【安価とコンマで】艦これ100レス劇場【艦これ劇場】

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137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/25(月) 21:58:08.32 ID:QwPgxO/Eo
gp@「
138 :【39/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/08/25(月) 22:04:48.39 ID:MS2m4m4E0
エクストライベント未発生(>>137より)
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皐月「提督……その、大したことじゃないんだけど……」

皐月「最近、とても眠いんだよね。妙な夢を見ることが多いし……」

提督「夢?」

皐月「そう、夢。その夢で、ボクは別の鎮守府にいる戦艦で。なんて名前か、どんな姿かは思い出せないけど、とっても強い戦艦でさ。向かう所敵なしだったんだよ」

皐月「ただ、その夢の中のボクが属している艦隊司令部の方針で、弾薬や燃料の消費が著しい戦艦や空母を解体することになった」

皐月「夢の中のボクは戦果を出してたから、解体を免れることになった。でも、他の艦はそうじゃない。だから、他の艦を助けるために、ギリギリまで敵艦隊を削って他の艦に手柄を取らせるようにした」

皐月「そんなことをしていたからか、急遽ボクが解体されることになったとさ。ここで夢はおしまい」

提督「皐月……」

皐月「夢の中のボク、バカだよねぇ。余計なことをしなければ戦艦のままでいられたのに。でもね、なぜかその夢の中で、ボクはいつだって清々しい気分だった」

皐月「敵を圧倒的な力でなぎ払い、国の為に尽くし、多くの人から感謝され……艦娘としての幸せをたくさん享受出来ていた。解体されるのも、不思議と嫌じゃなかった。他の子を救えるなら、それもいいか。ってね」

提督「もしかして、皐月……。これは何の根拠もない当てずっぽうなんだが……その夢は、君のかつての記憶じゃないのか?」

提督(艤装を解体されれば、艦娘としての記憶は失われ、ただの人に戻る。だが……一度艦娘だった人間が再び艦娘になったら……?)

皐月「そう。ボクも、ひょっとしたらそうかもしれないって思い始めてたんだ。だから、一つ試したいことがある。今朝行ったばかりですまないけど、もう一回演習場について来てくれるかな?」

・・・・

提督「……20.3cm連装砲か。こんなものを持ってきてどうするんだ?」

皐月「ボクはね。自分自身の力が、明らかに駆逐艦のそれを凌駕していると思っているんだ。思い上がりかもしれないけどね」

皐月「駆逐艦として生まれた艦が、軽巡洋艦や重巡洋艦にしか装備出来ない武装をまともに扱えるはずがないはずだ」

皐月「だけど、もしボクと提督の仮説が正しい……つまり、ボクがかつて戦艦で、その頃の記憶や経験が今のボクに何らかの影響を与えているならば」

皐月「これを扱えるはずだ。さすがに35.6cm連装砲とかだと、体格的な問題で持てないだろうから、これでテストしてみる」

提督「なるほど…………しかし、もし何かあったらどうするんだ?」

皐月「その時のために司令官が居るんだろ? じゃ、撃つよ。見ててね」

バアアアアン!!!!

提督(なんて威力だ……それに凄まじい音……)

提督「皐月! 大丈夫か!? 怪我はないか?」

皐月「うん全然平気。これならちょっと練習すれば実戦でも使えるね」ケラケラ

皐月「よし! これではっきり分かった。ボクは、かつて、『皐月』になる前に艦娘だった事がある」

皐月「そして、その頃の経験が、今のボクに何かしら作用している」

皐月(かつてのボクとしての人格はどこへ行ってしまったんだろう……)

提督「皐月? おーい」

皐月「あ、ごめん。またボーッとしてた? でも、これで疑問は解消したからぐっすり眠れそうだよ」

提督「そうか、それは良かった(今後の大幅な戦力アップが期待できそうだな……)」

・・・・

提督「この後、夕食なんてどうかな? たまには二人で食べるのも悪くないかなって」

皐月(妙な気配を感じる……)

皐月「いや、今日は遠慮しておくよ。ちょっと気になることが出来たから」

提督「そっか。じゃあ、食堂行ってくるね」

皐月(司令官は行ったか……)

皐月「さっきからボクたちの後をつけていたのは誰かな? いつからそこにいた!」
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皐月の好感度+2(現在値13)
139 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/08/25(月) 22:11:45.73 ID:MS2m4m4E0
本日はここまで。
どうも今日はコンマが振るいませんネ。
エクストライベントが発生してたら如月のお話だけで本日分を終わりにする予定だったんですけど、
2レスだけの投稿じゃ寂しいってことで急遽書きかけのやつをキリの良いところまで仕上げました。

エクストライベントはどっかでリサイクルして使用する可能性が高いので、
今起こらなくてもわりと大丈夫なものが多いっぽい?

///チラシ///
>>130 わりと現実感ある選択肢だからやめてくだち

E-5攻略中。夜戦大破撤退のせいで第二艦隊旗艦の川内ばっかりキラキラしていく
140 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/08/28(木) 23:36:42.37 ID:xkZqcYo80
明日21:00頃投下予定

///チラうら///
今日投下するつもりだったのに出来なかったのは艦これのせいです。仕方ないね。
いやでも無事E-5は超えましたよ。
最終的に燃料711弾薬7101鋼材14978ボーキ3344バケツ74になったけど超えましたよ。
早霜清霜もゲットしましたよ。欲を言えば大鯨が欲しかったけどボーキが85しか残ってないのでさすがにもうね……。
初風や矢矧も手に入ったことだし十分な収穫ですなンフフフ。

これからはまた溜めた資材を大型艦建造につぎ込む日々に戻るんや……(ダメ提督特有の発想)
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/08/29(金) 00:00:49.55 ID:ludpJsxV0
結局来なかったか
142 :【40/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/08/29(金) 21:02:46.08 ID:wHHgS7aM0
朝潮「……」無言で物陰から顔を出す

皐月「……朝潮だったか。後ろからコソコソつけてきて何の用だい?」

朝潮「いえ、特には……」

皐月「説明してもらいたいな」

朝潮「……分かりました」

・・・・

皐月「なるほど。君は司令官に自分が誤解されていると思っているわけだ。で、司令官の様子が気になって後をつけていた、と」

朝潮「私は、私なりに艦娘としての任を全うしているつもりです。司令官に隠し事などもっての他です」

朝潮「ですが、司令官は……私のことを何かしら疑っているのだと思います。……私よりは如月の言葉の方が信用出来るでしょう」

皐月「君は何か勘違いしているな」

皐月「如月は君が何か秘密を抱えていると言ったようだが、会話のニュアンス的に、それは君が何か企みがあるという意味じゃないと思う」

朝潮「え……?」

皐月「告げ口でもされたと思っているのかもしれないが、確たる証拠もなく人を貶めるほど如月は酷い奴じゃないよ」

皐月「そうじゃなく、君が何かしら悩みを抱えている、って司令官に伝えたんじゃないかな。断片的にしか話を聞き取れなかった君が勘違いしただけで」

朝潮「そう……でしょうか」

皐月「むしろ、どうして君がそんな会話を聞いて、自分の立場が脅かされていると感じたかの方がボクは不思議に思うけどね」

朝潮「司令官は電や如月、磯波と話していることがほとんどです。それに、この間司令官と過ごした時も、妙に歯切れの悪そうな態度だったので……」

皐月「だからといって、司令官が贔屓するような真似をしたことは無いだろう。心配し過ぎじゃないかな」

朝潮「しかし……もし、司令官に快く思われていなかったら……」

朝潮「私たちは……この国を守り、深海棲艦を滅ぼすために存在しています」

朝潮「そして、そのための具体的な指示は司令官によって出されます。司令官から出される命を果たすことこそが私たち艦娘の本懐ではありませんか?」

朝潮「私が何か粗相をしてしまったのか、あるいは、私の戦果に不満なのではないか……もし、そうだったらどうしようかと……」

皐月「司令官は朝潮のことをそんな風には思っていないよ」

皐月「君は根詰めすぎなんだよ。司令官じゃないボクですら心配になるぐらいだ。司令官は君のことを気にかけているんじゃないかな」

朝潮(司令官が……私を?)

皐月「艦娘としての本懐がどーだとか、司令官はそんなことどうでもいいんだよ。ボクや君が無事ならね」

朝潮「そう、ですか……」

朝潮(しかし……やはり理解できません。私たちは兵器です。兵器としての使命を果たすべきです)

朝潮(司令官も、三雲大佐も……いったい何故艦娘を庇護しようとするのでしょうか……)

皐月「とにかく、司令官は君のことをそんな風に思ってないから大丈夫。少し気楽にいこう、なっ?」

朝潮「はい……」
143 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/08/29(金) 21:14:04.89 ID:wHHgS7aM0
/* 経過ボーナス */
投下途中ですが40レス突破したので経過ボーナスです
以後各艦娘の好感度の基本値が+1増加します
また、提督の能力値変動イベントが発生します

能力値ボーナスは安価とコンマで決定します。
アップさせたい能力値 勇気/知性/魅力/仁徳/幸運の中から一つ選択し、
出たコンマでその選択した能力の上昇値が決定します。
詳しくは>>75


【好感度まとめ】
電:31(好感度上昇+6) 秘書艦なので基本値3*2
皐月:13(好感度上昇+3)
磯波:9(好感度上昇+3)
如月:17(好感度上昇+3)
満潮:9(好感度上昇+3)
朝潮:14(好感度上昇+3)

というわけで
アップさせたい能力値を決定してください(勇気/知性/魅力/仁徳/幸運の中から一つ)
>>+2
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/29(金) 23:24:42.86 ID:utqzREt6o
ゆうき
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/29(金) 23:32:53.52 ID:GQ8kJx55o
魅力
146 :【41/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/08/29(金) 23:52:04.96 ID:wHHgS7aM0
>>145より魅力が6上昇

【提督ステータス】
勇気:59(初期値から+18)
知性:46(初期値から+10)
魅力:46(初期値から+36)
仁徳:57(初期値から+10)
幸運:62(初期値から+0)
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皐月「司令官。夜分遅くに失礼するよ」

提督「皐月か。わざわざ寝室まで来て、何か話でもあるのか?」

皐月「その事なんだ。実は朝潮が……」

・・・・

提督「ふむ。そうかー……そんな風に思われてたかー……」悩ましそうな顔で頭を掻きながら

提督「僕に対して畏まった態度を取るもんだから、距離を置きたいのかなと思ってあまりこっちから話しかけたりしなかったんだけど」

提督「かえって不安にさせちゃってたのかなぁ……」

提督「ただなぁ〜、一度何気ない世間話をしたら、暗号と勘違いされたことがあってさ。あれだけ真面目な子が相手だと何を話したら良いんだろう……」

皐月「……司令官」

提督「ん? どうした」

皐月「確かに朝潮は真面目だよ。……ただ、あれは真面目の度を越してるんじゃないかな。どこか異常だと思う」

皐月「さっき朝潮と話した時に、少し恐怖を感じた。どうも、死ぬことをほとんど恐れていないような気がする」

皐月「朝潮の性格上、血気に逸って無茶をやらかすようなことはしないとは思う。けど裏を返せば、何かしら合理的な理由があれば少しも躊躇わずに自分の命を差し出しそうな……そんな恐怖を感じた」

皐月「それに……うまく言葉に出来ないけど、盲信のようなものを感じた」

皐月「自分が艦娘であることを盲信している……? いや、ボクだって艦娘なんだけどさ。何て言ったらいいんだろ」

皐月「まるで自分が使い捨ての道具であるかのような……それでいてその事を微塵も気に留めていないような……」

提督「それは僕が前に朝潮と話した時も感じたな。こうして皐月の話を聞いた後だと、彼女は自分が兵器であることに固執しているように受け取れるな」

提督「しかし……よその鎮守府ならまだしも、大佐の鎮守府でもここでも、艦娘に対してただの兵器のような扱いはしていないよな」

提督(脳内に埋め込まれたチップが何か影響してるとか……? いや、こうして皐月と話が出来ている時点でその可能性は低いよなぁ)

提督(何にせよ気になるな。今後は皐月に朝潮の様子を定期的に見てもらうことにしよう。僕からも彼女に対して意識的に接していかなければ)

皐月「……どうしてあそこまで艦娘としての存在意義にこだわるのかが疑問だよねぇ。いや、ボクも最近はそのことについてちょっと悩んでたけど」

提督「皐月は経緯が経緯だからしょうがないだろ。今とは艦だった頃の記憶が断片的にとはいえ残ってたら、そりゃあ自分とは何だろうって思うもんじゃないのかな」

皐月「まぁねぇ〜〜」あくびをしながら

皐月「でも、今日、なんとなく自分の中で区切りがついたような気がする。少し吹っ切れたよ」

皐月「今まで『そうなんじゃないか』って思ってたことが『そうだったんだ』に変わったからね」

提督「そういうもんなの?」

皐月「そういうもんなの! ……えへへっ」

提督「まぁ、君が良ければ良いんだけどさ」

皐月(ボクのこの力を使って、何か司令官の役に立てればいいんだけどな……)

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皐月の好感度+3(現在値16)
147 :【42/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/08/30(土) 00:00:38.85 ID:d2X+RCvL0
提督「うーん、酷い天気だな。嵐が来るな……」ヒュオオオオ

提督「今日は演習や訓練含め一切の出撃を禁止するよう通達してくれ。外に置いてある物はなるべく室内に運んでおくように」

電「なのです!」タッタッタッ

磯波「おはようございます」ガチャ

提督「磯波か。おはよう。今日は酷い天気だね」

磯波「こういう天気の日って、深海棲艦はどうしてるんですかねぇ?」さりげなくお茶を差し出す

提督「深海棲艦って言うぐらいだから、深海に居るんじゃないかな。お茶ありがとう」ズゾゾ……

磯波「あぁ……そうですよね。深海にずっと居てくれればお互い平和で済むんですけどね……」

提督「キジも鳴かずば撃たれまいに……。とはいえ、深海棲艦も案外同じことを考えているかもしれないけど」

提督「いっそ僕ら人類が制空権と制海権を放棄して、本土だけで生きていけばわりと平和になるのかもね。生活レベルは江戸時代ぐらいまで引き下がるだろうけど」

提督「……そういうわけにもいかないから、僕や君がこうしてここに居るってことだね」
磯波「ふふっ、提督はやっぱり面白いですね」

提督「どこが面白いの?」ッテイウカヤッパリッテナンダヨ

磯波「制海権を放棄しようだなんて、海軍で働いている人とは思えない発言でしたので……ふふふ」

提督「冗談だってば。朝潮とか満潮とかに言わないでね」

磯波「ふふふ、どうしようかな〜」

提督「磯波、最近如月に似てきてないか……? 僕は非常に心配だぞ」

磯波「冗談ですよ」

・・・・

朝潮「」クシュン

満潮「」クシュン

如月「」クシュン

電(風邪が流行ってるのです……?)

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磯波の好感度+3(現在値12)
148 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/08/30(土) 00:08:10.00 ID:d2X+RCvL0
ここでエクストライベント。
エクストライベント判定>>+1(コンマの数値が00〜30,79〜99なら発生)
発生しなかったら今日はここで投下おしまいです。おやすみなのです。
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/30(土) 00:10:00.74 ID:BNzeHtD7o
ぽい
150 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/08/30(土) 01:18:44.23 ID:d2X+RCvL0
とりあえず今日はここまで
土日のどっちかで投下したいです(努力目標)
っていうかもう土曜日か……
151 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/08/31(日) 21:31:17.90 ID:LyHQB45F0
>土日のどっちかで投下したいです(努力目標)
あぁ……やっぱり、今回もダメだったよ。
次回の投下は明日21:00頃を予定しております。



///チラう///
友人と二人で水族館行ったりダラダラしてたら一日潰れました。
可愛い女の子とデートかと思った!? 残念! 同性でした!
……赤の他人クソどうでもいい話なんだし傍から見たら残念も何も無いわなとセルフツッコミを入れつつ寝る。
152 :【43/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/01(月) 21:12:41.02 ID:GzKf9J4N0
ドザアアアアアアアアアアアアア

提督「夜になったら余計に酷くなったな」ピカッ ゴロゴロ

磯波「でも、明日には晴れるみたいですよ」ザアアアアアアアアアアアア

提督「ふーむ……」ピカッ ゴロロロ

磯波「あっ……電気消えちゃいましたね」

提督「あーブレーカー落ちたようだなこりゃ……」

磯波「どうしましょう……」

提督「とりあえず懐中電灯で部屋に戻ろう。えっと、懐中電灯は……」ガサゴソ

提督「あったあった。寮まで送ってくよ」ペカッ

・・・・

磯波「夜の鎮守府って、明かりがないと結構不気味ですね……」カツーン カツーン

提督「結構ボロいしなぁ……」カツーン カツーン

カツーン カツーン

磯波「なんか、足音が多く聞こえないですか……?」

提督「後ろからこっちに向かっているようだな」

提督「誰だ?」サッ

満潮「私よ! 早くコイツを医務室に連れて行って!!」

ボロボロの格好の満潮と、そして、彼女に背負われていたのは……

磯波「え? ……私がもう一人?」

磯波?「ぁ……あ……」

提督「血塗れじゃないか! 一体どういうことだ……とにかく、早く医務室へ!」

・・・・

提督「……辛うじて一命を取り留めた」

提督「ただ、艤装の損傷が著しく、艦娘として復帰出来るかどうかは分からないらしい」

磯波「そうですか……」

提督「とりあえず、一安心だね。満潮、一体何があった?」

満潮「私にもよく分からないわ。最初に発見したのは電で、今頃はくたびれてドックで爆睡してるわ」

満潮「電の救難信号を発見して、何があったのかと確認しに行ったら、ボロボロの電と轟沈しかけのあの磯波が居たから、私が陸まで運んできたって感じね。後のことは分からないわ」

満潮「1-4作戦の時を思い出したわね。敵が居なかっただけマシだったけど」

提督「そうか、電には後で詳しい話を聞くとして、とにかく二人とも無事で何よりだ」

満潮「それじゃ、私もドックに行ってくるわ。無傷で済んだわけじゃないからね」

満潮(それに、動くならもう少し情報が出揃ってからになりそうだしね……)

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磯波の好感度+3(現在値15)
満潮の好感度+3(現在値12)
153 :【44/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/01(月) 21:26:13.02 ID:GzKf9J4N0
磯波?「……生きてる」

提督「意識を取り戻したようだね。あの嵐の中で何があった? どこの鎮守府の艦隊から来たんだ?」

磯波?「わたしは……、あの嵐の中で……そうか……ここは別の鎮守府で……」

磯波?「!? いけない……アレを探さないと……。アレが無いと……任務が果たせない……」ブツブツ……

提督「どうした、大丈夫か?」

磯波?「任務……任務を果たさなきゃ……うッ」

提督(体を動かそうにも損傷が激しくて動けないようだな)

提督「無理に動こうとするなって。まだ傷口が塞がってないんだろ?」

提督(黒い髪に白髪が多く混じってるな……目も虚ろだ……。相当ロクでもないことをされていたのは確かだな……)

磯波「何があったのか教えてくれませんか?(自分に対して敬語を使うのも変な気分だな……)」

磯波?「あ……その……うぅ……それは……言えません」

磯波?「アレが無いと……どうしよう……」

提督(何かを探しているようだ……)

・・・・

バン! とドアを乱暴に開ける音が部屋に響く。

電「はぁ……はぁ……探しているのは……これ、ですか?」

電の手に握られていたのは、緑色の液体が入った数本の注射器だった。

磯波?「それは……ッ! うッ……ううう」立ち上がろうとするも、動くことが出来ないようで、呻き声を上げている

電「あの嵐の中で何をしようとしていたのか説明するまで、これを返すわけにはいかないのです」

磯波?「……話したら……返して……」

提督(電がどうしたら良いか尋ねるようにこっちを見ているな……)

提督「分かった。約束しよう。ただし、君が今日何をしようとしていたのか、その目的はなんなのか、君の所属する艦隊やその司令官について。この3つについて聞かせてもらう」

磯波?「……分かりました」

・・・・

磯波?「私は、今日、あの海で轟沈する予定でした。それが私の任務です」

磯波?「轟沈する時に、絶対に注射器を無くさないように、と、そう言われていました。任務の目的が何か、その注射器がどういうものなのかは分かりません」

提督「一体何が狙いで……は君に聞いても仕方ないことか。君は轟沈しろだなんて命令をする司令官に疑念を抱かないのか? どうしてそんな酷いことを……」

磯波?「私の提督は、酷くなんかありませんよ。私にこうして生きる意味を与えて下さったんですから……」

磯波?「それに、提督に身体を触られると、とても幸せな気持ちになるんです……」

磯波?「だから……私は、あの人の為なら全てを捧げられるのです」

提督(完全に心酔しているような恍惚とした表情だな……)

提督「……まぁいい。じゃあ、君の艦隊や、君の提督について聞きたい」

磯波?「私は、他の艦……戦艦や空母の練度を上げるための随伴艦として登用されました」

提督「君はデコイというわけか」

磯波?「そうですね……役割的にはそれに近いかもしれません。ですが、提督は私のことを評価してくれていまし」

提督「もういい分かった。君の提督についての話を聞かせてくれ。名前と、地位と、配属先を具体的に聞きたい」

磯波?「私が、私の提督のことを話したら……貴方はどうするつもりですか?」

提督「質問しているのはこっちだ。先に君が僕の質問に答えてくれ」
154 :【45/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/01(月) 22:01:25.84 ID:GzKf9J4N0
磯波?「私の提督は……藤原大将……です」

提督(藤原大将……若くしてカリスマ的才能を発揮し、常に戦果を上げているらしい。その実力が認められ、最近では元帥への昇格の噂も囁かれているとか……)

提督「藤原大将……? ここからだとかなり遠い、対深海棲艦最前線の鎮守府の提督のはずだろう?」

磯波?「三雲大佐の不祥事の件で、他に関与している人間が居ないかどうか洗い出す為に、今はこの鎮守府の近くの泊地に滞在しています」

提督(なるほど……大佐を始末しようとしているのか……)

提督「分かった。だが、この注射器はまだ返すわけには行かない。こちらで中身が何なのか調べさせてもらう」

磯波?「そんな…………返すって言ったじゃないですか!」

提督「ああ、言った。だが、今すぐ返すとは言っていないだろう」

提督「それに、その動くこともままならない身体では、君が今日行う予定だった任務の遂行は出来ないと思うが? 今これを返しても意味が無いだろう」

磯波?「貴方は! 私の提督をどうするおつもりですか!」

提督「…………事と次第によっては糾弾する。艦娘をいたずらに轟沈させる命令を出すなど、指揮官にあるまじき行為だ」

磯波?「私の提督は何も間違ったことなどしていません!」

提督「君がそう思っていようとなんだろうと、僕は僕で正しいと思ったことをやらせてもらう」

提督(とはいえ、真っ向から挑んでも僕が返り討ちに合うだろうな……)

提督(知ってしまった以上見過ごすわけにも行かない、が……)

・・・・

あの磯波が持っていた注射器を妖精に調べさせたところ、緑色の液体の中にはマイクロチップが入っていることが判明した。

このマイクロチップの内部に書かれた情報までは分からなかったが、恐らくは艦娘の脳内に埋め込まれているものと同様の種類なのだろう。

自分の艦を意図的に轟沈させる……それも、マイクロチップを注入するための注射針を持たせて……? こんなことは考えたくはないが……これしか考えられない。

藤原大将は深海棲艦にマイクロチップを埋め込んで支配しようとしている。恐らくはその為の実験として……あの磯波が利用されたのだろう。

……マイクロチップを所持しているということは、当然それがどんなことに利用されているかを知らないはずがない。藤原大将は、マイクロチップが人間の思考を制御し洗脳する為に利用されていることを理解している。

そして恐らく、彼もまたそのチップを使って人間を操作している。これならあの磯波の異常なまでの忠誠心にも合点がいく。深海棲艦化してもチップの効力が効くかは分からないが、轟沈しろと命令したということは、あの大将は艦娘が轟沈すると深海棲艦になることも知っているんだろう。

しかし……一個人がチップの情報を制御出来るとしたら……これは大変なことだぞ……。

・・・・

磯波「提督!」

提督「あぁ。磯波か。……浮かない顔をしているな」

磯波「えぇ……私と同じ姿をした艦でしたので……少し、怖かったです」

磯波「……それに。あの子は私だったかもしれないので」

提督「一体どういうことだ?」

磯波「私、本来なら別の鎮守府に配属される予定だったんです。手違いでここに来ることになったんですけど」

磯波「もしかしたら……私も他の場所に行っていたらああなっていたのかと思うと……」

磯波「どうして、私はこんな風に提督と毎日幸せに過ごせたのに、あの子はそうじゃなかったのかなって」

磯波「いや、あの子も幸せそうでしたけど……あれは心が壊れてしまって、全てが麻痺してるんだと思います」

提督「そうだな……。そういえば話は変わるんだが、さっき調べてみたら例の大将が滞在している泊地が判明したよ」

磯波「会って話をするんですか……?」

提督「そんなに不安そうな顔しないでくれって。……今は何もしない。真っ向からあの大将に挑んだどころで犬死にしかならないと思う」

提督「チャンスを待つしかない、かな……。我ながら不甲斐ないけど、これが一番堅実な選択だろう」

磯波(良かった……他の苦しんでいる艦には悪いけど…………)

磯波(私は、今までのような、提督との平穏な日常がずっと続いて欲しいから……)
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磯波の好感度+3(現在値18)
155 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/01(月) 22:14:58.57 ID:GzKf9J4N0
今日の投下はここまでです。

もう初期の構想はほぼ完全に朽ちたので、新しい流れ的なのを考えて今んところそっちに移行しつつあります。
んーしかし……これはだな……つまらなくはならないとは思うが(むしろより面白くなると思いたいし、そうじゃなきゃ書かない)……うーむ何というかその。スレの主旨からだいぶ外れているよーな……。少年漫画的なノリのものを書く気は無いんだが……。
どうもイチャイチャする余地が無さそうでそこをどうしていくかが課題か。100レスって長いんだか短いんだか分かんないっすね。
いや現時点ではすっげえ遠く感じるけどラストから逆算していくとちょっと尺足りなくね? 感が……。

一貫して、「艦娘を魅力的に描写したい」ってのは変わらないんですけどね。あとは、「キャラ崩壊させない」。この二つに関しては強く律していきたいです。

ネタバレはしない程度にたまには真面目なことも書いてみました。個人的に作者の言葉なんて無価値というか、語りたいことは作品を通して語るべしと思っているので、あくまでおまけみたいなモンなんですけどね。
156 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/05(金) 10:51:33.83 ID:4N88xCgjO
メイビー恐らく本日21時頃投下予定。
季節の変わり目なせいか体調ブロークン気味だけど関係ないぜ。
157 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/05(金) 21:37:20.30 ID:cOOx7ttB0
あ、遅れましたが投下行きます。
その、遅れた理由としては大変しょーもないんですけど、突き指して30分くらい直そうと躍起になってました。
突き指してもすぐ直るのが常だったのでなんか驚きでした。
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/05(金) 21:39:49.44 ID:0043YdgYo
乙期待
> その、遅れた理由としては大変しょーもないんですけど、突き指して30分くらい直そうと躍起になってました。
> 突き指してもすぐ直るのが常だったのでなんか驚きでした。

突き指ってそんなに簡単に治るものなのか(驚愕)接骨院に行ってたんだが・・・
159 :【46/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/05(金) 21:40:41.24 ID:cOOx7ttB0
提督「昨日は色々あってまともに寝れなかったな……。もう傷は癒えた?」

満潮「問題無いわ。大変だったそうね。で、あの注射器はどうするの? ……中に例のチップが入ってるんでしょ」

提督(満潮にはチップのことを話したことは無かったはずだが……他の子から聞いたのかな)

提督「注射器にチップが入っていることが良く分かったね。……もちろん約束はしたから、注射器はあの磯波に返すよ。チップは抜いておくし中の液体も似た色の偽物に変えておくけど」

満潮「なるほどね。……通信機器が壊れているとはいえ、体が動けるようになったらこの鎮守府から藤原大将へ連絡を取りかねない」

満潮「……だったら回復次第注射器を返して彼女の“任務”を本来の予定通りに遂行してもらえばいい。そういうことね?」

提督「あぁ。勿論、開放後に先に大将に連絡を取ってから任務を果たすかもしれないが……今の彼女を見るに、そこまで頭の回るような精神状態じゃないらしい。注射器を手に入れたら真っ先に深海へ向かうだろう」

提督「我ながら冷酷なことを思いつくとゾッとするよ。……せめて工廠がまともに使えれば解体という選択肢を取っていたんだけどね」

提督「妖精にも色々種類があるからな……。この鎮守府には艤装を修復するための妖精は居ても、艦を建造するための妖精や解体するための妖精は、なぁ」

満潮「そんなに解体って難しいものなの? もうアイツは艦娘として復帰できるかも怪しいぐらい艤装が壊れかけてるんだから、物理的に壊せないのかしら」

提督「それをやると最悪死ぬ。艤装によって艦娘としての思考や記憶、人格が設定されているんだから無理矢理壊したら少なくとも精神に異常はきたすだろうね」

提督「しかるべき技術を持った妖精でないと解体出来ないらしい」

提督「ただ、だからといってこんな風に自ら轟沈しに行くのを助長するようなことが正しいのかと思うよ」

提督「他に方法は無いのかなってね」

満潮「……今は綺麗事で済まされる状況じゃないわ。忠告しておくけど、司令官が思っている以上に深刻な事態よ。最悪の場合深海棲艦よりも恐ろしいものを敵に回すことになるわ」

満潮「それに、もうあの磯波は助からない。一度ああなってしまったら解体しない限りもう二度とは正気に戻らない」

提督「満潮……一体君は何を知っているんだ?」

満潮「司令官が私の知っている全てを話すに値するか否か……それを確認したい」

満潮「貴方を司令官としては認めている。ある程度力をつけている事も認める。ただ、それとこれとは別の話」

満潮「貴方は私の味方であるか。貴方は現時点でどこまで知っているのか。そして……私の為に死ぬ覚悟があるか」

満潮「それが分かるまでは話せないし、聞いたからには私の為に動いてもらう」

満潮「私は味方を必要としている。でも、それはただの味方じゃない。第一に、絶対的な信頼が置けること。第二に、有能であること」

満潮「悪いけど、貴方はその両方の条件とも満たしているように思えない。いずれ話す時が来るかもしれないけど、まだその時ではないわ」

満潮「……それでも知りたいというのであれば。この後、私の部屋で話すわ。それじゃ……」

提督(ふむ。どうすべきかな……)

満潮に話を聞きに行くか行かないか   安価で決定 >>+2

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磯波の好感度+3(現在値15)
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/05(金) 23:21:46.55 ID:dtd+xwrA0
あれ?磯波の好感度があがるの?
安価なら下
161 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/06(土) 00:52:29.57 ID:720GFYxr0
>>160
すみませんコピペミスです。

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満潮の好感度+3(現在値15)
なお安価はこのレスから>>+1

すみませんが寝落ちします。まぁ今週の土日はゆるゆる投下していくつもりなんでお許しを。
もう一度書いておきますが>>159の安価は>>+1で。
162 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/07(日) 23:41:47.05 ID:01qQLOFc0
(土日の間にレスがつかなかったのは想定外だったわ……これはなかなか興味深い現象ですね……)
ってなわけで>>159の安価はコンマで決定に変えますね。
ま、どっちのルートも用意してあるんでこちら的にはどっちでも良かったり。今後の展開がちょい変わるかもなってぐらいです多分。
なお投下そのものは明日の21時頃を予定しています。

----------------------------------------------------------------------

満潮「悪いけど、貴方はその両方の条件とも満たしているように思えない。いずれ話す時が来るかもしれないけど、まだその時ではないわ」

満潮「……それでも知りたいというのであれば。この後、私の部屋で話すわ。それじゃ……」

提督(ふむ。どうすべきかな……)

満潮に話を聞きに行くか行かないか   コンマで決定
コンマ値00〜49で話を聞きに行く
コンマ値50〜99で話を聞きに行かない
で決定 >>+1

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163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 01:00:17.57 ID:slvcqDC1o
ここ
164 :【47/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/08(月) 21:08:18.78 ID:UTAp/0VN0
提督「妙に突き放すような口ぶりだったのが引っかかるんだよなぁ」

提督(満潮の話は気になるが、『私の為に死ぬ覚悟があるか』……か)

提督(そこまでの代償を背負う覚悟がなければ、彼女の深淵は覗き込めないということかもしれないな)

提督(今の僕には、彼女の求めているものに応えることは出来ないな)

提督「しかし……一体彼女は何をしようとしているんだ?」

提督(満潮と仲の良い朝潮なら何か知っているかもしれないな……)

・・・・

満潮(……多分来ないわね)

満潮(これでいい。アイツのようなお人好しは、向いてない)

満潮(ただ、この先を一人でやっていくのは厳しそうね……。誰かしら、協力者は必要かもしれないわ)

・・・・

提督「朝潮、ちょっと良いかな」

朝潮「は、はい! 御用であれば何なりとお申し付け下さい!」

提督「召使いじゃないんだからさ……いや、大した話じゃないんだ。ちょっと満潮について話を聞きたい」

朝潮「満潮……ですか。彼女がどうかしましたか?」

提督「彼女が何をしようとしているのか知りたい。ひょっとしたら君も知らないかもしれないけど」

朝潮「具体的なことは分かりませんが……復讐をするつもりだ、と言っていました」

朝潮「その対象となる相手を訊いてみたのですが、『誰だかは分からないけど、確実に居る。そして現時点で八割方絞り込めている』だそうで」

提督「並々ならぬ恨みがあるのはなんとなく察せるが……直接会ったことは無いみたいだね」

朝潮「ところが、『今、一番奴について知っているのは私だ』と言っていたこともあって……私には皆目見当がつきませんでした」

提督「そうか……。教えてくれてありがとう」

朝潮「朝潮は、お役に立ちましたでしょうか?」

提督「あぁ、役に立ってるよ」

朝潮「そうですか……それは良かったです」

朝潮(司令官のお役に立てている……少し安心しました)

提督「それから、一つ相談に乗ってもらっていいかな? これは結構真面目な話になる。今後の作戦について……になるのかな」

提督「まだ他の子には話していないし決定もしていないんだけど、とりあえず君の意見を聞きたい」

朝潮(司令官が私に作戦の話を!? それも、まだ電たちにも話していないような内容……?)

朝潮(私も司令官に信頼されている……と受け取っていいんでしょうか、これは)

朝潮「はっ! はい! 喜んでお聞きいたします!」ビシッ

提督「敬礼なんてしなくていいから」

提督「僕がこれから話すのは、例の磯波の件だ。えっと、うちの鎮守府じゃない方のね」

提督「言いづらいから以後磯波IIと呼ぶことにするよ。IIだなんて番号じみた言い方は自分でもどうかと思うけど、他に呼びようがないから便宜的にね……」

提督「恐らく彼女はあと数日で体力が回復する。回復次第、彼女は海へ向かうだろう。与えられた任務を果たすためにね」

朝潮「つまり、轟沈する……ということでしょうか」

提督「その通り。で、僕らは中の液体やチップをすり替えた注射器を磯波IIに渡して見送るだけ。これはプランA」

提督「これは僕が最初に思いついた最も安全な対処法だ。ただ、僕は絶対にこれをやりたくない」

提督「そこで僕はプランBを考えた。多分君はこの案に反対すると思う。だからこそ君の意見を聞きたいんだ」
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朝潮の好感度+3(現在値17)
165 :【49/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/08(月) 21:17:13.49 ID:UTAp/0VN0
提督「プランBでは、……磯波が鍵となる。磯波IIじゃない方のね」

提督「途中まではプランAと同じで、磯波IIが動けるようになり次第彼女を解放する。この辺の海域はあまり敵が出ないから、恐らくはモーレイ海のあたりに行くだろう」

提督「君たち……朝潮、皐月、如月、電の4名でこれを追跡してもらう。そして、磯波IIが疲弊して、自らの力で動けなくなった所を見計らって救助する」

提督「北方海域は危険な海域だ。正規空母や戦艦も存在する。だが、モーレイ海の方は比較的手薄であり、絶対数は少ないはずだ」

提督「戦果を出すことを完全に捨て置いて、磯波IIを救出次第逃走……という任務であれば君たち駆逐艦でも問題なく果たせるはずだろう」

朝潮「仮にあの磯波IIを救出したところで、何か意味があるのでしょうか? 救出したところで、また沈みに行こうとすると思うのですが……」

提督「そう、君の言う通りだ。だからこそ、これから話す内容がこのプランの肝となる」

提督「僕と磯波と満潮で、藤原大将の泊地まで向かう。そこで僕は大将に直接会い、磯波を差し出す。磯波IIではなく磯波をね」

提督「轟沈しかけていた所を保護した、と言ってね。また、直接顔を合わせることで大将の腹を探りたい」

提督「その間に、満潮が泊地の工廠に忍び込み、解体妖精を奪取する」

提督「満潮と合流し、磯波IIを保護に向かった部隊の帰りを待つ。救助した磯波IIの傷が治ったら解体を行う。これで彼女は死なずに済むわけだ」

提督「磯波には、大将からまた与えられるであろう“任務”を受けるふりをしてもらう。もちろん、彼女が向かう先は深海じゃなくこの鎮守府だけどね」

提督「海に出た後二度と戻って来なければ、轟沈したかどうかなんて分からないからね」

朝潮「藤原大将が、磯波に“任務”を出さなかった場合も考えられないでしょうか」

提督「仮にあの磯波IIの言っている通り提督として理想的な人物で、轟沈しろという命令も何か納得のいく理由があったなら、磯波と磯波IIをすり替えたと正直に告白するつもりだ」

提督「だが、僕の疑念通り、大将が深海棲艦を支配しようとしているのであれば磯波に対して“任務”を課すだろう。100%そうなると断言は出来ないが、これに関しては結構自信がある」

提督「単純にチップの埋め込まれた深海棲艦が支配出来るのであれば、これまで轟沈してきた深海棲艦化してきた艦娘を支配出来るはずだ」

提督「そうした事案が起きていないということは、深海棲艦になる前にチップが埋め込まれていたか否かは関係ない。……恐らく、深海棲艦を支配するには、深海棲艦に直接チップを埋め込まなければならないということだろう」

提督「轟沈寸前で、他の深海棲艦と合流しそうなタイミングで例の注射を打ち、我が物にしようという魂胆なんじゃないかと推測している」

提督「深海棲艦の鹵獲なんて危険すぎて現実的な選択肢じゃないからね。鹵獲したところでまともに飼育なんて出来るわけないし。最も合理的で被害の少ない方法だ」

提督「……たった一隻の犠牲で万事うまくいく。僕が大将のような人間だったなら、そしてチップを自在に操れることが出来たならば、この方法を取らない手はない」

朝潮「チップを持った注射器を持っている……ということはチップの構造や扱い方も理解している、と考えて間違いないでしょうね」

提督「どこまで操れるかが疑問なんだよね……。磯波IIの盲信ぶりを見るに、その気になれば奴隷のように人を変えることも出来るとは思うんだけど……」

提督「だとしたら海軍全体が彼の手中に落ちていないとおかしい。何か範囲の制限みたいなものがあるのかもしれないね」

・・・・

朝潮「二点、質問してもよろしいでしょうか。どうしてリスクを冒してまでこういう方法を選ぼうと考えているのかということと、なぜ満潮を連れて行こうとしているのか、それが気になります」

提督「前者に関しては、非常にシンプルな回答になるかな。僕がそれを望んでいるから。最も、リスクを望んでいるわけじゃない。僕は誰かを見殺しにするなんて絶対に嫌だ。それだけ」

提督「後者は、満潮の行動を制限しつつも泳がせるためだ。彼女の真意が分からない以上、僕は彼女と分かり合えないだろう。だから、ある程度彼女の好きにさせて何をどうするつもりなのか知っておきたい」

提督「だが、いきなり泊地の火薬庫を爆破されたりしても困るので、任務上必ず達成しなければならない役目を与えている」

提督「磯波を除けば彼女一人しか連れて行かないのもそういう理由がある。他の人に任務を任せて、何か彼女の“復讐”に関係のあることをされると怖いからね」

提督「どう思う? 君がこの案をダメと言うなら、引っ込めようかなと悩んでいたんだ」

朝潮「いえ。動機の背景に私的な感情があることまでは是とすることは出来ないと思いますが……司令官はこの作戦が成功するという確信がおありではありませんか?」

提督「まぁ、自信が無けりゃ相談してないね。確信までは持てないし、かなり不安だけど」

朝潮「司令官がそう仰るのであれば、決して無謀な作戦では無いと思います。満潮の動向も探れますし、やってみる価値はあるかと」

提督「そうか。分かった……恐らく、磯波IIの体力が回復する数日後には決行することになる。よろしく頼むね」

・・・・

朝潮(突然の重要な作戦の話で面食らってしまいましたが……)

朝潮(しかし、こうして相談してくれたということは、私をある程度評価していると思っていいでしょう)

朝潮(これからも、司令官にとって有用な存在でなければ……)

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+3(現在値20)
166 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/08(月) 21:24:48.56 ID:UTAp/0VN0
ここでエクストライベントを投げてみる
00〜57またはゾロ目で発生 >>+1
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 21:26:00.79 ID:slvcqDC1o
ぞろ
168 :【50/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/08(月) 22:07:51.90 ID:UTAp/0VN0
提督「皐月、磯波、満潮。君たちに集まってもらったのは他でもない。先日この鎮守府にやってきた、藤原大将の艦隊に所属している磯波の件についてだ」

提督「これから作戦について説明する。……」

・・・・

提督「というわけだ。まず、磯波の意見を聞きたい」

磯波「……私にやれるか、すごく不安です。本音を言うと、やりたくないです」

磯波「やりたく、ないです」

提督「……そうか」

磯波「でも、提督の誰も不幸にしない選択をしようとしているところを……私は尊敬しています」

磯波「だから私は! 私は、提督に応えたい……」

磯波「兵器として、部下として、艦娘としてではなく。私の意志で、提督の理想の為に尽くしたいです」

提督「ありがとう磯波。……そう言ってくれて良かった」

磯波「それに……もし私が困ったら、絶対助けてくれますもんね。提督なら」

提督「ああ、約束する」

・・・・

満潮(な〜にいい空気になってんのよ! 正気!?)

満潮「ちょっと待って!? 本気でこんなことするつもりなの!?」

満潮「バレたらただじゃ済まないわよ!?」

提督「だからこそバレないようにやるんだよ」

満潮「だって、アンタさっきは……」

提督「さっきはさっき。あれはプランAで、プランBのこっちを採用したというわけ」

満潮「アンタ、ホント死んでもしらないわよ!?」

提督「僕が死なないために、君を連れていく。君が余計なことをせず、つつがなく与えられた役目を遂行してくれれば特に問題なく済むはずだ」

満潮「私は大丈夫でも、アンタに何かあったらどうするのよ」

提督「君が僕と磯波を助け出す。君が何について知っているかは分からないが、何かあった時になんとか出来るのは恐らく君しか居ないんじゃないかな」

----------------------------------------------------------------------
磯波の好感度+3(現在値21)
169 :【51/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/08(月) 22:10:10.13 ID:UTAp/0VN0
満潮「……くくっ、あははは。アンタ、馬鹿なのか冴えてるのか分かんないわね」

満潮「でも……いいわ、ふふっ。司令官のこと、ちょっと気に入ったわ。アンタみたいな馬鹿は早死にすればいいのよ」

提督「だから僕が死なんようにいざとなったら頼むって言ってるじゃないの」

満潮「約束はしないわ。でも、アンタみたいに真剣な顔でアホなこと言い出すような奴に死なれたら、ちょっとつまらなくなりそうね」

提督「ふふふ、よろしく頼むよ」

皐月「……ところで、どうしてボクを呼んだのかな」

提督「磯波IIへの救助隊の旗艦を務めてもらう。君が一番戦力的に頼りになるからね」

皐月「……ふーむ。なるほどね」

提督「急に考え込んで、どうしたの? 乗り気で引き受けてくれると思ったんだけど」

皐月「いや、今回は朝潮に任せてみてはどうかなと思ってね」

提督「それはどうしてだい? 戦力的に一番優れている皐月が適任だと思ったんだけど」

皐月「ボクに考えがある。この戦いで朝潮に活躍させたい」

皐月「どうも彼女は何か精神的なトラウマがあるようだ。そのせいか分からないが、司令官から見放されることを異常に恐れているような節がある」

皐月「活躍の場を与えて、きちんと評価してあげれば、もう少し自信がつくんじゃないかと思うんだ」

提督「分かった。皐月の言う通りにしよう」

皐月「もちろん、ボクだって頑張るからね! 期待しててよね」

提督「今回は別に戦果は上げなくても良いんだよ?」

皐月「でも、戦果を上げちゃってもいいわけだよね?」

提督「……無茶しないように」

皐月「へへっ、分かってるって! 心配要らないよ」

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+3(現在値18)
満潮の好感度+3(現在値16)
170 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/08(月) 22:14:35.69 ID:UTAp/0VN0
本日はこれまで
50切っちゃった……オワンノカコレ
いや終わらせますけれども

ってあああまたやらかしてる
>----------------------------------------------------------------------
>満潮の好感度+3(現在値18)
>満潮の好感度+3(現在値16)

正しくは
満潮の好感度+3(現在値18)
皐月の好感度+3(現在値16)

です。



ついでなので好感度まとめも置いときますねー
【好感度まとめ】
電:31(好感度上昇+6)
皐月:16(好感度上昇+3)
磯波:21(好感度上昇+3)
如月:17(好感度上昇+3)
満潮:18(好感度上昇+3)
朝潮:20(好感度上昇+3)

あ、ついでに次回用のエクストライベントも投げておく >>+1
(00〜57またはゾロ目で発生)
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 22:15:46.04 ID:1D5Mywpio
うりゃ
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/08(月) 22:15:46.08 ID:slvcqDC1o
おらあ
173 : ◆Fy7e1QFAIM [sage saga]:2014/09/11(木) 15:30:38.09 ID:f+RQE7MnO
次の投下は本日21:00を予定しています。
(書き溜めの進み具合のよっては明日21:00になるかもしれません。予定時刻に投下がなければ明日ということで)

//チラシ//
艦これに微塵も関係ないけどパッと浮かんだ小ネタ。
スレチ度MAXだけど他に晒すとこも無いですしおすし。
一発ネタみたいなものなので解説もしないし続きも書きません。


-----------------------------------------------------------
シュレーディンガーの猫「パブロフの犬がやられたようだな…」

マクスウェルの悪魔「ククク…奴は四天王の中でも最弱…」

ラプラスの魔「人間ごときに負けるとは物理学の面汚しよ…」

一同「…………」

シュレーディンガーの猫「そもそも俺ら思考実験じゃん…」

マクスウェルの悪魔「それな」

ラプラスの魔「わかる」

マクスウェルの悪魔「四人居ないと四天王にならんな」

ラプラスの魔「欠員補充しよう。あっあんなところにカラスが」

ヘンペルのカラス「ウィッス」

ラプラスの魔「あいつで良くね?」

シュレーディンガーの猫(そもそも物理学関係ねぇ…)

ヘンペルのカラス「全てのカラスは黒い!!」

マクスウェルの悪魔「は???」

ヘンペルのカラス「そこのお前らは全員黒くない。そしてカラスではない」

マクスウェルの悪魔(いや自分黒いんすけど……)

ヘンペルのカラス「全ての黒くないものを用意しろ! そうすれば全てのカラスが黒いことが証明される!」

マクスウェルの悪魔「よしきた」

マクスウェルの悪魔「ここにこの世の全てのものを用意した。そして黒いものと黒くないものに分けておいた。黒くない方を一つ一つ調べていけば分かることだろう」

シュレーディンガーの猫「お前そんなことできんの?」

マクスウェルの悪魔「気合入れたら案外いけたわ」

シュレーディンガーの猫「お前の気合すげーな。やばすぎか」

ヘンペルのカラス「フフフ……これで全てのカラスは黒いことを証明し……ウッ」

ラプラスの魔「アルビノのカラスだね。黒くはないがカラスではある」

ヘンペルのカラス「ぐわあああ」

シュレーディンガーの猫「死んだぞこいつ」

ラプラスの魔「命題が反証されたせいで自分の存在を維持出来なくなったんだ」

シュレーディンガーの猫「何それこわい」

マクスウェルの悪魔「まぁ実際よく分からんとこを売りにしてるからねウチら」

シュレーディンガーの猫「なるほど」

ラプラスの魔「おっ、今度は向こうから亀が歩いて来ているよ」

絶対に続かない
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/11(木) 23:56:29.85 ID:13EK0/0j0
おつおつ

ついに半分越えたか
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/11(木) 23:57:33.30 ID:13EK0/0j0
おつおつ

ついに半分越えたか
艦娘安価した身としては感慨深いわ
176 :【51Ex/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/12(金) 19:20:54.72 ID:oKs6Rxkw0
皐月「いよいよ明日、だね」

皐月「今でも君があんな風に自分の意志で司令官に従いたいと言ったのが意外だなって思うよ」

磯波「自分でもそう思います……なんであんなこと言っちゃったんだろう……感情に流されたのかな……」

磯波「でも、後悔はありません。提督の理想を支えたいという気持ちは、本当です」

皐月「磯波。変わったね」

磯波「あっ、そうですよね。普段の私ならこんなこと言いませんよね……。緊張しちゃってるのかな」

皐月「いや、全然変なことは言ってないし、変わったというのも良い意味でだよ」

皐月「前の磯波なら、これから自分が危ない場所に放り込まれようとしている今みたいな状況に置かれたら、こうしてまともに話もできないほど恐怖で怯えていたと思う」

磯波「確かに……私はいつだって他の人よりは安全な場所から見ているだけだったし、それが幸せなことだって思ってました」

磯波「平穏な日常が壊されることが、私は最も恐ろしいことだと思います」

磯波「今だって震えそうなぐらいに怖いですよ……でも、提督が居ますから」

・・・・

磯波「……初めて会った頃の提督は、上の空でどこか危なっかしくて、でも優しくて。私に歳の近い弟が出来たらこんな風なのかもなって思ってたんです」

磯波「でも、こうして私たちと過ごしていくにつれて成長していって、今はとても逞しくて頼もしい存在になりました」

磯波「提督が成長していく姿を見て、私も、提督みたいに変わっていきたいなって。提督と一緒に成長していきたいなって。そう思ったんです」

皐月「磯波は立派だよ。ボクも司令官の理想に応えたいという気持ちがあるからこそ、ボク以上に司令官を想っているであろう君に対して敬意を払いたくなった」

磯波「敬意だなんて、そんな……」

皐月「いや、今の君は尊敬に値する。ボクも友人として誇らしいよ」

皐月「まだ、司令官自身で気づいていない部分もあるだろうけど、司令官は、絶対に何かを犠牲にしようという選択肢を取らないんだ」

皐月(かつてボクが自分を犠牲にするようなことをしないで欲しい、なんて言った影響もあるのかもしれないけど)

皐月「今までだって、犠牲を受け入れればもっと容易に事が進んだ場面は少なくはなかった。でも、結果的にどんな状況下でもそういう選択を避けてきた」

皐月「ボクは司令官のそういう面に一番惹かれているんだ」

皐月「そして、今の君の姿にもそうした意志が見て取れる」

皐月「きっとこの先更に辛く険しい状況になっていくと思う。だけど……」

皐月「磯波、生き残ろう。生きて、司令官の描いた理想と共に生きていこう」

磯波「はい。誰も悲しませない、皆が幸せになる、そんな結末に辿り着けるよう、私も頑張ります!」

磯波(提督……私、必ず貴方の元に還ってきますから……どんなことがあっても)

----------------------------------------------------------------------
磯波の提督に対する想いが高まった
磯波の好感度の基本値が3上昇した
磯波の好感度上昇が以後+6になります(ただし今回のレスで好感度は変動しません)
177 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/12(金) 19:29:31.57 ID:oKs6Rxkw0
エクストライベントをポーンと投げてみて先制攻撃。
投下は21時以降になりますがその前にコンマ判定をしかけておきます。

>>+1 00〜59:A 60〜99:B
>>+2 00〜46:A 47〜93:B 94〜99:C
なんの判定かって? さぁなんでしょう。羅針盤的なモンじゃないですかね。

両方Aが出るとルート1
両方BまたはCが出るとルート2
それ以外の中途半端なやつだとルート3です。
まだアレなアレは起こらないけどルートによってはヤヴァイかもです。

それではお付き合い願います。
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/12(金) 19:30:12.56 ID:KSkyich3o
せいや
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/12(金) 19:37:24.51 ID:5va3QWCho
ぴゃあああああ
180 :【52/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/12(金) 21:04:50.42 ID:oKs6Rxkw0
皐磯波II「お世話になりました。無事動けるようになったので、私は私に与えられていた任務を遂行しようと思います」

提督「そうか……。これが預かっていた注射器だ」

磯波II「それでは」

・・・・

提督「行ったな。どこに向かっている? 今どんな感じかな?」

朝潮「司令官の予想通り、北方海域へ向かいました。大将への鎮守府には寄るつもりはないようです」

提督「了解。では、そのまま追跡を続けてくれ」

提督「磯波、満潮。僕たちも行こう。3-1作戦、開始する!」

・・・・

電「磯波IIがいよいよ敵艦隊を発見した様子なのです」

皐月「そのまままっすぐ向かっていくみたいだ」

如月「艤装がボロボロだからすぐに轟沈しかねないわね」

電「今すぐ助けに行った方が良いと思うのです」

如月「ただ、助けに行こうにも、また自分の意思で動けなくなるぐらいには負傷してもらわないと後々厄介になりそうだわ」

皐月「どうする? 朝潮」

朝潮「ここで無理に無傷の彼女を連れ戻した場合、気が変わって大将の泊地へ向かう可能性があります」

朝潮「少なくとも司令官が磯波を引き渡し鎮守府に戻ってくるまでは時間を稼ぐべきでしょう」

朝潮「ただ、轟沈は避けろというのが司令官の指示です。磯波IIの被害が深刻化したタイミングで救出に向かいます」

・・・・

朝潮(司令官と出会ってから……思えば運に恵まれない日々でした)

朝潮(大佐の艦隊のもとでは何不自由ない暮らしではあったけれど、兵器として生まれた私が安穏にかまけているなど本来あってはならないこと)

朝潮(この鎮守府に来てから、私はやっと艦娘としての本懐を果たせると喜んだものです)

朝潮(大佐から前情報のあった私が秘書艦になるのは必然のはずだった……でも、司令官は私を選ばなかった)

朝潮(電を責めるわけではないけれど、私なら彼女よりももっと司令官の視点に立って物事を考えることが出来たはず)

朝潮(私たち艦娘は、司令官の命令に従うことこそが全て。それこそが私たちの存在意義)

朝潮(今まで私は本当に苦しい立場に立たされていた)

朝潮(司令官と少しずつ話が噛み合わなくなっていったときの事、皐月に司令官の後をつけていた事を察知されたときの事……)

朝潮(思い返せば苦々しい出来事ばかり。だが、そんな状況もようやく今になって変わってきた)

朝潮(紆余曲折あれど、最近では司令官とも問題なく会話出来ているし、役に立てている)

朝潮(それだけじゃない。これまで艦隊編成時に明確に旗艦を決めていなかったにも関わらず、私は今こうして旗艦に任命されている)

朝潮(ようやく司令官から信頼され始めている……このチャンス。絶対に活かしてみせます!)

皐月「朝潮……どうしたの? 考え事?」

朝潮「い、いえ。問題ありません」
181 :【53/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/12(金) 21:24:32.37 ID:oKs6Rxkw0
提督「藤原大将、お初にお目にかかります」敬礼

提督(眉目秀麗で凛々しい顔立ちだ……まだ20代半ばなんだっけか)

提督(だが、風格や威圧感が20代のそれとは思えないな……背も高いしまるで吸血鬼みたいに感じられるぞ)

大将「うちの磯波を保護してくれたそうだな。礼を言おう」

大将「ところで……彼女は“ある荷物”を持っていたはずなんだが……何か心当たりはあるかな?」

提督「いえ。彼女を救出した際に荷物の類は見つかりませんでした。海に沈んでしまったのではないでしょうか」

大将「そうか……海に沈んだか」

提督「ところで、“ある荷物”とは何ですか? どうしてそんな含みのある言い方をするんですか? あの嵐の中で、それも単艦で輸送任務だなんて妙じゃありませんか?」

磯波(ああっ、ちょ、ちょっと提督! まずいんじゃないですかそれは……)

大将「ほう。貴様、面白い質問をしてくるじゃあないか。私の地位や力を前にして、そうしたストレートに疑問を投げかけてくる奴はそういない」

大将「私は貴様のように地位や身分、力を前に膝を折らない人間を高く評価している」

大将「だが、だからこそ、聞いておかねばならない。……どこまで知っている?」

磯波(まずいことになりましたよ提督……!)

提督「いえ、僕が疑問を持ったのは、何も知らないからこそです。何かを知っていたら、こんな風に突っ込んだ質問はしないと思います」

大将「フッ……そうかもな。ならば私からの回答はこうだ。『その質問に答えることは出来ない』」

大将「それと、一つ忠告しておく。知りたがり屋は若死するぞ」

提督「……失礼しました」

大将「まぁいい。ところで、三雲大佐について何か知らないか? 奴に関係のある人物を調査している」

大将「奴は軍の機密情報に触れたのだ。処罰せねばなるまい。念のため、奴が訪れたことがある鎮守府やその近辺を当たっているのだ」

提督「いえ、特に提供できるような情報はありませんね……(我ながら白々しいな)」

提督(大将自らこの泊地を訪れているのはなぜだろう……。気になるが、さっき釘を刺されたばかりだ。聞かない方がいいか?)

大将「ふむ、そうか。ならば構わない」

大将「奴とはちょっとした因縁がある。『全ての出来事は、起こるべくして起こる』、だ」

大将「“今のところは”貴様に何かにするつもりはないから安心したまえ」

大将「それに、個人的には貴様を気に入っている。金と権力だけを喰って肥え太った役に立たずの畜生ばかりだと気が滅入ってしまう」

大将「貴様のような気骨のある人間も居なくてはな」

大将「何にせよ、大儀であったぞ」

バタン

磯波「なんとか乗り切りましたね……」

提督「すこし核心に迫ろうと焦りすぎたかもしれないな……」

提督「だが、限りなくクロに近いと判断していいだろう。僕の予想していた方向に近い企みをしていることは間違いない」

提督「(ただの悪人にも思えなかったけど……とはいえ、彼の行動については注視しなければならないな……)」

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磯波の好感度+6(現在値27)

エクストライベントのコンマ >>+1(ぞろ目or0がつく数で発生)
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/12(金) 21:55:18.16 ID:5va3QWCho
ぴゃああ
183 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/12(金) 22:03:31.21 ID:oKs6Rxkw0
では本日はこれにて閉廷

それが世界の選択か
>>177はルート2だと大変なことになってました。
ルート1でも結構カオスなことになってたかもしれん。
そういう意味では一番正解とも言えなくはない。一番面白みが無いとも言えるけどネー。
でも人生ってそういうもんだよ!(何
今あれこれ書くと今後のネタバレになる可能性があるので詳しくは書かないけれども。

とりあえずこれで一安心……と思うじゃん?
思うじゃん? あーそうかも。どうなんだろ。どうでしょうね。
こういうわけわからんこと書くときの自分は疲れてるんだ。疲れてるときは文章なんて書くもんじゃねえ。もう寝よう。



あ、そうそうもっかいエクストライベントのチャンスなので頑張ってみてくだち
コンマ >>+1(ぞろ目あるいは0・1・6のいずれかがつく数で発生)
184 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/12(金) 22:16:13.88 ID:oKs6Rxkw0
空腹と眠気とカフェインの過剰摂取で色々あれでレス待つのもめんどうなのでセルフ取得〜
185 :【53Ex/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/12(金) 22:19:38.56 ID:oKs6Rxkw0
磯波「……提督。ここでお別れですね……」

提督「ああ。……すまないね、磯波」

磯波「私、必ず帰ってきますから、待っててくださいね。それじゃあ……」

提督「待って、磯波……これを。お守りに持っていってくれ」

磯波「これ……首飾りですか? ハートの形をしていますね……それに、小さな鍵穴のようなものが……」

提督「僕の父さんと母さんが持っていた形見でね。鍵の持ち主が錠を解かない限り、お互いがどんなに遠く離れていたとしても必ずまた会える……らしい」

提督「まぁ、首輪じゃなくて首飾りだから、いつでも取り外し可能なんだけどね」

磯波「……でも、なんだか私、提督の所有物になったみたいで、ちょっとドキドキします」

提督「おっ、おい! そんなインモラルな意味合いで渡したんじゃないってば! 人の親の形見を何だと思ってるんだ」

提督「僕の大事な物だからさ……必ず返しに戻ってきてよ?」

磯波「はいっ♪」

磯波(提督がこんなに私のことを想ってくれているなんて……嬉しい)

・・・・

提督「さて、満潮と合流しなければ」

提督(どうも今日の僕は冷静さに欠くなぁ……)

----------------------------------------------------------------------
磯波の好感度+6(現在値33)












//チラシ//
セルフ取得はもう二度とやらないので許してください、ごめんなさい
ぞろ目が出るとは思わんかった
もうそろそろ好感度とかの数値もガンガン動かしてそっち方面でも展開させてかなきゃダメだよねなんて思惑はあったりなかったりなかったりあったりします
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/13(土) 18:45:33.55 ID:izQzWr3r0
そういや>>173の話だけどさ、
つい最近マクスウェルの悪魔も倒された
(現実に実現した)らしいのよ
187 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/17(水) 20:46:54.31 ID:hIb4a7jM0
次回の投下は明日……と言いたいところだけど無理そうなので明後日の21:00頃を予定しております。
明日投下出来そうだったらしちゃいますけど。

//チラうら//
>>186
http://ci.nii.ac.jp/naid/110008593008
これですな。
情報をエネルギーに変えるとかすごいですね(すごさが微塵も分かってなさそうな発言)
あれこれ調べてみると分かった気分になるけど結局分かっていないのがアレ。



なんとなくのレベルまで理解するのには数十分とか数日かければどうにかなるけれど、
完全に理解するまでには多くの歳月を要する……みたいなものが世の中には多くあると思いますゾ。
まぁそれはそれとして全然関係ない話なんですけど今日は夢に大淀が出てきました。
自分の場合「関係ない話なんだけど」って切り出しておいて本当に関係ない話を始めるのよくない所だと思います。
それによって自分や他者が不利益を被るってほどでもないので直す気は無いんですけれども。
188 :【54/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/19(金) 21:21:56.21 ID:EkD6yG6P0
満潮「ここが工廠ね」

バタン

満潮(工廠に侵入成功。このまま解体妖精を奪取……これで任務は完了ね)

満潮(さて、せっかく敵地に来たんだから情報収集ぐらいはさせてもらうわ)

満潮(この装置に書いてあるデータ……)ガサゴソ

満潮(今まで出現した深海棲艦の統計……? 出現場所、艦隊規模、交戦した場合はその戦果も記録されてるようね)

満潮(おかしい。これだけの情報量を一体どこで? 奴……藤原大将が一人で調べただけではここまでの情報を得ることは出来ないはず)

満潮(藤原大将が大将になるよりずっと前どころか、まだ艦娘という兵器が生まれて間もない頃にあった軽微な交戦記録まで残っている……)

満潮(……妙ね)

・・・・

満潮(あまり情報は得られなかったわね。まあいい、後は司令官と合流するだけ……っと)

パチッ ヴィーーン

満潮(まずい……誰か来た……!)

夕張「おかしいなぁ〜……工廠に立ち入るのなんて私か提督ぐらいしか居ないはずなんだけど。本当に誰か居るのかしら?」

満潮(奴が手に持っているのは生体センサー……! クッ、ここから逃げようにも探知されてしまったら意味がない……だったら!)カラン……

夕張「しまった、敵襲!? きゃああ」ドオオオオオン

満潮(手榴弾程度で倒せるような相手じゃないことは分かっている……だが、センサーに損傷を与えることが出来た。これでいい)

夕張「ッ……。やるじゃない! でも、これならどうかしら!」ドドドドドドドド

満潮(なっ!? 部屋の中で全弾斉射なんて、正気の沙汰じゃないわ!!)

ドゴオオオオオオオオン

部屋の中の装置や設置物が瓦礫と化す。

夕張「ここで何かを探っていたようだけど、ここにある機器はもう提督には必要なくなったガラクタの山と妖精が居るだけよ」

夕張「元々ここは演習場を改装されて作られた施設。砲撃を撃ち込んでも壁に傷一つつかないわ」

夕張「そして、私を倒さない限りあなたはここから出ることは出来ない」

夕張「ありったけ撃ち込ませてもらうわ。観念するのね!」

満潮「観念するのはどっちかしら!」爆風を切って現れ、夕張に突撃する満潮

満潮「アンタが増援を呼ばずここで私を倒そうという選択をしてくれて助かったわ」

満潮「ここでアンタを始末しておけば、私の姿を見た者は居なくなるッ!」夕張めがけて魚雷を射出

シュオオオオ…… ドガアアアアアアアアアアアアアアアアン

夕張「っ……なかなか痛かったわよ……」よろめきながら立ち上がる

満潮(あの至近距離で雷撃を食らってもまだ耐えるか……チッ)

夕張「バルジを装備していなければ危ない所だったわ。こういう時に兵装が多いと助かるわね」

満潮「何であろうと、そんな鈍重な動きなら次の一撃で仕留められ……」ダダダダダダダダダダダダダダダダダ

銃声の音が響く。

満潮「あ……がッ……何が……? 体が……動かない……立ち上がれない……」

満潮(頭がぐらぐらする……機銃をまともに食らったか……視界が霞む……)

夕張「助かったわ不知火。装甲の薄い私に盾役をやらせるのはどうかと思うけど」

不知火「……つまらない」手袋をギュッとはめ直す

夕張「どこからの刺客なのかが重要ね。上なのか、下なのか……。ま、その辺の話は自白剤でも投与してたっぷり聞かせてもらうとしましょう」

夕張「と言っても、このままじゃ喋ることもままならないようね。ドッグに連れて行きましょう」 倒れている満潮をおぶる
189 :【54/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/19(金) 21:26:02.86 ID:EkD6yG6P0
ガシャン、と工廠のシャッターが開く音。

夕張「ちょっと、ぴくりとも動かないんだけど。不知火、殺してないでしょうね?」

不知火「加減はしました。……!?」

突如満潮が夕張の首筋めがけて手刀を振り降ろす。夕張、気絶して意識を失う。

満潮「油断……したわね……倍返しよ!」不知火に至近距離で艦砲を見舞う

廊下の端まで吹き飛ばされる不知火。

不知火(クッ……直撃したわね……追撃は困難……)

不知火(それにしても、あれだけ損傷していてまだ動けるとは誤算だった……)

満潮「奴は退いたようね。はやく、はやく提督を逃さなきゃ……」

・・・・

提督(満潮遅いな。一体どうしたんだ……?)

提督(僕と磯波が大将と会った直後に、待ち合わせを別の棟に変えるなんて言ってたけど……どうしたんだろう)

満潮「司令官! はぁ……はぁ……はぁ……」

提督「どうしたんだ!? ボロボロじゃないか!」

満潮「説明は後! 私の言う通りの方角から脱出するわ! 急いで!」

ウーッ ウーッ

サイレンが鳴り響く。

不知火「侵入者を発見。艦種駆逐艦、艦名朝潮型 3番艦満潮。他提督から差し向けられたスパイかと思われます。見つけ次第拿捕、場合によってはその場で始末して構いません」

不知火「場所は……」

不知火(チッ、小癪な真似を……!)

・・・・

提督「……本当に逃げられるのか?」

満潮「問題ないわ。別の棟で時限式の爆弾を順次作動させている」

満潮「もちろんそっちは囮とすぐに見抜かれるだろうけど、敵の心理に立ってみれば囮だからといって兵力を割かないわけにはいかない」

満潮「そして本丸のこっちでは複数箇所で発煙弾を撃ち、ドライアイスを散布してある」

満潮「だから監視カメラやサーモセンサーでの探知は不可能のはずよ。生体センサーも半径数メートル範囲までしか届かないから私たちを見つけるのは到底無理ね」

満潮「工廠のコンピュータにこの泊地のマップを表示しているものがあったの。それを元に避難経路を考えていたわ。だから待ち合わせをここに指定した」

満潮「見つかったのは誤算だったけどね。でも、ここなら待機してる艦はほとんど居ないから安全なはず」

提督「そうは言っても外に出たら見つかるんじゃないか?」

満潮「いいえ、それは問題ない。外に出さえすればやりようはあるわ」

・・・・

満潮「お疲れ様。生きてるかしら?」

提督「まさか僕を連れたままダイビングするとは思わなかったよ」

提督「っていうか、水上艦なんだから海に潜ってはいけないのでは……?」

満潮「潜るって言っても大した深さじゃないわ。それに、艦娘の性質上走るより海上や海中で移動した方が早いんだから仕方ないじゃない」

提督「そのたいした深さじゃない深さで僕は肺が潰れそうになったし溺れたんですけどねぇ」

満潮「息を止めるなって言ってたのに、口を開けるから溺れちゃったのよ。全く」

満潮「……だから、仕方なく人工呼吸したんじゃない」

提督「人を殺しかけておいて何ちょっと頬を赤らめてるんだよ……」
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満潮の好感度+3(現在値21)
190 :【56/100】 >>189は本当は55/100です ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/21(日) 22:06:17.46 ID:qtMmmk4a0
満潮「ここまで来れば安全よ。日も落ちた。奴らも追ってはこれないでしょう」

提督「聞きたいことは色々あるけれど、君と再び会えて良かった」

提督「まず……その傷は大丈夫? って、大丈夫なはずないよね、今も傷口から血が流れてるもの」

満潮「ええ、大丈夫じゃないけど。コイツがいなければ死んでいたわ……」

満潮「解体妖精と一緒にくすねてきた、応急修理要員。コイツでなんとか持ちこたえることが出来た……わ」

提督「? ……満潮。どうしたの」

満潮「意識が遠のいてきた……大丈夫。疲れて眠いだけよ。やっと一息つけるようになったから、気が抜けちゃったのかも」

満潮「司令官、少し、膝借りるわよ……ふあぁ……」

提督(僕の許可なく膝に頭を置いて、寝始めた)

提督(今夜はここで野宿か……)

・・・・

提督「おはよう、と言っても、真夜中だけど」

満潮「……」

提督「君が全然起きないせいで僕はずっと硬い地面の上で正座していたよ。おまけに膝は血塗れだ」

満潮「…………んぅ……っつッぅ……ぅ」

提督「……大丈夫? 意識はある? 僕に何か出来ることはある?」

満潮「優しいのね」 体を起き上がらせる

満潮「もう平気、いや、平気ではないけど……。とりあえずもう動けるわ」

提督「そうか。良かったよ。……本当に良かった」

提督「何があったのか教えてくれないか」

満潮「別に。任務は達成したけど、ドジ踏んでこのザマってだけよ」

提督「そういう話じゃなくて。君は何をしようとしていたんだ? 任務を達成するだけならそんなに時間はかからなかったはずだろう」

提督「話してくれ、満潮。それに、君が追われる身になった以上、僕ももう後には引けない。あぁ、磯波をどうにか助け出さなきゃか……」

満潮「そこの心配は不要よ。磯波もアンタも狙われることはない。磯波IIを救助に向かっている部隊が無事帰ってくれば任務自体は滞りなく遂行される」

提督「どういうことだ?」

満潮「工廠内にあったコンピュータに記載されていた情報を読んだわ。奴は三雲大佐以外に眼中にない。逆に言えば、三雲大佐に対しては異常に執着があるみたいだけど」

満潮「真っ先に疑われるのは大佐に加担していると推測されている南条中佐。実際に南条中佐は三雲大佐の協力者のようだしね」

満潮「疑われている、というより、恐らく南条中佐は私や貴方の代わりに処刑されることでしょう。それに、彼の鎮守府の方が大将の居る泊地まで近い」

満潮「そもそも総数6隻しかないうちの提督が何か仕掛けてくるだなんて思っていないでしょう」

提督「でも……僕たちの代わりに誰かが犠牲になるのか……それは喜べないな」

提督「やはりこの作戦は失敗だったかもしれないな」

満潮「どうしてそう思うの? 大将の情報は得た。私たちに迫る危機も一先ず避けた。あとは磯波IIを解体して磯波の帰りを待つだけでしょ。作戦に不備は無いわ」

提督「僕はこの作戦を誰も犠牲にならないようにと立てた」

提督「だが、この作戦のせいで無関係な中佐が極めて不利な状況に立たされることになってしまった。それに、君はこんなに傷ついてしまった。やはり失敗だったな」

満潮「……何かを成し遂げるのに犠牲はつき物よ。それに私が負傷したのは私が指示から外れた行動を取ったせいよ。司令官が気に病むような話じゃない」

提督「いやだ……僕は犠牲なんて認めない。それを認めてしまったら、これまでの自分を否定することになる」

提督「僕は君たちを理不尽や悲しみから救いたい。それに君がそんな風にボロボロになっていくのは嫌だ」

提督「無関係な他人が僕のせいで追い詰められるのも嫌だ。轟沈しろと命じられて、沈んでいく艦娘を見捨てるのも嫌だ」

満潮「バカね……」

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満潮の好感度+3(現在値24)
191 :【57/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/21(日) 22:10:05.69 ID:qtMmmk4a0
提督「ああ、バカさ」

提督「でも、僕は、君たちを守るためにこうして成長してきたんだ。ようやく自信もついてきたんだ。こんな僕でも、何かの力になれるって」

提督「最近は艦隊の指揮もようやく分かってきたんだ。思い上がりかもしれないけど、今ならもっと君たちを活躍させることが出来ると思う」

提督「僕は自分自身に賭けたい。僕なら、誰も犠牲にせず、誰も悲しまないように出来るはずだって。そう信じたいんだ」

提督「電に、この戦いを終わらせるのが夢だって聞いたんだ。磯波に、ずっと平和でいられたら良いのになって願いを聞いたんだ」

提督「僕は彼女たちの想いを守りたい。その為なら僕はもっと強かになれる」

提督「仕方ない犠牲だなんて割り切ってしまったら、きっとその時点で僕の成長も未来も止まる」

満潮「本当に……バカなのね。尊敬するわ司令官」

満潮「貴方のような司令官にもっと早く出会っていれば、私はこんな風にならずに済んだのかもしれないわ」

満潮「私も、司令官のようになりたかった。ずっと忘れていたわ……」

満潮「どうして、どうしてこんなことになっちゃったのよ……」肩を震わせる

満潮「護りたかったものは皆、海の底に沈んでいった! かつて一緒に夢を語り合った仲間が! 次の日にはもう居ない!」

満潮「戦況が悪化していくにつれて私たちは物のように扱われていく……! 一体何のために、一体何のために戦っているっていうのよ!」

満潮「私は度重なる戦いの中で壊れてしまったんだわ。今、こうして貴方みたいな司令官に出会えた今でさえ、復讐の念しか残っていない」

満潮「憎い! 私の仲間を、かけがえのない仲間を奪っていった深海棲艦が……そして、私たちが死んでいくのに眉一つ動かさなかった奴らが!」

満潮「私たちの命が、まるで虫や魚と同等に扱われているのが許せない! どうしてあんな奴らに私たちが支配されなければならない!?」

満潮「殺してやる! 殺してやりたい! 私たち艦娘というものを生んだ人間を! 無能な指揮で私たちを死に追いやる奴らを! 絶対に許さない……絶対に……」

満潮「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ」

号哭。声にならない叫び。

提督「満潮。僕が君の傍にいる。沈んでしまった君の仲間は取り戻せないけれど、僕が君の悲しみを取り除く」

満潮「失ったものは……もう戻ってこない……。私の望みは失われた。私はもう……復讐を果たすだけの存在と化したのよ……!」

提督「だったら僕が君の希望となるさ! なってみせる!」

提督「今は僕のことが信じられなくてもいい。でも、僕は必ず。君を救ってみせるから」

満潮「……」

提督「まだ僕のことが信頼できないなら、君が抱えていることを話さなくてもいい。でも、僕は君を守ってみせるから」

提督「鎮守府に戻ろう。皆が待ってる」

手をさしのべる提督。そっとその手を握る満潮。

提督「さぁ、行こう」

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+3(現在値27)
192 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/21(日) 22:19:56.51 ID:qtMmmk4a0
投下の途中で鯖落ち? こんなのってないよ、あんまりだよorz
次回の投下は未定ですがエクストライベント発生判定 >>+1(コンマの数値が50以上で発生)



/////チラシの裏/////
メアリー・スーってあるじゃないですか。あれとか俺TUEEE主人公とか自己投影主人公とかご都合主義とかについてあれこれ語ってたりするスレとかあるじゃないですか。アレ書く側の人間が読むもんじゃないですね。動悸がしまくって精神が崩壊しそうになります。いや、基本的に自己投影とかはしてないつもりですけれども。自己投影ならこんなキャラにしないし。

なんていうかね、二次創作は原作だとかクロスオーバー先だとかの良さをぶっ殺しちゃいけないと思うですよ。設定やキャラを壊すにしてもなんかこう上手い事やらなきゃなみたいな。いや二次創作は自由だけどさ。自由だけど超えちゃいけないラインってあると思うのよね。無いか。無いかもしれないけど僕にとってはあるんですよ。そのラインをいつの間にか自分で超えてないかが心配なのよね。あーだこーだ苦悩しながら書き続けてますけどやっぱり難しいですね。口で言うのは簡単なのに形にするのは難しいですね。楽しいからいいけどね。
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/21(日) 22:21:39.09 ID:kjMQivveo
それっ
194 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/26(金) 21:29:05.98 ID:wcYZ3gY40
次回の投下は明日21:00を予定しております。

///チラシの裏///
突然ですけど、うちの住んでる家の近くって野良猫が多いんですよ。
で、特に猫の多い場所を「新都」「廃都」って勝手に呼んでるんですけど、
新都の方はわりと若い猫とか体格の大きい猫とかが多いんですよ。動きが俊敏で人が近づくとすぐ逃げます。
廃都の方は新都からちょっと離れた場所にあるんですけど、そっちには年老いた猫とか衰弱してそうな猫が多いんですよね。人が近づいても動く気配もない猫が多いです。
んで、新都にはいつも野良猫に餌を与えてる人がいるようで、それゆえ猫が多く集まるみたいです。
新都での(猫の世界での)権力闘争に敗れた猫たちが廃都に流れ着いているような感じがします。

で、今日もその新都と廃都を通りがかったんですが(どちらも>>1が帰宅途中に寄る場所なのです)、
廃都で案の定今日も弱っちそうな猫が居たと。その猫の目の前を通り過ぎたけれど何の反応も示しませんでした。
それで、後ろから犬を連れたオッサンが歩いてきたんですね。
さすがに犬が近くに居たらあの猫も逃げるんじゃねーか? と思ってちょっと興味本位で振り返ってみたけれど、その場に座ったままでした。
あーそれでも動じなかったのかーと思って再び前を向いて歩こうとしたその時!
オッサンが犬を蹴り飛ばして猫にぶつけたじゃありませんか! 猫は驚いて逃げていきました。

一番の畜生はニンゲンだったというオチでした。ちなみにこれは全部実話なのです(>>1が廃都とか新都とか勝手に名づけてるのも含めて)。
うーむ。なんというかアレですな。ちょっと胸糞悪い話でした。
195 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/27(土) 21:20:59.00 ID:oX6EnK9K0
ゴ……ゴメンもうちょっと待ってください……もう少し時間があればキリの良い所まで書けそうなんや……
いやー一日中家に籠もってたのに全然書けてないで投下一時間前になって焦ってチューニングし始めるって怠惰よねぇ……すみません
とはいえ遅くとも今日中には投下するのでご安心を。多分一時間後ぐらいになるかな



///チラシの裏って書いておけば何書いても許されると思いやがって///
今日は一日中音楽を聴いてました。UKハードコア→スピードコア→ボカロ→ユーロビート→ハッピーハードコアとなんか昔ハマってた曲なりジャンルなりを漁ってわあいみたいな。
あんま音楽通ってわけじゃないんですけどね。
SPEEDKORE 4 KIDZ!とか聞いてうぎゃーってなったりSuper Eurobeat系のを聞いてふぅぅぅーってなったり。
自分で言うのもなんだけどわりと頭悪そうな生活してますね。まぁたまにはこんな日があっていいじゃない。
196 :【58/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/27(土) 22:56:58.22 ID:oX6EnK9K0
提督「おかしい……どうして誰も居ないんだ……? とっくに帰投しているはずだが……」

提督「何かあったなら無線機に通信を入れているはずだが」

提督「だが……まだ戻っていないという以上、“何かがあった”のは確実だな……」

提督「考えるのは後だ。満潮! 君は交戦場所に近い鎮守府の提督に片っ端から救援要請を出してくれ」

提督「さっきまで持ち歩いてたポータブル型の無線機でなく、この鎮守府にある据置型の無線機ならば彼女たちからの電波も受信出来るはず」ガチャガチャ

満潮「分かったわ!」

・・・・

電「鎮守府から通信なのです!」

如月「最初の交戦で通信機器が壊れちゃったけど、受信なら辛うじて出来るみたいね」

提督「――んな……皆! 聞こえるか!? 応答願う!」ザザッ

提督「少し遅くなったが磯波を大将のもとに引き渡し、満潮が解体妖精を取ってきてくれた! 僕たちは任務を遂行したぞ!」ザザザザ

提督「そちらの被害と状況を聞きたい! 至急応答願……」ザザッ……ガガガガッ

提督「今他の鎮守府に救難要請を出……必ず……きて……帰ってきてくれ……」ガッガッガッピーーー

如月「完全に壊れたみたい。受信すら出来なくなっちゃったわ」

電「司令官は無事のようで一安心、……ってわけにもいかないですね。こっちの状況が状況なだけに」

・・・・

満潮「終わったわ。そっちはどう?」

提督「わずかなノイズ以外に何も聞き取れなかった。こちらからの声は届いていたみたいだけど」

提督「しかしそれも途中で完全に通信が途絶えてしまった……」

提督(一体今どんな状況なんだろう。ひょっとすると、もう既に誰か海に沈んでしまったのかも……)

提督「こんなことになったのも僕のせいだな……まずいことになった。……まずいことになった」

満潮「司令官。まだ誰かが沈んだと決まったわけじゃないわ」

提督「そうだな、ここで取り乱しているようではだめだ。考えろ……今彼女たちの為にやれることを……」

提督(後悔は後ですればいい。今はくよくよしている場合じゃない)

提督(だが……これは打つ手なしかもしれないな……せめて状況さえ分かれば……)

椅子に深く腰を下ろし、腕を組み、深呼吸する提督。軍帽を目深に被っているため表情は伺えないが、口元の様子から歯を軋ませているのが伺える。

提督「満潮、ドックで休憩していろ。僕はここで彼女たちの帰りを待つ」

満潮「嫌よ。私もここに残るわ」

提督「そうか……分かった」

提督「……」

満潮(ここに私が居ることで何が出来るのかは分からない。でも、司令官には私のようになって欲しくない)

満潮(私が貴方を支えるわ、司令官)

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+3(現在値30)
197 :【60/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/27(土) 22:59:10.47 ID:oX6EnK9K0
電「――皐月! ――れーかんは無事です! ――あとは帰還するだけ!」

皐月「声すらほとんど届かないとは……本隊と随分離れてるみたいだな

皐月「でも、司令官は上手くやれたみたいだね。良かった良かった」

皐月「さあ! 退却戦といこうじゃないか!」

磯波II(もうほとんど弾薬も残っていないのに……どうしてまだ戦おうとするんでしょうか?)

・・・・

電「皐月に聞こえたかな……」

如月「皐月と合流する、退路も切り拓く。片方でさえ厳しいのに両方やらなきゃいけないのは辛いわね……」

如月「皐月が先陣切って負傷した磯波IIを救いに行ったのは良いものの、運悪く敵の潜伏部隊に接触して艦隊を二分されてしまうとはね」

電「これでもこっちはだいぶ片付いた方なのです。潜伏隊が現れた時は弾薬を全部使っても切り抜けられないかと思ったのです……」

如月「切り抜けた……とも言えないけどね。かなり不利な状況のまま膠着状態が続いているし」

朝潮(おまけにもう日が昇り始めている。まだこちらには気づいていないものの、背後から敵艦隊が接近している)

朝潮(後方の敵艦隊には軽空母が多い。日が出たら索敵を開始して私たちを見つけるでしょう)

朝潮(そうなったらもう助かる術はない。……私たちに残された時間はせいぜい数時間、か)

如月「せめて司令官の指揮が届けば……あるいは満潮か磯波が居ればまだどうにかなるんでしょうけど……無いものに期待してもしょうがないわね。何とかしないと」

朝潮は拳を強く握りながら、無言で震えている。

朝潮(どうしてッ……どうしてッ……どうしてッ! ……)

朝潮(せっかく司令官にチャンスを頂いて、ようやく私を認めてくれたかもしれなかったのに……これからもっと活躍できるはずだったのに……)

朝潮(予期せぬ敵艦隊の強襲さえなければ全て予定通りに行くはずだった……。でも、もう……)

朝潮(もう……おしまいですね……。このままおめおめと生還したところで、もう二度と司令官は私のことを見て下さらないでしょう)

朝潮(私が司令官の立場だったら、そうするに決まっている。ならば……)

朝潮(艦娘として、矜持ある最期を遂げましょう。他の艦の為にも、司令官の為にも、それが一番良いでしょう)

朝潮「はああああッ!」バババババババ

温存していた残りの燃料と弾薬を全て使い果たさん勢いで猛スピードで敵艦隊に突き進んでいく朝潮

如月「ちょ!? ちょっと朝潮!? 突然何やってるの!?」

朝潮「私一人で皐月を連れてきます! あなた達はそこで待機していて下さい!」

朝潮「今私が持てる全ての力を使えば、この状況を打開出来るはずです!」ダカダカダカダカ

電「でっ、でも、一人じゃ危ないのです! 如月! 私たちも続くのです!」

如月「一体どういう風の吹き回しかしら……ま、いいわ。賭けに出るのも悪くないわね!」バシュッバシュッ

・・・・

皐月「あ、ヤバ。弾薬もうないや。あはははッ」

磯波II「これでもう終わりですね。諦めて沈んだらどうですか」

皐月「いやいや、なんのこれしき、ってね! まだやりようはある!!」ガンッ! ガンッ! バゴォッ!

連装砲で敵駆逐艦を殴りつける。攻撃を受けた駆逐艦は大破しているようだ

皐月「効率悪いけどこれでも倒せないことはないね」ガンッガンッ メキャッ

皐月「あっ壊れた」

皐月「あっはっはっは、これは面白いね」
198 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/27(土) 23:01:55.55 ID:oX6EnK9K0
す、すいません未だに一段落置けるまで書ききれてないしこの先投下しちゃうと微妙にキリが悪い感じになりそうなんで残りは明日投下ということで何卒……明日もちゃんと投下しますんでご容赦を
199 :【61/100】 </b> ◇Fy7e1QFAIM<b> [saga]:2014/09/28(日) 21:31:22.44 ID:SzAO3llG0
磯波II「……どうしてそこまで貴方は戦えるんですか!? この期に及んで、どうしてまだ戦っていられるんですか!?」

皐月「何でって? そりゃあボクが強いからだね。へへっ」敵の弾幕を軽やかに交わしながら答える

皐月「司令官の願いはボクが絶対に叶えてみせる。それはボクの望みでもあるからだ」

皐月「ボクは、司令官が最後にどこに辿り着くのかに興味があるんだ」

皐月「今の司令官なら、きっと何かを成し遂げると思う。それを見届けるまで、ボクは沈むわけにはいかないな」

磯波II「理解出来ません……」

皐月「理解出来ないのはお互い様だと思うけど、ねっ!」迫り来る駆逐艦を拳で撃退する
皐月「リーチが短いとやりづらいな〜……っと」

皐月「まっ、君はそこで指をくわえてボクの勇姿を眺めているといい。ふふんっ」

・・・・

朝潮「囲まれているとはいえ雑魚が多いだけ……撃てば当たる!」ダンダンダンッ

電「朝潮! そんなに目立つ動きで突出したらダメです! 集中砲火されてしまうのです!」

朝潮「心配無用です! 私が道を切り開くッ!」ダンッ ダンッ

朝潮(どうせ私はここで沈むのだ。今更躊躇などしないッ!)

朝潮「駆逐艦朝潮の力……その目に焼きつけろ!」

・・・・

皐月「ふぁぁー、さすがにキツかったー。昼戦だったら死んでたかもなー、はははっ」

磯波II「信じられません……一個小隊を壊滅させてしまうなんて」

皐月「と、こんなふうに君の策は崩れ去ったわけだ。残念だったね」

皐月「途中でボクたちが君の後をつけていたのを気づいたんだろう? だから深海棲艦と接触してすぐにやられようとせずに逃げ回って時間を稼ぐような行動を取っていたんだろう」

磯波II「看破されていましたか。ここで私と一緒に道連れするつもりでした。……貴方がたの指揮官はいずれ私の提督の障害になるでしょうから」

皐月「しかし、気づくのが遅すぎたよ。こんな状況になってしまってからじゃあね……」

皐月(朝潮が心配だな……責任を感じてるんじゃないだろうか……)

磯波II「このまま前方の敵艦隊を突破して、味方艦隊と合流するつもりですか?」

皐月「無論。……さすがに連戦はヤバいから、ちょっとここで休憩するけどね」

磯波II「そうですか。では、ここで私を置いていって下さい。私を連れたまま突破することは不可能でしょう」

皐月「君はここで轟沈するのが任務だからそれで良いかもしれないが、ボクはここで君を守り抜いて生きて帰るのが任務だから、そういうわけにはいかないな」

磯波II「私の任務など……関係ありません。任務など関係なく、私はここで沈むべきなのです」

磯波II「提督は私に艦娘として生まれた理由を与えて下さったのに……先の嵐の夜にも助けられ、ここでも貴方に深海棲艦の包囲網を突破されてしまった」

磯波II「……提督に触れられると、とても幸福な気持ちになるのです。この方の為に命を尽くすことが私の使命だと、そう思っていました」

皐月(触れられると幸福な気持ちになる? 壁? どういうことだろう)

皐月(手で触れることによって艦娘に多幸感を植えつけ洗脳してる……ってことか? 推測に過ぎないが……)

磯波II「でも……結局ダメですね。貴方を道連れにすることさえ出来なかった。私の負けです」

磯波II「一つ確認させてください。……私が持っているこの注射器の中身は、偽者にすり替えられていますよね?」

皐月「…………その通りだよ。だから君を連れ戻すのがボクたちの任務だ」

磯波II「やっぱり……そうですよね。なんとなく、そんな気がしていました。あぁ……私は何も出来なかったんですね……何一つ……」

磯波II「こんな私を生かしておいても、戦略的に何の意味もありません。私をここで捨てていってください」

皐月「お断りだね。むしろそう言われてなおさら君をうちの鎮守府まで連れて帰りたくなった」

磯波II「任務だから……ですか……? はは、すごいですね。貴方は本当に強い……」

磯波II「私も、任務だからって、提督からあんなに良くしてもらえたからって、頑張ったんだけどな……私は、弱いですから……」

皐月「違うッ! 君を連れて帰るのは、ボクが君にムカついたからだ。任務なんて関係ない」
200 :【62/100】 </b> ◇Fy7e1QFAIM<b> [saga]:2014/09/28(日) 21:33:13.35 ID:SzAO3llG0
朝潮「はぁ……はぁ……はぁ……ふ、ふふ。造作もない……」

朝潮「この程度の敵を相手に、私たちは二の足を踏んでいたんですね」

如月「軽巡や重巡を物ともせず沈めていくわ……アイツあんなに強かったのね……」

電(どこか様子が変なのです……)

・・・・

朝潮「む、あれは……。皐月!」眼前の敵を撃ち払いながら皐月のもとへ駆けつける朝潮
皐月「ふぅ……やっとこさ合流出来た……か。さすがに視界が霞んできたな……」

皐月「さすがに……殴り合いは無茶があったかも……ごめん、後は任せた……」

如月「皐月の損傷が著しいわね……生き残っているのが不思議なくらいだわ。磯波IIも意識を失っているものの無事ではあるみたい」

電「皐月はきちんと磯波IIを守り抜いたのです!」

朝潮「電! 如月! 彼女たちを背負って行って下さい。皐月も磯波IIも航行不能なぐらいに負傷しています」

如月「良いけど、それじゃあ私たちはまともに戦えなくなるわよ? まず先に敵を片付けてからじゃないと撤退も出来ないんじゃないかしら」

朝潮「そんなことをしていたら朝になってしまいます。……付近に軽空母で構成された敵艦隊を発見しました。ここで脱出出来なければ私たちは皆ここで沈むことになります」

朝潮「幸い、今私たちが敵陣の真っ只中を突破してきたことによって、多少敵艦隊に隙が出来ています。貴方たち二人が全速力で航行すれば、この敵を振り切ることができます」
如月「振り切ることは出来ても、そんなに持続力は無いわ。すぐ敵に追いつかれてお陀仏よ」

朝潮「私が殿軍を務めます。お二人が敵艦隊を突破した後、私一人で敵の進撃を食い止め」

電「そんなことをしたら朝潮は……」

朝潮「ここで最期を迎えます。これが私の戦略的判断であり……そして、私なりの司令官への忠義です」

如月「本気なの? ……この海の底に沈むのよ」

朝潮「この局面で最も犠牲を抑えるにはこの方法しかありません。また、せっかく司令官に大任を与えていただいたのに、全う出来なかった自分自身へのケジメでもあります」

パァン 乾いた音がする。電が朝潮の頬をはたいた

電「朝潮は何も司令官のことを分かっていないのです! だから今までだって司令官に避けられていたのです!」

電「司令官が! そんなことを望んでいるわけがないのです! あなたは何も分かっていない! 何も分かっていない!」

朝潮「……電。皐月も動けない今、もうこうするより他に道はありません」

朝潮「それに、私は司令官の理想に最後まで賛同出来ませんでした。犠牲なくしては何も得られません」

電「今までだって犠牲を回避して乗り越えられてきたじゃないですか!」

朝潮「今まではそうでも、今はそうではありません」

朝潮「私はここで艦娘として、兵器としての最期を遂げます。それが正しいことだと私は信じています」

電「そんなのおかしいのです! 間違ってるのです! 司令官も私もそんなこと望んでないのです!」

如月「……行くわよ電。遠くで索敵機の音が聴こえる。もう時間は無さそうだわ」 航行を開始する如月

電「如月まで……!」

如月「さっき朝潮が言ってたように、皐月もいない以上どうすることも出来ないのは分かっているでしょう、電。ここで私たちがもたもたしていたら朝潮の覚悟を無駄にすることになるわ」

・・・・

朝潮(二人は無事鎮守府方面へ向かったか……)

朝潮(敵が二人の後を追っていく……だが)

朝潮「ここは朝潮型1番艦、朝潮が食い止める! 命が惜しければかかって来いッ!」バババババババッ

朝潮(司令官……貴方の理想に、私は沿うことが出来ませんでした)

朝潮(でも、これでいい。貴方の元には、私よりも電のように、貴方の理想に心から賛同出来る者が集うべきです)

朝潮(短い間でしたが、貴方とご一緒出来て、私は幸せでした)
201 :【63/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/09/28(日) 21:42:37.26 ID:SzAO3llG0
足柄「しっかし緊急の救助任務だなんて珍しいわねぇ〜……うちの鎮守府に助けを求めるような提督がこの世に居るなんてねぇ」

足柄「三雲大佐の一件からどういうわけかうちの提督もかなり冷遇されてるじゃないの。おかしいわよね!?」

那智「減らず口はよせ。……ただ、嫌疑の目で見られていることは事実だな」

羽黒「交戦している艦娘を発見しました! ……1隻しか居ないみたいですけど」

・・・・

朝潮「朝日が眩しいな……これだけ時間を稼げば、電たちはきっと鎮守府に戻れるだろう」

朝潮「鎮守府まで戻れるほどの燃料は残っていない。弾薬も尽きた……か」

朝潮「我ながらよく戦ったものですね。ふふ」

朝潮「さて……ここまでか。もう何も思い残すことはありませんね」バアアアアン

朝潮「ッ……空襲か……。私一隻を沈めるだけなのに、随分と手が込んでいますね」

ブオオオオン ゴゴオオオオババババババ シュゥゥゥゥゥ……

朝潮「!? 敵の艦載機が打ち落とされた!?」

龍驤「たった一隻で敵艦隊の前で仁王立ちって……キミ相当おかしなやっちゃなぁ」

羽黒「救出に来ました! 他の艦は無事ですか?」

朝潮「他の艦は撤退しました。ここに居るのは私だけです」

妙高「詳しい話は戦いが終わってから聞くとしましょう。第一・第二主砲、斉射、始めます!」ドドーン ドドーン

足柄「久しぶりの戦場だわ! 思いっきり暴れさせてもらうわよ!」

・・・・

提督「南条中佐から報せが入った。朝潮を無事保護したそうだ。明日には戻ってくるって」

提督「はぁ……」胸を撫で下ろす

満潮「良かったわね。ひとまずは一安心じゃない」

ガチャッ

如月「作戦、完了しました」

電「皐月と磯波IIはドックに連れて行ったのです。……朝潮は」

提督「朝潮なら問題ない。他の鎮守府に救助してもらった」

電「良かったのです……」

電「あ、あのっ。朝潮のことを責めないであげて欲しいのです」

提督「ああ、今回こうなってしまったのは僕のせいだ。彼女に責任は無いよ」

如月「司令官、私たちもドック入りして来るわね……疲れたわ」

バタン

----------------------------------------------------------------------
過酷な戦場を乗り越えて艦娘たちとの絆が深まった
電・皐月・如月・満潮・朝潮の好感度+6(ステータスや秘書艦による±補正なし)
電の好感度+6(現在値37)
皐月の好感度+6(現在値22)
如月の好感度+6(現在値23)
満潮の好感度+6(現在値36)
朝潮の好感度+6(現在値26)
202 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/09/28(日) 21:55:17.50 ID:SzAO3llG0
エクストライベント発生判定 >>+1(コンマの数値が44以上で発生)
また、60レス突破したので経過ボーナスです。

/* 経過ボーナス */
以後各艦娘の好感度の基本値が+1増加します
また、提督の能力値変動イベントが発生します

能力値ボーナスは安価とコンマで決定します。
アップさせたい能力値 勇気/知性/魅力/仁徳/幸運の中から一つ選択し、
出たコンマでその選択した能力の上昇値が決定します(詳しくは>>75)。

アップさせたい能力値を決定してください(勇気/知性/魅力/仁徳/幸運の中から一つ)
>>+2



本日の投下はここまでです。
エクストライベントでエピソード消化しようってのは我ながらどうかなーと思ってます。
本当はなるべく物語の無駄を省いて大事な部分だけ描写すべきなんだけれども……どうしてもあれもこれもってなっちゃいますね。難しい。

///チラシ///
</b> ◇Fy7e1QFAIM<b>ってなんだよ。どうやったらそうなるんだよ。意味わかんねーよ。
太字かよ。でもHTML5では太字として使用する目的で使っちゃダメなんだぜ。
っていうかHTMLで文字を装飾すること自体がナンセンスなんだぜ。2000年代のホームページじゃあるまいし。

こんな弱気なことを書くのもどうかと思いますが最近は結構アレですね。
「本当にこんな感じで正しいのかな……」って不安になってきますね。創作に正解なんて無いんですけれども。
なるべく客観的視点である程度読み返したり考えたりしても所詮自分の主観から生まれた客観だしねぇ……。
うーん難しい。多いんだか少ないんだかよく分からないぐらいの残りレス数がさらに不安を加速させるという闇。
まーなんとかかんとかうまいことやっていこうと思うんですけどね。思うんですけどどうだろう。
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 21:56:40.81 ID:SoW2Oj1xo
ほい
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 08:22:41.72 ID:NG+LM4qcO
仁徳
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 22:17:56.73 ID:XQSzYwpv0
CSSのバグだってさ
206 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 14:37:26.66 ID:rMQdOv6OO
次回の投下は本日21:00頃を予定しています。

ステータスや好感度の数値やらあれこれを貼っておきます。

>>204よりコンマ値が72でしたので
人徳が 8されます
【提督ステータス】
勇気:59(初期値から 18)
知性:46(初期値から 10)
魅力:46(初期値から 36)
仁徳:65(初期値から 18)
幸運:62(初期値から 0)

人徳アップにより好感度補正小発生
電・如月の好感度上昇の基本値が 0.5上昇します



【好感度まとめ】
電:37(好感度上昇 9) 4.5*2
皐月:22(好感度上昇 4)
磯波:33(好感度上昇 4.5)
如月:23(好感度上昇 4)
満潮:36(好感度上昇 4)
朝潮:26(好感度上昇 4)

突然のルール追加的な感じでアレなのですが
一回のレスで上昇する好感度は最大9ということでご容赦くだされ。



で、本題はここからです。
あ、あのぅ〜〜〜〜

>(基本的に)1レスごとに艦娘との好感度が少しずつ向上していきます。
>100レス到達時点で最も好感度の高かった艦娘とEDを迎えます。(ハーレムENDはありません)
>(略)
>50を超えたらその娘とのEDで確定的な扱いになっていきます。

とかスレの初めで書いたじゃないですか(>>3参照)。
どう考えても100レス目到達までに全員50超えそうな勢いじゃないですか。
なんで、その、なんていうか……最終的に誰と添い遂げるかは数値で決まるとは限らないってことでなんとかご理解いただきたいのですが……。
ご理解いただきたいというかご理解されなくてもそうさせていただくというか……。

今のところレス数が終盤に近づいたタイミングで誰とくっつくか的な投票を行ってそれで決めようかなというかなり無難なことを考えているんですけど、果たしてそんな民主主義的な決め方で物語を締めくくってしまっていいのか!? もっと悪魔的かつ運命的な感じの決め方があるんじゃないか!? とか頭の中で何かが囁くので、とりあえずどういうエンドを迎えるかはまだ未定ってことでお願いします。



>>205
なるほどそうなんですね。
他のスレでもたまに見かけるので疑問に思ってました。
207 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 14:41:16.99 ID:rMQdOv6OO
///チラ裏大反省会してたら長すぎるって怒られた///
ネタバレにはならないけど色々見たくないものが見えてしまう恐れがあるので覚悟のある暇人以外は読み飛ばすのが吉

反省点箇条書き

・秘書艦ボーナス*1がやばすぎた
経過ボーナス*2は英断だった(と思う)。
実際アレによって結構好感度の変動が大きくなったし、むしろアレを導入していなかったら今になっても多分フラグのフの字も立っていなかったことだろうし。
が、好感度2倍のまま継続はダメでしょ常識的に考えて。
しかも秘書艦だからといって特別エピソードがあるわけじゃないというアレさ加減ね。
それどころか好感度の突出を恐れてレス数を割き辛くなってしまうという失策。
秘書艦なのにかえって突っ込んだ話が書けてない感じなのはそのせいです。
でもここであえてそのことをカミングアウトしたってことは……? 的深読みが人生をより豊かにしていくと思った(適当
今回のお話が100レスまで到達した際、新しいお話をやるかどうか分からないけれども、そん時には廃止されるかもしれんね。

・シリアスってなんですか
提督のステータスをコンマで決めるのは分かる。他のスレでも結構あるしな。
だが、コメディ・シリアス判定*3ってなんやねんという話だよね。
いやね、シリアスって難しいよね。別にラブコメ要素を一切排除すればもうちょっとやりやすくなるんだろうけどね。
っていうか完全にシリアスに書こうとしたらもう多分3隻ぐらい沈めてますね。
とはいえあくまでメインは艦娘との絡みだしね。鬱々とした展開がやりたかったら初っ端からレイテ沖海戦でスタートとかそんなんでいいんじゃよ。
ただ、悲恋にするにもそうなる対象とのこれまでのエピソードが薄すぎるってなもんで効果的なカタルシスが得られないんだろうなと判断した結果わりとご都合主義な感じに。
そんなわけで伏線地引き網漁的なことをやってみたりなんだり試行錯誤して雰囲気だけは醸しだしてますがまだまだ手ぬるいなとは思ったり。
もっと読み手の脳味噌を使わせなくても読めるぐらいシンプルかつ要点だけ詰まった感じでシリアスな流れに持ってきたいけど多分無理。

・正直100レス舐めてました
ぶっちゃけね。一ヶ月とかそこらで終わると思ってたんよ。無理ね無理。普通にヤバい。まだ63レス目なのにすでにあれこれ考える用ノート(仮)*4が一冊埋まりそうな勢いですよ。
いや、最初のうちはこんなに真剣に書くつもりなかったんですけれども。なかったんですけれどもやってくうちにマジになっていくのはゲームみたいなもんですねハイ。
多分艦これを始めた当初は皆ボーキの枯渇だとかルート固定だなんて考えずプレイしていたはずです。
ただ、やってく内にハマるものなのです。
だからこそ今から振り返ると序盤冗長過ぎたなーとかこの先の展開はちょっと100レスまでに回収出来るか怪しいよなとか色々反省点がぽこじゃか出てくるわけです。

・キャラクターについて
おっとこれはなんというか核心に近い感じのアレを感じるのであんまり察されても困るし書ける範囲のみで。
艦娘についてはちょっとなんというかセンシティブな領域なので本編以外では一切触れませんが、主人公についてはちょっと書いてもいいだろう。
いやーこれもねー、ちょっとどうなんだろうなー感が強いよね。いや、間違いではないがストーリーの都合上無難にさせすぎたというかちょっとずるいというか。
結構切り込んだ話をしますと、最初の方は主人公である提督が艦娘に囲まれてあれこれ経験しながら成長していく話にしようかなと思ってたんですよ。
ただ、あーーーこれ書いていいのかぁ? その、なんていうか、艦娘の性質上彼女たちはあくまで前線で戦う身じゃないですか。
対する提督は彼女たちの命を担ってるわけで。それなのに未熟とか本来許されないわけですよ。
艦娘たちを魅力的に描写するのはもちろん大事ではありますが、それに相対する主人公は果たしてそんな魅力的な艦娘たちに好意を向けられるに値する人格なの? 彼女たちに本当に相応しい人物なの? とか考えちゃってあえてある程度早い段階で成長させました。
あとは、主人公がある程度成熟していた方が描写しやすいかなと思った艦娘も一部居たので、その辺も理由の一つだったり。
設定年齢*5とか考えると相当チートスペックな気はしなくもないが、順当で甘っちょろい道を歩ませるつもりはないです。
艦娘に対しては酷い目に遭わせるのに躊躇いがあるけれど主人公に対しては微塵の容赦もなくやれるからな! ……とはいえあくまで指揮官なのであんまり酷い目には遭わせることなく完結すると思います。ザンネン。

あと、それに伴いボーイミーツガール的な路線を捨てて群像劇になってもらうことにしました。
分かり易く説明すると、主人公―ヒロインで一対一の関係で展開していく方向から、主人公の属する集団の中でアレコレ起こっていく的な感じにしました。
これは結構大胆な路線変更だし、それによって各キャラの動き方や役割が変わった感じですかね。
構想ガーとか言ってたのは多分そんな感じのアレで悩んでた時期ですな。
個人的にはもうちょっと早くこうすべきだったというか最初からこっちで行けば正解だったんじゃって感じですぞ。
あ、主人公について書いただけで終わっちゃったけどまぁいいか。メインの艦娘以外だと他はなんていうかまぁあんま書くこともないしな。

他にも色々あるけれどひとしきり書いたら良い具合にほとぼりが冷めたのでこの辺でやめときます。



*1 秘書艦に選ばれた艦だと好感度が倍増する
*2 20,40,60,80レスごとに好感度の基本値が 1するというアレ。ついでに提督のステータスも上がる
*3 数値が低ければ低いほどコメディだったりほのぼのした雰囲気に、高ければ高いほどピリピリした緊張感のあるシリアスな雰囲気になる的な判定(詳しくは>>3参照)。うっかり89とかいう驚異的なコンマを叩きだされてしまったが為に>>1は苦しみを背負うことになった
*4 この物語を書くための構想をまとめたノート。相関図やら今後の展開やらキーワードやらが乱雑に書き並べられている。全体的に香ばしい。
*5 主人公である提督の年齢は初期の設定だと14歳。
208 :【64/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 21:20:17.59 ID:Zg9xbtMv0
提督「…………満潮。僕は少し寝ることにする」

提督「この様子では今日の予定は全て中止にせざるをえない。他の子にもその旨伝えておいて」

提督「事務的作業は昨夜のうちに終わらせておいたから、僕も今日は部屋に籠ってゆっくり休むとするよ」

提督「君も休んだ方がいい……」バタン

満潮(司令官……)

・・・・

提督(今回の作戦で……僕は自分の非力さを痛感したよ……)

提督(多くの人を危険な目に遭わせてしまった)

提督(やはり僕は彼女たちの提督としての力不足なのではないか……)

提督(いや、ここで自分を卑下した所で何の意味もないだろう。それに問題の根本はそこじゃない気がする)

提督(見通しが甘かったのは事実だ。満潮が交戦するだなんて思わなかったし、朝潮たちがあそこまで苦戦するとは思わなかった。敵艦隊の急襲があったのも想定外だった)

提督(現状一段落着いたとはいえ磯波はまだ戻ってきていないわけだし、これから僕を取り巻く状況はより厳しいものになるだろう)

提督(もう後戻り出来ない所まで来てしまっているのかもしれない)

僕は明日、南条中佐と会うことになっている。朝潮を引き渡してもらうのも理由の一つだが、もう一つ理由がある。

……昨夜朝潮たちとの通信が途絶えてから、僕は南条中佐に通話を試みた。中佐に疑惑が立っていること、僕のせいでかなり厳しい立場に立たされるかもしれないことを伝えた。
中佐は切迫した様子でなるべく早く会えないかと持ちかけてきた。また、僕の力を借りたい、とも言っていた。

具体的な話はされていないが、なんとなく嫌な予感はする。その話を聞いてしまったら、もう取り返しがつかない道に進むことになるんだろうな、という予感だ。

提督(僕はこれで正しいのか……? この先も誰も犠牲にしないだなんて綺麗事を貫くつもりか?)

提督(今回は運よく命だけは辛うじて助かっただけだ。特に朝潮や満潮は僕の作戦によって激しく負傷してしまった)

提督(いや、そもそも作戦ですらないか。僕が考えていたことは深海棲艦を攻略する目的じゃない。単なる自分のエゴであり、そこに戦略的意義なんて無い)

提督(僕は……誰も犠牲にならないような選択をすることが正しいことだと思っていた。今までだってそういう選択をしてきて成功してきた)

提督(だから今回もきっと上手くいく、だなんて思い上がりだったんだな……)

提督(結局僕にはどうすることも出来ない……それなのに、理想を掲げて彼女たちを振り回し傷つけて……)

提督(その理想を貫きたい気持ちさえも中途半端で……今こうして揺らいでいる)

コンコン

満潮「ちょっと! ひょっとして一日中部屋に籠ってたの?」

提督「布団が恋しくてね」

満潮「はぁ……呆れた。もう夜よ。ほら、夕御飯食べに行きましょう」

提督「お腹が空いていないから、遠慮しておくよ。それに布団が僕にここを離れるなってうるさくて……」

満潮「くだらないこと言ってないで開けなさい! その様子じゃ朝食も昼食も食べてないんでしょ!?」ガンガンガンガンガン

提督「ちょっ、ドア壊れちゃうからやめてって」

満潮「アンタがここを開けるまで続けるわよ」ガンガンガンガン

提督「分かった分かった。……はぁ。さよなら僕の安住の地」ガチャ

満潮「……無茶してるくせに強がってんじゃないわよ」

満潮「冗談なんか言っておどけたふりしても、本当は辛いんでしょ」

提督「鋭いとこ突くね」

満潮「バレバレよ」

提督「……はぁ」

----------------------------------------------------------------------
満潮の好感度+4(現在値40)
209 :【65/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/02(木) 21:21:55.61 ID:Zg9xbtMv0
提督「食堂に二階なんてあったんだね」

満潮「私も知ったのは最近よ。如月に教えてもらったの」

満潮「ここなら他の人も来ないし、ちょっとは話しやすいでしょ」

提督「な、なんか食堂にあるまじきムードなんだけど……」

窓際にテーブルが設置されている。真紅のテーブルクロスが敷かれていて、その上に置かれたキャンドルの火がゆらゆらと揺らめいている。

部屋の隅に置いてあるジュークボックスからはスウィングジャズのようなポップで甘ったるい音楽が流れている。

満潮「誰がここまでやれって言ったのよ!」

提督「え?」

満潮「え、ああ、いや、なんでもないわ」アセアセ

・・・・

満潮「ほら、相談に乗ったげるわよ」

提督「乗ったげるって言われても、別に平気だよ」

満潮「目の下に酷いくまがあるってのに、よく平気だなんて言えるわね。布団が恋しいだなんて言って、本当は一睡も出来なかったんでしょ」

提督「バレたか」

満潮「はぁ〜……なんで私相手だとそんなに強がろうとするのよ?」

提督「強がってるわけじゃないけど、あんまり自分の弱さを見せたくないよ」

満潮「バカね。……責任感じてるんでしょ? 今回のこと」

提督「隠しても意味が無いか。……その通り。特に朝潮には会わせる顔も無いと思ってるよ」

満潮「あぁ……朝潮か。不憫な子よね。あの子は」

提督「不憫?」

満潮「あの子は……私以上に心を閉ざしている。ひょっとしたら、誰にも心を開くことは無いかもしれない」

満潮「私たち艦娘はね。本来なら提督に対して心から信頼するように出来ているの。チップで思考を制御されているのも勿論あるけれども、それだけじゃない」

満潮「艦娘として生まれ変わる前に味わった、裏切られたり騙されたりした記憶も抜け落ちているから、人に対してとても好意的なのよ。本来ならね」

満潮「でも、レアケースも存在する。生まれつき激しい狂気を持っていたり、人格に影響を与えるレベルでのトラウマを持っていたりすると、艦娘になってからもそういう性質を継承することがある」

満潮「あの子の背中には酷いアザがある。あれは虐待の跡に違いないわ」

満潮「心の底では司令官のことを信頼できないくせに、見放されることを恐怖したり、艦娘として活躍することに異常な執着を持っていたりするのはそのせいよ」

提督「それは……不幸なことだな」

満潮「でも……司令官なら、朝潮を救えるわ」

提督「僕が……?」

満潮「どうせアンタのことだから、さっきまで自分の理想によって多くの人が傷ついてしまった、とか考えてたんでしょ」

提督「……そうだよ。結局僕には何も出来ないからね」

提督「今までは、僕の力が足りないから、僕が無力だから皆が苦しい思いをしているんだって思ってたんだ。でも、そうじゃなかったのかもしれない、って」

提督「君たちに比べたら微々たるものだけど、今まで僕は僕なりに努力してきたつもりだ」

提督「でも、僕が頑張ったところで、誰一人救えやしないんじゃないか……僕のやっている事なんて所詮悪あがきなのかもしれないって思うんだ。僕は」

満潮「私は!」ガタッ

満潮「私は……貴方に救われたの! 貴方に会えて良かったと思ってる」

満潮「私が……、私が貴方の道を照らすから」ガバッ

提督「お、おい……ちょっと……(急に抱きしめられた……)」

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満潮の好感度+4(現在値44)
210 :【66/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/02(木) 21:24:02.58 ID:Zg9xbtMv0
満潮(私はもう戻れないけど……貴方はまだ、諦めていないから……)

満潮(ずっと忘れてた大切なこと……私が艦娘になった時の最初の想い)

満潮「貴方は無力なんかじゃないわ……」

満潮(私は……一人ぼっちだった私は、途中で諦めてしまった。もうそんな理想を抱こうと思うことすら出来なくなってしまうほどに麻痺してしまった)

満潮(でも、貴方は違う。貴方の意志に呼応してくれる艦隊の皆がいる。そして、私も、貴方の理想に賭けてみたい……貴方ならきっと……)

提督「み、満潮……。そ、その、ほら。皆が見てるからさ……」アセアセ

満潮「ヴェッ!?」

皐月「あらら、バレてたかー」

如月「満潮ったら、案外激情家なのねぇ」

満潮「お、お前らァァァァ!!」バンバンバンバン!

提督「ちょ、なんで君は拳銃を持ち歩いてるんだよ! ってこっちに向けないでうわっ」

・・・・

満潮「大体ねぇ……なんでこんな高級レストランみたいな飾りつけしてるのよ!」

如月「いやぁ〜……満潮とこの部屋を掃除してた時になんか足りないわよね〜と思ってぇ〜」

如月「それに、二人っきりで話すならもっとムードを良くした方が良いかなって」

満潮「何勝手な解釈してるのよ! それに、何が二人っきりよ! 結局アンタ達盗み聞きしてたじゃない!」

如月「皆がどうしてもって言うから……ねぇ電?」

電「如月が一番乗り気だったのです」

如月「仲間を売るだなんて……ひどいわ〜悲しいわ〜しくしく」

皐月「提案したのも実行に移したのも如月だからね」

如月「でっ、でも、こうして私と一緒に居た時点で同罪じゃないのよ〜」

磯波II(なんで私ここに居るんだろう)

提督(なんで僕まで正座させられてるんだろう)

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満潮の好感度+4(現在値48)
211 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/02(木) 21:27:25.63 ID:Zg9xbtMv0
エクストライベントのつもりで書いてたら3レス分超えてるという罠。
しかもわりとエクストラ感無くなったというかなんというか……。
そんなわけで(どんなわけで)エクストライベントは次の投下に引き伸ばします。ゴメンナサイ!

逆に考えるんだ
「(好感度を)あげちゃってもいいさ」
と考えるんだ
ってなわけで色々悩んだけれども普通にインフレさせていくスタイルで。
というかここでの3レス消費は痛いぞむぐぐぐぐ。
212 : ◆XsVxKts4oQ [sage sage]:2014/10/09(木) 18:10:48.56 ID:j/rONV+FO
次回の投下は本日21時を予定しております。
エクストライベントのみの投下なんで量は少ないですが、明日も投下出来たらなと思ってるんでよろしくお願いします。
(思っているだけで投下出来るかどうかは微妙)


///チラシの裏にすら書く必要ない感は否めない///
リアルがうーむって感じで必然的に書く時間も減ってうーむむって感じです。
なんかこうアレですね。真面目な話ばっか書いてると反動ですげえ不真面目な話とか書きたくなりますね。

提督「艦娘の1週間の内に飲んだレッドブルの本数が見える眼鏡……?」

とか。書かないけど。書かないけどな。っていうか他人のネタのパロディじゃんっていうね。
168とか19とか絶対ガンギマリですよ。加賀とかも涼しい顔してるくせに隠れてキメてますよ。
澄ました顔してても頭の中では鉄板爆笑ネタをバンバン連発してるはずですよ。やだなそんな加賀。

カフェインも摂り過ぎるとバッドトリップじみた精神状態になることあるよね。無いか。
どうでもいいけどレッドブルをヒロポンに変えた途端に倫理的に洒落にならないことになりますね。
それはそれで面白そうだけど一気にシリアスになりますな。
213 :【66Ex/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/09(木) 21:15:26.64 ID:WGIDiDwU0
満潮(……眠れない。もう日付も変わったってのに)

満潮(なんか妙に目が冴えて困るわね)

満潮(司令官……まだ起きてるかしら……)

満潮「ハッ!?」ガバッ

満潮(私ったらまた司令官のこと考えてるじゃない)

満潮(思い返してみると一昨日から日がな一日中司令官のことを……)

満潮(違う違う! 自分の指揮官として心配だったから、気になってただけよ!)ブンブン
満潮(そんな感情、抱くわけないんだから!)

満潮(でも、昨日の夜のあの後も如月に『司令官に恋してるんじゃないの?』なんてカマかけられ……)

満潮(違う! 違うったら! カマなんてかけられてないわよ! ただの向こうの勘違いよ)

満潮(でも、傍から見たらやっぱりそんな風に思われてもおかしくなかったのかしら。ひょっとしたら司令官は昨日の一件で私が司令官のことを……なんて)

満潮(あぁ〜バカバカバカバカ私のバカ! 何やってんのよ! 何で抱きついたりなんてしてたの!? ただ司令官を尊敬してます、ってそれだけで良いじゃない)ジタバタ

提督「あーもしもし。なんか物音がうるさいんだがどうかしたかな?」コンコン

満潮「ひっ!? いや、いや、いや、何でもないのよ何でも。そんなわけないのよ!」

提督「何がそんな訳ないの?」

満潮「あっ……べ、別に独り言よ!」

提督「そう……分かった。おやすみ」

提督(満潮の部屋まで来たのは良いものの、『あの時君は何を伝えたかったんだ』なんて聞けないよな……)

提督(僕に救われたと言っていたが……どういう意味なんだろう)

満潮(司令官……私の部屋に直接来るなんて初めてよね……。どうしたのかしら……)

満潮「待って! 司令官。何か話があるんでしょう? ……良いわ、入って」ガチャッ

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満潮の好感度+4(現在値52)
214 :【66Ex2/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/09(木) 21:16:07.78 ID:WGIDiDwU0
満潮「昨夜は済まなかったわね。取り乱しちゃって」

提督「昨夜……? あぁ、まぁ確かにそうか。日付超えてるしそうなるな」

提督「いや、良いんだよ。あの後皆で食べた夕食も楽しかったしね。少し元気が出たよ」
提督「……ありがとう。君が僕を支えてくれようとしてくれているのが伝わってきた」

提督「初めて会った時のことを思い出すと、君があんな風に言ってくれたことを自分の中で誇りに感じるよ」

満潮(そうよね……初めて会った時、私は司令官に酷い態度を取っていたわよね……)

提督「弱気になっている僕のことを、叱咤するのかなと思っていたんだ。だから、救われたって言われた時、内心驚いたよ」

満潮「あの時の司令官の心中は、ある程度察せたわ。だからこそ、責める気にはなれなかった」

満潮「貴方はね……昔の私と一緒なの。私はね、本当はこんな風になりたくなんてなかった」

満潮「皆を救いたいって、救わなきゃって思って強くなっていったはずなの。でも、結局私一人じゃ何も救えなかった」

満潮「だから私は、私をこんな風にした奴らを滅ぼすことで自分の人生に決着を着けようとしているの。でもね……」

満潮「貴方に逢えて良かった。……心からそう思えるの」

満潮「貴方は皆を助けようと必死で、その為に戦っていて。今貴方が弱気なのだって、無力さを知ってなお未だに皆を救いたいという気持ちがあるから苦しんでいるのよね」

満潮「いつからか私は……人間は皆私利私欲の為に他人を踏み躙るものだと、それを前提に生きていくのがこの世界だと、そう思うようになっていたわ」

満潮「貴方が思い出させてくれたの。貴方の、皆を助けたいという姿勢が。磯波を大将の所に送り届けてから今日まで、たった二日間だけど、その間貴方はずっと悩んでいたわよね」

満潮「時折不安で泣きそうになっていたのよね、でも、私の前だったから我慢してたんでしょ。声が震えていたから分かったわ」

満潮「貴方は一睡もしないで、ずっと自分の理想と向き合っていた。無理だって分かってなお、思い知ってなお諦めきれないんでしょ?」

満潮「私が貴方の力になるわ。私はもう貴方のように理想と向き合えるだけの想いを無くしてしまったけど、貴方を支えることなら出来るから」

提督「……。そうだね。ありがとう。嬉しいよ」

提督「僕は……そうだね。そうだ。それでも、向き合わなくちゃね」

提督(そうだ……僕は、諦めるわけにはいかない。……ここで立ち止まっちゃいけないよな)

提督「本当にありがとう。その……うまく言えないけれど、僕も君に救われた気がする」
提督「君が支えてくれるなら、僕はまだ戦えそうだ。そんな気がするんだ」

提督「君の想いを無駄にはしない。僕は……皆を救いたい」

・・・・

満潮(やっぱり……眠れないわね)

司令官が部屋を出た後も、無意識の内に私は司令官の言葉を反芻していた。

司令官の顔を、仕草を、雰囲気を想起していた。

満潮(ああ、やっぱり……)

満潮(わたし、あの人の事を……愛してるんだ……)

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満潮の好感度+4(現在値56)
215 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/09(木) 21:36:45.52 ID:WGIDiDwU0
本日分は終わりです。次回の投下はできれば明日同時刻帯に行いたいところですがほとんど書けていないので微妙です。

今後はエクストライベントでフラグを立てていったりとかその辺を消化していくという小ずるい手法を取るかもです。
100レスで完結させるというアレがお題目になりだいぶ融通利かせられるようになってしまって本当はよろしくないんでしょうけれども。
でも100レス到達したけど未完で俺たちの戦いはこれからだ! とかストーリーは完結したけど艦娘と誰ともくっつかず終わりましたとかよりマシかなと判断。いや、後者はアリかもしれんけど>>1的にはイチャイチャを楽しみたくて立てたスレなので少しは書いてる側にも遊ばせてください(何

とりあえずエクストライベントでも今後は複数レス分投下していく方針に転換します。
これでだいぶ精神的にラクになりましたかね(>>1的に)。
本筋を進めつつ残りレス数を気にせずフラグも進行させつつなんて手法が取れるわけだ。
エクストライベントなんで発生しなければ意味ないのだけれど。コンマ次第か。
エクストライベントを乱発させすぎてテンポが悪くなりそうだったらちょっと控えようかな、とは考えてます。
しばらくは実験的にあれこれやってみる所存です。
とはいえもうちょい最初の時点でうまいことやっておくべきだったかな……と舵取りミス的アトモスフィアを感じますナ。



///所変わってチラ裏///
というわけで満潮です。前回の3レスをエクストライベントのつもりで書いたのに更にエクストラさせたらそりゃこうもなります。
……なります?
あ。チラシの裏なのにあんまりあーだこーだ書くのはよくないな。やめておこう。

ええと、ね。やっぱり時間が空くと情熱が薄れるし、頭の中での世界観もちょっとずつ現実に侵食されていきますね。多少粗くともガンガン投下していった方が色濃く鮮明に書いてる側もその世界観にトリップできるものなのかもしれません。とゆーわけで投下頻度を上げてこうかなと。うん、うおおおおってならないと書いてて楽しくないからね。うおおおお感を大事に。なんだそりゃ
216 :【67/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 21:16:19.45 ID:K16G+Lj90
中佐「いやーよく来たねー。どうぞどうぞ腰掛けちゃって」

提督(ボサボサの髪に痩せこけた頬、瓶底眼鏡で……失礼だけど提督っていうより博士みたいだな……)

提督「朝潮は……どうしていますか?」

中佐「ドックで休んでいる。まだ回復に時間がかかりそうだったからね」

提督「そうですか……そちらの方は?」

中佐「会うのは初めてだったかな? 彼女は大井っちさん。三雲大佐のところの艦娘」

大井「よろしくね」

中佐「んじゃ諸々話すけど……よろしいよね?」

・・・・

中佐「まずさー、状況の整理をしようか」

中佐「大佐は沖ノ島海域攻略作戦を無事完遂。大佐自ら出撃していたおかげで時間を延ばすことが出来ていたみたいだけど、もうタイムリミットのようで」

中佐「今日軍法会議だってさー。その場で射殺ってことはないと思うけど、まぁ、もって数日だろうね……。そんなわけでこの大井っちさんを大佐が寄越してきたってわけ」

大井「……詳しい話は後にするわ。続けて、南条中佐」

中佐「で、私の状況も相当ヤバい。今まで大佐に加担しているという証拠が無かったから狙われなかったものの、藤原大将に疑われてて相当ヤバい」

中佐「それに加えて今回キミがやらかした一件だ。工廠の機器を破壊し、艦娘数名を負傷させた。……大将は私がやったと睨んでいるだろう」

中佐「実際にはキミんとこの艦娘がやったことだけど、やっこさん的に自分の敵として認めてない相手は眼中にないからキミがやった可能性なんて考えてないんだろうなー」

中佐「仮にキミがやったと知ったとしても私を処刑するだろうしねぇ。私からすれば迷惑千万というわけだ」

提督「申し訳ありません」

中佐「ほんで、まぁ我々を取り巻く状況はそんなもんだね。ぶっちゃけ藤原大将の動きはこっちはよく分からんから説明してもらえるか」

提督「私もほとんど情報を引き出せなかったのですが……。藤原大将は深海棲艦を使って何かをしているようです。これはあくまで僕の想像ですが、深海棲艦さえも支配しようとしているのかと」

中佐と大井、驚いて顔を見合わせる。

中佐「は!? え、それどこ情報!? 情報引き出せまくりってレベルじゃないよ!?」

大井「中佐、落ち着いて下さい」提督に見えない角度から中佐の足を踏む

中佐「えっ何それ。私や大佐が霞むぐらい極悪人じゃん。クーデターどころの騒ぎじゃないわな……ちょっと説明してもらえる?」

・・・・

中佐「フゥーム。なるほどね。いや、なんつーか、度胸あるねキミ。恐れ入ったわ」

大井「深海棲艦にチップを埋め込んで支配……ということね。確かに、出来なくはないかもしれないわ」

中佐「倫理観ゼロだなーすごいなーかっこいいなー」

大井「……」ゲシッ

中佐「で、キミんとこの磯波ちゃんってのが囚われのお姫様状態というわけか。無事戻ってくると良いけどねぇ」イタインデスケド

大井「中佐、軽口が過ぎますよ。いい加減にしないと」スチャッ

中佐「ひえええ〜。やめてくだされ〜」

提督「あの」

中佐「ゴホン、失敬。ここから先はマジな話をする」

中佐「かいつまんで話すと、我々はこれから藤原大将の命脈を絶ちます。キミにも協力してもらいます」

中佐「ちなみに断ろうものならここで君を射殺します」

拳銃を胸ポケットから取り出し、提督に向ける。すかさずアームロックを中佐にかける大井。

中佐「えっちょっ今真面目な話……あがっ、がががっ、痛い! 痛いから!」

大井「相変わらずバカですね。これから協力してもらう相手を脅してどうするんですか」ギリギリ

中佐「ハァーッ! ギブギブギブギブギブ! やめて! 折れちゃうから! やめて!」
217 :【68/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 21:29:06.44 ID:K16G+Lj90
大井「ごめんなさいね。貴方の力を借りたいの」ニコニコ

中佐「うっ……えー。とはいえいきなり協力しろと言われても困ってしまうだろうから、事のいきさつを話そう」マダイタインダケド

中佐「大佐は大本営の上層部に対してクーデターを起こそうとしていた。私も大佐に加担していた」

中佐「君もご存知艦娘や我々の脳内に埋め込まれているチップによって洗脳をすることも不可能ではない」

中佐「ただね、あーこっから昔話な。本来チップは思想統制や洗脳のための道具ではなかった」

中佐「ただ単に深海棲艦の脅威に脅かされている国民の恐怖を取り除くための対症療法。そして艦娘の人類への反抗を防ぐためだけに利用されていた」

中佐「そもそもチップの力は私的に利用出来ないものなはずだったしね」

中佐「ところがどっこい、どういうわけかこいつを我が物にできる技術を持った者が現れてしまった」

中佐「艦娘の開発にも携わった、物部元帥っつーのが居てだな。そいつはチップの力を使って海軍の全てと艦娘……ひいてはこの国を支配しようとしていた」

中佐「今そうなっていないのは、三雲大佐と故清浦中将が食い止めたからだ。悪の支配者物部元帥はこの両名によって打ち滅ぼされたわけだ」

中佐「しかしそれから7年後ぐらいか、海軍内でやはり奇妙な現象が起こり始める。上層部の粛清が始まったんだ」

中佐「物部元帥が猛威を奮っていた時期は、大佐のようにチップの影響を受けなかった世代が多かった」

中佐「だからこそ三雲・清浦による物部元帥の暗殺を補助した大将なり元帥なりが結構居たわけなのよ」

中佐「というかこの二人は実働部隊だっただけで、むしろこの二人に指示していた人が居たと考えるのが自然だろう」

中佐「どういうわけかこの二人を後押ししていたであろう大将格以上の人間の不審死が多発した」

中佐「自殺、不慮の事故……しかしそうにしたってかつての反物部勢力の死者が多い。また、この時期になってこの海軍発足以来最悪の作戦が発令されることとなる」

中佐「アイアンボトムサウンド攻略作戦だ。詳しい話は私もあまり思い出したくないから省くが、ここで多くの艦娘や将官が犠牲となった」

中佐「この攻略作戦に抜擢されたのは、やはり反物部勢力の元帥や大将の配下であった中将以下の面々が多かった」

中佐「この戦い以降大佐は、物部のようにチップを支配できる力を持った、あるいは、チップを支配する力を狙っている人間が上層部に居ると考えるようになった」

中佐「その為に準備を重ねていたが……というのがつい最近キミを海軍に連れてくるまでの大佐の成り行きだ」

中佐「ただ、ね。今になるまで大佐は気づけなかったんだよ。チップを支配する力を持った人間が、“上”じゃなく“下”の世代に居たことに」

中佐「藤原大将は、もともと三雲大佐の部下として配属されていたんだ。いや、もっと前は少将で大佐よりも上位に居たんだが色々と複雑な経緯があってだな……」

中佐「この話した方がいいかなー? 俺……いや、私アイツ嫌いすぎてちょっと話すのめんどくさいっていうかなんていうか」
218 :【69/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 21:55:26.15 ID:K16G+Lj90
中佐「わかった大井こっち睨まないでやめて。ええとね。藤原大将はもともと私と同期で、同じ海軍兵学校に通っていた」

中佐「奴は名家の生まれで兵学校も首席で合格したエリート中のエリート。海軍大学校へ行かずとも十年で元帥まで辿り着けるだろうといわれた奇才だ」

中佐「奴は異常なまでの上昇志向とプライドを持っていたから、戦場で戦果を上げた方がより早く出世できるだろうってことで戦地で指揮を執るようになった」

中佐「実際に奴は目覚しい戦果を上げていったよ。一方その頃私は奴と同じエリートコースを歩もうとするもドロップアウトして親からも勘当のような扱いを受けてた落ちこぼれ中の落ちこぼれの予備士官でした。ウケる」

中佐「親の敷いたレールを歩んでたけどやっぱり軍務とかエリートコースとか私じゃ無理なのよね〜。本当は教師になりたかったしねぇ」

大井「中佐、無駄話」ゲシッ

中佐「大井っちさん痛いから蹴るのやめてねー。っと、あー、そうだ。藤原サンの話ね」
中佐「まぁそんなわけでやっこさんは見事見事の快進撃を重ねていくわけなんだが、一つ人生の転機が起こる」

中佐「奴はかなりの好色家で、奴の出世を快く思ってなかった連中がその性質を利用して一つ悪巧みをした」

中佐「まぁそんなこと企んでたゲス野朗が物部元帥の残党として後に色々あってこいつらは藤原の奴にぶっ殺されてるんだけどまあそれは関係ないな」

中佐「とある元帥の娘に手を出させちまったのさ。生娘だったがかなりの別嬪でね。ジュルリ! というわけさ」

中佐「それも孕ませてしまったようで、その事を知った元帥はそりゃあもうブチ切れまくりよ。逆鱗に触れた藤原サンは少将から少佐に格下げ。当時の海軍内でも異例の出来事だった」

中佐「その娘は、奴の子供を生んだ後……衰弱して死んだ。俺の実の妹だ」

中佐「俺は、この海軍でかつて三雲大佐や清浦中将の直属の上司だった南条元帥の息子だよ」

中佐「話が逸れたな。藤原の奴は失脚。ただし才気はあるという理由で最前線に投入されるようになった。そんなわけで三雲大佐の部下に配属された、と」

中佐「私もその頃に大佐の下で働くようになった。奴は、私の妹を殺したことも知らずに私に接してきたよ。……士官学校時代のような高圧的な態度ではなかったが」

中佐「今からだと想像もつかないかもしれないが、奴はまるで抜け殻のようだった」

中佐「共に戦ったこともあったが、空ろな目で死んだ私の妹の名前を呟いていることがほとんどで、たまに僕に話しかけたと思えば、『今の私は貴様にさえ勝てない……』」

中佐「多分、士官学校時代に一度演習で私に負けたことを憶えていたんだと思う。その事を根にもたれてかなり陰湿なことをやられたし、その次の演習以降一度も私は勝てなかったけど」

中佐「私は、かつて憎んでいた人間、そして、妹の死の原因となった人間であるにも関わらず、その頃は奴に対して同情の念しか沸かなかった。それぐらい惨めだったよ」

中佐「それからかなり長い年月がかかったが、奴は精神的に立ち直った。私は心のどこかで許すことが出来ないままで居たが、それでも表面上は仲良くやっていけるぐらいの関係ではあった」

中佐「あの時は……奴は私を友人としていて認めてくれていたのかもな。だが、そこから先は分からない」

中佐「さっき話した元帥や大将の不審死事件の後からまた妙な言動をしだすようになったし、アイアンボトムサウンド以後は大佐の下から異動になったからな」

中佐「不審死事件で私の親も殺されたため、奴も再び出世していった。そして現在に至ると」

中佐「その過程で何があったかは分からない。だが、奴が出世していくにつれて奴に反対していた勢力はことごとく潰えていった」

中佐「そして、次第に奴を中心に海軍が動いていくようになった。私や大佐はそれでもまだ上層部の誰かがチップを操作していると思った」

中佐「その勘違いは最近になってようやく解消した。ほんの最近のことだ。藤原大将は上層部に強い恨みを持っていたんだ」

中佐「だから自分より上の世代の人間を三雲大佐以外を間接的にだが全て滅ぼしてしまった。反物部派だった連中も含めてだ」

中佐「もう、奴以外に考えられないんだよ。今元帥になっている奴らはチップが埋め込まれていることにさえ気づいていないような連中だけだ」

中佐「どうやって奴がチップを支配出来る知恵を得たのかは分からない。だが、奴の配下の艦娘の様子や過去の事例をみるに、チップを操作する方法を知っているのは間違いないだろう」

中佐「これで奴の話は終わりだ」

中佐「……私は今、奴によって命を脅かされている」

中佐「奴にとっては私など取るに足らない存在なのかもしれない。チップの存在を知っている大佐のついでに始末しておこう程度に考えているのかもしれない」

中佐「私には守らなくてはいけないものがある。ここで私が死ぬわけにはいかない」

中佐、強く拳を握る。その手には光り輝く指輪が嵌められている。

中佐「向かってくるというのなら、私はどんな手を使ってでも奴を排除する。私にはその権利がある」

中佐「君にも協力してもらう。悪いが、嫌とは言わせないぞ」
219 : ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/10(金) 22:10:06.01 ID:K16G+Lj90
長話前編終了。多分後編は2レスぐらいで済む……といいなあ。冗長ダヨネー。これでも多少読みやすくしたつもりなんだから闇すぎる。
風呂敷を広げすぎた報いですなー。報いを>>1が受けるならまだしも読み手にさえ負担強いるのはどうなんだ感めっちゃ強いけど一応皆ちゃんとストーリー完結させて欲しいんだろうなーとかここから頑張っていい感じの流れにもってけるんじゃないかなとか思いながら書いてます。
実際どうなんだろう。わりとどうでもいいってんなら伏線とか全て投げ捨ててイチャイチャ方面でハッスルしたいって感じなんだけど(オイ



で、安価出します。珍しくストーリーにも一切関係ない安価というか投票です。投票は初めてになりますね。
中佐の話やらこの世界での出来事を時系列順にまとめた年表みたいなのを作ってアップロードしよかな思ってるんですけど。
要りますかね? いや、こういう聞き方はよそう。読みたいですかね?
ぶっちゃけ>>1的には需要ないんじゃねーと思ってて、ないならないで作らない方が楽だしその分先の話を書く時間が作れるので、どうしようかなって感じですのー。
あった方が設定とか背景が視覚的に理解できて多少ストーリーを追うのはラクになると思うんだけどね。いやどうだろう

>>+3までで要るという意見が多かったらこのお話の年表を作ります(もちろん、ストーリー的に書ける範囲までの内容しか書きませんが)
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/11(土) 21:36:54.35 ID:Jqt3ni+ro
いる
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/16(木) 08:09:41.36 ID:i4BFk8OZO
ここから更にアレコレと設定が増えるならいる
この先伏線回収メインならいらない
222 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/16(木) 21:10:02.38 ID:OBMqIgyX0
あ、どうも。頻度上げるとか言って結局普段通りじゃんって?
大人はウソつきではないのです。風邪を引くだけなのです。
というわけで引きました風邪を。でも治りました。
とりあえず明日21時頃に一発投下行こうかなって予定であります。



年表云々ですが結局作りました。

http://s1.gazo.cc/up/104392.jpg

(↑を開こうとしてたら消されてたーっていう人向け)
https://www.dropbox.com/s/eenql38ix6tq4o2/ver1.00.jpg?dl=0



ええ、ここまでで既についていく気力の無い人を置いてけぼりなぐらいややこしいのに、ここからもうちょいややこしくなりそうなんです。
そんなわけで自分の頭を整理すべく&「あーこれちょっと本編で触れられんかも(触れるほどじゃないかもなー)」
っていう没になるかならないかのラインにある小設定を晒すべく書きました。
まだ書ける範囲のことしか書いてないので完結する頃には……いや、考えるのはよそう。

あれこれやりすぎてこれどうなん? って自分でも思わなくは無いけど一応筋道は見えてるのでわりとなんとかなると思います。
わりとなんとかなると思うけど果たして人が読めるものをちゃんと書けているのかどうか結構心配ですね(オイ
うーん、多分いい感じになると思う! 多分。
まぁ口で言うのは簡単でしてー……今後も淡々と投下していきます。

///チラシの裏///
年表作るにあたってイケてるサービスとかソフトとか無いかなと思って探したけど結局エクセル使いました。
エクセルはなー……あんまり使いたくないんだけどなー……そもそもアレは表計算ソフトであって…………。
良い代替手段も浮かばなかったから結局エクセル使ったけど!!
イケてなさすぎてキレそうでした。いや用途に適さない使い方する俺が悪いんや……エクセル君は何も悪うないんや……。
223 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/17(金) 20:33:43.15 ID:c+G8INTJ0
今日投下する予定でしたが色々あって無理そうです……。申し訳ありません。
投下出来るとしたら今日23時頃にやるつもりですが体力的に無理そうだった場合は明日の午後あたりに延期します。


///チラシの裏///
最近酒匂ゲットしました。6-2は色々うまいですね。
阿賀野型で最後に入手することになるのは矢矧か酒匂だと思ってましたがそのどちらでもなく能代になるとは……。

あと昨日ビスマルクガチャやってたら武蔵出ました。あいつ強すぎですね。レベル3で普通に演習相手の筑摩改二とかワンパンしちゃうとかナニモンだよ……って感じです。
224 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/19(日) 01:19:34.65 ID:HCoVUe3M0
あ、ごめんなさい。突然友人がアポなしで来訪してきて投下できませんでした。っていうか今も我が家に居座ってスマブラずっとやってます。出て行く気配がありません。
今日or月曜には必ず投下しますので何卒お許しくだされ。申し訳ありません。
いやホント、なんていうか……むむむ、申し訳ないです。
225 :【70/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/20(月) 21:14:45.30 ID:v/9scmfS0
提督「……それで、僕は何をすればいいでしょうか?」

中佐「その説明を……あ゛ー。大井っち任せた。私は喋りすぎてちょい疲れた」

大井「仕方ないわね。わかったわ」

大井「ええと、南条中佐の艦隊と三雲大佐直轄の艦隊の一部で藤原大将の泊地を叩きます」

大井「君たち……そして私の任務は藤原大将を直接呼び出し足止めすること」

大井「その間に中佐は藤原大将の艦隊を奇襲し、機能不能にします。南条中佐が敵艦隊を掃討するまでの時間を稼げたら貴方たちの任務は終了するわ」

中佐「奴に直接作戦指揮を執られたらさすがの私でも勝ち目が無いからね。なんとか半日稼いでくれ。そこから先は私がどうにかする」

大井「南条中佐が大将の艦隊を叩いた後、私は三雲大佐の救出へ向かいます。中佐は藤原大将を直接討ち取ります」

提督「二つ質問があるのですが、よろしいでしょうか?」

提督「第一に、どうやって僕らが大将を足止めするのかということ。第二に、この作戦の終了後はどうなるのか、ということです」

大井「まず大将を貴方の鎮守府までおびき寄せます。チップに関する話をすれば野放しにしておこうとは思えなくなるでしょうから、呼び出すことも問題ないはずよ」

大井「後者の質問に対しては……そうね。私は大佐の艦隊に帰順するわ」

大井「その先大佐がどういう処遇になるか分からないけど、藤原大将さえいなくなれば処刑は免れると思うわ。大佐次第だけど」

中佐「さすがに上官殺しはまずいからねー。大将を始末した後私はどこか遠くに落ち延びることになるかな。まさかこの歳にして駆け落ちすることになるとはね」

中佐「ええと、この作戦は誰か一人がやらかすと全員首と胴体がお別れすることになるから、自分の領分をうまくこなしていこうね」

中佐「ま、時間を稼ぐだけだし君の方はそんなに辛くないと思う。どちらかというとヤバいのはこっちかな」

中佐「大佐が泊地に戻る前の短期間で艦隊を叩きのめす。その後泊地に潜伏して直接殺害。んで地の果てまで逃げる、と。簡単じゃないよこれ」

中佐「私がしくじると結局君もグルだったのが明るみに出て処断されちゃうだろうからねー。まぁなんとかするけどさー」

中佐「とりあえず君は半日ぐらい足止めしててくれれば何でもいい。どんな手段を使っても構わないや」

中佐「本当は私の代わりに奴を殺してくれたら嬉しいんだが……大井っちさんの鋭い視線を感じるのでこの話はやめとこう」

中佐「作戦は以上でーす。決行日や詳細な段取りについて話すと……」

・・・・

会議によって決まったこと。3日後に藤原大将を僕の鎮守府に呼ぶこと。そこで半日間大将の足を止めること。

また、作戦決行まで大井さんは僕の鎮守府で待機することになった。

磯波に関しては、中佐が大将の泊地に攻め入った混乱に乗じて脱走できるように図らってもらうことにした。

さて。

提督「朝潮。迎えに来た」
226 :【70/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/20(月) 21:25:55.93 ID:v/9scmfS0
朝潮「申し訳ありませんでした。……作戦通りに事を運ぶことが出来ず、味方艦隊に甚大な被害を与えることになり、あまつさえ我を忘れて敵艦隊に突撃」

朝潮「全ての責任は旗艦である私にあります。この上はいかなる処置もお受けいたします」

提督「君に責任はない。あれは僕の作戦の失敗であり、あの状況下の中で君はよくやってくれたよ」

朝潮「ですが司令官。私は咎を受けるべきです。そうでなければ申し訳が立ちません」

提督「それは誰に対して? 僕は君が失敗したなんて思ってないし、君に対して罰を与える必要もないと考えているんだけど」

朝潮「…………ッ」

朝潮「私はあの海域でわざと沈むつもりで戦っていました! 与えられた任務を遂行することも出来ず、自暴自棄になって燃料や弾薬を浪費しました!」

朝潮「挙句の果てには私を救出しに来た他艦隊の手を煩わせるなど……言語道断です!」

提督「……結果論で言えば任務そのものは無事果たすことが出来たし、君がどういう考えで戦っていたとしても僕はそのことについて非難する気はない」

提督「うちの鎮守府には駆逐艦しか居ないから燃料や弾薬の残量に困る事はないし、南条中佐は君の救助依頼を快く引き受けてくれた」

提督(とはいえ、理屈じゃないんだろうなぁ……)

提督(朝潮にそんな風に思わせてしまっていたなんて、悲しいな……)

提督(……罰を受けたいのは僕の方だ。僕がもっと朝潮のことを気遣ってやれていれば、こんな風にはならなかったはずだ)

提督(朝潮は心を閉ざしたまま、独りで暗い海の底に沈んでいくところだった。僕はそんな目に遭わせてしまったんだ)

提督(朝潮に謝りたいが、そんなことしたら余計に彼女は申し訳なくなってしまうんだろうな……)

朝潮「……」

気まずい沈黙が続く。

提督「ねぇ、朝潮」

提督「君は僕のことをどう思っているのかな」

提督「君は……どうしたら僕のことを信じてくれる、かな」

朝潮「私は司令官に不信など……!」

提督「そういうことじゃなくて」

提督「僕は、自分で自分の存在を否定してしまうことほど悲しいことはないと思う」

提督「僕もよく自分のことを責めてしまう癖があるけれど、そのなんていうかな……」

提督「本質的な部分では、自分を大事にしなきゃって思うんだよね」

提督「自分で自分を傷つけている時って、すごく惨めで辛いけど……その辛さにどこか満足している自分が居るんだ」

提督「でも、そんなの自己満足でさ、何も解決しないんだ。自分がどれだけ弱くて無能だろうと、それを分かった上で、前に進まなきゃいけないと思うんだ」

提督「…………僕の両親は、4年前に交通事故で死んでしまったんだ。あまりに突然のことで、寂しさすら感じられなかった。ただ漠然と、悲しいことだなって思った」

提督「それで、考えたんだ。どうして人が死んでしまったら悲しいのか、どうして悲しいって思うのかって」

提督「死んでしまったらこの世界からはやがて跡形も無くなってしまう。それってすごく悲しいことだと思うんだ」

提督「みんな遅かれ早かれ死んでしまう。死んでしまうのにどうして生きていかなきゃならないんだろうって思ったよ」

提督「でもね、僕だけは生き残った。生き残ってしまったんだ」

提督「きっとそれは意味のあることなんだ、僕が生きることで、僕を愛してくれた父さんや母さんの想いを受け継げるんだって」

提督「生き残った者の傲慢かもしれない。そんなことを考えるのは思い上がりかもしれない、けど……」

提督「……僕が大佐さんと初めて会ったときに、そう教えてくれたんだ」

提督「それが正しいかどうかは分からない。でも、僕は生きなければならないと思った」
提督「それが僕の父さんと母さんの願いだったはずだから。死んでしまったけど、僕が生きることで父さんと母さんは救われているはずだから」

提督「どれだけ心が折れても、最後には踏みとどまらなきゃって、そう思うんだ」

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朝潮の好感度+4(現在値30)
227 :【72/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/20(月) 21:29:02.83 ID:v/9scmfS0
提督「君はさっき、あの海に沈むつもりだったって言ってたよね」

提督「何もこの世界に残さず、自分が今までこの世にいたということを全て否定して消え去ろうとしていた」

提督「何の救いもなく、何の希望も見出せず、ただ消えようとしていた」

提督「それは、とても悲しいことだと思う」

提督「作戦なんてどうだっていい。君がそういう結末を選んだということが、僕は何よりも悲しいよ」

提督「でも、だからこそ、君とまたこうして話が出来ていることを本当に良かったと思ってる」

提督「僕は君に生きていて欲しい。何も成し遂げられなかったとしても、やがて死んでしまうとしても」

提督「自分の人生に意味が無かったなんて思って欲しくないから」

提督「きっと、こうして君が命を助けられたのも、意味のあることだと思う」

提督「僕のことをどう思っているかは分からないけど、僕は君に生きていて欲しいんだ」

目が隠れるぐらい深く帽子をかぶり直す。

提督「……ごめん。湿っぽい話になったね」

提督「帰るよ。……帰ろう、皆が待ってる」

・・・・

提督(朝潮は、どんなふうに僕の話を聞いていたんだろう)

提督(僕の気持ちをうまく伝えることが出来たかな)

提督(僕は朝潮の中の何かを変えることが出来たんだろうか)

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朝潮の好感度+4(現在値34)
228 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/20(月) 21:33:06.17 ID:v/9scmfS0
本日はここまで。次回は明日か明後日かあたりには投下したいと思います。

///チラシの裏///
すごく台無し感が半端無いんですけど、ソーラン節をBGMに艦これやるとなかなか面白いのでオススメです。
完全に戦闘じゃなくて漁だろこれって感じになります。特に赤城旗艦がしっくりきます。
海っぽいニュアンスだけは変わってないのがまた笑いを誘うところですな。
229 :【73/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/22(水) 22:05:53.04 ID:k23KUnIa0
提督「……ただいま。戻ってきたよ」

如月「お帰りなさい。上着、後でアイロンしておくわね。朝潮と……誰かしら、そちらは?」

大井「大井です。三雲大佐の艦隊に所属しているわ」

提督「これからちょっと説明するから、皆を集めてくれないか?」

・・・・

提督「と、いうわけなんだ」

満潮「そう。じゃあ、こっちの陣営対藤原大将で前面対決というわけね」

如月「物騒ねぇ……ま、それで事が収まるなら良いんじゃないかしら」

磯波II「後でお話を伺いたいのですが、よろしいでしょうか?」

提督「ん、分かったよ」

・・・・

磯波II「藤原大将を討つおつもりですか?」

提督「直接的では無いにせよ……このまま行くとそういうことになるね」

磯波II「貴方の考えを聞きたいです」

提督「そうだな。……つまり、藤原大将を殺すことについてどう思っているか、ってことを聞きたいんだよね」

提督「僕は、人同士で殺し合うのは良くないことだと思う。まるで小学生のような回答だけどね」

提督「僕個人が藤原大将に対して敵意を持っているわけじゃない。だから僕は足止めしかしないし、中佐もまた僕に対して殺せとは命じなかったんだろう」

提督「でも、藤原大将は危険だと思う。それだけは確かだ。チップを支配出来ること、深海棲艦さえも我が物にしようとしていること。これは恐ろしいことだ」

提督「また、三雲大佐を自分の都合で始末しようとしていることや自分の目的の為に艦娘の命を利用したこと。それから、さっき会った南条中佐の話を振り返ってみると、藤原大将は糾弾されてしかるべきじゃないかなと考えている」

提督「ただ、藤原大将がどういう意図で動いているのかはまだ分かっていない。そこを次に会う時に知りたいなと思っている。知ってどうするというわけでもないけれど」

提督「何が正しくて何が間違っているのかは、僕にも分からない、かな……。でも、今はこういう風に動くのが正しいのかなって」

磯波II「そうですか」

提督「ところで……かつての大将の任務を果たすのは諦めたの? もう傷は癒えたろう」

提督「もっとも、そういう動きを見せていたなら僕は君をとっくに解体しているけど」

磯波II「……貴方が私を救ったあの作戦の後、皐月から聞きました。チップの話や、色々な話を」

磯波II「注射器の中身がすり替えられていた時点で、もう私の負けです。これ以上は意味のないことです」

磯波II「今でも提督……藤原大将に会いたい気持ちはありますが、もう合わす顔などありません」

磯波II「どうして私を解体しないのですか? もう、全ては終わったでしょう。損害はあれど結果的には貴方の作戦通りですよ」

提督「君が自ら轟沈しようとしたり大将のもとへ戻ろうとしない限りは解体する必要が無いからね」

磯波II「これ以上艦娘として生きていくのは、私には辛いことです。私はもはや存在の意義を失いました。解体してください」

磯波II「藤原大将の影響下から離れてしばらく経って、分かりました。彼は、チップを介して艦娘に多幸感を与えていたんですね」

磯波II「恐らくは、身体に触れることで多幸感を分泌出来るような命令をチップに送っていたのでしょう」

磯波II「だからあんなふうに盲信することが出来た。あの時私は彼のために生きることが全てだと、心の底からそう思っていた」

磯波II「でも……今となってはその忠誠心さえも薄れてしまった。幾度となく死にかけたせいか、チップの影響に支障が出るぐらい脳がおかしくなってしまっているんでしょう」

磯波II「今でも藤原大将のことを理想的な提督だとは思っていますが、私が彼のもとに戻っても、災厄となるだけでしょう」

磯波II「私の甘い夢はもう、終わりました。これで終いです」
230 :【74/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/22(水) 22:09:14.46 ID:k23KUnIa0
提督「これから始まる、じゃあダメかな?」

磯波II「……言ったでしょう? 終わりにしてください、お願いします」

提督「確かに今の記憶が無くなれば、虚しい気持ちからは脱却出来るだろう。元の人間に戻りさえすれば今までのことは全部忘れられるから」

提督「でも、それじゃあ今の君はどうなる? 何の救いも無いまま、ただ惨めな気持ちを抱えて居なくなってしまうのか? そんなの悲しすぎるだろ」

提督「君がたとえそれを望んでいるとしても、僕は……納得出来ない」

提督「君の生きていく道は全て閉ざされてしまったのであれば、やはり解体されることでしか救いが無いというのであれば、僕は君に応じよう」

提督「でも、少し待っていて欲しい。僕が納得出来るまでの時間を」

提督「君に立ち直ってくれなんて言うつもりはない。再び前を向いてくれだなんて言うつもりもない。君の抱えている辛さは、僕には分からないから」

提督「でも、本当にこれでいいのか……僕の中で、心の整理をしたい」

磯波II「……」

・・・・

朝潮「司令官」

提督「見ていたのか、さっきの」

朝潮「ええ。……自分を見ているようでした」

朝潮「司令官は……お優しいですね」

朝潮「…………」

提督「…………」

朝潮「私、司令官のことを何も分かってませんでした」

朝潮「戦果さえ上げていれば良いんだって、私は道具なんだって、そう思っていました」
朝潮「違うんです。私、私……!」

ぽろぽろと朝潮の頬から涙が零れる。

提督「もう、いいんだよ」

朝潮「……ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」

提督の身体に抱きつく朝潮。そっと抱き寄せる提督。

朝潮「司令官は、私のことを大事にしてくれているのに、私は……っ」

・・・・

朝潮の頭を優しく撫でる提督。次第に朝潮の乱れていた呼吸も落ち着いていく。

朝潮「……司令官」

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+4(現在値38)
231 :【75/100】 ◆Fy7e1QFAIM [saga]:2014/10/22(水) 22:09:58.00 ID:k23KUnIa0
朝潮「司令官、私……」

朝潮「私……。もう、一人じゃない……司令官が居てくれる……ですよね……」

提督の胸の中で、深く息を吸う朝潮。

朝潮「司令官。私を司令官の傍に居させて下さい」

朝潮「私、司令官の気持ちに応えたいです」

朝潮「私が艦娘だから、兵器として生まれたから戦うんじゃない。私は……私を信じてくれる司令官の為に戦いたい」

朝潮「見放されたと思っていた。私はもう、兵器としての意義さえも失ってしまったと思っていた。……でも、司令官は、私のことをずっと想っていてくれた」

朝潮「今度は私の番です」

朝潮「私は戦争の道具じゃない。私は、自らの意志で……司令官のために戦います」

朝潮は提督に向かって、仰々しくお辞儀をした。

朝潮「改めて……よろしくお願い致します」

提督は朝潮に手を差し出し、握手をする。

提督「ああ、よろしく。……ふふっ」

朝潮「どうかされましたか?」

提督「いや、君らしいなと思ってね」

提督(ただ……今までの、丁寧だけどどこか突き放すような態度じゃないんだよな)

提督(朝潮なりの誠意と決意の表れ……ってところだろうか)

朝潮「何かおかしいのでしょうか?」

提督「いや、いいんだ、気にしないで。でも普段はもっと楽に接していいからね」

提督「君の言葉一つで態度を変えるような僕じゃないからさ」

----------------------------------------------------------------------
朝潮の好感度+4(現在値42)
232 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/22(水) 22:29:57.05 ID:k23KUnIa0
普段より投下が遅れちゃいました。とりあえず今日はここまで。
次回のエクストライベント判定
その1:コンマ値が65以上orぞろ目で発生(>>+1)
その2:コンマ値が46以上orぞろ目で発生(>>+2)
その3:コンマ値が59以上orぞろ目で発生(>>+3)
というわけで>>+1->>+3にわたってコンマでなんかなのです。

///チラシ裏///
あと25でFinish!? なワケ……あっ
これかなりギリギリだな……厳しさを感じる

艦娘図鑑がだいぶ埋まってきて良い感じ。
残りは翔鶴/舞風/大和/能代/大鳳/磯風/浦風/伊401/Bismarck/天津風/大鯨……11隻か。
もうそろそろ翔鶴は出てきてもいいと思うんですけどねぇ。
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/23(木) 08:30:53.16 ID:Sc408AEkO
とりあえず大型建造やりまくれば大体入手出来るね
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/23(木) 21:59:28.64 ID:et7Qi/2n0
そぉい
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/24(金) 22:31:37.65 ID:hJVNx0r20
人居ないな・・・
236 : ◆Fy7e1QFAIM [saga sage]:2014/10/27(月) 18:09:15.69 ID:pasFAdrKO
本日21時頃投下予定。
土日に諸々あって書けなかったし今日も色々アレだったんで今から書く始末……んなわけで多少遅れるかもしれません。
レベリングやりまくってたらイベント前なのに燃料と弾薬が5000切ってて笑える、いや笑えない。

///チラシう///
アーカントス提督なら沈んだ艦娘を復活出来そう。
あ、でも艦娘って英雄ユニットってよりか神話ユニットだよな……無理かも。
もうあれ12年前のゲームになるのね。
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