【女の子と魔法と】魔導機人戦姫U 第14話〜【ロボットもの】

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64 :暑さにかわりまして蒸し暑さがお送りします ◆22GPzIlmoh1a [saga sage]:2014/08/14(木) 20:38:47.07 ID:ibyFM1MOo
 その様子に、茜は少し面食らったように目を見開いてから、優しそうな笑みを浮かべる。

茜「……愛されているな、君は……」

空「ぁうぅぅぅ〜」

 茜の言葉に、空は耳まで真っ赤にしてさらに俯いてしまう。

空「は、話が脱線しちゃいましたねっ!」

 そして、すぐに真っ赤に染まったままの顔を上げ、無理に話題を元に戻そうとする。

茜「……ああ」

 茜は優しげな笑みを浮かべたまま、軽く頷いた。

 レミィも空の様子に満足げな笑みを浮かべ、
 フェイも淡々としながらもどこかすましたような表情を浮かべている。

空「むぅ〜」

 空は、どこか一杯食わされたような釈然としない思いに苛まれつつも、何とか気を取り直す。

レミィ「それで、テロをどう思うか、だったか? ……私やフェイも答えた方がいいのか?」

茜「ああ、頼む」

 茜が質問に頷くと、レミィは僅かに思案した後に口を開いた。

レミィ「……まあ、さすがに犯罪者だからな。
    連中なりの言い分もあるだろうが、その辺は捕まえてから聞けば良いだろう。
    それを受け入れるかどうかは別問題としてな」

 レミィは思案げに呟くと、テロリスト達への僅かな呆れを込めて溜息を漏らす。

 タカ派ともハト派とも取れない、公職に就く者として実に妥当な意見だ。

茜「………普通だな」

レミィ「悪かったな」

 拍子抜けした様子で感想を呟いた茜に、レミィは不満そうに返す。

フェイ「この場合、公人として回答するべきでしょうか?
    それとも、個人として回答するべきでしょうか?」

 そして、そんなレミィを後目に、フェイが思案げ漏らした。

茜「どちらでも構わないが……出来たらフェイ個人の意見が聞かせてもらいたい」

フェイ「私、個人の……」

 一瞬だけ思案してからの茜の言に、フェイは珍しく戸惑ったような声音で呟く。

 そして、僅かな逡巡の後、ゆっくりと口を開いた。

フェイ「………テロリズムとは、大多数の意見によって棄却された少数意見による歪みだと、私は考えます」

茜「それは……大多数側にも責任があると言う意味か?」

 フェイの出した意見に、茜は少しだけ表情を険しくする。

 テロを憎んでいると公言している茜に取って見れば、フェイの冷静な意見は相容れない物なのだろう。

フェイ「そう捉えていただいても構いません」

 フェイは敢えて首肯した。

 それが返って茜に冷静さを取り戻させる。

 むしろ、フェイの堂々とした様子に呆気に取られてしまったのだろう。

 茜が落ち着いたのを感じ取り、フェイはさらに続ける。
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