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マリオ「最近、テニスやパーティーにゴルフばかりで…何かを忘れているような」
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388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/09(火) 23:49:32.43 ID:xyodwzFKO
これは熱い
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/13(土) 17:18:20.00 ID:DTUPfhYT0
うおおおおおおおお更新されてんじゃん!!!!しかも覚醒してんじゃん!!!!!!
その辺のSSとは異質な熱さを持ったこのマリオSSほんとすこ
390 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/01(火) 20:12:20.48 ID:/Ebgoglf0
********************************
生存報告
投下したいとは思っておりますが少々、故あってで
時期を見計らっております…
もうしばし、お待ちください…
********************************
391 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/01(火) 20:42:13.61 ID:fYSWiThKO
うい
392 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/02(水) 16:36:55.35 ID:Lvdp8IGCo
あいさ
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2016/03/06(日) 12:04:14.00 ID:qawn/Uie0
保守
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/23(水) 10:36:41.48 ID:rsPSgBR70
まだかな
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/06(水) 14:07:17.82 ID:JvXA6bns0
うおおお久しぶりに見たらかなり更新されてる!お疲れ様です!
頑張ってください!
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/12(火) 22:44:05.43 ID:fUC6YaBM0
ワルイージ「ハァ!?俺のマシンを寄越せだとォ!?」
マリオ「ああ、頼む」
ワルイージ「ぐっ…こ、この野郎…こいつは特注製なんだぞ
滅多糞に金が掛かったってのにィ〜!」
マリオ「金じゃ命は買えないだろう?」ニィ
ワルイージ「そ、そりゃあ、そうだが…」
"金じゃ命は買えない"
全くのド正論だが、この男がそう言うと何故か
説得力が欠けるように思えるので不思議である
命知らずの冒険野郎がッ!と彼は内心で悪態を吐いた
ワルイージ「良いかッ!"貸すだけ"だからな!!壊すんじゃねぇぞ!」
マリオ「ああ、十分さ!」
―――
――
―
ゲドンコ星人D「ギッ?」
一匹の異星人は奇妙なモノを見た
彼等が乗り込んだ機体は未だ"狩り"の真っ最中だった
空想物語によくありがちなシンプルな形状の飛行物体は
依然変わらず高度20m<メートル>を維持、速度は地表を走る自動車に合せる
航空機特有の翼に掛かる揚力もプロペラも何もあったもんじゃない
現代航空工学を完全に無視したソレに乗り込んでいたパイロット達も
その奇妙なモノに首を傾げた
ゲドンコ星人E「ギギィ?」
ゲドンコ星人F「ウケキャ!!」
空飛ぶ円盤内部は人間が見れば思わず目を背けたくなるような
毒々しい色合いの電子光で彩られていた
我々、人類が…脳が生理的に嫌悪する、否定したくなるような心理の色
異星人たる彼等には心落ち着くような色合いなのだろうが…
さて、そんな異色な色彩を放つ計器達
【高度計】から【磁気コンパス】…etc、その中で人類が未だ見る事の
叶わないだろう未知の測定器もある
そして…その一つ、テレビ画面のような小さな画面を彼等は凝視する
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/12(火) 23:05:54.33 ID:fUC6YaBM0
小さな窓枠のような正方形のモニタリング
そこから溢れだす色合いだけは人類にとって救いであり
彼等にとっては"ゲドンコ流のテラフォーミング"したくて堪らない光景
愛すべきこの惑星の景色が映し出されていた…
ゲドンコ星人F「ギィィ?」チラッ
ゲドンコ星人E「!…!ケヒャッ!」
ゲドンコ星人F「!!…キヒャヒャッ」ニタァ
モニターに映し出されたのは母なる大地
そして先程まで彼等が執拗に追い回していた一台の"原始的な乗り物"
技術の発達した彼等から見て、あの乗り物は"原始的"なモノだ
そう結論付け、見下していた
その様を象徴するかのように上空から…!
そうッ!まるで…!無邪気な子供が道端で蟻の巣を見つけ
"お遊び感覚"で潰してやろうとでも言うかのようにッッ!!
追い回す円盤とそれに乗り込む仲間達と通信機で話していた
誰が一番にアレを壊せるか遊ぼうぜ、っと…
もう一度言う、彼等は正しく"狩り"の真っ最中だった
"狩り"の対象は車輪を停め、その場に留まった
それを画面越しに見て彼らは仲間の顔を見やり笑った
『ああ、ついにコイツは観念したんだな』っと
ゲドンコ星人F「キッキッ!」ゲラゲラ
ゲドンコ星人E「キャキャキャ!」ゲラゲラ
ゲドンコ星人たちは高らかに笑い、そして獲物を嗤った
低速飛行ゆえに風圧を物ともせず開いたハッチから顔を覗かせていた
同胞に戻って来いと合図を送り…、そして
ゲドンコ星人D「キーッ!キキキッ!」
ゲドンコ星人「「「キキッー!」」」
絶望し、諦めたのであろう相手を完膚無きまでに蹂躙し尽くしてやる
そう考えた残虐な異星人共はあえて破壊力の高い機体に備え付けらえた
熱線銃の方を使い盛大な花火にしてやろうとコンソールを弄る
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/12(火) 23:18:15.64 ID:fUC6YaBM0
読者諸氏よッッッ!!!あえてもう一度言おうッッ!!
彼等、ゲドンコ星人は……まさしく"狩り"の真っ最中だったッ!
そう…! "狩り"の真っ最中…『だった』…ッ!
バシュンッ!ジイィィィ――――ッ!
ギュィイィィィ――――ッ!
―――指先に掛けられた引鉄は引かれた
―――破滅への光は放たれた
―――フットペダルは強く踏みつけられた
―――急停止からの急加速、エンジンの魂は勢いよく燃え始めた
―――――光は放たれ、熱線は砂利をガラス状にするほどに焼き
地表は爆炎と赤黒い煙を天へと昇らせる
破滅への光は放たれた、そして今ッ!
"彼等"を殲滅せんとする序章の狼煙が上がったのだッ!
399 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/12(火) 23:59:47.90 ID:fUC6YaBM0
ワルイージ「ぎにゃああああああああああああ!?!?!?」ガクンッ!
【ダッシュキノコ】3つ分相当の超加速に加え背後で起きた爆風を
推力にした常識外れな機動
言葉通り"爆発的な"加速を見せたそれは一気に彼等との距離を稼いだ
元より円盤とワルイージのカートは相当距離を詰められており
遅かれ早かれ、あの状態ではいつ追いつかれてもおかしくなかった
いくらドライバーの運転テクニックが良かろうと機体性能に差が
有り過ぎるのだ、向こうは障害物もコーナーサイトも無視した
航空機、こっちはそれらを無視できない四輪車
そこで運転を変わった英雄は特注製のエンジンを最大限に
生かす方法を瞬時に察したのだ
機体性能の特徴を簡潔に言われた彼は考えた
エンジンを意図的に暴走させる急加速も一度使えば暫くの間
クールタイムが必要となる
更に先述の通り、敵は障害物も何も関係なく飛んでくるのだ
このままいけばジリ貧なのは分かり切っていた
だから"一度の加速"で数回分の差を開くことにしたのだッ!
GYUROOOOOOOOoooooooo―――−!!!!!
どの道追いつかれる程に詰められた距離を逆に利用する
マリオはワザと機体を停車させ、相手が打ち込んでくる事を狙った
何度も戦い抜いた相手ゆえ諦めた素振りを見せればタチの悪い彼等は
最大火力で殺しにかかって来ると分かっていた
彼等をギリギリの位置まで引きつけ、打ち込んでくる武装の火力による
爆風すらも推進剤の代わりにしてぶっ飛ばすッ!
・停車した事で慢心した敵方は的中させるべく減速する
・宇宙船の主砲を避ける為の急加速で距離を開く
・それに付け加え、背後で起きるであろう爆風でぶっ飛ぶ
通常の【ダッシュキノコ】一回では不可能な距離の取り方が完成である
……当たり前の事だが、ビーム砲は"光の速さ"で跳んでくるのだ
ちょっとでも加速のタイミングが遅れれば機体は爆散
コンマ0.1秒の遅れも許さない機械のような精密性が必要とされる作業
この赤い帽子の男……ブランクがあるだろうに平然とやってのけた…!
400 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/13(水) 00:24:46.09 ID:v3R3vAJc0
ワルイージ「ヒッ、ヒィィィィ!!ばっきゃろォ!!!
こんなとこでそんなん使ったらァぁぁあああ!!!!」
曲がりくねった道の多い渓谷の車道
ワルイージも逃れる為とはいえ、ほぼ直進しかない場面でしか
加速装置を使用しなかったのだが…
ワルイージ「あばばばばばば!ぶつかるゥゥゥ!?」
マリオ「大丈夫だ、人間この程度じゃ死なんさ!」ギュィィン!!
そう言って更にペダルを踏みしめ速度を上げる命知らず馬鹿
ワルイージは…、今にも失神しそうな彼は薄れゆく意識の中で思った
‐ワルイージ『あぁ!神様でも悪魔でも何でも
良いから誰か助けてくれぇぃ!!』‐
…確かに神様でも悪魔でも何でも良いから助けろと叫びはしたが
何故よりによって命知らずな冒険馬鹿野郎に縋ったのか…
過去に戻れるなら数刻前の自分をぶん殴ってやりたい、と思った
マリオ「…すまんな、壊しはせんが傷は付きそうだ
心配するな、修理費は俺持ちだから、な?」
申し訳なさそうに言う英雄の言葉が耳から入り
集中線が見えるような気のする視界が前方に白いガードレール
そして…その先に広がる青空とゴツゴツの岩肌、谷底の奈落
ワルイージは思った
「あっ、オレ、これ死んだわ」
ズバッ、ベキャッ、ゴシャバキィィィ―――ッ!
赤い帽子の英は大空を飛ぶ鳥の気持ちになった
顎長男は目を剥いて精神が大空を飛んでいった
401 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/13(水) 00:49:08.60 ID:v3R3vAJc0
ゲドンコ星人はその有様を見て硬直した
彼等は残虐非道な宇宙生物である
が、…同時に彼等にも【感情】と呼べるモノはある
指導者の名の元に結託し合い、同胞が倒されれば怒り狂う事もあるし
余りにも強大な敵を前にすれば怯える事も無くは無い
今、彼等が抱いた感情は呆れとも、驚愕とも言えない
四輪車が空を飛んだのだ、しかも…
ダンッ‼! ダダンッ!! ―――ズドンッ!ギャギャギャッ!ギュルッ!
BUROOOOOOOOoooooooo…!!
子供がよく河原で遊ぶ際に水切りと呼ばれる遊びがある
拾った小石を水面に回転を掛けながら投げる遊びで
小石が遠心力によって如何に遠く、何回飛んでいけるかを競うお遊戯
ガードレールをぶち破った鉄の塊はそのまま奈落の底から
突き出るように生えたタケノコ岩を踏み台にしてバウンド…
かつて…英雄兄弟<マリオ・ブラザーズ>達が【レインボーロード】で
幾度となく魅せ続けてきた大ジャンプであった…
ズドンッ!と一際大きな音を渓谷中に響かせ、"向こう側"の車道に着地
着地と同時横滑りしながらスピンした機体を何処にもぶつけることなく
平然とした態度でマシンは走り出した
ゲドンコ星人F「ヽ§ヽΘζ…」
――――冗談だろ…おい‥
語源は誰にも理解できないが、恐らくそう言ったのだろうな…
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/13(水) 01:02:41.59 ID:v3R3vAJc0
マリオ「ふぅ…!いやぁ…!久しぶりにやったなぁ!」ハッハッハ!
マリオ「…あー、やっぱり機体に傷ついちまったか…
すまんな、…事が終わったらちゃんと修理費は―」クルッ
ワルイージ「」ブクブクブクブク
マリオ「……」
マリオ「……これからはもうちょい安全運転をすべきか…」ポリポリ
口から泡を吹いて気絶している彼を見て
後ろ頭をポリポリとかくマリオ…
ズドォォォォン!!!
マリオ「むっ!」バッ!
遠くで爆発音、そして黒煙が上がるを見て何事かと身構えた
だが、その正体がなんであるか彼は察した
マリオ「……そうか、あっち側には確かルイージが居たんだったな」
ズドォォォン!! ドガシャァァァァン!! ゴォォォォ…!
岩肌が赤い閃光に照らされ、一瞬、焦げ茶色に見えてる
鳴り止まない破壊音、上がる黒煙
遠目にチラッと見える火を噴きながらどうにか逃げようとジグザグに
飛行し…あと一歩の所で最終的に地表からすっ飛んできた投石で
撃沈される宇宙船の影
今頃、向こう側はクレーターと残骸だらけなんだろうな…
マリオ「…さて、コイツも此処まで避難させとけば安全だろう」
目を醒ます様子が一向に見受けられない気絶者に背を向け
マリオはサンセット色に染まる向こう側へと歩き出した
彼は…『完全に記憶を取り戻した』のだッ!
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/13(水) 01:08:51.80 ID:v3R3vAJc0
********************************
今回は此処まで!
ワルイージ「良いかッ!"貸すだけ"だからな!!壊すんじゃねぇぞ!」
マリオ「ああ、十分さ!」
(※壊しはしないが、傷は付けないとは言ってない )
オーバーホールしても走行不可能レベルのスクラップじゃなきゃ
壊れてはないからな!きっと大丈夫さ!(錯乱)
※レインボーロードとか、あの高さからショートカットしても
車体がイカレないからね……うん…
********************************
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/13(水) 01:10:06.90 ID:2Poj2p/qo
乙!
405 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/13(水) 01:15:25.32 ID:l4FZZFnJ0
乙です!
マリオSUGEEE!!
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/13(水) 02:08:36.08 ID:OCnYWh/no
乙
さすが俺達のヒーローだよ
407 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/14(木) 08:19:26.90 ID:xVDYNVm3o
マリオ△!!!
コインじゃ命は買えないね、そうだねww
乙
408 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/14(木) 21:28:12.40 ID:KrTUzsgl0
コイン100枚で命買ってる奴が何言うかwwwwwwwwwwwwwwww
と思ったけどアレ別のマリオで本人が生き返ってるわけじゃないんだっけ
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/15(金) 08:01:23.50 ID:58x3XI5w0
相変わらずカッコいい…
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/04/26(火) 13:22:50.64 ID:9erN6hOQ0
キャーマリオさーん!
411 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/04(水) 13:55:03.57 ID:dJkPt7Sb0
マリオさんマジヒーロー
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/14(土) 21:12:58.33 ID:bKp5f7ER0
更新はまだですか…?(小声)
久しぶりに見に来たけどやっぱいいぞーこのSS
413 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/24(火) 00:10:36.22 ID:mwINzNLi0
あ
414 :
>>1
[sage saga]:2016/06/12(日) 19:12:06.55 ID:3IW7WhoY0
14日程に…投下…!
415 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/12(日) 19:17:10.82 ID:ORaAop1Uo
ういっす
416 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/12(日) 21:41:35.59 ID:sy4vpG17o
よっしゃ
417 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/14(火) 21:55:10.63 ID:lb8LQrIk0
ボコンッ!!
革靴の底が叩き出したのは金属がめり込んだ音
立ち昇るのは黒煙と聴きなれない言語と金切声
天へ昇る悲鳴と煙とは裏腹に地の底へ堕ち征くは歪んだ円盤だ
―――チュドオオオオオオオォォォン!
墜落と同時それらから噴き出していた焔は更に勢いをあげ
終いには機体そのモノが一つの火球と化す
「ギィィィイイイイイii」「アギィィィャァァaa――」ボジュゥ…
パチパチと焚き木が出す音のようなソレと金属製の塊が崩れ落ちる音
そしてド派手な爆発音のハーモニーの中に紛れる生き物のような声は
炎に包まれかき消される…
一匹のゲドンコ星人が機体の窓からソレを見て2頭身を震わせる
異星人の目には空を駆ける一人の悪魔…否ッ!死神の姿が目に映るッ!
ルイージ「ッらああああぁぁぁ!!」メシャァアアアアッッ!
猛々しく咆えた漢はまたひとつ…!またひとつ!と強靭な足腰で
外来の科学技術を鉄屑へと変えていくッ!
鼯鼠<ムササビ>が木から木へと飛び移るように彼は跳ぶのだ
文字通り鉄骨並み…いや、それ以上の規格外骨格と
超人の域である筋力が円盤のウイング部に当たる部分を踏み抜く
…脆い
なんと脆いものか…っ!
それを比喩するならば正しく
『冬の初め頃にできたちっぽけな
凍った水溜りを長靴の子供がお遊び感覚で踏んで砕く』それに等しい
外宇宙からやって来た金属は薄い氷の膜のようにぶち割られる…
418 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/14(火) 22:04:27.37 ID:DhK89hkn0
行進キタ――(゚∀゚)――!!
419 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/14(火) 22:16:21.24 ID:lb8LQrIk0
"普段、温和な人間ほどキレた時の恐ろしさは破格である"
現代人なら誰しもが一度は小耳に挟むこの思想を説いたの人物は
どのような実体験からそう言い広めたのやら…
頼りない髭、永遠の2番手、気苦労の絶えない凡夫…
前線で戦う彼の姿を見ぬ一般人の率直な感想だ
今の姿を見ればその認識は上書きされるだろう…
次々と鉄屑に変わる宇宙船と業火の渦に悲鳴諸共飲まれ炭化する同胞
窓から空と地獄絵図に変わる地を交互に見て居たゲドンコは…
思わず悲鳴を上げた
…? 何故悲鳴をあげたかって? 理由は至って単純だ…
"次は自分達の番だから"
シュタッ! ボコンッッッ
飛来してきた"人間兵器"
直後、安定性抜群の機体が大きく傾き
異常を知らせるアラームのけたたましさが彼等の命運を物語る
幼子を護る揺り籠のような優しい揺れは嵐に遭い転覆寸前の船を…
けたたましさは搭乗員の命のリミットを…
それぞれよく表現していた…
【窓ガラスの向こうに映るルイージ】「…」ギロッ
ゲドンコ星人「キ キィィィィ!!!!!!! ! ! ! ! 」ビクッ
兄を殺された
その感情を持って飛来してきた漢と目が逢った…
異星人はその瞳に確かに鎌を持った髑髏が映るように錯覚する
420 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/14(火) 23:21:38.43 ID:lb8LQrIk0
ゲドンコ星人の宇宙船は実に頑丈な創りであった
窓ガラスはクッパ軍の【キラー】砲ですら傷一つつかない程の物質で
出来ている…この星の強化硝子なんぞとは強度が段違いだ
彼等の星の光線銃でさえ、防ぎきる
【窓ガラスの向こうに映るルイージ】「…」グググッ!
握り拳を創った白いグローブを彼はこれ見よがしに見せつける
腕を思いっ切り引き延ばし、一発の右ストレートを繰り出す
瞬間ッッッ!拳は音速を超えたッ!!
強化硝子をぶち抜き、金縛りにあったゲドンコの鼻先で
寸止めされた握り拳と割れた硝子の音に搭乗員は一斉に見る
ゆっくりと…
ゆっくりと……
ゆっくりと………っ
ゆっくりと……………ッッッ!
ビデオテープに録画された植物の蕾が花を咲かせるまでを
早送り再生で見せるように…握り拳は開かれる…
――――――――ポゥ…
パーの状態になった掌中心部に緑色の粒子のような何かが集まる!
目と鼻の先で開かれた白いグローブ付きの手に集まる美しい緑の輝き
それは…翡翠<ヒスイ>の如し美しさ…彼は畏怖の念を忘れ、思わず見惚れ
ルイージ「【ファイアボール】」
―――ジュウゥゥゥ!!!!
彼は世を去った
421 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/14(火) 23:30:22.85 ID:KcJH9wO00
このルイージは間違いなく悪役サイドのミスターLさんやな
422 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/14(火) 23:48:04.63 ID:lb8LQrIk0
後方へと仰向けになるように倒れ込む姿は実にスローモーションだった
倒れ込む同胞の顔が見え始めて彼等は絶句する
焼け爛れた顔、眼球も唇も2本だけの歯も何もかも…紫色の肌も
こんがりウェルダン状態だ
キノコステーキの芳ばしい香りが船室に漂う
…ドサッ!
1、2回床にバウンドした時彼等は漸く我に返る
何を呆けているのだッッッッ!!!
次は誰の番だ!?次は"自分"なのだぞッッ!!
「「「―――――――――ッッッ!!」」」
恐怖の波は彼等の心のダムを決壊させる
完全に恐慌状態に陥り、反撃も動くことも忘れ竦みあがる
次は誰だ…ッ!
自分なのか…ッ!それとも隣の仲間か!?後ろの仲間なのか!?
緑の悪魔が次に指先を向けるのは"誰"なのか、僅かな寿命と
隙さえあらば逃れられるか、という淡い希望を抱く
彼等の予測はどれでも外れだ
ジュボォォォオオオ!!
生命活動を終え、大の字で倒れた仲間の身体全身が二度目の火球で
完全に燃え上がり炎の塊と化す
ルイージ「たあああああぁぁ―――ッ」ゲシャッッ‼
彼は力の限り右脚を使って緑炎の塊を蹴り飛ばした
燃える塊からゲシャッ!と体内の骨が砕け散る音が聴こえたが
それはどうでも良い、ボウリング場で
ストライクを取った時のような爽快感…燃える焼死体は
残りのピンを巻き込んで宇宙船内のメインコンピューターに突っ込む
"誰が"…次に死ぬか、ではない、彼等の予測は全て大外れ
正解は"全員"が命を落とす、である
423 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/15(水) 00:01:02.43 ID:URS8b1vd0
―――チュドオオオオオオオォォォン!
…こうして、また一機、黒煙を上げて墜落していく
墜落の間際に鼯鼠<ムササビ>のように他の機体に飛び移る姿が
また別の誰かの目に止まっていく
―――ドオオオオオオオォォォン!
――――――ドゴシャアアアアァァァン!!
<ギッ! ギィィィ―――!
<アギャアアアアアァァ!!
―――バッグオォォォォン!!
―――――ズガシャァァァン!!
ズドォォォン!! ドガシャァァァァン!! ゴォォォォ…!
渓谷にクレーターと宇宙船の残骸が幾つも積み重なる
大穴が空いた地面、それを埋め尽くし新たな山を築く鋼鉄製のガラクタ
ルイージ「もう終わりかい…?」シュタッ
ゴゴゴゴゴゴゴ…!
ドドドドドドド…!
ルイージ「キミ達は僕の兄さん、越えるべき壁を壊した強敵だ」
ルイージ「誰もが認める英雄を倒した強者なんだ」
ルイージ「そんな強敵が"僕如き"に
あっさり負けるのかい?」ゴゴゴ…!
ルイージ「そんなんじゃあ、僕の気が収まらないよ」ゴゴゴ…!
ルイージ「その程度じゃないだろうッ!
掛かって来いッッッッ!!!!!!」ゴゴゴ…!
「…その辺にしとけよ、ルイージ」シュタッ!
424 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/15(水) 00:02:20.80 ID:URS8b1vd0
********************************
今回は此処まで!
********************************
425 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/15(水) 09:25:33.59 ID:BBkh+zXOo
熱いぜ!
乙
426 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/17(金) 07:35:37.31 ID:5j/FY01gO
>頼りない髭、永遠の2番手、気苦労の絶えない凡夫…
>前線で戦う彼の姿を見ぬ一般人の率直な感想だ
>今の姿を見ればその認識は上書きされるだろう…
ルイージをここまでカッコよく描いた人は数少ない
某オールスターゲームで勝手につけられたあだ名も返上する程の魅力を今の彼からは感じる
427 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/17(金) 07:43:36.84 ID:teyyXFA3o
今まで気付かなかった魅力的なキャラを知れるのは二次創作の醍醐味だよね
ここのルイージほんと格好良い
428 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/18(土) 12:30:43.44 ID:H0OQ02RZo
乙
429 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/18(土) 20:43:09.99 ID:CkYB9Y+Qo
???「ルイージと相思相愛のサラサランドのお姫様の出番はまだ?」
430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/18(土) 21:58:09.44 ID:JPHHZOu4o
永遠の二番手ってのは一番手がいなくなれば自分が一番手に慣れるだけの魅力がある人物、って意味だとこのスレで悟った
431 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/19(日) 16:13:42.28 ID:dH7C8+Mt0
乙
実際、ルイージは作品次第でマリオ以上に輝くからな
432 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/10(日) 13:50:22.27 ID:FcV0sexG0
まだかな
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/13(水) 23:13:58.96 ID:5RsXZFxK0
あら^〜更新されてたじゃなーい!
やっぱこのスレ最高だわ 内容の濃さがダンチ
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/02(火) 16:45:57.93 ID:TxuW8QbDO
しえん
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/08/04(木) 22:05:57.88 ID:/iiQjsRU0
ほしゅ
436 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/15(月) 02:33:03.54 ID:2AiJusJjo
二ヶ月……
437 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/08/15(月) 21:35:50.10 ID:FpLGJ1gy0
ルイージは思わず息を飲んだ
まだ目前には浮遊する異星の兵器達がある、が…そんなことさえも
忘れてしまう程に彼は眼を見開いて、背後を振り返る
「らしくないぞ、お前がそんなに青筋立ててキレるなんて」
ルイージ「…っ!…!」パクパク
金魚の物真似か?と目の前の男は声も出せない彼を見て肩を竦める
トレードマークの赤い帽子にオーバーオールと白いグローブ…
年季の入った革靴で砂埃舞う渓谷の地を踏みしめる姿
ルイージ「にい…さん…!」
マリオ「おっと、ワルイージにも言ったが俺は幽霊じゃあないぞ?
この通り脚だってある」ポンポン
ほら、見て見ろよ?と右手で片足を叩くリアクションを見せる
ルイージ「っ…な、なんだよ…心配、させやがって!!」
ルイージ「本気で死んだかと…思ったじゃんかよっ!」
――生きていた、"生きててくれた"
―――声は震えてたし、涙は無意識に流れる
かつて、キングテレサに囚われていたマリオを救い出した時と
同じように彼は身内の無事に心から涙した…!
マリオ「ははっ!まさか!俺の不死身さはお前が一番知ってるだろう」
マリオ「ルイージ…」フッ…
彼は此方に歩み寄り、小さく握り拳を創る、そして…
マリオ「オラァッ!」バキィィ
ルイージ「ぶべらっ!?」ベキョッ
思いっ切り弟の顔面をぶん殴った
ルイージ「ぐ…あ、あがが…な、なにふふんだひょ!!」
訳(ぐ…あ、あがが…な、何するんだよ!!」
438 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/15(月) 21:38:45.62 ID:6UwSts1UO
やった!
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/08/15(月) 21:47:05.32 ID:FpLGJ1gy0
マリオ「ふぅーっ」コキコキ!
手首を鳴らして、彼は一呼吸、そして弟に言い放つ
マリオ「今、なんで俺がぶん殴ったか分かるか?ルイージ」
ルイージ「いっつぅ〜…なんでだよ」ヒリヒリ
マリオ「…この一年近く、俺に記憶の事を
黙ってた事今の一発はソレな」
記憶喪失のマリオに要らんお節介を焼いた事での一撃
ルイージ「そ、それは…!」
マリオ「で、だ!」グッ
再び拳を創る英雄……その強靭たる肉体の鉄拳は…ッ!
バキィィ!!!
ルイージ「に、兄さん!?」
マリオ「っ…ったた…結構痛いもんだな、コレ」
今、弟の顔面を殴りつけた拳はそれ以上の強さで
マリオ自身を殴りつけた…
これには弟も困惑した、兄は何を考えたのか?やはり頭か何処か
後遺症でも残っているのでは!?と
マリオ「おう…今、失礼な事でも考えなかったか?」
ルイージ「(ギクッ)ま、まっさかぁ〜…」
マリオ「…」
マリオ「今の一発は……」
マリオ「お前やヨッシー…姫…それに国の色んな人達に
心配ばっか掛けた自分勝手な修行馬鹿への怒りだ」
マリオ「今の今まで…お前たちの僅かな気遣いや、何が何でも
俺に過度なトレーニングをさせないために色々してきた事…」
マリオ「色々と、な…思い出すと
同時に客観的にも視えるようになったからな」
マリオ「…すまん、今までお前にも迷惑を掛けた」
440 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/08/15(月) 22:07:29.67 ID:FpLGJ1gy0
――――…渓谷は静まり返っていた、ただただ…そこには静寂があった
いや、厳密に言えば廃材と化した宇宙船が燃える音や未だ浮かぶ
ゲドンコ星人の機体の浮遊音もあっただろう
だが…この兄弟の周囲には入り込める音など無かった…
片や、思いっ切り腫れた頬を抑え
片や血が滲み出ている口元なんて気にせず頭<コウベ>を垂れる
…今、ルイージの目の前にはマリオが居る…
そう…かつて、幾多モノ"冒険"を経験した真の英雄が帰って来た
-今、実に1年振りに"本当の意味で"この兄弟は…邂逅できたのだ-
悟られぬ為に…そんな想いからの真の意味で本心を語らず、明かさず
血の繋がった兄弟だというにも関わらずどことなく余所余所しい
見ようによっては上辺っ面だけの家族関係
そんな冷めた見方にもなり得るモノとは違う…
おおよそ365日近く間の開いた本音の同士の語り合い…ッ!それが!
目の前に在るのだッ!
マリオ「…本当に大事なモノを俺は見失ってたさ」
『焦る必要はないさ!キミは…そうだな少し頑張り過ぎただけなんだ』
『たまには落ち着いてよーく周りを見る事だって大切なんだぜ?』
マリオ「夢ん中で…友達に教えられたよ」
マリオ「…英雄<ヒーロー>たるモノが
こんな大事なモン見落としてたんだ、笑っちまうぜ」
ルイージ「…兄さん…」
441 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/08/15(月) 22:21:09.26 ID:FpLGJ1gy0
マリオは天を仰ぐように…そして遠い何処かに居る友人の姿を視る
かつて【カジオー軍団】との闘いで、共に在りし日を駆け抜けた友を…
マリオ(今ならお前たちの名前を呼んでも良いだろう…?
なぁ、"ジーノ"…"マロ"…)
マリオ「俺を殴れ、ルイージ、今まで姫や国民…そして―――」
―――そして…俺の好敵手<ライバル>達に
マリオ「―――…色んな人に迷惑を掛けたこの俺をッ!!」
マリオ「童話の走れメロスのラストシーンみたいに思いっ切り
音が出るくらいぶん殴れッ!」
ルイージ「…っぷ!」
ルイージ「ぷっはははははははっ!」
ルイージ「ようやく記憶が戻ったと思えば…くっく…!」
ルイージ「弟を思いっ切りぶん殴ってしまいにゃ
次に自分も殴れ、か…やっぱり変わらないな…」
ああ、これだ
これでこそ、あの"英雄"なんだ
自分が憧れ、そしていつの日にか追い抜くべき高み…っ!
ルイージ「オーケーだ!歯ぁ食いしばりなよッ!
さっきの仕返し込みで喝を入れるからさッ!」グッ!
―――――ベキィィ!!
マリオ「おごッ!?…」ヨロッ
マリオ「…なんだよ、俺が筋トレを怠けてた間に鍛えてたのか?」
ルイージ「ふふんっ!これがスーパールイージさんの実力さ!」
マリオ・ルイージ「「…」」
「「…っぷ! あっはっはっは!!!!」」
442 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/08/15(月) 22:31:12.91 ID:FpLGJ1gy0
マリオ「は、はは…あっ!、久しぶりに大笑いしたから
くく!腹が痛いな」
ルイージ「本当だよね、…僕等がどんだけ兄さんを遊びに連れてっても
此処まで笑ってくんなかったのにさ〜」
マリオ「俺には…やはりこの生き方が性に合ってるようなんでな」スッ
ルイージ「そっか…それが兄さんに
とって幸せな人生なら…仕方ない、か」スッ
邂逅の末に大笑いした英雄兄弟は…ゆっくりと同じ方角を見据えて
目つきを細めた
マリオ「久しぶりに勝負しないか?」
ルイージ「勝負だって?奇遇だね、僕も記憶が戻った記念で
ちょいとばかし兄さんと競いたい事があったんだよ」
マリオ「そりゃ奇遇だ…なら勝負事の内容はこんなのはどうだ?」
マリオ「今、現在進行形でキノコ王国内に現れたゲドンコの宇宙船を
どっちが多くぶっ潰すか?」
2人は同じ方角を見る、同じ空の同じ空間の同じ機体共を
ルイージ「なら、この事態の引鉄は何か?黒幕は居るのか?何者か?
それも調べ上げて事件を解決したらボーナス得点付きに
しようぜ、その方が燃えるだろ?」
マリオ「分かってるじゃないか」
ルイージ「伊達にアンタの弟やってないからね」ニィ!
マリオ「…ド派手に…」
ルイージ「やってやろうぜ…!」
- 英雄兄弟<マリオブラザーズ>の復活だッ! -
443 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/08/15(月) 22:47:57.28 ID:FpLGJ1gy0
―――
――
―
渓谷にて紅と碧が天を駈け始めるとほぼ同時刻…
【キノコ王国 〜城下町〜】
「うわああぁぁ!!!テロだァ!!テロリストが攻めて来るぞッ!」
「は、早く逃がして!!!」
「うぇ〜ん!ママ〜!」
ワー! ワー! キャー! キャー!
ヨッシー「はいはい!そこの人!ちゃんと避難指示を出してる方に
従ってくださいね〜!」
ワリオ「おうコラ!!そこのアンタ!列を乱してじゃあねぇぞ!」
キノピオ「こっちです!皆さん!指示に従って避難施設へ!」
ワリオ「チッ!こいつぁ不味ぃぞ!
…どいつもこいつもパニックってらぁ」
ヨッシー「そりゃそうですよ、此処長い事平和が続いてたって時に
突然『戦車に搭乗した武装テロリストが攻めて来た』!
なんて報告が来れば国内大騒ぎですよ」
キノピオ「すいませんっ!お二人共、お手伝い頂いて」
ワリオ「へっ!とんだゴタゴタに巻き込まれたモンだがよォ〜!
ちゃんとお国から謝礼金っつーモンが貰えんだろォ!」
ワリオ「期待しとくからな!…おい!そこの老夫婦!
早く避難所へ…あぁん!?孫が居ねぇだァ!?」
<クソガ!ショーガネー オレガサガシテキテヤルゼ!
ヨッシー「見て分かると思いますけどワリオさんのアレ
建前ですからね」
キノピオ「はい、知ってます」
ヨッシー「にしても…"旧クッパ軍"の…ですか」
キノピオ「はい…この目で見たんです!間違いありません!」
444 :
台詞ミス 『――謝礼金、後、このお手伝いで恩賞金っつーモンが〜』
[sage saga]:2016/08/15(月) 23:10:14.39 ID:FpLGJ1gy0
ヨッシー(ふむ…クッパ軍団の人員が今回のお祭り屋台に
全員出払ってたわけでない)
ヨッシー(…クリボーくん言ってましたねぇ…なるほど…
クッパ軍全員ではなく…一部の人員ですか)
ヨッシー(ノコノコさんとはよく文通してましたし…大体
キナ臭い話も小耳に挟みはするんですよね、私)
ヨッシー「もうそろそろ、この辺りの避難は
完了と言ったところでしょうね」
キノピオ「はいっ!」
ヨッシー「…ワリオさんが戻って来次第、私は
この非常識なお客様方を見てきますね」
キノピオ「そ、それって…」
ヨッシー「折角のお祭りで、マリオさんとルイージさんの一騎打ちが
見れそうだったのに、それが台無しですよ?」
ヨッシー「この有事が臨時ニュースで国内に報道
おかげでレース中継も屋台のご馳走もおじゃんです」
ヨッシー「怒ってますよ?私」
ペロン…っ!と舌を出す仕草を見せる緑の友達に
キノピオは何と声を掛けていいか分からない
あえて言うなら…
キノピオ「あのぅ…できれば穏便に…」
ヨッシー「…まぁ、手加減はしますよ?多分ですけど」トテトテ…
そういう彼の手にはタマゴがしっかりと抱えられていた…
その昔、コウノトリが落とした双子の赤子を守り抜いたという
伝説的な卵の狙撃手の腕は未だ健在である…
ズルズル…
トテトテと靴を履いたトカゲが歩いて征く、その背を5個の卵が
追いかけて行く…ッ!
445 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/08/15(月) 23:14:17.35 ID:FpLGJ1gy0
********************************
ここまで!
『ヨッシーの小ネタ』
某ヨッシーアイランドの漫画だと
ヨッシーは酢を飲むと身体が柔らかくなって
モーフィング変身ができる!
********************************
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/15(月) 23:21:15.28 ID:fh+AR6Xbo
ベンツのCMみたいなマリオを想像してしまうわ
447 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/15(月) 23:37:46.65 ID:xjbBz7Q/0
何時の間にか5人ほど喰われてるんだな...
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/16(火) 05:47:39.17 ID:4x8qlv2eo
これぞスーパーマリオブラザーズ!
そしてついにヨッシーも動くか…
乙
449 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/16(火) 08:10:25.10 ID:yIJccSo5O
シリアスだけど、キャラや話にどこにも胸糞悪さはなく爽やかな気分で読める
450 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/16(火) 09:15:28.75 ID:Eoy/JNrC0
>いつの間にか5人食われてる
ほ、ほら!もしかしたらゲームのタマゴ出すチューリップみたいな奴かもしれないだろ!
451 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/17(水) 23:31:29.24 ID:yTtFx4pN0
もしかしてれんあいげぇむの人かな
452 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/17(水) 23:37:30.97 ID:yTtFx4pN0
書き方が結構似てる
453 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sag]:2016/08/18(木) 07:59:43.38 ID:vn+tX/Sb0
>>451
そりゃそうだ
>>127
を見てみろよ
454 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/19(金) 07:40:11.77 ID:lG+M9JXfO
ぶっちゃけあっちはなんか苦手…
あ、このSSは終始楽しく読めるよ
455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/09/06(火) 19:33:00.15 ID:d8yGmV0Qo
一気読みしてきた。RPGシリーズまで出すイッチのマリオ愛凄い
更新待ってる
456 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/16(金) 23:52:51.95 ID:sUWeUbVYo
に…二年越しだと…っ!?
さっき追い付いたがマジいいな
保守保守
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/09(日) 06:12:44.32 ID:3eNGactD0
保守
458 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/10/11(火) 17:11:08.79 ID:8LtSwkAC0
保守
459 :
>>1です
[sage]:2016/10/15(土) 18:00:15.09 ID:eMxMBU2g0
********************************
生存報告、一週間以内にどうにか時間を作って書く予定
>>456
※基本書き貯め無しのノコノコ更新です
********************************
460 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/16(日) 15:06:09.97 ID:ka/+4cado
おお
461 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/20(木) 08:19:27.32 ID:a/APjSKu0
楽しみすぎて今週毎日確認してる
462 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/30(日) 20:51:41.41 ID:ico/vV5Q0
チラチラ
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/11/20(日) 17:13:03.70 ID:w7mSrmYw0
保守
464 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/11/20(日) 22:21:10.66 ID:3OqMgwDz0
キノコ王国はピーチ姫の代から急速な発展を遂げた国家である
特筆すべきは先述の通りガソリンエンジン式の乗用車と国道関連だ
それ以前の交通機関と言えば、先々代の時代より建設されたキノコ鉄道
港にある昔ながらの帆船であった
国内南部に位置する港も時代の変化に伴い変わっていく
かつて大海原へ風力と潮、漢達の直感だけを頼りに航海した船は
機械的なモノへと姿を変え、名残のあるモノは今や少ない
そんな港湾はすぐ近場に飛行場<エアポート>も備わっており
諸外国へ旅立つ者ならば誰しもが訪れるであろう場所となった
王国でテロが起きた時ッ!友好国からの援軍が来ると
すれば間違いなく此処に到達するのだ…ッ!
彼奴等が此処を放置しておくはずがないッ!
キュルキュル…!
ドドドドドドド…ッ!
港にそびえ立つ古ぼけた灯台にて羽を休めていた鴎は異常を察し
飛び立った、それは憩いの場が戦火に包まれると本能で察したが故か
設立記念公園の中央にある日時計周辺のパンジーは不安げに揺れ
威風堂々とした佇まいで正午過ぎを示していた晷針もまた
招かれざる客人の行進曲にその身を震わす
ノコノコ達を素通りし、幾つかの部隊に別れた戦車隊
その一端が我が物顔で地響きをあげる、我、此処に行進ス…!
「あーあー、聴こえっか?
これから予定通り俺らは空港を占拠すっぞ」
先頭の車両から後続へと指示が飛ぶ
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/11/20(日) 22:40:53.93 ID:3OqMgwDz0
「あぁ〜、青い海、白い雲
んでもって清々しい波音…くぅ!良いねぇ」
一両の戦車が向きを変える
波止場から少し右方面…そびえ立つは真っ白な灯台
「こう天気が良くて思わず欠伸が出ちまいそうな
ポカポカした日にゃあよォ〜」
ドン・チュルゲ「打ち上げ花火<センカ>が
みたくなるよなァ〜!」チュウッ!
そしてッ!一発の凶弾は放たれるッ!
グローブを嵌めた手はサングラスをほんの少しだけ上げて
破壊衝動を秘めた眼光を覗かせる、fireの合図と共に火を噴く砲身
チュルゲ自慢の火薬を詰め込んだ鉛玉は大気を震わせ
時化の日も船乗りを救ってきた白い灯台に着弾する
まだ夕暮れには早すぎる時刻、時間にして1秒にも満たない僅かな合間
港はセピア色に包まれる…それは一日の終わりを振り返る色とは違う
かつての美しい光景に"さよなら"を告げる始まりの色なのだろう
光に遅れて耳を劈くような爆音が港全体を震撼させた
それは古き時代から憩いの場であった港の悲鳴なのかもしれない
立ち昇る黒煙、炎上しながら灯台"だったモノ"は黒ずんだ瓦礫を落す
吹っ飛ばされた灯台の破片は爆発と同時に流星の如く流れ
近場の船乗りご用達のバーから倉庫、記念公園の建物に落ち…
それは新たな火種となる…
チュルゲ「ンン〜!良いねぇ!スカッとするぜ!」チュッ!
466 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/11/20(日) 23:00:14.46 ID:3OqMgwDz0
"耳を劈くような音"…当然ながら搭乗員の多くは眉を顰め
一部の者は耳を塞いだ
―――チュドオオオオオオオォォォン!
――ドゴォォォン!
一発の砲撃から生まれた二次災害、灯台の破片が落ちた倉庫群の中には
火気厳禁の物資が保管されていたコンテナもあったし
船乗りが酒を煽るバーに至っては酒蔵目掛けてピンポイントだ
このネズミ男がそこまで計算してやったかどうかは乗り組み員の誰にも
識別できないでいた、ただ…
優雅なクラッシック音楽でも聴いているかのように
悦に浸った顔の爆弾魔が末恐ろしき人物であるという認識だけは増した
キャサリン「……アンタって本当、サイっっテー…」
チュルゲ「あ゙?なんか言ったかカマ野郎」
キャサリン「言ったわよクソネズミ、こっちはロープで
身体グルグル巻きなのよ?おかげで騒音が耳を直撃よ」
あー、やだやだ、と悪態つく元同僚にネズミ男は振り向きもせずに
「おー、そうかい、そうかい、堪能できてよかったじゃねーか」と告げ
チュルゲ「うっし!おめーらのボスも言ってたろ?此処の現場担当は
全部俺に一任するってよ!
俺の言う通りバリバリ働いてもらうぜ!」
と、爽快に笑う…今のドン・チュルゲは頗る機嫌が良い
後ろでキャサリンがどれだけ罵倒しようがどこ吹く風と言った所なのだ
チュルゲ「海面にぷかぷか浮いてるお舟も飛行場の航空機も動く奴ぁ
全部まとめてボン!だ」
チュルゲ「船着き場も滑走路さえも跡形もなく吹っ飛ばす」
チュルゲ「何者もこの国から逃げられねぇ、誰もこの国に来させねぇ」
チュルゲ「平和ボケした、餓鬼どもによォ…
戦争ってのを教えてやるのさ」ニタァ
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/26(土) 05:01:57.97 ID:tjdruP/4o
来てた!
468 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/26(土) 11:47:31.58 ID:CVsn7uU5o
後書きないけど乙っとく
469 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/10(土) 00:42:06.23 ID:8+PgDiMy0
更新あくしてくれぇぇぇぇ!
470 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/07(土) 21:08:11.37 ID:uuEQ6DDDO
保守
471 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/05(日) 22:56:49.90 ID:fN55+oNmo
保守
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/14(火) 18:02:40.09 ID:2wTi7oPq0
hosyu
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/07(火) 11:56:32.91 ID:pk8FULJDO
保守
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/18(土) 19:45:44.98 ID:awRoXo14o
一気に読んだよ、こんな素晴らしい作品があったとは
続きは勿論
>>1
の都合でいつでもいいけど生存報告は時々欲しい
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/08(土) 11:09:49.01 ID:brwvPiJ00
保守
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/11(火) 02:24:50.83 ID:+UFVm2Zeo
すげぇな三年前からやってんのか…
思わず一気見したけど三年分をこの数十分で読んだのって超贅沢な気分
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/07(日) 17:28:50.83 ID:ozE6pouDO
保守
478 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/14(日) 19:47:48.04 ID:fwE6KfAbo
★
479 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 20:19:16.82 ID:Objpou8f0
来たかと思ったら…
480 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/16(火) 21:11:55.20 ID:QihfdV030
長編マリオSSとは珍しい。
481 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 21:13:08.52 ID:QihfdV030
sage忘れスマソ
482 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 01:51:02.56 ID:fElJlflCo
何か知らんがVIPでこのスレのリバイバルしてるな
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 02:09:37.13 ID:fElJlflCo
VIPってここだわ、Rだった
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/17(水) 20:40:38.12 ID:cCarZ1+D0
>>482
マジで?R板の方に移ってたのねサンクス
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/26(金) 20:35:11.36 ID:2UOGhq+60
test
486 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/26(金) 22:51:25.58 ID:LaC74MtSO
>>483
Rに移ったのですね、そちらで探してきます。
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/30(火) 00:04:39.08 ID:TD9Wi9PA0
Rってどうやって移動するの、URLとか分かる人いない?
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