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男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
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550 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/21(土) 17:20:25.15 ID:OI5IbpQY0
なんで農民上がりに剣ではなく槍を教えるかって言うと、剣をまともに使えるようになるより早く戦場で使いもの(戦力計上できるって意味であって、使いこなせるようになるとは言ってないが)になるからなんだけど
つまりそのくらい剣で戦うのは難しいってこった
551 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/21(土) 19:08:30.15 ID:ZBO5AaKho
じゃあRPGの主人公やその仲間は初っ端から剣使いこなしてるし凄いことだったんだな…
552 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/21(土) 21:33:05.83 ID:S4rbwlrDO
>>550
槍相手に剣で戦うには3倍の力量が必要っていうしな
553 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/21(土) 22:50:17.04 ID:hPyBmhS3o
王様「うむむ……やはり最初はひのきのぼうを与えることにするか」
554 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/21(土) 23:01:45.27 ID:OI5IbpQY0
鋳造した銅の剣なんて棍棒みたいなもんだからいいんじゃないですか?
DQ3の勇者なら「16歳まで勇者として育てた」らしいから剣の使い方習熟しててもおかしくないし
555 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 04:40:23.79 ID:0uGmtSYWo
そんな事より俺の剣をみてくれ
こいつをどう思う?
556 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/11/22(日) 09:50:36.14 ID:Xhf9YvF0O
──────────・・・
< カチカチッ…カタッカタカタッ…タンッ
男(……西洋剣術、直剣の扱い、刃を立てて当てる際の角度、引き方……)カタカタッ
男(…………どれも、違う…気がする)
男(そもそも『鋼の剣』って名前に俺は惑わされてるんじゃないか? これ……ああ、三時間も経ってるし)
男(主任はまだじごくのよろい達と何かやってんのかねぇ? 良いな、楽しそう)
男「!!」ガタッ
男「あーもう!! 楽しいわけねぇだろこの馬鹿野郎が!」ダンッ!! ビクッ…
男「でも、どうしろってんだ……あー……」
男(……気分転換にどっか行くか…? A葉駅かI袋駅らへんまで…)
男「……」
男「よし行くか」
557 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 10:44:09.57 ID:IdtRrvyv0
>>555
すごく……細いです
558 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 13:50:02.64 ID:OznVCSkDO
>>555
すごく点滴用の針です
559 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 14:10:52.78 ID:neAc9DZZO
>>549
そうなのか
剣って奥が深いのな
560 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2015/11/22(日) 14:48:20.30 ID:0DdeyuPa0
剣に限らず武術は奥が深いものだけど、素人を戦力に計上できるようにするためには何を使わせたらいいかってことを考えたら、剣よりは槍、槍よりは槌、槌よりは棍棒(よく山賊とかが棍棒持ってるのは素人でも充分使える上に得物をあまり傷つけずに捕らえることもできるから)
男が大木槌使ってたほうがうまく戦えてたって言われるのも当然と言えば当然
あと状況によるけど、素人を戦力にする場合の最適解は人数集めて飛び道具持たせるのが一番いいんじゃないかな(当てることができれば最高だけど最悪敵の注意を惹かせて囮にできる)
561 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 15:08:34.07 ID:R2meIr8Uo
高いところからの投石って素人ができる最大の攻撃だったのか
562 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 16:05:42.05 ID:BD831wBqo
実際、戦国時代の戦争での死因は九割近くが弓じゃなかったか?
飛び道具って消費を考えなければ最強だよね
563 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 16:56:40.61 ID:lnNXISEfo
やはり三段撃ちを考えた信長は天才だったわけか
564 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 17:43:55.93 ID:8UsZvvFc0
今は三段撃ちは嘘だって説が有力なんじゃなかったっけ
565 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/22(日) 18:48:39.98 ID:jZBnceA6o
マジかよ光秀最低だな(竹槍ザクー)
566 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/23(月) 08:32:36.02 ID:dIQB0Z9Vo
農民兵に槍を使わせる最大の理由は「距離が離れることによる恐怖の遠隔化」にあるんだけどね。
だから信長は、農民兵に持たせる槍を思いきって三間半(約6.5m)もある長槍にしたわけだし。
そんなに長いと懐に入られると不利じゃないか? 数十人が構える槍の穂先を前に、飛び込めるんならそうなるかもね。
567 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/23(月) 11:15:02.47 ID:PNxemx/cO
ssに無関係な知識のひけらかししなくていいから
568 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/23(月) 12:44:13.64 ID:EpYB7BQ6O
どこが無関係なんだ?
569 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/23(月) 16:56:43.42 ID:ttFe3ZOk0
そして雑談が始まり、自治厨が湧き、スレが荒れ、世界は滅んだ
570 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/23(月) 17:13:20.71 ID:fDBwFgLfO
そういうスレをこないだ見たな
571 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/11/24(火) 00:25:09.63 ID:UqjD0V9oo
雑談はほとんどの場合書き手も喜んでやる気出すけど
速報は読者がうるさくて自治で滅んだスレがたくさんあるからな
572 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/11/28(土) 20:24:30.83 ID:Ph+zMvPlO
乙
573 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/05(土) 21:27:59.09 ID:7w4tuxbuO
まだかな?
574 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/06(日) 09:48:58.09 ID:kSNFRwtX0
男の部屋に隠れてるの誰カナー
575 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/11(金) 09:32:42.75 ID:WzoCDFKNO
急に止まったな
576 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/16(水) 19:36:09.42 ID:yWFxeqy3o
タタタタッ……!! >
タンッ!
スタッ…!
ダダッ…!!
シュタタタタッ!
男(俺の家から全力で走った場合、A葉駅周辺まで一時間もかからねぇ筈だ! このまま走る!)
男(くそ、もやもやする……ッ)
男(そもそも俺は何のために戦ってんだってんだよ畜生がッ)ダッ!
男(何を俺は勘違いしてるんだ、何から俺は目を逸らせばいいんだ……ッ!)
男(俺は……! 俺は……ッ…………)バッ
タホドラキー【ギキキキッ】バサバサァッ
男「邪魔だぁあああッ!!」キィンッ
< ドッッ……
タホドラキー【!?】
< ゴバァアッッ!!
男「…………」
男「え……」
577 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/16(水) 19:37:41.97 ID:yWFxeqy3o
< 「今の音は!?」
< 「奴等かもしれない、行くぞ!」
< 「おいヤバいぞ!!」
男(メラじゃない、何だよ今の……『メラミ』か……?)
< バッ…!
男(メラゾーマみたいに火柱が立ったぞ!?)ダダッ
男(チッ、このままA葉駅に向かっても警察に見られるかも……I袋駅に進路変更か)タタタタッ
男(さっきの緑の毛並みは多分タホドラキーだ、あれを一撃で殺れた!)
男(今はまだ午後三時過ぎ、試すなら夜中だな)
男(はは、我ながら凄いタイミング……まるで夢みたいだ)
「……」
578 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/16(水) 19:38:46.65 ID:yWFxeqy3o
【I袋駅・デパートビル前】
< ザワザワ……
男(なんか今日は精神的に疲れるな)
男(とりあえず警察は撒けたな、ここまでは来れないだろ)
男(何か叫んでたけど、止まってたらヤバかったな)
男(……はぁ)
調査兵団?「「 ザワザワ… 」」スタスタスタ……
男「!?」ギョッ
魔法少女?「……」スタスタ…
御坂美琴?「……」スタスタ…
男「……!? …?」
男(…………コス…プレ…!?)
579 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/16(水) 19:39:43.05 ID:yWFxeqy3o
立て札【〜〜イベント開催! 準備期間中〜〜】
男(あー……なるほど、テレビでもやってたっけな)
男(ああいうのはアキバ系とか思ってたが、I袋にもあんのな……へぇ)
男(……)ドキドキ
男(ど、ドラクエのコスプレとか……有りかなー…?)ドキドキ
男(あぁ、でも……イベント開催は明日なのか、衣装とかどうするかな)
男(そもそも主任に見られたら死ぬ自信がある)
男(…………)ウーン
< スタスタ……
男(ん…?)チラッ
武道家?「……」スタスタ…
男(……)ドキドキドキドキ……ワクワク
男(コスプレしよう)
580 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/16(水) 19:40:43.38 ID:yWFxeqy3o
【その頃……男宅】
主任「……これで本当に私も戦えるんですか?」
地獄の鎧「うむ、動きとしてはこれ以上無いだろう」
主任「そんなに影響していたんですね、私達の戦い方……」
地獄の鎧「奴は、男は半ば理解して動いていた様だったがな」
主任「そうなんですか?」
地獄の鎧「恐らくは早い段階でこちら側に来たモンスターの特性を見破り、実戦の中で自身の感覚と結び付けたのだ」
主任「私と同時期から戦ってたんですもんね、彼……」
地獄の鎧「それだけではない」
地獄の鎧「『あの時』、男の傍に何者かがいたのは間違いないのだ」
主任「……え?」
地獄の鎧「私の推測が正しければ、その何者かは昨夜の我々を見ていただろう」
地獄の鎧「しかし気配すら感じなかったのも確かだ、気のせいかもしれん」
地獄の鎧「だが主任、モンスターの存在を認識したその日や翌日に『レベル8』相当のさまようよろい、ホイミスライムを倒せると思うか?」
主任「……レベル、8…?」
ベホマスライム【ホヨヨー】ウンウン
地獄の鎧「……手を出して来ない以上、敵では無いかもしれぬが用心しろ」
地獄の鎧「直接戦わず男の手助けのみに徹している存在……無視するには得体が知れないのも確かなのだからな」
581 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/16(水) 19:41:41.54 ID:yWFxeqy3o
< ガチャッ
男「ただいまー」パタンッ
男(主任、いるか?)
< ザァァ……
男(シャワー中か、よしよし)ガサゴソ
男(とりあえず俺の部屋に持ってって……と)スタスタ…
男(主任、まだ出ないよな…?)
< ザァァ……
男(……)
男(多分、まだ頭を洗ってるな)
男(恐らくはコンディショナー使って、それを流して、身体を洗い、流して、最後に入浴……この流れだ)
男(ここから予測できる上がるまでの時間はおよそ八分から二十分!)
男(いける、着れるぞ……ッ)ドキドキワクワク
582 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/16(水) 19:42:13.85 ID:yWFxeqy3o
< ゴソゴソ……
< 「む、こう…か? くそ入らないぞこれ……」
< 「おー…? ってこのカツラ……いやウィッグだっけか…? どう被るんだ……」
< 「くっ……?」
主任「男さん? 帰ってたんですか」ガチャッ
セフィロス(男)「…………」ピクッ
セフィロス(男)「!!!??? 〜〜ッッ!!? 〜〜……ッッッッ!!!!!????」ガタガタガタガタ
主任「……」
主任(え、なんでFFなの…?)
583 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 20:29:26.30 ID:vsfxH+C6O
DQ3の女武闘家は可愛いからね、仕方ないね
ってコスプレ初体験ならDQ3勇者みたいなシンプルなのでいけよ……
584 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/18(金) 00:07:48.63 ID:yj5TYB9LO
ベホマスライム【ホヨヨー♪】ピッカァァアアア
男「……シャワー浴びてたのアイツかよ」
主任「モンスターでもお風呂に入りたがる子はいるらしいですよ?」
男「ヘーソウナンダー」
主任「……」
男「……」
ベホマスライム【ホヨヨー?】クイックイッ
主任「あ、帰るんですか?」
ベホマスライム【ホヨ!】
主任「では見送りますよ、明日もよろしくお願いします」
ベホマスライム【ホヨヨー】
585 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/18(金) 08:25:11.37 ID:SdzNPyWAO
まあ、変装目的ならDQじゃない方がいいよ。
586 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/18(金) 08:43:01.53 ID:C2R2kOjPo
女子会と遭遇するよりはマシだったと思って
587 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/18(金) 09:37:29.45 ID:yj5TYB9LO
主任「えー……と、ですね」
男「……」
主任「……」
主任「正座しなくて良いんですよ?」
男「……」
主任「どんだけ落ち込んでるのよぉ……私は気にしませんよ? そんな、あの、コスプレ程度で」
男「似合ってましたか」
主任「はい?」
男「俺の上半身裸セフィロスは、似合ってましたか」
主任「……正直に?」
男「yes」
主任「身長が足りないような違和感が……あと、何故裸の彼をチョイスしたのか…」
男「……っ」プルプルプルプル
男(ピサロのコスプレが見つからなかったんだよ……!! なんて言えない、駄目だダサすぎる……ッ)
588 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/19(土) 08:36:32.67 ID:60eo9dwBo
もうレタス頭に乗っけてDQ4勇者ですとでも言い張ればよかったのに……
589 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/19(土) 09:32:36.94 ID:T6tb3MHdO
主任(もうレタス頭に乗っけてDQ4勇者ですとでも言い張ればよかったのに……)
主任「はぁ、とりあえず今日は気分転換に遊びに行ってきたという所ですか?」
男「うぐっ」グサッ
主任「刺さらない刺さらない……昨日や今朝は大変でしたし息抜きは必要だと思うの」
男「……でも俺のやってる事って課題そっちのけで遊ぶ学生っすよね」
主任「そうですか?」
男「多分」
主任「私だって遊びに行きたい気持ちはあるんですよ?」
男「…………」
男「じゃ、明日俺とデートがてらイベント行くか」
主任「はい?」
< prrrr……
男「ん、家電だ」スタスタ
主任「……」
主任(ま、前から思ってたけど……もしかして私口説かれてる…?)
590 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/19(土) 09:45:31.77 ID:T6tb3MHdO
男「ふー」スタスタ
主任「誰からだったんですか?」
男「うちの妹からっすよ、アイツはアイツで元気にしてるみたいだ」
主任「……」
主任「そういえば、ご家族亡くなってないじゃないですかー……あまりそういう嘘は良くないですよ」
男「ん?」
主任「あの部屋の中を見られたく無いならもう少しマシな嘘を…」
男「妹は四年前に死んだよ」
主任「……?」
男「いや、あ? まてまてさっき電話で俺……」
主任「男さん、何を言っ…
────────── ゴォォン!! ゴォォン!!
任「なにこ…れ… …… 鐘の… 音 ? …
591 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/19(土) 09:50:15.46 ID:R/zStoyAO
男はメダパニでもかけられてるのか?
592 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/19(土) 09:52:23.27 ID:T6tb3MHdO
男「ふー」スタスタ
主任「誰からだったんですか?」
男「聖書の勧誘っすよ、途中思わず『仲間』かと思って話聞いちまった……」
主任「あぁ……魔を払うとか言われたりしたんですか」
男「そんなとこっすねー」
主任「ところで男さん、さっきの話なんですけど」
男「お、行きます?」
主任「……ううん、ごめんなさい」
男(オゥフ)
主任「やっぱりじごくのよろいが言っていた話を聞いちゃうと、ちょっと不安で……」
主任「明日も彼等に付き合って貰うつもりです」
男「そっか……まぁ、その……俺もただ遊んでる訳じゃないから安心してくれると有難いっす」
593 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/19(土) 12:25:14.72 ID:Nhv1ROISO
記憶を書き換えられたか?
594 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/19(土) 13:56:55.42 ID:6Kh7MuIW0
イッキ読みしてしまったww
色々気になる点があるがこれから解明されていくのだろう
楽しみですのぉ!
595 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 07:38:17.85 ID:Hxw+K7CNo
主任「それはわかってますよ、男さんが遊んでばかりじゃないのは」
主任「あなたはただ、私よりもずっと強いだけなんです」
男「……強い?」
主任「ええ」
男「そう、かな…?」
主任「じごくのよろいに聞きました、男さんはモンスターと戦う際に必ず『行動を予測している』と」
男「いやそんなどこの達人だよって」
主任「ゲームのターン制に酷似した特性をあなたは見抜いていたんじゃないですか?」
男「……」
男(ああ、そういや……最近はどいつもこいつも速くて忘れてた)
主任「モンスターは必ず相手を見る、気配を探り、相手を知る」
主任「それも戦いの一部なんだそうです」
596 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 07:52:07.73 ID:Hxw+K7CNo
男「みたいだな、けど主任も知っての通りだよ」
男「『奴等』にはまるで気休めだ」
男「多分あれはゲームで例えるならかしこさとすばやさが合わさった様な物なんだ」
主任「……らしいですね、指揮官級…これから先で戦う事になる上位モンスター達は皆こちらの動きや状況を即座に判断した上で動いてくると」
男「そう、知能の高いモンスターはきっと一瞬こっちの動きを読むために止まったりはしない」
主任「じごくのよろいに聞かされて私は知ったのに、そこまで分かってるんですね……」
男「主任は一人で戦おうとしない方がいい」
主任「どうして?」
男「仲間は一緒に戦うから、仲間なんだよ」
男「ドラクエじゃ、一作を除いたら絶対の常識だぜ?」
597 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 08:25:54.75 ID:Hxw+K7CNo
【翌日……イベント会場】
段ボールガンダム(男)「(昨日はあんなかっこいい事言ったが今日やる事は変わらねぇぜ!)」< ガシィンッ
段ボールガンダム(男)「(しかし良かった! 初のコスプレにあんな変態ロン毛のにしなくて良かった!)」
段ボールガンダム(男)「(こういうイベントって人ヤバいからな、ギャグに徹しながら他のレイヤー見るに限るぜ……)」
< 「……ですよー、皆さんいっぱい撮って下さいねー」
段ボールガンダム(男)「(んー?)」
段ボールガンダム(男)「(写真撮影か何かか?)」
段ボールガンダム(男)「(……『きのこブース』……?)」
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 09:03:15.49 ID:Hxw+K7CNo
< 「ぐぁああああっ!?」ガッシャーン
< 「ランサーが死んだ!」
< 「この人でなしぃ!!」
セイバー?「こうですか?」
「良いよ良いよー、セイバーちゃん可愛いよー」パシャッ
段ボールガンダム(男)「(ああ、なんか見たことあるな)」
段ボールガンダム(男)「(前に映画であった……なんだっけか、空の境界? あれの系列だったような)」
段ボールガンダム(男)「へぇ……お、あの金髪の人可愛い」スタスタ
スタッフ「ちょっとそこの人ー、困りますよ」たたっ
段ボールガンダム(男)「え」
スタッフ「イベントに参加するのは初めてですか? 受付通ってないでしょう」
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 11:08:12.70 ID:Hxw+K7CNo
段ボールガンダム(男)「(名刺だの何だの面倒だからビルの側面を伝って会場の中に飛び下りて来たんだけどなー)」
スタッフ「それコスプレですか?」
段ボールガンダム(男)「(めんどいなー……)」
男「いや、ちょっとノリで被ってました」ゴソッ
スタッフ「そうですか、じゃあ受付を済ませて貰っても……」
男「はい」
男(戻ってきてから色々見るかねー……ん?)
セイバー?「…」アワワワ……ガタガタガタガタ
男(おいあのキャラすげぇぷるっぷるしてんぞ、良いのかあれ、カメラマンすっげぇ顔してびっくりしてんぞ)
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 11:34:33.52 ID:Hxw+K7CNo
男(コミックとか同人誌は興味ないから食い物だけ調達したけど)
男(やっぱりこういうイベントって色々いるなぁ、テレビ局とか来てたし)
男(ドラクエ、来年ついに10出るんだなー)
男(WIIでオンラインなのは気に入らないけど、いや絶対荒れるだろ……やだなドラクエで昨今のネットスラング飛び交うとか)
男(さてどうしたもんか)
< ガシャッ
男「?」
セイバー?「……」
男(あの金髪の子……さっきのアニメのブースにいたレイヤーか)
男(ここは撮影は禁止だし、休憩か? いや仕事じゃねんだし待ち合わせかね)スッ
男(移動しよ)スタスタ
セイバー?「男さんですよね」
男「……」ピタッ
601 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 12:14:00.65 ID:Hxw+K7CNo
男(コイツ、何故俺の名前を……)
男(って身構える程のもんでもないか、受付で名前を見たかもしれないし)
男「そうっすけど、なに?」
セイバー?「……あの、次来店なさってもこの事は内密にお願いします」
男「は……?」
< パサッ
店員…セイバー「流石にウチの携帯会社、こういうのに厳しくて……バレたら良くないんですよぅ……」ぺこり
男(この子いつもの携帯ショップのー!!)
セイバー「あ、ここではセイバーって呼んで下さいね? 私毎回こういうイベントに出てるんですよ〜」ガシャッガシャッ
男「は、はぁ……」
セイバー「でもやっぱり野良でコスプレしてると身バレこわくて本名は明かせなくてー」
男「いやぶっちゃけヅラ取らずに言われなかったら店員さんって気づかなかったけど」
セイバー「 」
602 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 12:22:00.60 ID:Hxw+K7CNo
セイバー「……」
男「……」
男(なんだこの沈黙……主任の時にも流れたような)
セイバー「ま、まぁ内密にしてください」
男(顔真っ赤ですやん、このお嬢)
セイバー「で……好きなんですか?」ガシャッ
男「ん? なにが」
セイバー「型月!」
男「かたつき…?」
男「なんだそのガン=カタみたいな」
セイバー「違います」
603 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 12:52:29.81 ID:Hxw+K7CNo
セイバー「型月とは「有限会社ノーツ」のゲームブランド名でこれを通称「型月」。同人サークルとして1999年に発足され、その作り込まれた世界観とキャラクターなどで有名となりました。アダルトゲームブランドでありながらもバトル・アクションシーンの熱さに定評があり、同時にはっちゃけるときには「キャラ崩壊どんとこい」というぐらい、とことんカオスを貫き通すため、羽目を外した際のギャグにも定評があり、近年では毎年エイプリルフールに何かをする企業としても関連業界では定評があるのです!!」
男「ほ、ほう…?」
セイバー「私の格好の元であるキャラはご存知ですか!」
男「ああ、まぁCMとかネットとかゲーム屋で……」
セイバー「セイバーとは、『Fate/stay night』のメインヒロインの一人及びその派生作品に登場するキャラクターで、第五次聖杯戦争において衛宮士郎に召喚されたセイバーのサーヴァントです。青いドレスに白銀の甲冑を纏い、雄々しく戦う金髪碧眼の少女剣士で、あ! 私のいま着てる衣装も全て鋼と特殊繊維で出来てるので本物並みですよぅ! で、「Fate/stay night」におけるメインヒロインの一人であり、Fateシリーズを代表する顔です! 同じく型月の『月姫』と並ぶメインキャラなんです。ちなみに第四次聖杯戦争では、士郎の育ての親である衛宮切嗣により召喚されました。しかし切嗣の勝利至上の戦闘方針と、セイバーの騎士としての誇りは相容れることなく、結果反目し合い、当時の彼に直接声をかけられたのは3回のみしかも令呪の命令という徹底ぶり。そして第五次聖杯戦争の折、士郎の体内にある聖剣の鞘が触媒となって召喚される。士郎に剣の誓いを立て、彼とともに聖杯戦争を戦う。有名なのはやっぱりあの「問おう。あなたがわたしのマスターか」ですね!!」
男「……そ、そーなんですかぁ…」
セイバー「ちなみに型月で知ってる作品は何ですか?」
男「いや、あー……」
男(迂闊に口を開けばwikiのような事をペラペラと聴かされる……ッ! く、どうすればッ…………)
604 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 13:31:39.37 ID:Hxw+K7CNo
< 「うわぁああああっ!!」
セイバー「!」
男「今のっ!?」
男(尋常じゃねぇ悲鳴、まさか……!)バッ
セイバー「男さんはここに! 私が見てきます!」ガシャッガシャッ
男「いや店員さんはここで待ってろ! 俺が行く!」
セイバー「男!」
男「!?」びくっ
セイバー「セイバー、です」
ガシャッ、ドッッ!
ダダッ…! シュバッ
男(なっ…!?)
男「嘘だろ……」
605 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 14:09:05.44 ID:FvTagl3AO
まさか店員まで見える人だったのか?
606 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 15:49:39.14 ID:UnBBTf5WO
カメラ男「ぎゃぁああ!! わぁああああっ!! 誰かぁぁあ……っ!!」バタバタ
レイヤー「いやだぁ……やだぁ……体を、体を虫が……っ!!」ガシガシ
警備「……」ボーッ…
男「こいつァ……ヤバいな」ザッ
無数の悲鳴が辺りを飛び交う中に辿り着いた俺の前に、大勢の人間が『異常』な姿でいた。
ある女は全身を掻き毟り、あるカメラを携えた男は先程から悲鳴をあげながら猛烈な勢いで地面を何故か走っている。
そして、そこへ駆けつけたらしき警備員の殆どが倒れる中で一人だけ虚ろな目で空を見上げたまま座っていた。
開催されてからピークの直前だったとはいえ、大勢の人々が会場のそこかしこで地獄と化していたのだ。
薬物テロの可能性が無かったわけではない、会場の入り口でドリンクを配っていたのを覚えている。
だがそれ以上に、俺にはたった一つの存在が見えていた。
『モンスター』だ。
ゴーゴンヘッド【 弱い 】
ゴーゴンヘッド【 なんと貧弱な精神力だ……こちら側の人間は呪文一つで倒れる 】
ゴーゴンヘッド【 情けない指揮官共が制圧するまでもない、この己が街ごと潰してくれる 】
ゴーゴンヘッド【 だがそれはこちら側の人間の剣士、貴様を壊してからだ 】
昼間である事すら忘れさせる黒い煙を散らして宙に浮き、深緑の蛇を無数に生やした妖しい眼球。
巨大であり、異質な空気を纏うその姿はこれまで見た中では最も『モンスター』らしい怪物と言えた。
男(『ゴーゴンヘッド』! コイツも完全な顕現ってので出てきたのか……!?)
男(いや、それよりも……)
混沌渦巻くその会場の中で俺の意識を釘付けにしたのは、かつてない強敵ではなく。
一人の、キャラクターになりきっている女だった。
607 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 16:36:01.90 ID:UnBBTf5WO
セイバー「……」
ガシャッ
悠然。
頭上を飛行する怪物を目の当たりにしても、彼女はそれに臆す事なく一歩踏み進んだ。
その時、彼女の足元から何かが巻き上がっているのに俺は気づく。
視線を落とした先に俺が見たのは、黒い残滓と共に散っていくモンスター。
そこに横たわっていたのは、一体の獣だった。
男(青い体毛……ダースリカント…か?)
言葉を話すモンスター達の共通点が、一定の実力を持った上位種のモンスターなのだとすれば。
あのアニメに熱く語っていた女性、店員が倒したと思われるモンスターは間違いなく指揮官と呼ばれるその地区の最強クラスのモンスターである。
俺が彼女を追い掛けて到着したのは、恐らく彼女の十秒後しかない筈だ。
その短時間で倒したとは思えない。
であれば仲間割れだろうか……そう俺が考えを巡らせた瞬間だった。
セイバー「行くぞ怪魔」
──────────────────── ゴッッッ!!!!
608 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 16:38:05.92 ID:wNYB3Rr/O
へ?
609 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 16:57:52.21 ID:Hxw+K7CNo
男「 ────────!!?」
大気を揺るがす程の轟音、そして全身を駆ける衝撃。
初めてさまようよろいの使ってきた『兜割り』等とは比較にならない、身が竦み上がる様な砲撃だ。
だが目の前で起きたのは砲撃とは程遠い、原始的な行動。
一閃、或いは一薙ぎ。
最早その刹那に起きた事は音でしか分からず、彼女がいつの間にかその手に赤い両手剣を握っていなければ魔法だとすら思ったのだ。
そして、残滓すら残さずにあのゴーゴンヘッドが粉砕されなければ、俺は彼女に近づきもした。
男「…………」
動けない。
動けるはずがない。
ゴーゴンヘッドというモンスターの初期開発時の守備力は恐るべき120、これは上位レベルの勇者でも一撃では倒せない硬さなのだ。
仮にそうではなくリメイク版の99だとしても、あれは決して一撃で倒せるモンスターではない。
ましてや弱点である脆さを指揮官級のモンスターが対策していない筈がないのに。
空へ向けていなかったらどれほどの破壊が周囲に及んだのかも知れない、そんな一撃を放った携帯ショップの店員である女は……それをたった一瞬で消し飛ばしたのだ。
セイバー「……あ、っと…」パサッ
セイバー「あはは、カッコ悪いですね……もう…髪の毛染めちゃおうかな……無理か」ごそごそ
セイバー「…………」クルッ
そんな彼女を前に俺は動けなかった。
色々な考えが浮かんでは消えていく中で、彼女だけは平然と俺に振り向いた。
セイバー「手伝って下さい、会場の人達を助けないといけません」
男「…………」
俺は、声を出すことすら出来ずに頷いた。
610 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 18:40:57.49 ID:Hxw+K7CNo
< 「くけけけけけけけけけけけけけ」
< 「おかあさぁん、どこー…なにも見えないよぉ、なにも聞こえないよぉ……」
< 「わぁああああっ!! わぁああああっ!!」
< 「ひぎぃいいい!!」
セイバー「怪魔を倒したのに、未だ呪いが解けない……何故」
男「『マヌーサ』だ、幻惑の魔法で皆ひどい幻覚を見てる……だけだと思いたい」
セイバー「その魔術を解除するには?」
男「時間が立てば解ける……はず」
セイバー「曖昧な事を、本当に問題ないのだろうな」
男「ゲームじゃその程度の阻害魔法でしかないんだ、でも現実のこれも同じかは分からない」
セイバー「……ゲームだと?」
セイバー「遊んでる場合じゃないんだぞ!」
男「こっちも遊んでるつもりはないよ! ドラクエ知らないのかそんなに強くなっておいて!」
セイバー「え、ドラクエ…?」
男(あーもうやだ! この人ドラクエやってない人だ! 何が悲しくて分野の違うオタクにキレないといけないんだ!)
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 20:12:32.04 ID:w+MZUR4io
ドラクエ知らないで強くなった結果か
612 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 20:29:36.33 ID:Hxw+K7CNo
セイバー「ドラクエ……」
セイバー「……!」ハッ
セイバー「なら状態異常を回復する魔術がある筈だろう? それを使えれば……」
セイバー「エスナ!」バッ
男「違うそれはFFだ!!」
男(けどキアリーやキアリクは違う、はず……やっぱりこのまま待てば…?)
< 「ぅう……っ、ぐぅ…!」
男「?」
セイバー「様子がおかしい……これは!?」
男「痙攣…? 心臓発作か何かか……!」
セイバー「お、男さん! どうしたら……」ガシャッ
男(恐怖か何かでおかしくなってしまう事は有り得るのか……どうすりゃいい)
男(俺に、そんな都合の良いことなんて……)
『 ゆっくり、ゆっくり深呼吸して……? 』
男「……」
男「……じーさん、起きろ」ペシペシッ
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 20:41:17.36 ID:FvTagl3AO
まさかのビンタ
614 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 20:51:52.85 ID:Hxw+K7CNo
セイバー「ちょっ!? なにを……」
男「片っ端から叩き起こせ、高齢者から順に」ペシペシッ
男「じーさん、起きろー」ペシペシッ
セイバー「それで……!」
< 「ぅ……あ…?」
セイバー「……!」
男「うし、起きたな」ぐいっ
男「よくがんばったなじーさん、もう大丈夫だぞー……」ギュゥッ
男「ゆっくり深呼吸しろな、ゆっくりだぞー……」
セイバー「……」
男「…?」
男「なにしてんだ、早くしろって」
セイバー「は、はいっ」ガシャッガシャッ
セイバー「もう大丈夫です! 起きてください! 目を開けて!」ユサユサ
< 「あぁあああああ!!」
セイバー「起きて! 起きて!」
男(……)
615 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 21:12:05.44 ID:Hxw+K7CNo
男(これだけじゃ駄目だ、これだけだと端からおかしくなる)
男(理屈は……勘だけど分かった)
男(皆は見ているんだ)
男(『悪夢』を)
男「……すぅう…ッ」バッ
男(夢を見ている筈なんだ、これじゃ駄目かもしれない、駄目ならもう俺はこの人達を一人ずつ起こすことしか出来ない)
男(夢ならば醒める)
男(悪夢から逃がしてやればいい……その筈なんだ)ググッ
男(大丈夫だイメージしろ、今のところ作品の共通点は分からねえが……メラが使えて使えない道理はない)
男(主任は言っていた、『ギラ』の特性が違うことがある…って)
男(ならつまり…同じ魔法でも使う者によって形は変わるんだ)
男(皆を起こす……この魔法で!!)
男「 『ザメハ』 !!」
キィインッ
616 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 21:35:17.82 ID:Hxw+K7CNo
< 「……っ、あれ……私…何を…」
< 「すごい汗だく…なんか怖い夢見てた気がするな……」
< 「はぁ……はぁ……?」
< 「おかあさん、セイバーのお姉ちゃんが助けてくれたんだよー」
< 「あ、あれ…? さっきまで緑の触手の化け物が浮いてたような……」
─────── 「「ザワザワ……」」
セイバー「……」
男「成功、だな……」
男「……っ」ぐらっ
男「やべ…魔力持ってかれた…のか……」へたんっ…
セイバー「男さん、とりあえずここを離れます」ガシッ
男「へ…?」
セイバー「掴まっていて下さい」バッ!
男「うぉおっ!」
617 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 21:51:06.05 ID:Hxw+K7CNo
【路地裏】
< ガシャッ
セイバー「大丈夫ですか、男さん」
男「……魔法を使いすぎると…意識が混濁するんだ、店員も気をつけろよ…」へたっ
セイバー「魔術回路を酷使したんですね」
男「ごめん分からん…っ」
セイバー「えっ」
< カシュンッ
店員「っと」スタッ
店員「男さん、Fate知らないんですか……」
男「……服が消えた」
男(そういや剣もいつの間にか消えてる、ただのコスプレじゃなかった……のか、どういう仕組みだ…?)
男(この女……何者……)グラァ…
< ドサッ
618 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 21:57:36.28 ID:hNQxs/t6o
セイバー口調おかしいような
619 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 22:17:26.53 ID:Hxw+K7CNo
※ セイバーは本家セイバー本人じゃありません、店員が素の話し方になってるのです
──────────・・・
男「ぅ……ん……」
店員「起きましたか」ひょこっ
男「…っ、ツゥ……頭が…」ズキッ
店員「エクスカリバーに聞きました、魔力切れを起こすとそうなるらしいです」コトッ
店員「紅茶どうぞ」
男「……ありがとう」
< ズズ……
男「……はぁ」
店員「ハーゲンダッツもありますよ、ストロベリーですけど」
男「……いや、いい」
店員「男さんも私と同じくサーヴァントに選ばれた方なんですか?」
男「サーヴァント……?」
店員「はい、闇の怪魔達と戦う『ゾーマ派』という異世界から召喚された英霊達の……」
男「ごめんマジやめてちょっと考えさせて……!」
店員「え、あ、はい」
620 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 22:23:15.43 ID:hNQxs/t6o
ああ、ですます口調は店員としての演技で、本当は〜だっていう口調なのか
セイバーになりきってるにしては喋り方違うと思った
621 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 22:45:51.08 ID:w+MZUR4io
いやですますが素でしょ
622 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 22:52:08.23 ID:Hxw+K7CNo
※
>>620
そこに加えて『店員』としての仕事柄も彼女の口調に落ち着きを与えておらず、バラバラになりがちですね。〜だ、が彼女の素の口調ではありませんがセイバーの口調とは違う『崩した敬語』は彼女の素となります。
(ちなみにFate/staynight&Zeroでのセイバーというキャラクターの口調は基本は敬語となります。)
気になる方の為に一応減るものでもないので説明しておきました。
Fateシリーズに興味を持たれた方は是非とも原作或いはアニメをお買い上げ下さい。
623 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 23:08:11.67 ID:Hxw+K7CNo
男(……この子に説明させるにしても常時自分の世界に入ってる感じだ、結構気になるポイント多いがこれは…)
男「……エクスカリバー、って?」
セイバー「私の宝具です」パサッ
男「いやヅラ着けなくていいからいいから」
店員「むぅ……ちぇー」パサッ
店員「エクスカリバー、出てきて下さい」
< スゥゥ……
赤い剣…?「大丈夫なの、この人間」
男(うををぉおい喋ってるよこの剣んんんん)真顔
店員「問題ないと思いますよー? 彼、あんなに沢山の人を助けてくれましたし」
赤い剣…?「ふぅん」
赤い剣…?「他の二人は呼ばなくていいわ、私が話すから」
店員「分かりました」
ブラッドソード「初めまして人間、私は『ブラッドソード』」
ブラッドソード「こちら側とは異なる世界から来た、モンスターよ」
男「……」
男「ゾーマに言われて……味方になったモンスターか」
ブラッドソード「グッド、凄いじゃないセイバーこいつ当たりよ」
店員「ふぇ?」
624 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 23:10:12.05 ID:hNQxs/t6o
>セイバー「曖昧な事を、本当に問題ないのだろうな」
>セイバー「……ゲームだと?」
>セイバー「遊んでる場合じゃないんだぞ!」
ここらへんどの媒体のセイバーとも違うなーって思ったからさ
625 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 23:17:50.95 ID:T6PSJAQwO
まさかドラクエのssでセイバーの指摘が入る日が来るとは
626 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 23:23:01.34 ID:Hxw+K7CNo
──────────・・・
< ガチャッ
男「ただいまー」
店員「お、お邪魔しますー……」
主任「男さん、その方がさっき電話してきた時に話した……例の?」
男「奇跡ってあると俺は本気で思いました」
主任「……目の下にクマが出来てません?」
男「ここに来るまでのタクシーの中で物凄い話をされて……」
主任「はぁ」
店員「あ、これどうぞ私の友人のサークルで作ってるアホ毛モナカです」
主任「え? はいありがとう」
店員「ちなみにこのアホ毛はFate/EXTRAのセイバーをモチーフにしていまして……」
男「ストーップ、マジでやめてその人俺の元上司だからやめて!」
主任「セイバーのアホ毛って別に作品ごとの違いなんてないと思いますけど」
男「主任!?」
627 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 23:25:35.43 ID:FvTagl3AO
まあ10年位人気なゲームだからね。
ファンがいても不思議ではない。
628 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/20(日) 23:30:30.35 ID:tf52lzHTO
赤セイバーはちょっと長いんだよな。
629 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 23:36:59.23 ID:Hxw+K7CNo
< スゥゥ……
ブラッドソード「こんな短期間で仲間を見つけるとは思わなかったわ、だいぶ希望が見えてきたじゃない」
地獄の鎧「……ブラッドソード、か」
ベホマスライム【ホヨヨ…】キッ
ブラッドソード「大丈夫よそこのスライムさん、私もまた貴方達と同じくゾーマ様にお声をかけられた者なのだから」
地獄の鎧「フム、だが他の二匹は何者だ」
ブラッドソード「分かるの?」
地獄の鎧「『レムオル』ではないな、恐らくはエレメント系のモンスターか……物理的に姿を消そうと気配は漏れているぞ」
ブラッドソード「あら怖い、思ったより血の気が多いのね」
地獄の鎧「……」
ブラッドソード「でも安心して、私達はセイバーが戦う意思を見せない限りは危害は加えないから」
地獄の鎧「ゾーマ様に誓ってか」
ブラッドソード「我等が王に誓って、よ」
男(……男です、この3日で胃がマッハで穴が出来そうです)
主任(男さんの顔色悪いですね……大丈夫かな)
店員(あの鎧完全にランスロットだよぉ……うわぁ、写メ撮ってもらお……)
630 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 23:46:45.76 ID:Hxw+K7CNo
ブラッドソード「元々、私達とセイバーは一ヶ月前に出会ったのよ」
ブラッドソード「それもセイバーの実家、北海道でね」
男(……たった一ヶ月?)
ブラッドソード「私達がゾーマに言われたのは一つだけ、彼女に付き従い戦う事」
ブラッドソード「じごくのよろいみたいに漠然とは言われてないわねー」
ブラッドソード「でも、これでやっと今こちら側で起きてる事が分かったわ……元指揮官級のモンスターと合流出来たのは奇跡よ」
地獄の鎧「同感だ、一体どれほど前からどれだけの数がゾーマ様の配下になったかは知らないが高い確率ではあるまい」
ベホマスライム【……】キッ
店員「…?」
主任「ベホマスライムさん、どうかしましたか」
ベホマスライム【……ホヨヨ】フルフル
主任「?」
ブラッドソード「さて、それじゃ互いの知らないことの情報交換と行きましょうか」
631 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/20(日) 23:59:21.27 ID:Hxw+K7CNo
地獄の鎧「うむ……分かった事としては、『北海道の指揮官級は全て撃破されている』」
地獄の鎧「そしてそれをやったのはそこの店員という女一人」
店員「です!」
地獄の鎧(……私と同レベル帯、恐るべき成長速度だ……いやそれ以前にこの人間はどれだけ戦えばそこまで到達できるのか)
地獄の鎧「一時的に里帰りしていた店員と会った貴様ら三匹は共に東京都へ戻ってきた」
地獄の鎧「そこから幾つかの指揮官級を撃破、今日たまたま男と遭遇し更に指揮官級二体を撃破……」
地獄の鎧「……そして都内の大型森林公園で『渦』の出現、か」
男「前半の話が凄すぎて気持ち悪い嘘に聴こえる」
主任「普通に嘘なんじゃないですか」
店員「ほ、本当ですよー……」
ブラッドソード「まー北海道の指揮官の最後の一体は私達が彼女と消したから嘘っちゃ嘘ね」
632 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/21(月) 00:14:47.69 ID:HIwOAVpvo
ブラッドソード「それにしても厄介な話ねー……ここの所、やけに敵がしぶとく感じると思ったら依り代を手に入れてたなんて」
ブラッドソード「おまけにそっちでも人間の味方は少ないし、例の『こちら側に来ている人間達』の影も掴めてない」
主任「それらしき人に助けられてはいますよ」
ブラッドソード「確証がないわね、私達みたいなエレメント系のモンスターが味方になっていたのかもしれない」
地獄の鎧「同感だ、この状況になっても接触がない時点で我々の世界の人間とは考え難い」
主任「なるほど……」
男「ってか、ヤバくないか? 都内にあの黒い渦……つまりこっちへ来るための旅の扉みたいなのが開いてんだろ?」
男「そろそろ来るのか…? もっとヤバい奴等が」
ブラッドソード「分からない、通常はこちら側へ来る瞬間に開くものが何故か数日開いたままなの」
ブラッドソード「警察という機関がその公園を封鎖してる、けど特別何か出来るわけじゃないみたいね」
地獄の鎧「……通常はと言ったな」
ブラッドソード「ええ」
地獄の鎧「私もあの渦に関してはそういった事象しか知らぬ、何かあるのか」
ブラッドソード「仲間の、姿を消してる奴の片方だけど……そいつが私達とこちら側へ来る時に渦が開いたままで2日経った事があるの」
ブラッドソード「元指揮官級でもわからないならそこまでだけど、どう?」
地獄の鎧「そこにいるんだろう、出てきて話したらどうなのだ」
< 「……」
店員「…!」
店員「分からないそうです」
地獄の鎧「ほう」
633 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/21(月) 00:24:10.93 ID:HIwOAVpvo
地獄の鎧「余程その姿を見せるのが嫌らしいな」
< 「……」
店員「恥ずかしがりやさんですよきっとー」
ブラッドソード「多分セイバーのせいよ」ボソッ
店員「え?」
男「とりあえず行ってみるか、今夜」
主任「その公園にですか」
男「ああ、このメンツで行けば何が相手でも負けはしないと思うぜ」
ベホマスライム【ホヨヨ】ブンブンッ
地獄の鎧「我等は今夜は駄目だ」
男「なぜ?」
地獄の鎧「主任との訓練で消耗している、魔力を回復させなければ指揮官級との戦いで不利になる」
ブラッドソード「なら明日の夜、またこの家に集合でいいかしら」
店員「あれ、私達だけでも行かないんですか?」
ブラッドソード「セイバーを寝かせないといけないからね」
店員「え、大丈夫ですよそんなー」
ブラッドソード「駄目よ、もう8日も寝てないわアナタ」
男「なっ……8日!?」
主任「それは……確かに寝たほうが良いですね」
店員「えー、せっかく同盟組んだのにー……カッコ悪い」
634 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/21(月) 00:44:11.67 ID:IctsytYko
恥ずかしい、セイバーのせい…あっ(察し)
後わざわざ同盟って言ってるところとか細かいな
635 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/21(月) 06:39:12.83 ID:IcwHKfmSo
成りきり思い込みで強くなるタイプか
丁度、力の引き出し方と相性良かったんだな
636 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/21(月) 07:58:58.17 ID:vrjOJW5mO
>>624
おたくって怖い
637 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/21(月) 08:11:13.96 ID:/ozACJhH0
店員は戦闘の天才かなんかかな
久しぶりにぶっ通しで読んじゃったよ
638 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/21(月) 22:22:36.33 ID:RgVuxPDFO
乙
639 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/24(木) 10:28:53.57 ID:kzMwgpIcO
< 「それでは男さん! また明日〜!」
< 「夜なんだから大声出したら駄目よセイバー」
< バタンッ
男「……だぁー、なんか疲れた」
主任「そうですね……モナカ美味しかったですが」モグモグ
男「食っとる……」
地獄の鎧「ところで男よ」ギシッ
男「ん?」
地獄の鎧「貴様、何故にその『いべんと』とやらに遊びに行っていたのだ……?」ギシッ
男「……」
地獄の鎧「……」
男「ハハッ」
地獄の鎧【シィィッ!!】
640 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/24(木) 10:41:40.09 ID:kzMwgpIcO
< ギャースッ
< ガッシャーンッ ドゴォッ
主任「それにしても、こんな偶然が連日続くなんて……どれだけの確率なのか」
ベホマスライム【……】
主任「……ずっと黙っていましたね、それも先ほどの店員さんを見ていた」
主任「何かあるんですか?」
ベホマスライム【ホヨ…】フルフル
主任「そうですか、でも何かあれば教えてくださいね」
ベホマスライム【ホヨ…】コクン
ベホマスライム【(……じごくのよろいは気づいてないみたいだったけれど、あの人間から只ならない気配を感じた……)】
ベホマスライム【(恐らくは魔王級、或いはその眷属に類する者から漂う魔力のせい……)】
ベホマスライム【(私とじごくのよろいが二人でかかっても勝てない、そんなモンスターが店員という人間の味方をしている)】
ベホマスライム【(ゾーマ様は、一体何を考えてそんな怪物を……? いいえ、そもそも……)】
ベホマスライム【……】
男「ぐほぉおおおおおっっ!?」ドサァアッ
ベホマスライム【ホヨー】つ ベホマ
男「……ありがと」
641 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/24(木) 11:38:10.35 ID:JMqXvoTIO
━━━━━━━━ 【夢】
……その日はいつも通りの朝。
……私は壁に貼ってある ━━ザザッ━━ を眺めて、少し気持ちを上げてから寒い外に出る。
……私の住む ━━ザザッ━━はとても寒くて、特に近くに町らしい建物すら見えないくらいの田舎だから、少し寂しい。
……けど私は好き、この白い雪が。
……いつかは都会に出てこの雪を見れなくなると思うと、ちょっと残念だけど。
……でも、それはそれ。
……私はこのまま頑張れば来年にはきっと ━━ザザッ━━で ━━ザザッ━━になって……
…………一度、満足が行ったら私はまた別の事に挑戦する。
……だって私は多分、出来ない事なんてないから。
……私はきっとそんな毎日を送れると思う、それできっと私は……
━━━ザザッ━━ ザザァーッ ━━━━━━
━━━━━━━━━━━━ザザザッ ━━━━━━━━
642 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/24(木) 11:52:16.78 ID:JMqXvoTIO
男「……」
男「今の……夢…?」むくっ
男(体が妙に重い、夢の中で軽かったからか)
男(変な夢だ、何だって雪景色の似合うJKなんぞの夢を見にゃならんのだ……溜まってんのに)
男(……)
男「たまには一発……」ぬぎっ
主任「起きてますか? 男さん」ガチャッ
男「 」
息子『(・∀・)ノ』
主任「……」
主任「ヒャダr…
男「待ってやめろぉおおおお!!」ダッ
息子『(/\)< キャッ \(^o^)/< キャッ』ブルンッ
主任「いやぁああああ!!?」
643 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/24(木) 13:26:04.22 ID:JMqXvoTIO
男「……昼間でも戦える場所?」
主任「そんな所があるんですか?」
セイバー「はい、東京都内とその周辺で数少ない、いわば『狩り場』とも呼べる場を見つけています」
セイバー「昨夜の話から察するに昼間は余りそういった活動をしない様ですし、共にどうかと」
男「お供のブラッドソードとかは?」
セイバー「彼等は私の近くに居ますが、今日は手出しをしません」
セイバー「私以外の事情を知る者を見るのは初めてです、この機会に互いの実力を見せ合うのが良いと思いましたので」
主任「なるほど、それはいいと思いますが……店員さんのお仕事は?」
セイバー「セイバーです、それと仕事は今朝辞める連絡をしました」
男「……次々と無職が集まる家」ぼそっ
主任「……何かに取り憑かれてそうですね」
644 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/24(木) 13:43:19.84 ID:JMqXvoTIO
────────── ・・・
男(…………ここは……)
主任「……」
男「おい、封鎖されてるぞ」
セイバー「今となっては誰も近づいてませんよ、問題ありません」
セイバー「警察もどうやら他の事で手が回らないらしく、この『マンション』を昼間訪れる事が無いのを確認済みです」
男(……)
男(主任の住んでいたマンション……じゃねぇか、ここ)
男「主任……」
主任「行きましょう、男さん」ザッ
男「!」
主任「魔物は殺さなきゃ、ですよ」
男「……」コクン
645 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2015/12/24(木) 14:03:08.57 ID:W6zQNvdGO
< カツンッ……カツンッ……
セイバー「死者は数十人、約43世帯が皆殺しにされた事でここはずっと電力も止められています……点検に踏み入る事すら危険ですからね」
男「43世帯……っ」
セイバー「だからここでは思う存分に暴れても気にすることはありませんよ、見つかっても全力で逃げれば誰も私達に追いつけません」
男「俺が言うのも何だが不謹慎だぜそれ」
セイバー「大勢の死者が出た場所です、それが当たり前でしょう」
< ピタッ
セイバー「……けど私達が戦わなければもっと大勢の死者が出るのは目に見えています、違いますか?」
主任「ヒャド」ヒュッ
< バキィンッッ
セイバー「……」
男「主任! 今のは……ッ」
セイバー「ナイスショット!」バッ
男「っ!?」
646 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/12/24(木) 18:52:04.97 ID:R+Kd5DXuO
乙
647 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga sage]:2015/12/24(木) 23:17:21.64 ID:CXOiCR/Uo
乙
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/24(木) 23:33:00.48 ID:z4o9I3shO
乙
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/12/25(金) 07:48:25.68 ID:u+T2pgi5O
乙!
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