【女の子と魔法と】魔導機人戦姫U 第14話〜【ロボットもの】

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2 :3スレ目にかわりまして4スレ目がお送りします ◆22GPzIlmoh1a [saga sage]:2014/07/20(日) 21:04:49.80 ID:PGdg3XaSo
第14話〜それは、忘れ得ぬ『哀しみの記憶』〜

―1―

 メインフロート第一層、外郭自然エリア――


 アルマジロ型イマジンを追い詰め、ロイヤルガードとの連携でこれを撃滅した空達は、
 コントロールスフィアのハッチを開き跪かせたエール・Sの掌に乗り、
 同じように機体の外に出ていた茜を見上げるのと同様に、茜もまた、空達を見下ろしていた。

茜「彼女が……朝霧空、か」

 茜は見上げてくる二人に向けて微かな笑顔を浮かべながら、消え入りそうな声で呟く。

 だが、誰にも聞こえないと思っていたその声は、彼女の相棒には聞こえていたらしい。

クレースト『どうされました、茜様?』

茜「……いや、何でもない。気にしないでくれ、クレースト」

 首に下げている銀十字のネックレス……クレーストのギア本体からの問いかけに、
 茜は空達に軽く手を振るような仕草をしてからスフィア内に戻った。

 再び機体を起動し、ハッチを閉じる。

茜「撤収準備だ、アルベルト、東雲、徳倉」

アルベルト『ウィっス、お嬢』

東雲『了解です、隊長』

徳倉『了解、撤収準備に入ります』

 通信機に向けて部下達に指示を出すと、彼らは口々に応えた。

茜「……だからお嬢はやめてくれ」

 だが、作戦中からずっと注意しているのにも拘わらず、
 未だに自分の事を“お嬢”と呼ぶ部下に、茜は肩を竦めながら呆れたように呟く。

 しかし、茜はすぐに気を取り直すと、機体に踵を返させ、
 後方に待機させているリニアキャリアへと向かった。

茜(まったく、アイツは子供の頃からずっとからかってくれて……)

 心中で溜息を漏らしながら、茜は歩を進める。

 アルベルト――レオン・アルベルト――とは旧い付き合いだ。

 元を辿れば祖父母の世代……彼に限れば曾祖父母にまで遡る。

 旧魔法倫理研究院の対テロ特務部隊の第二世代、
 その第三副隊長のセシリア・アルベルトが彼の祖母だ。

 つまる所、彼の曾祖父母はクライブ・ニューマンとキャスリン・ブルーノの二人である。

 茜の祖母・結の従姉であり、愛器の先々代ドライバーである奏・ユーリエフとは深い関係があり、
 またセシリアの養母であるレギーナともまた浅からぬ間柄だ。

 セシリアが結や奏を慕っていた事もあって、
 フィッツジェラルド・譲羽家とアルベルト家も家族ぐるみで付き合いがある。

 自分とレオンの付き合いも、その延長だ。

 曾祖父母に倣ってなのか、単なる悪ふざけなのか、
 彼は幼い頃から自分の事を“お嬢”と呼び慣らしていた。
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