃げなさい! 不知火は置いてすぐに!」
秋月「でも、そしたら不知火さんが!」
陽炎「不知火は私がなんとかするから! 早く!」
秋月「でも……でも……」
陽炎「秋月!!」
秋月「あ……あぁ……」ブルブル
軽巡棲姫「……」ジャキッ
秋月「もう、もう誰かを喪うのは……嫌!!」ガバッ
陽炎「馬鹿!! 秋月、あんた死ぬわよ!!」
不知火「あき……づ、き……」
秋月「大丈夫です……秋月が不知火さんは護りますから……大丈夫です……大丈夫……」ブルブル
不知火「くっ……死なば…………諸共……」ジャキッ
軽巡棲姫「……」ピタッ
陽炎「不知火!! 秋月!!」
秋月「うぅ……不知火さん……」
初風「探照灯照射ぁっ!! 」
295 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/06/23(木) 23:21:41.29 ID:+iuZ5yvJO
ピカッ
軽巡棲姫「!!?」バッ
秋月「……え?」
黒潮「よっしゃ! めっちゃ効いとるわ!」
初風「黒潮、そのまま敵の目を狙い続けて」
黒潮「了解やで!」
初風「秋月! すぐに不知火を抱えて逃げなさい!」
秋月「初風、さん……?」
初風「お話は後! 早く逃げなさい!」
秋月「は、はい! 不知火さん、もう少し頑張って下さいね! 必ず助けますから!」グイッ
不知火「ぁぁ…………」ガクッ
秋月「初風さん、後は頼みます!」
初風「任せなさい!」
初風「第三輸送艦隊本隊もとい、第16駆逐隊突撃!! 目標、敵軽巡! 雷撃戦用意!」
時津風「天津風、いくよー!」
雪風「初風に合わせます!」
天津風「魚雷の準備は済んでるわ!」
初風「両舷一杯、方位そのまま! ビビらないで付いてきなさいよ!」
初風「敵に逆落とし戦法見せてやるのよ!!」
雪風「はい!」
296 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/06/23(木) 23:22:14.23 ID:+iuZ5yvJO
雪風「敵艦までの距離、残り200!」
初風「余裕ね。雪風、そのままカウントよろしく」
雪風「雪風にお任せ下さい!」
時津風「ちっかいっなちっかいったな! てっきーがちっかいなー!」
天津風「こんな時まで能天気なんだから……遊びじゃないのよ!」
時津風「えー? だって、敵に近づいてドーンってやるんでしょ? 遊びだよー! ねー、雪風ー?」
雪風「はい! 残り100!」
黒潮「いやいやいやいや、そろそろ梶を切ろうや……? ぶつかってしまうで?」
初風「まだまだよ!」
雪風「残り50!」
軽巡棲姫「!!?」ズドン! ズドン!
天津風「敵艦発砲開始!」
初風「流石に敵も私達のやる事が分かったか。ま、それでも突撃あるのみね!」
黒潮「初風、もう限界やって!! 今切らんでいつ切るんや!!」
初風「黒潮黙れ!」
黒潮「うぅ……」
雪風「残り20!」
黒潮「うぁぁぁ…………」
雪風「10、9、8、7、6、5」
軽巡棲姫「!!!?」グイッ
雪風「4」
天津風「敵艦、進路変更!」
雪風「3」
初風「馬鹿ね!」
雪風「2」
時津風「いくよー!」
雪風「1」
初風「魚雷発射!! 」バシュッ
ズドーン!!!!
297 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/06/23(木) 23:22:43.80 ID:+iuZ5yvJO
初風「雪風、敵艦の様子は?」
雪風「敵影確認できません!」
天津風「一瞬で沈んだのね」
初風「まさしく轟沈ね」
天津風「ほぼ全ての魚雷が軽巡に命中したから仕方ないわ」
黒潮「あ、あはは…………」
時津風「どうしたのさ、黒潮?」
黒潮「あはははははははははははははははははははは!!」
時津風「初風ー、黒潮が壊れたー」
初風「どうしたのよ黒潮?」
黒潮「アホかー!! あんたらアホかー!!? 阿呆なんちゃう!? どないしてあんなことするんや!!」
初風「あんな事って、どんな事よ?」
黒潮「アホか!! 敵艦目指して突っ込んで、一度も梶切らないとか阿呆ちゃうんか!!? 初風、あんた頭のネジ全部吹っ飛んでるで!」
初風「ああ、そんなことか。だって、相手が避けたじゃない?」
黒潮「もしも避け無かったら、今頃ウチらは海ん中やで!? 避けなかったらどうするんや!」
初風「避けなかったら敵が避けるまで突っ込むまでよ」
黒潮「」アングリ
初風「そんな当たり前の事聞かないで。普通に考えれば分かる事でしょう」
黒潮「ウチ分かったわ……今まで一番頭がおかしいのは陽炎と不知火だと思っていたんやけど、本当に頭が壊れてたんは初風やったわ……」
初風「何よそれ!!? 私なんかより陽炎と不知火の方が頭オカシイわよ!」
黒潮「やっぱり舞風達、第4駆逐隊だけが陽炎型の癒しや……」
雪風「17駆もみんな普通ですよ?」
黒潮「んなわけあるか!! あんなにスレた連中の何処が普通なんや! 特に谷風のスレ方は異常やで!」
天津風「いや、谷風のあれは多分別……」
黒潮「それにしたって普通やないわ!」
時津風「ねえ、天津風〜」
天津風「何?」
時津風「なんか、黒潮がちゃんと関西人してるね」
天津風「……」ベシッ
時津風「痛っ!?」
………………………………。
298 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/06/23(木) 23:23:32.90 ID:+iuZ5yvJO
今日はここまでです
また来ますね!
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/23(木) 23:41:47.90 ID:9LdwmTMwo
乙です
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/10(日) 00:41:36.39 ID:vMzFkE4R0
もう来ないんやろか
301 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/07/19(火) 01:17:17.86 ID:3cF47BN6O
お待たせしております。
明日の夜に更新予定です!
また明日来ますね!
302 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/07/19(火) 01:25:38.43 ID:lYWeWiIa0
朝霧艦内
陽炎「不知火、夕立は大破、私や長波、秋月は中破乃至小破しています」
提督「そうか。すると、作戦の続行は難しいかもしれんな」
陽炎「ごめんなさい……」
提督「だが、お前達でなければあの敵軽巡は倒せなかった。よくやったな」
陽炎「怒らないの?」
提督「何故だ?」
陽炎「虎の子とも言える第三輸送艦隊本隊の戦力を大幅に消耗させちゃったのよ?」
提督「確かにそれは事実だ。しかし、それでもお前達が奴等を止めなければ、輸送艦隊が丸々消失していたやもしれん。それを引き止めたと言うだけでも十分過ぎる戦果だ」
陽炎「司令……」
提督「だからこそ、感謝の言葉を述べたのだよ」
陽炎「うん、ありがと! でも、その言葉はあの子達に言ってあげて。あの子達のお陰で倒せたんだから」
提督「もちろん後ほど伝えるさ。だが、陽炎達も十分頑張った。それも事実だ」
陽炎「もう! 今さら私の好感度を稼がなくたって意味ないわよ」
提督「稼いでいるわけでは無いがな……まあいい。お前達はショートランドに起動後入渠してくれ。コロネハイカラ島にも仮設ドッグは設置するが、現在は敵の制空権内だ。敵の攻撃の脅威に晒されている限りは、可能な限りそこでは入渠させたくない」
陽炎「分かったわ。ショートランドで安静にしているわね」
提督「そうしてくれ。間違っても、修理が完了する前に出撃なんてことをするなよ」
陽炎「はーい」
提督「よし、では不知火達のところに戻りなさい」
陽炎「うん! それじゃ!」
提督「ああ、ご苦労だった」
303 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/07/19(火) 01:26:34.61 ID:3cF47BN6O
提督「瑞鶴、瑞鳳」
瑞鶴「はい!」
提督「そろそろ敵飛行場への攻撃を始める。二人とも艦載機の発艦準備を」
瑞鳳「もう完了しています! いつでもいけます!」
提督「よし、ならばこれより瑞鶴、瑞鳳両空母の艦載機による飛行場への急襲を行う。発艦開始せよ」
瑞鶴「艦載機のみんな、行っちゃって!」バシュッ
瑞鳳「第一次攻撃隊、発艦!」バシュッ
提督「続いて秋津洲」
秋津洲「は、はい!」
提督「索敵中の二式大艇から、敵の情報は来ているか?」
秋津洲「まだかも! まだ暗いから索敵はちょっと難しいかも!」
提督「了解だ。引き続き頼むぞ」
秋津洲「了解かも!」
提督「では、通信を終了する」
……………………。
304 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/07/19(火) 01:27:05.23 ID:3cF47BN6O
ガダルカナル島上空
流星妖精「クライー」
烈風妖精「クライー」
彗星妖精「クライー」
烈風妖精「モクヒョウハマダナノカ?」
流星妖精「ソロソロノハズ……」
彗星妖精「ン?」
烈風妖精「ドウシター?」
彗星妖精「アソコ、ナニカヒカッテ……」
烈風妖精「アソコッテドコサ?」
彗星妖精「ゼンポウノヒダリシタノクモノキレマ」
烈風妖精「タシカニ……イヤ、マサカ……」
流星妖精「テキヒコウジョウハッケン!」
烈風妖精「ヨッシャ!」
彗星妖精「ショウタイゼンキニツグ! テキヒコウジョウハッケン! テキヒコウジョウハッケン!」
烈風妖精「テキノゲイゲキキハ、マダアガッテイナイ!」
彗星妖精「ダイイチ、ダイニショウタイハ、コウコウドカラキュウコウカバクゲキ! ダイサン、ダイヨンショウタイハ、コウドコノママデスイヘイバクゲキ!」
彗星妖精「リョウカイ!」
流星妖精「リュウセイゼンキハ、スイセイタイガバクダントウカゴ、イキノコッテイルヒコウジョウノカッソウロヲコウゲキ!」
流星妖精「リョウカイ!」
烈風妖精「カンセンカクショウタイノ、ニバンキトサンバンキハ、スイセイ、リュウセイソレゾレノショウタイノゴエイニツケ!」
烈風妖精「リョウカイ!」
烈風妖精「ソレイガイノカクキハ、ヒコウジョウニデテイルテッキヤ、タイクウカキヘキジュウソウシャヲオコナエ!」
烈風妖精「リョウカイ!」
彗星妖精「レップウタイ、タノンダゾ! サクセンカイシ!」
305 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/07/19(火) 01:35:58.28 ID:iyZTaLwhO
彗星妖精「コチラタイチョウキ。コレヨリワガキハテキノダイイチカッソウロヘノバクゲキヲカイシスル。ズイカクコウクウタイゼンキ、ワレニツヅケ!」
彗星妖精「ニバンキカラサンバンキヘ。オレガサキニイク。オレガバクダンヲトウカシタラサンバンキハトツニュウセヨ」
彗星妖精「サンバンキカラニバンキへ。リョウカイダ! コウウンヲイノル!」
彗星妖精「オウッ! ソラ、イクゾ!」
彗星妖精「マダダ……マダマダ…………イマダ!」
ヒューン ズドーン!
彗星妖精「ヨッシャ!」
烈風妖精「オミゴト!」
烈風妖精「オイゴバンキ、ヨソミヲスルナ! テキノタイクウシャゲキガハジマッタゾ!」
烈風妖精「オット! アブネ!! マバラダガウッテキテルナ」
烈風妖精「コチラタイチョウキ! ゴエイキイガイハ、カドウシテイルテキノタイクウカキヲユウセンシテネラエ!」
烈風妖精「マカセロ! ウテッ!」ズダダダダダ
烈風妖精「タイクウキジュウイッキチンモク!」
烈風妖精「ヨクヤッタ! イッキニツブスゾ!」
烈風妖精「オウッ!!」
………………。
306 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/07/19(火) 01:36:53.54 ID:iyZTaLwhO
瑞鶴「提督さん! 敵飛行場に向かった第一次攻撃隊より入電!」
提督「続けろ」
瑞鶴「はい! 0520、第一次攻撃隊は敵飛行場を発見。飛行場への攻撃を開始」
瑞鶴「約30分に渡る戦闘により、敵滑走路は二本とも完全に破壊、沈黙とのこと!」
提督「こちらの被害は?」
瑞鶴「敵の高角砲、及び対空機銃による攻撃で彗星2機が撃墜、流星一機が左翼を損傷」
提督「…………予想以上の大戦果だ」
瑞鶴「私もちょっとびっくり」
提督「残った全機が帰投したら、妖精を労ってやれ」
瑞鶴「うん!」
提督「瑞鶴、瑞鳳」
瑞鶴「ん?」
提督「良くやった」
瑞鶴「うん!」
瑞鳳「ありがと、提督!」
………………。
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/27(水) 21:17:46.16 ID:/gM4Ptlt0
はよ
308 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/15(月) 10:31:40.75 ID:dTq6eVVrO
今夜か明日の夜に投稿予定です
前回の更新では、突然エラーを吐き出し、翌日になっても書き込めなくなってしまい、途中で途切れた形になりました。
また来ますね
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/15(月) 18:14:22.88 ID:SeDoPVqT0
ヤター
310 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/16(火) 22:05:18.87 ID:13nlxHEOO
乗組員「中将、意見具申をしても宜しいでしょうか?」
提督「何だ?」
乗組員「申し上げます。本来ならば、ショートランドの資材の半分以上をコロネハイカラ島へ輸送する予定でしたが、ここはコロネハイカラ島への輸送物資を減らしてでも、速攻をかける方がよろしいのでは?」
提督「それは、航空攻撃の戦果の報告を受けての判断か?」
乗組員「はい。現在艦隊周辺には恐らく敵艦隊はもう存在しません。そして、あと数十分で陽が昇り、二式大艇による索敵も可能になります」
乗組員「仮に敵艦の接近があれば、二式大艇の索敵にて察知が出来るため、先手を打って作戦を変更する事は可能です。しかし、後手に回ってしまっては選択肢を減らすだけです」
乗組員「ならば、短期決戦というリスクを負うことにはなりますが、先手を打つメリットを取る方が良いかと存じます」
提督「確かに一理ある。しかし、もしも二式大艇では察知出来ない敵艦、つまり潜航中の敵潜水艦がいたらどうする? または、二式大艇の索敵から逃れる事が出来た敵艦隊がいたらどうする?」
乗組員「……奇襲による被害が予想されます」
提督「そうだ。近海に敵艦がいないという前提条件は安心感を味方に与えると同時に、敵がいない故に奇襲を受ける事はないという、あってはならない先入観が生まれ、それがいい慢心に繋がる」
乗組員「はい……」
提督「もしも敵の奇襲を受け、味方に甚大な被害が出た場合、輸送してきた物資が少なければ、作戦継続可能時間はより少なくなってしまう」
乗組員「はい……」
311 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/16(火) 22:06:56.43 ID:13nlxHEOO
提督「確かにノリと勢いは大切だ。時には何よりもそれらが優先される事もある。だが、基本は石橋を叩いて渡る。それに越した事はない」
提督「我々は限られた、数少ない資源と戦力で膨大な数を誇る敵と戦わねばならない。余分な資源を消費したり、艦娘を喪う事は可能な限り避けねばならない」
乗組員「……はい。おっしゃる通りです出過ぎた真似をしてしまい、誠に申し訳ありませんでした」
提督「中尉、お前はまだ若い。経験が少ないお前が間違えるのは当たり前だ。その間違えを正すのが上官たる私の職務であり、間違えた経験を糧に成長するのがお前の職務だ」
乗組員「はい」
提督「これに懲りずに、これからもドンドン意見をするんだ。間違えていれば私が諭すし、良い案であれば私は採用する。間違える事を恐れるな。いいな?」
乗組員「はい!」
提督「良い返事だ。では、持ち場に戻るんだ」
乗組員「はっ! 失礼致します」ビシッ
タッタッタッ
提督「ふっ……若いな」
……………………
…………
……
312 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/16(火) 22:07:32.85 ID:13nlxHEOO
乗組員「中将、コロネハイカラ島より報告があります」
提督「準備が整ったか」
乗組員「はい。予定していた資源量の輸送が完了したとのことです」
提督「予想よりも早かったな」
乗組員「そうですね」
提督「秋津洲と交信をする。回線を開け」
乗組員「はっ!」
提督「秋津洲」
秋津洲「は、はい!」
提督「二式大艇からの報告はどうだ?」
秋津洲「えっと……周辺海域に敵艦隊は存在しないかも!」
提督「だが、先ほどの定時報告にあった敵艦隊がこちらに進軍中と?」
秋津洲「はい。北西部の方から大規模の敵艦隊がこっちに向けて進軍中かも」
提督「それ以外に敵はいるか?」
秋津洲「今のところいないかも!」
提督「了解した。秋津洲はそのまま索敵を頼む」
秋津洲「はい!」
313 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/16(火) 22:08:13.32 ID:13nlxHEOO
提督「全回路開け」
乗組員「はっ! 全艦娘への通信回路開きました」
提督「うむ」
提督「全艦娘に告ぐ。先ほど、コロネハイカラ島への予定していた量の物資の輸送が完了した」
提督「これにて、コロネハイカラ島への輸送作戦から次の作戦へ移行する」
提督「現在コロネハイカラ島沖合に展開中の全艦娘はコロネハイカラ島へ帰投。例外として、秋津洲とその護衛艦はそのまま任務を継続」
提督「全艦娘の補給と応急修理が完了次第、ヘンダーソン基地への攻撃を開始する」
提督「現在、ヘンダーソン基地の滑走路は全て破壊しており、航空攻撃の危険性は劇的に低下している」
提督「だが、念には念を押しておくに越したことはない。瑞鶴、瑞鳳からなる第二艦隊は航空攻撃で再度ヘンダーソン基地を爆撃。敵の航空機の発進の確率を"わずか"から"ゼロ"にする」
提督「その後、比叡を旗艦とした第一艦隊による艦砲射撃で基地を完全に破壊する」
提督「その間、陽炎に代わり初風を旗艦とした第三艦隊、川内を旗艦とした第四艦隊は敵の潜水艦の哨戒。阿武隈を旗艦とした第六艦隊は第一艦隊の援護と護衛。伊58と呂500からなる第七艦隊は接近中の敵の艦隊の偵察と奇襲を行う」
提督「以上が次段階の概要だ。各艦、ただちにコロネハイカラ島へ帰投せよ」
提督「以上。通信終わり」
………………………………
………………
……
314 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/16(火) 22:08:44.84 ID:13nlxHEOO
ガダルカナル島沖
比叡「う〜」
青葉「どうしたんですかー?」
比叡「きんちょーするー」
青葉「あー、青葉達大事な役割ですからねー」
比叡「それもなんだけど……吐きそう……」
熊野「弱音を吐いても良いことはありませんわ」
比叡「そうなんだけど……今回は流石にね……」
熊野「大丈夫。過去と現在は異なりますわ」
比叡「うん……そうだね。今の私は昔の私じゃないよね……」
熊野「はい。それに、例え貴女が大破してしまっても、私達は決して見捨てませんわ」
比叡「……ありがとう」
夕張「それに、この子の前でヘマは出来ないんじゃない?」
清霜「ん?」キョトン
比叡「確かに。うん、みっともない所なんて見せられないね」
熊野「そうですわね」
比叡「みんなありがとう。少し気合入った」
青葉「いえいえ〜」
比叡「じゃあ、気合が入ったついでに砲撃の時間に入ろうか」
比叡「……こちら比叡。司令、第一艦隊砲撃開始します」
比叡「…………みんな始めるわよ! 戦艦及び重巡は三式弾、零式弾砲撃準備! 軽巡、駆逐艦は榴弾を装填。目標、敵基地!」
比叡「全艦、碇を降ろせ! 耐衝撃準備! 射角微調整!」
比叡「全艦、全砲門砲撃開始!!」
比叡「撃てーっ!!」
………………………………
………………
……
315 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/16(火) 22:09:23.94 ID:13nlxHEOO
比叡「こちら比叡! 作戦、完了しました!」
提督「御苦労。こちらの被害状況は?」
比叡「はい! 当方の被害は皆無です! 敵基地は完全に沈黙」
提督「素晴らしい結果だ。よくやった」
比叡「いえ。私達が無傷なのは砲撃前に行った航空爆撃のお陰です。私達が砲撃をする時には、殆ど全ての砲台が破壊されていましたから」
提督「それも含めて全体の戦果だ」
比叡「はい」
提督「第一艦隊はコロネハイカラ島へ補給の為に一度寄港せよ」
比叡「了解しました!」
提督「補給完了後は暫く待機し、あと12時間以内にコロネハイカラ島ね到着する駆逐艦深雪と合流せよ。合流後は、先の戦闘で艦隊から外れた長波の代わりとして運用する様に」
比叡「了解しました!」
提督「何かあれば随時連絡をしなさい」
比叡「はい!」
提督「では、これにて通信を終了する」
提督(……ここまで順調に事が進み過ぎている……)
提督(このままではまずい。気を引き締めねばならないな……)
提督(…………無性に嫌な予感がする)
………………………………
………………
……
316 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/08/16(火) 22:11:02.37 ID:13nlxHEOO
今日はここまでです
夏イベが始まりましたね。現在E3の掘りで大苦戦中です。
皆さんも頑張って下さい。
また来ますね
317 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/16(火) 23:31:47.17 ID:m+xFAxIvo
乙です
318 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/17(水) 19:44:53.15 ID:aat8zZtr0
おつ
319 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/09/16(金) 21:45:31.15 ID:CzQ8hMqJO
コロネハイカラ島
乗組員「全艦の修理、補給が完了致しました」
提督「うむ」
乗組員「他に何か私が出来ることはございますか?」
提督「後ほどもう一隻駆逐艦が来るのは覚えているか?」
乗組員「はい」
提督「その駆逐艦が到着した際、即座に補給と艤装の簡易修理が出来るように準備しておいてくれ」
乗組員「了解致しました! 失礼します!」
ガチャッ パタン
提督「さて……」
コンコン コンコン
提督「ん? 誰だ」
瑞鶴「提督さん、入っていい?」
提督「瑞鶴か。入れ」
瑞鶴「失礼します」
ガチャッ
提督「どうした?」
瑞鶴「提督さん、索敵に出していた彗星から報告」
提督「悪い知らせか? それとも良い知らせか?」
瑞鶴「良い知らせ」
提督「聞こう」
瑞鶴「深雪ちゃんが約50海里先まで来てるみたい」
提督「到着まで約2時間といったところか」
瑞鶴「そうね。深雪ちゃんが到着した時に備えて何かした方がいい?」
提督「今手配したところだ」
瑞鶴「流石だね」
提督「たまたまだよ」
瑞鶴「そう? それじゃ、私は哨戒任務に戻るね」
提督「頼む」
瑞鶴「うん!」
パタン
………………………………。
320 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/09/16(金) 21:46:06.69 ID:CzQ8hMqJO
二時間後
響「……見えた」
雷「え? どこどこ?」
響「向こう」
雷「それじゃあ分からないわよ!」
電「見えたのです! 深雪ちゃんなのです!」
響「他の子達は……見覚えがないな。いや、あれは霞か」
深雪「みんな〜!! 間に合ったぜぃ!!」
風雲「待ってたわよ。……それで、後ろの人達は? 大湊の人達だよね?」
深雪「そうそう。えっと……」
鈴谷「こんにちは〜鈴谷だよ。賑やかな艦隊だねぇ……って熊野!!?」
熊野「熊野っ!? ではありませんわ! なんで貴女が護衛を?」
鈴谷「ま〜色々あってさぁ〜」
熊野「普通、輸送艦隊を護衛するは駆逐艦と軽じゅ…………まさか……」
鈴谷「そっ、そのまさかだよ」
熊野「それにしたって、そんな屁理屈が通るわけありませんわ!」
鈴谷「それが通っちゃうんだよね〜」
熊野「鈴谷や私が軽巡なのは書面上だけですわ!」
鈴谷「それがさ〜」
球磨「あ〜説明が長すぎるクマ! つまるところ、大湊では軽巡が足りないから軽巡の鈴谷を連れてきたクマ」
熊野「は…………?」ポカン
球磨「そんな事よりも、球磨達は提督に報告があるクマ。早く案内して欲しいクマ」
電「い、電がご案内するのです!」
球磨「電……特三型の四番艦だったクマね?」
電「はい、なのです!」
球磨「じゃあ、案内を宜しくクマ」
電「こっちなのです!」
球磨「みんな、球磨について来るクマ」
…………。
321 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/09/16(金) 21:47:14.12 ID:CzQ8hMqJO
コンコン コンコン
電「司令官さん。大湊の艦娘の人達がお越しなのです」
提督「入れ」
ガチャッ
球磨「電のおかげで助かったクマ。ありがとクマ」
電「どういたしましてなのです!」
提督「電、ご苦労だった。そして、君は」
球磨「大湊鎮守府所属の球磨型軽巡洋艦一番艦の球磨です」
電「ふぇっ!!?」
提督「どうした?」
電「ご、語尾が……」
球磨「ああ、そういうことクマね。これはただ単にオンオフの切り替えクマよ」
電「わ、分かりました……なのです」
球磨「話がズレたクマね……」
球磨「御鎮守府所属の深雪の護衛として同行してきた者の紹介を致します」
電「…………」
球磨「球磨の左から順番に、最上型軽巡洋艦鈴谷、朝潮型駆逐艦朝潮、満潮、荒潮、霞。神風型駆逐艦、神風。睦月型駆逐艦、如月、弥生、皐月、水無月、長月です」
提督「協力に感謝する。それで、この後の事だが、大湊へいつ出立する予定か教えて欲しい」
球磨「その件に関しては、大湊の提督からの命令を読み上げます」
球磨「球磨を旗艦とした特別輸送艦隊護衛艦隊は、コロンバンガラ島への護衛任務を完遂後、SN作戦完了までの期間、一時的に横須賀鎮守府の命令系統に従事し、作戦遂行の助けとなれ」
提督「っ!?」
球磨「それとは別に、非公式の発言としての伝言もありますので、報告させて頂きます」
球磨「この貸しはいずれ返して貰うぞ。それと、我が艦隊の艦娘を沈めた場合は貴様は間宮海峡に沈んで貰う。その時は覚悟しておけ」
提督「…………肝に命じよう」
322 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/09/16(金) 21:47:44.59 ID:CzQ8hMqJO
球磨「では、これより貴官の命令系統に加わります。ご命令を」
提督「まずは全艦補給作業を行え。この中に損傷した艦娘はいるか?」
球磨「皆無です。横須賀からコロンバンガラ島までの航路で一度も敵艦と遭遇せずに済んだので」
提督「念のために艤装の点検は済ませておけ。補給が終わり次第、我らはニューギニアへの侵攻を開始する」
球磨「了解です。あともう一点お伺いしたい事があります」
提督「なんだ?」
球磨「こちらの各艦娘の所属艦隊は如何なさいますか?」
提督「鈴谷を旗艦とした、朝潮、満潮、荒潮、霞の5隻を第八艦隊。球磨を旗艦とした、神風、如月、弥生、皐月、水無月の6隻が第九艦隊として動いて貰うつもりだ。お前達の事はお前達が一番わかるだろう。何か異論等があれば言ってくれ」
球磨「特にはありません。他の人は?」
鈴谷「う〜ん、鈴谷は無いかな〜」
朝潮「朝潮型は、司令官の指示に従います!」
神風「貴女達は大丈夫?」
如月「ええ。睦月型も問題無いわね」
提督「ならば、特に変更は無しで良いな?」
球磨「問題ありません。よろしくお願い致します」
提督「ならば、急いで補給をしに行って来なさい」
球磨「了解しました。では、失礼します」
パタン
………………………………
………………
……
323 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/09/16(金) 21:54:07.33 ID:CzQ8hMqJO
今回はここまでです
また来ますね。
因みに余談ですが、春イベは完走し新旗艦も全艦手に入れました。しかし多忙の為備蓄が全く追いつかない……
今日は浦波が実装されましたね。私のSSでは実艦として出している朝霧が実装される日が、そう遠くなさそうな気がします。
324 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/16(金) 23:00:26.18 ID:LophSeLJo
乙です
325 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/17(土) 14:17:28.44 ID:okug6Vjk0
乙
326 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/10/16(日) 21:46:48.21 ID:eG6UV8+vO
>322に修正がありますので、修正版を投稿します。
327 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/10/17(月) 08:38:15.04 ID:+MbwwKJ2O
球磨「では、これより貴官の命令系統に加わります。ご命令を」
提督「まずは全艦補給作業を行え。この中に損傷した艦娘はいるか?」
球磨「皆無です。横須賀からコロンバンガラ島までの航路で一度も敵艦と遭遇せずに済んだので」
提督「念のために艤装の点検は済ませておけ。補給が終わり次第、我らはFS作戦へと移行。フィジー、サモアへの侵攻を開始する」
球磨「了解です。あともう一点お伺いしたい事があります」
提督「なんだ?」
球磨「こちらの各艦娘の所属艦隊は如何なさいますか?」
提督「鈴谷を旗艦とした、朝潮、満潮、荒潮、霞の5隻を第八艦隊。球磨を旗艦とした、神風、如月、弥生、皐月、水無月の6隻が第九艦隊として動いて貰うつもりだ。お前達の事はお前達が一番わかるだろう。何か異論等があれば言ってくれ」
球磨「特にはありません。他の人は?」
鈴谷「う〜ん、鈴谷は無いかな〜」
朝潮「朝潮型は、司令官の指示に従います!」
神風「貴女達は大丈夫?」
如月「ええ。睦月型も問題無いわね」
提督「ならば、特に変更は無しで良いな?」
球磨「問題ありません。よろしくお願い致します」
提督「ならば、急いで補給をしに行って来なさい」
球磨「了解しました。では、失礼します」
パタン
………………………………
………………
……
328 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/10/17(月) 08:39:03.28 ID:+MbwwKJ2O
朝霧艦内
乗組員「只今ソロモン諸島海域を離脱しました」
提督「了解。方位北西。速度そのまま」
乗組員「方位北西! ヨーソロー!」
乗組員「中将! 前方を航行する艦娘より入電! 周辺に敵潜水艦及び艦載機の反応無しとのことです」
提督「念には念を推しておこう。アクティブソナーを使用後反応が無ければパッシブソナーを使用。その後は艦娘達と連携を取り対潜哨戒を徹底せよ」
乗組員「了解!」
乗組員「中将、緊急の報告です!」
提督「続けろ」
乗組員「秋津洲より入電。北西の敵艦隊は進路変更をし、キリバスのクリスマス島へ進行中との事です」
提督「クリスマス島……主要な基地などは無かった筈だが……」
乗組員「深海棲艦の新たな泊地になっているのでしょうか」
提督「可能性はあるが、確証がない以上断言は出来ない。しかし、困ったな……」
乗組員「いかがなさいますか?」
提督「敵の狙いが読み辛くなった。敵はサモアやフィジーの防衛に回るのか。それともソロモン諸島を奪還しに来るのか……」
乗組員「でしたら、フィジーで待ち伏せるのはいかがでしょうか?」
提督「ふむ…………待ち伏せをするのも良いかも知れぬな。お手柄だ」
乗組員「いえ! こちらこそ、私の案を採用して下さりありがとうございます!」
提督「私が考えている案よりもお前の案が良かったから採用した。それだけだ」
乗組員「はっ!」
提督「さて、そうなると……」
乗組員「外で活動中の艦娘にも連絡が必要ですね?」
提督「ああ。まずは秋津洲との通信をする。回線を開け」
乗組員「了解致しました……回線繋がりました」
329 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/10/17(月) 08:39:35.49 ID:+MbwwKJ2O
提督「秋津洲、聞こえるか?」
秋津洲「聞こえるかも!」
提督「作戦が少々変更になった」
秋津洲「変更?」
提督「フィジー沖にて敵艦隊を待ち伏せし奇襲する。その為には秋津洲と二式大艇の役割が非常に重要になる」
秋津洲「……了解かも」
提督「今まで以上に詳細な情報を頻繁に送信出来るか?」
秋津洲「頑張るかも!」
提督「頼んだぞ。お前の情報が勝敗を分ける事になる」
秋津洲「了解!」
提督「では、報告を待っている」
330 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/10/17(月) 08:40:05.17 ID:+MbwwKJ2O
提督「針路変更。目的地はフィジーだ」
乗組員「了解!」
提督「艦内放送をする」
乗組員「了解! 艦内放送の準備完了致しました」
提督「全艦娘に告ぐ。繰り返す、全艦娘に告ぐ。これより本館はフィジーへ向かい現在クリスマス刀剣へ移動中の敵艦隊を迎撃する。全艦の所属艦隊に変更は無い」
提督「作戦の詳細は追って連絡する。何か不明な事があれば私の元へ来るように」
提督「フィジー到着までは暫く時間がかかる。今の内に休める者は休んでおいてくれ。フィジーでの作戦では前準備などがあり忙しくなる予定だ」
提督「通達は以上だ」
乗組員「艦内放送切断致しました」
提督「御苦労。さて、我々は一仕事するか」
提督「今手が空いている者は私と共に下層階の網を取りに行くぞ。ありったけ出すぞ」
乗組員「了解!」
提督「さあ、始めよう」
………………………………。
331 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/10/17(月) 08:40:43.86 ID:+MbwwKJ2O
フィジー沖
提督「全艦配置に着いたな」
瑞鶴「全艦娘、配置に着いてます」
提督「了解。秋津洲、敵艦隊の様子は?」
秋津洲「敵艦隊の針路に変更なし! こっちの潜水艦を警戒して軽巡1、駆逐艦5の水雷戦隊3隊が単横陣で進軍中かも!」
提督「本隊の進路に変更が無ければ問題無い。瑞鶴、瑞鳳。第一次攻撃隊を出せ」
瑞鶴「了解! 第一次攻撃隊発艦始め!」バシュッ
瑞鳳「艦載機のみんな、頑張ってね!」バシュッ
提督「第三、第五艦隊は敵艦隊へ向けて出撃」
初風「了解」
阿武隈「了解です!」
提督「この戦いは何としても勝つぞ」
全艦娘「はい!」
……………………。
332 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2016/10/17(月) 08:41:23.91 ID:+MbwwKJ2O
今日はここまでです
また来ますね!
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/17(月) 09:57:41.92 ID:LnqQd1eGo
乙です
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/10/27(木) 02:56:27.45 ID:Q3u1jimB0
>>330
>提督「全艦娘に告ぐ。繰り返す、全艦娘に告ぐ。これより本館はフィジーへ向かい現在クリスマス刀剣へ移動中の敵艦隊を迎撃する。全艦の所属艦隊に変更は無い」
物騒なサンタだ
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