マリオ「最近、テニスやパーティーにゴルフばかりで…何かを忘れているような」

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100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/10(土) 14:03:18.44 ID:axkBfFXAO
おつー

まさかの「やつら」か
(名前言っちゃっていいのかな?)
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/05/10(土) 14:47:00.87 ID:EKj10rFa0
乙です
あいつら が出るソフト
海外版のパッケージカッコいいよね
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/10(土) 16:47:24.02 ID:+vAGJ1zio
ウドンコ!
103 :1です [saga]:2014/05/10(土) 19:28:55.95 ID:a8u1SU6M0
>>100 名前言っちゃっても良いですよ!

>>101 分かります
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/11(日) 04:56:55.17 ID:dVd33os2O

やっぱり鬼畜星人か?
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/14(水) 10:54:43.19 ID:7CtRfrNS0

「キャプテン、次はこの地点に向かってくれ」

シロップ「んー?、なんだい此処は昔の合戦所じゃないか」

「ああ、此処にはワシ等の"忘れ物"があるんでなソレを取りに行きたい」

シロップ「…言っとくけどこの船にはこれ以上荷物は乗せらんないよ」

「構わん、アレはデカ過ぎて船に乗り切らんさ」

シロップ「まぁ良いわ…地図を見た限り、早くて二日は掛かる良いね?」

「応、ワシ等はちと早いが眠りに就かせてもらうぞ」


ガチャ…ギィ


(さて、今日も良い夢が見れるかのう?この"枕"は手放せんわい)


―――
――



ルイージ「――以上が僕の意見です」


ピーチ「…」
キノじい「…」

ヨッシー「最終的な判断はピーチ姫がお決めになることです
     現状維持か、それとも話してしまうのか」


ピーチ「…」

ピーチ「私に、少しだけ時間をください」

ルイージ「…どうぞ」

ピーチ「ありがとうございます」


ヨッシー「僕とルイージさんは部屋の外でお待ちします
     答えがお決まりになりましたら呼んで下さい」ガチャ




ピーチ「…キノじい」

キノじい「はい」


ピーチ「私は…酷く高慢な女性なのでしょうね」

ピーチ「今まで、マリオを苦しめたくない、そんな私情で国の財を使い」

ピーチ「あまつさえ彼を苦しめていた事にも気付いていなかった」

ピーチ「国の代表ともあろう者がこれでは――」


キノじい「姫」


キノじい「お言葉ですが言わせて頂きます
     姫が今しがた仰る通り、確かに姫の行いは民を導く者として
     善いとは言い難いものです」

ピーチ「そう、ですよね…」

キノじい「国の英雄<ヒーロー>の為、国税を使った
     一見聞こえは良いでしょうが…言い換えれば
     "一人の異性の為に民の血税を使った"とも言えましょう…
     それでは暴君君主と同じ振る舞いです」
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/14(水) 11:27:11.62 ID:7CtRfrNS0

ピーチ「…はい」

キノじい「…」


キノじい「姫様、今から言う事は老人の戯言ですじゃ
     聞き流してくれても構いませぬ」

ピーチ「…?」


キノじい「私は姫が生まれた時よりお世話をさせて頂きました」

キノじい「姫は覚えておいででしょうか?その昔、キノコ王国に
     "ゲドンコ"達がやってきた事を?」


ピーチ「ええ」


キノじい「…あれはまるで…悪い夢を見ているようで…
     老いた今でも鮮明に思い出せますぞ」

キノじい「あの時は民は無論、私自身も何度ここまでか…と諦めかけたか
     分かりませぬ、ですが…
     姫だけはこの身に代えてもお守りしようと誓っておりました」



キノじい「妻子を持たない私にとって
     姫は目に入れても痛くない我が娘同然の存在でしたからな」



ピーチ「じい…」


キノじい「姫の行いは確かに国のトップとしてあってはならぬ事
     それを承知の上で私は今日まで黙認致しました…」

キノじい「この国の代表であられる以前に姫は一人の人間…いえ女性です
     ならばこのキノじいに姫の想いを否定できましょうか?」

キノじい「確かに間違ったかもしれませぬ、ならば
     ここからは間違わなければ良いのです」

キノじい「国民も英雄たるマリオ殿を愛し、また姫の事も同じく愛して
     おられます、故に国税が使われる事にも異を唱えませぬ」


キノじい「国民が納得した上での政策ならば、それは暴君の政に非ず
     姫が自身を高慢な女性と思うのは早計ではありませぬかな?」



ピーチ「…ごめんなさい」ポロポロ



キノじい「…涙をお拭きなされ、姫には笑顔が似合います」

ピーチ「…っ、…っ、はい…はい…」ポロポロ



キノじい「ルイージ殿、ヨッシー殿、どうぞ、お入りください!」

ガチャ…

ルイージ「はい」
ヨッシー「お心はお決まりですか?」


ピーチ「…はい」

ピーチ「今度のレース大会終了直後…最後に…
      最後に盛大なパーティーを開き
         …マリオに真実を打ち明けます」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/14(水) 12:55:02.32 ID:7CtRfrNS0

ルイージ「ピーチ姫…申し訳ありませんでした」
ヨッシー「辛い苦悩の末、ご決断感謝いたします…」


ピーチ「マリオは…今マリオはどちらに?」

ルイージ「兄さんは先に家に帰らせています」


ピーチ「そうですか…じい」

キノじい「はい」

ピーチ「テニス大会の後処理があるのは分かります、ですがパーティーの
    手配の方をお願いします」


キノじい「ええ、英雄<ヒーロー>の為…最後の休息
      壮大なパーティーに仕立て上げようではありませんか!」



 この日マリオを除く殆どのキノコ王国国民にパーティーの話
   知らされるのは直ぐの事でした…多くのキノピオ達は
          準備のために大忙しです

 "キノコ王国がクッパ軍団と協定を組んで続いたこの一年近くの平和"

     その最後を締めくくるのは壮大なパーティーです


  英雄<ヒーロー>が全てを思い出せば、再び戦いは始まるのでしょう…
          だからこそのパーティーです


マリオもクッパも キノピオもクリボー達も…ヨッシーやヘイホーだって
皆そうです、"敵味方なんて関係ない"のです

        誰も彼もが争いなんてしない世界
   皆が手を繋いで、笑いあって同じ空間に存在していられる…

     【英雄<マリオ>が大事な事を忘れてしまった世界】
【テニスやゴルフにパーティーばかりで大切な何かを忘れていた世界】

でも…きっと、そう…そんな世界も決して悪いものでは無かったでしょう

 たとえ明日には互いに争いあう世界だとしても
この時間はかけがえの無いものに変わりは無いはずです

 "冒険を思い出す"前に壮大なパーティーにしようではありませんか!

  フィナーレを飾るまで…! 時計の針が0時を過ぎるまでの間…!

 誰一人として笑顔を絶やさない、そんな素敵な魔法の時間を紡ごう!

=================================


キノピオ「というわけで来ていただけますか?」

テレサ「闇を統べる我を誘おうとはな!良かろう!
    同胞達と共に貴様等の宴に参加してやろうではないか!」
    (は、はい、こんな私なんかで良ければパーティーに
     駆けつけます、先輩達も行きますよね?)

クリボー「イイッスね!(この機に俺も彼女作りたい!)」

ノコノコ「ふむ、有給はまだ残ってましたかな…」ウーム


キノピオ「あっ、そういえば皆さん、この辺で良い音楽家に
     心辺りはありませんか?」


クリボー「ん?なんで」

キノピオ「パーティーの準備にあたって最高の音楽家をご招待しようと
     決まりまして」
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/14(水) 13:29:23.08 ID:7CtRfrNS0

ノコノコ「最高の音楽家ですか…私はそういうのは疎いものでして」

クリボー「なんかこう、バンドとか良いんじゃないッスか?こうエレキ
     とかドラムでドジャ〜ンっ!みたいな?」

テレサ「我は英知を司る仙人の住まう湖にて悩める作曲家を
    推させてもらおうか!彼奴ならば納得のいく音色を奏でる筈」
   (そうですねぇ、ケロケロ湖のキノコフスキー先生なんてどうです
    オーケストラー調の音楽とか雰囲気が出て良いかなーって)


「ガッハッハ、なんだか金の匂いがするじゃねーか!」


「「「「あっ!」」」」


ワリオ「俺だよ!ワリオだよ!」

クリボー「ワリオさんじゃねーッスか」

キノピオ「どうしたんですか?手にスコップと肥料なんか持って?」


ワリオ「…あー、気にすんな、これはちょっと事業に失敗しただけだ」

キノピオ「…?はぁ、分かりました…」

ワリオ「んな事よりよォ、お前等良いバンドメンバー探してんだって?」

ワリオ「実はよ、知ってんだぜ…安い料金でかなりの質の高い公演を
    やってくれるメンバーをよォ!」

キノピオ「えっ、本当ですか!?」


ワリオ「おうおう!本当本当!んでよ、紹介してやっても良いんだが
    紹介料を払って欲しいのよ分かる?」

キノピオ「え、…えぇ、はい、音楽家の方を雇うのに500コインまで
     使って良いと…」

ワリオ「よォ〜しなら、話は早い紹介料で50コイン、更に俺がソイツ等に
    話付けてやろう!交渉、その他諸々でプラス300コインだぜ!」

ノコノコ「それは横暴ではないか?」


ワリオ「オイオイ、言っとくがこいつぁかなり良心的な金額だぜ!
    合計350コイン、この国じゃ何処探しても400コインが良いとこ
    こォ〜んな最高の取引は早々ねぇぞ!」

キノピオ「う〜ん、分かりました…何だかんだでワリオさん人を見る目は
     ありそうですし」

ワリオ「へへ、毎度!」コイーン








ピポパ…とぅるるるるん、とぅるるるるん!


ガチャ

ワリオ「あっ、もしもし、俺俺、俺だよワリオだよ!」

ワリオ「実はいい話があんだよ…」

―――
――
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/14(水) 13:47:43.68 ID:7CtRfrNS0



ワリオ「という訳で、この日にパーティーあるからな
    おたくらに来て貰いたいって訳だ」

ワリオ「『ボンゴ』『エレキギター』『サキソホン』『トロンボーン』
    それに『トライアングル』…おたくらのバンドなら最高に舞台を
    盛り上げられるだろ?」

ワリオ「んん?報酬?心配すんなってちゃんと
    良質なバナナ用意しとくから、じゃあな!」



    こうしてパーティーの準備は着々と進んでいくのでした


 誰もが笑い合える世界、魔法の時間が始まるのはもうすぐの事でした





           そしてパーティーの前日…
       つまり、カートレースが開催される一日前



クッパ「全軍!明日一日お前達に暇を出す、城の事は良い
    存分に明日と言う日を楽しめ!」

ノコノコ「ほっ、有給を使わずにパーティーに行けそうですね」

テレサ「…♪」フフーン
   (こっちのリボンをつけて行こうかなぁ)




ワリオ「さぁて、出店はどうすっかなぁ…」

ヨッシー「食べれるお店なら何でもいいですよ!」




ルイージ「兄さん」

マリオ「ああ、エンジンの調整に行くとしようか」

ルイージ(…明日…全部、明日なんだな)




ピーチ(………マリオ)

キノじい「姫様、夜風にあまり当たるの…」


   皆がそれぞれの想いを持ち明日を迎えようとしていたのでした

  夢のような時間…もしかしたら最後かもしれない夢になるかも、と


「…明日だ、ワシ等の悲願達成の為に…!」

「ゲヒャ…」






ゲドンコ星人「ゲヒャヒャヒャヒャヒャ…ッ!」


    …願わくば、最後に見る夢は悪夢でない事を祈りましょう
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/14(水) 13:55:53.95 ID:7CtRfrNS0
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *

             今回はここまで

        いよいよ、終盤に差し掛かって参りました

*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/14(水) 16:11:55.52 ID:T53y5XyAO
後書きの雰囲気からしてバッドエンドはなさそうだが…
続きが気になる
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/14(水) 16:49:32.21 ID:2Jud7uhco
マリオがどうこうとか関係なくクッパが黙ってりゃいいだけじゃないんですかね…
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/15(木) 08:30:21.45 ID:91qHd+/i0
>>112
少なくともこのスレではクッパはマリオと闘う事が生きがいであり誇りだと思うぞ
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/15(木) 08:47:56.89 ID:XBViwd2mo
盛り上がってきた感が堪らんねえ
乙!
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/21(水) 19:26:32.82 ID:rxxRBZ2/0
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *

             申し訳ありません

現在、同時進行中の別のスレに掛かりっきりで此方は進められないのです

         勝手ながら今週は休ませて頂きたい…


>>112 クッパ様ですが>>113も言うようにマリオとの闘いが彼の誇りです
  ただ、彼も強敵<トモ>の体調を気遣っておりキノコ王国と協定中です






【具体的な内容】

・(本当は真っ先に思い出して欲しいけど)自分の姿を見て影響を与えぬ
  ようにアウトドア派のクッパ自身は城に引きこもり

・クッパ軍団からパーティーや大会の資金援助ならび人材派遣
 支援物資を行う事


※テニス大会ではクリボーを初め多くのクッパ軍が屋台開いてましたね

クッパは事務作業苦手かもしれないけど、サプライズパーティーや
エンターテイナーとしては一流だと思う

64じゃ攫った姫を絵に入れたり
マリオストーリーじゃ自分の城で城ごと宇宙まで
拉致するという画期的なアイデアを思い浮かべる人ですし…

*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/05/21(水) 23:57:37.84 ID:yxXmbJ7c0
別スレのスレタイ教えて欲しい
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/22(木) 08:29:52.44 ID:jk1ANa8Lo
あいよ、気長に待ってますわー
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/29(木) 16:20:57.66 ID:KvRxAu5A0

ジュゲム「さぁ皆様!ついにレース大会の日がやって参りましたぁ!」

ジュゲム「実況は私、カメラマン兼司会進行を勤めさせていただく
     ジュゲムでございます!いやぁ、久々のレース実況で
     なにやら気分が高潮する次第です!」


ジュゲム「レース会場周辺の観客席はほぼ満席外には着々と出店の屋台が
     立っていきます!」




カメック「おーい!そっちの機材はこっちだ!」

ハンマーブロスs「「「「うぃーっす!」」」」


   ワッセ ホイサ   ワッセ ホイサ


            エッサ  ホイサ   エッサ ホイサ


       ヘイホー  ヘイホー




ジュゲム「いやぁ、活気に満ちていますねぇ〜
     さて、もうじき選手達が来る頃です!
     インタビューの方へ移りましょう!」


―――
――




   「――さて、もうじき選手達が来る頃です!
     インタビューの方へ移りましょう!」




「ねぇねぇ、もうすぐ始まるってよ?」

「僕達も会場の方に行かないの?」

「慌てる出ないわ!…バンドメンバーは最後と決まっておろう!」



「もう…頑固だなぁ、クランキーは」


クランキー・コング「フン、おぬし等若いもんはまるで分かっとらん!」

クランキー「良いか!昔から締めの"おおとり"は
      遅れてやってくるもんじゃ」


「うわぁ、クランキーの長そうな話が始まるよ」ボソボソ

「に、逃げよっか?」ボソボソ



クランキー「これッ!聴いとるのか!馬鹿ザル共!」


「うへっ!やっべぇ…オイラ、こんなトコまで来てお説教は嫌だよ」

「クランキー!ほら、バナナ食べようよ…!船旅で疲れたしさ!」

119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/29(木) 16:35:24.94 ID:KvRxAu5A0

クランキー「誤魔化すでないわ!…と言いたい所じゃが
      確かに、我々は長旅で疲れとる」


クランキー「今日のライブの為、英気を存分に養うのも良かろう!」



「イエーーーーーイ!」
「やったね!」



クランキー「今夜はこの国の住人をモンキーラップの虜に
      してやろうではないか」


「あっ、クランキー、テレビの音量上げてよ、選手入場が始まるみたい」

クランキー「年寄りにやらせるでないわ!」ピッ

「そう言いつつ、やってくれるクランキー優しいぃっ!」





ジュゲム「えー、画面をご覧の皆様、選手入場です!」


ジュゲム「まず一番手は、クッパ軍団よりドッスン選手です!
     自分の重みに耐えられる専用マシンを使用しており――」

―――
――




【ふるぅつ じゅぅす 屋さん】


ヨッシー「ん〜!トロピカルですねぇ」

ワリオ「おい!味わうのは良いけどよ!ちゃんとジュースにしろよ!」

ヨッシー「分かってますよ〜もぅっ!」


ワリオ「ったく…」


ヨッシー「ワリオさんは出場しないんですか?」

ワリオ「あぁん?」


ヨッシー「賞金でるんですよ!賞金!」

ワリオ「…けっ!あぁ〜んな端金なんぞより、ここでフルーツジュースを
    売った方がコイン稼げると思ったんだよォ!」

ワリオ「最近、暑ぃしよォ、現に客の入りだって良い方だろ」



ヨッシー「この戦いに水を差したくないとかですかね?」



ワリオ「ハァ?」

ヨッシー「今日は、あのルイージを初め
     多くの人がマリオさんに真実を教えようとしている」

ヨッシー「今日くらいは無粋な事せず、純粋に見守りたいとか?」

120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/29(木) 16:56:41.16 ID:KvRxAu5A0

ワリオ「…ケッ」

ワリオ「マリオの野郎共がどうなろうと俺の知ったこっちゃあねぇよ!」

ワリオ「…」


ワリオ「ただ、周りの人間が一人の野郎中心にアレやこれや
    理由つけて、依存したり…自堕落的だったりよォ」

ワリオ「そういうのは好かねぇんだよ俺は…」

ワリオ「この国の頭、お花畑な住人がどんだけ意識改革できんのか
    見てやろうって気もあんのよ」



ヨッシー「…ふぅ、不っ器用ですねぇ」



ワリオ「あぁ!?」

ヨッシー「ワリオさん、そういうの巷で"つんでれ"って言うんですよ」


ワリオ「ケッ!てめーは食えねぇ野郎だぜ!」


ヨッシー「はっはっは!確かに僕は食べれませんよ!
     むしろ、僕は食べる側ですからねぇ!!」


ワリオ「うるせえ!上手い事言ったつもりか!」



「すいませーん、ドルピック島風トロピカルジュースくださーい!」


ワリオ「あっ、はい!ただいま」ニコニコ


ヨッシー「商売人の鑑だなぁ…」ジュース ジャー



―――
――



【クッパ城…の玉座】


     シーン…


クッパ「…」



クッパ「この城、誰もいないと静かなモノだな…」


 部下は全員、今日のお祭り事へ行かせるため
 門番から…自分のちょっとしたお世話係、小間使い、経理担当から
 次期クッパ軍の長になるであろうクッパJrもカメックババに頼み
 祭りへ行かせた…

 今、誰一人いない城内でクッパは座りなれた椅子に座り

 テレビ中継を通しレース大会の中継を見ていた…


クッパ「…フン、偶には独りも良きもの、か」

 誇り高き城主はただ独り…好敵手<トモ>の姿を見るだけであった…
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/29(木) 17:06:16.66 ID:KvRxAu5A0
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *

             今回はここまで!

   若き日にオーバーオールのヒゲオヤジと戦った老兵(ゴリラ)

   マリオランド支配から、度々衝突し続けた猛者(ギザヒゲ)

     そして、ただ独り、遠くから全てを見届ける城主(亀)



       個人的に歴代ライバルベスト3ですね!


あっ…あと>>119でヨッシーがルイージの事をさん付けじゃなく
呼び捨てにしてるけど、アレは>>1の間違いです

※決してヨッシーがルイージの事なめてる訳じゃありません、本当だよ!


>>116 自分も此処に来てある程度長いとは思ってますが
    いまいちSS速報のローカルルール(?)的な物が
    ちょっと掴み切れないんですよね…

    マナー違反でないのならスレタイを書いても良いのでしょうか?
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/29(木) 17:10:48.87 ID:mLHvNfkT0
追いついた
面白い

続き期待してる
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/05/29(木) 17:18:55.93 ID:44TvSohc0
過去作書いても問題無いと思うよ 自分は知りたいな
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/29(木) 17:34:11.80 ID:OMc4exJJO
自分から載せるのはあいたた…って感じだけど
聞かれたから載せるのは全然いいと思うよ。俺も気になる
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/29(木) 17:43:04.28 ID:KvRxAu5A0
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/29(木) 17:45:42.90 ID:xQjGcxnfo
乙ー
向こうから聞かれたんなら別に問題はないと思う
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/29(木) 17:53:48.14 ID:KvRxAu5A0
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *

>>125は間違って書き込みました…



>>123 >>124 >>126

ありがとうございます、興味を持って頂けるとは恐縮です



過去作…というより現在進行中のスレは此方の二つになります



・遊び人「画期的な戦闘方を考える」

勇者魔王系というよりオリジナル入りのDQ3ベースっぽい何か変なの
※ノリと勢いで創りました



・穂乃果「『れんあいげぇむ』」?【コンマ】

【残酷表現注意】…ラブライブに詳しくないけど
心が書きたいと魂の叫びをあげた為、書きました
※ノリと勢いで創りました、後…ラブライブ勉強中です、はい

*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/05/29(木) 18:08:41.14 ID:Tg1n3YwW0
乙です、ちょっと読みに行ってくる
クランキー達がきたか、
(てっきりワリオが呼んだのはティキ族かと思ってた)
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/29(木) 18:28:41.31 ID:OMc4exJJO
サンクス
遊び人の方は前から興味あったし読んで見る
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/05/29(木) 21:56:52.22 ID:44TvSohc0
乙 後で読ませてもらいます
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/31(土) 12:49:42.74 ID:JyeNkmQd0
乙!
ナジミさんの人だったのか
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/31(土) 17:47:18.26 ID:W1aVoBFAO
まさかラブライブのそのスレの人だったとは…
こっちはグッドエンドで頼むぞ…
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/06/08(日) 19:46:20.20 ID:O056mPm00

ジュゲム「――以上を持ちまして開会式を終了とします」


ジュゲム「それでは選手の皆様行きますよ!!!!!」





               3






「ねぇ、クランキーはやっぱり、マリオが勝つと思う?」

クランキー「そうじゃのう、断言はできんが有力候補じゃろうて」

「TVで見るのも良いけど、オイラは会場に直接行って見たかったなぁ
 …ディクシーを誘ってデートみたいな感じでさ」ボソ








               2






ヨッシー「お、走り出しますねぇ!」

ワリオ「…」


ヨッシー「ワリオさ「ラジオの音量デカくしたけりゃ勝手にしな!」


ヨッシー「なんだかんだで、ワリオさんも興味あるんじゃないですかー」

ワリオ「ケッ!」







              1








クッパ「…」




クッパ「どんな事であろうとお前を倒すのは我輩だ
             ……敗北は許さんぞ、マリオ!」




             GO!!


134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/06/08(日) 20:14:21.98 ID:6JjiKKG30
待ってた
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/06/08(日) 20:14:52.85 ID:O056mPm00

轟音…っ!


ランプから発せられる光がグリーンからレッドへと移り変わる


           刹那の瞬間ッ!


各選手は各々の愛機に火を点す!
ある者は勝利の栄冠を獲るために、ある者は己の生き様の為
そして、ある者は超えるべき目標を超すために…エンジンに火を点す!

胸の内にある情熱と変わらぬ熱を…っ!

執念の炎を…っ!


乗り手の熱意をそのまま注ぎ込むように選手達は機体のフットペダルと
強く踏み込み、ハンドルを切る

その刻から"唯の無機質な鉄塊"であるマシン達は
"無機質な鉄塊"ではなくなるのだ、情熱と言う名の火は

          愛機へと燃え移るのだから…っ!





 ワアアアアアアアアアアアアァァァァァァ!!!!


ジュゲム「スタートです!
         各選手、一斉にスタートいたしましたァ―ー!」


彼らの熱が会場に伝染する
観客は無論、司会兼進行係であるジュゲムでさえも熱に浮かされるのだ




  BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !

―表向きキノコ王国とクッパ軍の協定を記念したレースキノカメ杯…―
―今大会は国が用意したレースを3週した者が栄冠を掴むという到って―
 ―シンプルな大会、道中に選手の行く手を阻む障害があるものの―
―そのどれもが、過去に行われたレースのように機体が大破するような―
―過酷な物ではない、従って【選手の安全は絶対に保障された大会】だ―



ルイージ(なんとか、スタートダッシュは切れたけど…)


ルイージ(…"やっぱり"としか言いようがないね!)キッ!


―サイドミラーを見てルイージは思う、後続には数十台の車両の群れ…―
 ―スタートダッシュ時に一気に群れから飛び出せなかった集団だ―
―レース用の車道故にそれなりに横幅はあるものの、流石に何十台と―
―機体があれば、我先に我先にと道の奪い合い、先に行かせないように―
  ―ワザと後続車両の道を塞ぐような蛇行運転を図る者など…―

―ハッキリ言って、醜い争いの渦中であり、初めの一歩で如何にして―
 ―この集団を抜けられるか…この時点でも勝敗が大きく別れるのだ―



マリオ「…」


  ―サイドミラーではなく、前方を見据える、"やっぱり"居た…―


―ある意味で予想通り、"壁"は…"超えるべき者"は
               ルイージの前を独走するッ!―
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/06/08(日) 20:38:56.51 ID:O056mPm00

ジュゲム「会場の皆様、モニターをご覧ください!」


ピッ!


ジュゲム「えー、現在の上位5位ですがトップは…
     マリオ選手!マリオ選手です!続いてキャサリン選手の機体と
     ワルイージ選手の機体です、丁度並行して走行しておりますが
     僅かにキャサリン選手がリードしております!」


ジュゲム「そして4位は何と以外ッ!!キノピオ選手だァー!」




クリボー「おおぅ!やるじゃねーッスか!」

ノコノコ「ふむ、彼の機体は確か、極限まで邪魔なパーツを取っ払って
     加速性を高めた物でしたね…」

クリボー「あーでも、それって結構ヤバイんじゃね?
      重量が無い分、カーブとか減速しなきゃ事故っちまうかも
     それに、カロンみたいにスッカスッカな骨マシーンなんて
     他の選手に追突でもされたら…なぁ?」







テレサ「フッ!音速の貴公子を極める為には必要な犠牲よ!奴もそれを
    承知した上で奔るのだからな!
    我等は奴の生還を黙って見届ける、ただソレだけよッ!」

   (はわわわ、!た、確かに加速性を高める為には多少の危険は
    あるってキノピオさんも言ってましたけど…
    『僕は絶対に大丈夫だ』っていってました!
    信じましょう!…私達にできるのはそれだけです!)




クリボー「おめぇは一体、何処の味方なんだよ…」(リア充もげろ!)


ノコノコ「愛の力ですなぁ」しみじみ



ジュゲム「上位5名は依然変わらず速度を上げており、後続の集団から
     ますます距離を離して行きます!
     まるでキノコによるブーストでも掛かっているかの如し
     驚きの速度です!」





ピーチ「…」ギュッ

キノじい「…姫、不安なお気持ちは分かりますが今大会は
     マシンが大破するような障害物は無く
     万が一の為にも各地に医療スタッフが派遣されております」

キノじい「ご安心くだされ…」


ピーチ「はい…」


ピーチ(…)

ピーチ(キノじいはこう言っているのに…この胸騒ぎは一体?)ギュッ

137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/06/08(日) 21:04:02.83 ID:O056mPm00

―レース開幕から5分が過ぎようとしていた、僅か5分、しかし…
  時速100キロ越えで走る彼らは相当な距離を走行している事になる―



ルイージ「ん?あれは…」



―今大会は障害物がある、選手にはただそれだけを教え、具体的な内容は
一切知らせない、無いようによってはソレを逆手に取られかねないからだ
     


 ―周囲に建築物は一切無く、平坦な道が延々と続くかと思われた―



―しかし! 変化は訪れる…!

―それは【穴】だッ!


―道のど真ん中から、端っこまで幾つもの【穴】が無数に空いている―



   ―こういう時、経験が物を言うとは良く言った物だ…―
―ルイージは【穴】を見てすぐにピンと来た、大きさ、造り…それらが―
    ―あれは【何の穴】であるかすぐに悟らせたのである…―




ルイージ「やれやれ、鬼が出るか蛇が出るか…それとも土竜かな?」


   ―土竜<モグラ>…記憶を失う前の兄と何度も冒険をした…―
―そして、幾度と無く見てきた存在の内の一匹なんだろうとルイージは―
―予見する、穴の大きさ的に車輪を取られ、身動きが取れない事態は―
  ―ない筈である、唯一の心配事はただそれぐらいであった…―







マリオ(…なんだ、この【穴】は…?)


   ―弟と違い、"冒険の記憶"が無いマリオには分からない…―

―それが、何の【穴】であるか、…此処が勝負の分かれ目になるだろう―


マリオ「…単にデコボコで走行し辛い道という訳ではなさそうだな」


―そう言いつつも、速度は決して緩めない…っ!
 警戒はすれど、後ろのライバル達を前に行かせるつもりは微塵も無い―



そして…っ!

            トップは"穴の直前"までたどり着く!



ボコンッ!!


マリオ「!!」


チョロプー「ピィーーーーーー!!」

138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/06/08(日) 21:09:26.85 ID:O056mPm00
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *


     今回はここまで!










>>128 ドンキー達の出番を作りたかったので呼ばせていただきました…

>>129 >>130 ありがとうございます!

>>131 ええ、あっちも近々更新したいです

>>132 基本、ハッピーエンドが好きですから私
   (必ずハッピーで終わらせるとは言ってない)

*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/06/08(日) 21:21:01.67 ID:OTPLtYyWo
乙乙
すごい気になるところで毎回終わりかよ
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/06/09(月) 07:54:47.40 ID:aOJFddxso
おっつ
気になる引き
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/06/09(月) 17:16:05.38 ID:GfQdikVJo
おつー
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/06/22(日) 22:19:58.15 ID:ad/5/n6Go
支援
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/05(土) 19:14:00.33 ID:kUzibs+c0
ほう
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/05(土) 23:43:58.25 ID:M/WwB8MS0
支援
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/10(木) 03:51:14.34 ID:RyNhHwPs0

       ―跳びだしたのはチョロプーだった…っ!―


マリオ「ぐっ!」ギュルルルル!


 ―咄嗟の判断、ハンドルを全力で切り、車体は勢いよくスピンする―

―それによりチョロプーはマリオの顔に跳びつけず
 車体に取り付く事となるのだが…車体全体に掛かる強烈なGと遠心力―


  ―それによって、彼はすぐさま、跳ね飛ばされる結果となる―





ブウウウウゥゥゥンン!!

               ギュウウウウンンン!!!

マリオ「ちぃッ抜かされたかっ!」





―直線上に向かっていた車体の運動エネルギーは回転と共に乱れ…
    結果として後方のライバル達に機会を与えてしまったのだ!―




減速…っ! この僅かな出来事でトップは順位を2つ落とす…っ!

 キャサリン、ワルイージの順にマリオを追い抜きそして…っ!



キノピオ「…!マリオさん」

ルイージ「勝たせてもらうぜ…兄さんっ!」


 加速特化型の機体が英雄の隣に並ぶ!背後にはもう一人の英雄

キノピオ&ルイージ「「うおおおおおお!!」」


―二人は思う、英雄<マリオ>が、決して勝てないと思えた敵が…!
  最大の対戦相手が今!何の幸運か自分達の前に"堕ちて"きたと―



マリオ「…ふぅ」

マリオ「どうも勘違いしてたな
    最大のライバルはお前達四人じゃなかった」

             ―しかし…―








マリオ「俺にとってのライバルとは他でもない"俺"だったな…

            俺の…俺の"慢心"こそが最大の敵だ…っ!」





これは断じて幸運などでは無い…眠れる獅子が目覚める瞬間だったのだ
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/10(木) 03:54:24.48 ID:SOBUNqiAO
お久
私情で書けなかったんか?
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/10(木) 04:06:21.43 ID:QVWMo7zgo
熱い、熱いぞ!
マリオ目覚めたかー
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/10(木) 04:19:07.10 ID:RyNhHwPs0

―穴だらけの道、当然だが先ほどのように穴にはチョロプーが潜む
  ただし、全ての穴という訳ではない、当然ながらダミーの穴もある―


マリオ「フンッ」ガッ


     ―フットペダルを踏み込み速度を上げるマリオ―
―同じくマリオに並び走行していたキノピオもフットペダルを踏み込み―
    ―両者共に機体を加速させるッ!…ルイージを除き―


マリオ「…」
キノピオ「…っ!」



―結果は…

      キノピオの圧勝であった!


 元より彼の機体は不要なパーツを全て抜き取り加速性に特化させた機
 この手のパワー比べならば彼が勝利するのは白明の理であった










…そう、これが"ただの相手"ならば、だ!―



ルイージ(キノピオ、勝ちを焦ったね…)


―遠ざかっていく二人の背を見つめるルイージはキノピオの敗北を思う―


―――
――


キノピオ「…うっ!」グンッ

マリオ「…」


  ―両者は機体の出せる可能な限りの最大加速で道を突っ切る―
―マリオとの差は一向に開いていく、キノピオが前へ、そして段々と―
―豆粒みたいな見えたトップと2位の背が大きくなってくる…しかし!―



キノピオ(…ま、まだだ!相手はマリオさんだぞ!
      此処で速度を緩めれば…きっと抜かれる!!)


彼は知っている、"スーパーマリオ"という人物が今までどれ程の奇跡を
起こしてきたのかを…

 かつて、幾度と無く自国の姫を攫った大王と戦い生還してみせた男
 かつて、"武器世界"より訪れた侵略者達を倒した男

 宇宙人タタンガの撃破、怪力ワリオからマリオランドの奪還
 ドルピック島での事件解決、ゴロツキタウンの地下に眠る"女王"討伐
 マメーリア王国の件、過去から帰れなくなった姫の救出
 …そしてダークスターの事

 例を挙げたら限りが無い…それ程の男なのだ
 "そんな男だと分かっている"だからこそキノピオは速度を緩めない

 否ッッ!緩めなかったのだ!それが敗北に繋がると気付かずに!
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/10(木) 04:49:25.75 ID:RyNhHwPs0


     ガコンッ!

キノピオ「!?」


      ―…一瞬、彼は自分の状況が飲み込めなかった―

―身体に衝撃が走り、視界がぶれる、そして感じるのは奇妙な浮遊感―

―それもその筈だ…何せ




       彼の機体は横軸に一回転しながら宙を舞ったのだから…





キノピオ「ぅぁ……
        うわああああああぁぁぁぁぁっっ!!!!」



  ―彼の機体の加速性は余分な重量を取り払った事にもよる―
 ―しかし、その分、操作性の悪い物となっており、カーブの際にも―
     ―早目にハンドルを切る必要があったのだ…―

無論、彼だってこのピーキーな機体に慣れるため練習はしていた
 だが彼は"マリオ"というあまりにも大きな存在のプレッシャーに負けた
速度を緩める事なく、突き進み彼の車輪、車体は"穴の上"を通過した


キノピオもマリオもチョロプーの事を危惧し、可能な限り穴を避けていた

もう一度言うが、キノピオの機体はかなりピーキーな性能
 加速すればするほど、ハンドルを切るタイミングはズレる…
穴の真上を通過していると気付かなくなるほどに…


英雄は素人にはまず不可能な加速をしつつ、穴を見事に避け続け
同じくキノピオもそれを実行してはいた、だが…焦りのあまり彼は
操縦ミスを犯し、よりにもよってチョロプーの潜む穴の上を通った

もしも、これが並みの速度で走る機体ならば、飛び跳ねたチョロプーは
キノピオの顔にでも張り付く程度だっただろう…


だが、チョロプーが地表から飛び出すよりも速く
 通過しようとする加速性だ…堅い地層の岩盤を掘りながら飛び出す程の
彼等の力はそのままキノピオの車体を下から突き上げる形になり…!



キノピオ「―ああああああぁぁぁぁぁ!!」



   ガ シ ャ ァ ア ア ア  ア ア ン !



最低限の重さがあれば、宙を舞うことも無かったろうに…


そのまま横軸回転をしながらスッ飛ぶ時速数百キロの弾丸と化した機体は
トップと2位の付近に墜落、爆散…まるでトゲゾーの甲羅でも投げた様だ

キノピオは幸運にも席から跳ね飛ばされて茂みへ…


ルイージ「…さて、行くか」


遠くで起きた爆発、立ち上る黒煙を確認し、ようやくルイージは
フットペダルを踏み込み加速する…
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/10(木) 04:52:57.01 ID:RyNhHwPs0
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
 
151 :ごめん途中で書き込んだ [saga]:2014/07/10(木) 05:02:47.85 ID:RyNhHwPs0
*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
>>135
―そのどれもが、過去に行われたレースのように機体が大破するような―
―過酷な物ではない、従って【選手の安全は絶対に保障された大会】だ―

>安全な大会とは一体なんだったのか…



    本当に僅かばかりですが、今回はここまで

最近ようやく仕事の方が落ち着き始めました…ちょっと忙しい期間に入り

 他のスレを一つだけ進行させるのが限界でした…



  最後に支援してくださった方々、感謝いたします


*   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *
>>146 はい、上記でも書きましたが
   空いた時間は別のスレで使ってました、待っていて下さったのに
   申し訳ありません…

>>147 "記憶"は目覚めてません、戦士としての直感的なモノですかね
  長い付き合いだから、キノピオが臆病で、だけど誰よりも勝ちたい
  意思があるのを知ってるから、この策に出たって感じですね
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/10(木) 06:02:10.26 ID:7yn4y6Jq0
更新来てたやったー。乙です
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/10(木) 06:41:55.67 ID:LdqMIO8cO
更新が来るなんてヒャーホゥ!だぜ。乙
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/10(木) 06:52:26.70 ID:QVWMo7zgo
ついにルイージが前に出るかっ!

乙です
リアルと体調だいじにー
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/10(木) 09:07:06.20 ID:PdGGOpK40
>…まるでトゲゾーの甲羅でも投げた様だ

なんか笑えたwww
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/10(木) 09:11:28.78 ID:rpsrv+7bO
おお更新来てたか
相変わらず面白いな乙
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/10(木) 23:35:30.49 ID:7yn4y6Jq0
そういえばキノピオさん主人公おめでとう
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/11(金) 07:12:13.65 ID:/uj2PW3AO
ナレーションがなんかバキっぽい

スレを同時進行で進めるのは大変だと思うよ…
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/15(火) 07:27:22.66 ID:cPsk2Rh60
面白い作品に出会えた
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/15(火) 20:59:12.25 ID:9AIYZOZ50
追いついた。乙
他作品の方も読んでいたからびっくりした……けど、地の文の書き方を見て妙に納得がいった。
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/16(水) 19:24:36.67 ID:Mk61Htq90

【会場・観客席】






     ガ シ ャ ァ ア ア ア  ア ア ン !





ピーチ「じい!早く救護班を!」ガタッ

キノじい「ひ、姫!落ち着いてください」

ピーチ「あのような光景を見たのです、落ち着いてなどいられません!」

キノじい「ただいま、救護班が向かっておられますじゃ!」



ピーチ「…っ」

キノじい「…お気持ちは痛いほど分かります
     今大会は参加者の安全を考えておりました…
     ですが、あれは我々の予想を上回る異例の事態だったのです」


ピーチ「…ごめんなさい」


キノじい「…謝るのはこのじいの方です…」

ピーチ「…」

ピーチ(マリオ…どうかご無事で…)








ジュゲム「あーっと!?キノピオ選手の機体が大破、炎上したァーッ!」



テレサ「隣国の遣い!?」
   (キノピオさん!?)


クリボー「うおぉっ!?リア充爆発しろとは思ってたけど
     こんなんアリかよ!?」オロオロ

ノコノコ「二人とも落ち着きなさい、キノピオ君なら茂みに落ちただろう
     死んではいませんよ」

クリボー「いや、そうだけどよ!気の合うダチ公が
     あんな事になってんスよ!落ち着けってのは無理だってっ!」




  ノコノコ「此処で私達が慌てた所で何か事態が変わりますか?」



クリボー「ぐっ、それ言われちゃ、ぐぅの音も出ないッス…」





テレサ「約束されし時の運は…自らの手で掴み、変え行く物なり」
   (…だったら"行きましょう"、私達が事態を変える為に…)
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/16(水) 19:40:31.50 ID:Mk61Htq90


クリボー「へっ?」

ノコノコ「テレサ君?」







テレサ「此処で大いなる時を無駄にして何となる?
    口論に時を欠くなら、戦友の下へ駆けつけるのが道理だろう?」

  訳(ノコノコ先輩の言う通り、此処で慌ててても何も変わりません
    なら助けに行きましょうよっ!
    クリボー先輩だってなんだかんだでキノピオさんとお友達でしょ
    お喋りしてる暇があるなら、私達がどうにかしましょうよっ!)





ノコノコ「…やれやれ、テレサ君、君は強い女性ですね」

クリボー「確かにそりゃあ、そうだけどよォ
     どうすりゃ良いんだよ…
     こっからかなり距離あんぞ?車でもあれば話は変わっけど…」




















       ヨッシー「お困りのようですねぇ?」ヌッ






クリボー「ギャアアアアアアア!?!?出たああああぁ!?」

テレサ「しょ!?食人蜥蜴ッ!?」
   (ヨ、ヨッシーさん!?いやああぁぁぁっ!卵投げないでぇ!?)



ノコノコ「あっ、どうもヨッシーさん」ペコリッ

ヨッシー「やぁ、ノコノコさん
     この間はカメカメハーブティーのギフトを送ってもらって
     ありがとうございますね」



クリボー「ゼェ…ゼェ… と、突然出てこないでくださいよォ〜
     心臓に悪いッスから…」


テレサ「わ、我等を驚愕させようとは新緑の鱗を持つ竜よ…」
   (そ、そうですよヨッシーさぁん…)
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/16(水) 20:17:40.58 ID:Mk61Htq90

クリボー「つーか、あんた等なんか妙に親しげじゃないッスか?」


ノコノコ「ああ、私達はよく文通してますからね」

ヨッシー「ええ、ノコノコさんからはクッキーに合う茶葉を
     頂いてますね、代わりに此方からお菓子や果物を送りますが」

クリボー「えっ?なにその、裏話的な話、初耳なんスけど?」


ノコノコ「まぁ、仕事と関係ないプライベートな話ですし」


テレサ「貴公ッ!何の目論見あって我等に接触したッ!」
   (あのう…私達に何か御用でしょうか?)オドオド



ヨッシー「移動手段が欲しいと言ってましたね?
           よければ私のカートをお貸ししますよ?」


クリボー「えっ、マジで!?」

ヨッシー「はいっ!…本当は私も参加して賞金で世界食べ歩き旅行に
     行こうと思ってましたが」


ヨッシー「この大会は大事な大会ですからね…地味なルイージさん含め
     その他の人に華を持たせようと辞退したんですよ」


ノコノコ「つまり、調整したカートがあるものの、それは手持ち沙汰に
     なっているということですかな?」

ヨッシー「ええ、クリボー君達に特別に貸してあげます!
      ただ、その代わり…」




    ワリオ「オイ、どうだ!売り上げは上がったか?」




ヨッシー「…ウチの商品を大量に買ってくれませんかね?」

ノコノコ「…あー、そういう事ですか」


ヨッシー「フルーツジュースの売り上げが良すぎるもので
     こうして屋台から観客席まで立ち歩きで販売に来てるんですよ
     私のカートをお貸しするので売り上げ向上にご協力を」



クリボー「どんだけ買えばいいんスか?」



ヨッシー「えー、ざっと100名様分買っていただければ…」



クリボー「ちょっ…!」
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/16(水) 20:36:41.30 ID:Mk61Htq90

ヨッシー「確かにアレな交渉だとは思いますよ?
     でも、それだけ払えば私のカートは"無期限"、しかも壊しても
     修理費その他の請求は一切しません」

ヨッシー「まぁ…新車を購入するような物と思っていただければ…」



ノコノコ「…はぁ、分かりました」


ノコノコ「ただし、クレジットでお願いしますよ?」


ヨッシー「…良いんですね?」


ノコノコ「私も、キノピオ君…友達の安否が心配ですからね」ニコ



テレサ「同士よ!」
   (ノコノコ先輩…)

クリボー「…あんた、漢だよ」



―――
――




ヨッシー「此方になります」



  -ヨッシーに案内されついて来たテレサ、クリボー、ノコノコは-
    -友達の下へ行こうとヨッシーのカートを受け取ります…-
 -本来、レース大会に参加する予定だった為、それは会場に納車され-
      -いつでも発進可能な状態になっていました…-




-ヨッシーの卵を連想させる白と緑の水玉模様…ガッチリとした
  やや大型の機体、四輪駆動で見るからにパワー重視といったカート-


-キノピオのカートが加速性に優れた機体なら、これは急斜面の山道
  車輪を取られやすい湿地帯や浜辺の走行に特化したタイプだろう-



クリボー「おおっ!?かっけー!!」


テレサ&ノコノコ「「えっ?」」



-緑と白の水玉模様…お世辞にもお洒落なデザインとは言えない
            どちらかといえばお茶目なデザインである-


ヨッシー「さっすが、クリボー君、センスが分かりますね〜」




ノコノコ「…あー、とりあえず行きましょうか?」

165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/16(水) 20:37:58.06 ID:FvKQC6fS0
100人分か…一人分が1コインだとしたらちょうど1UPだな
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/16(水) 20:51:06.91 ID:Mk61Htq90


ノコノコ「私が運転しますので」


-一人乗りというより、二人乗りが可能な大型車にノコノコ
            後ろにクリボー、テレサがしがみ付く-



-迷わずノコノコが運転席に乗り込んだがこれには理由がある

  まず、このカートはヨッシー専用に調整されており、当然ながら
 シートの位置、ハンドルの高さ、フットペダルの場所もヨッシー専用…


要は、短身のクリボーではアクセル、ブレーキが踏めても
 ハンドルを操作できないわけだ…


テレサに至っては論外、ハンドルは持てても
       脚が無いからアクセルが踏めない
 (念力で動かせる【キングテレサ】という例外もいるが…)


これ等の理由で二人は運転免許が取れない
 体格的にも条件を満たすのはノコノコだけであった…




ノコノコ「行きますよ?」





 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !





 - 今ッ!三匹のクッパ城門番隊が親友の為に会場を飛び立った…!-






―――
――




救護班A「ぅぐ…」ドサッ


救護班B「こ、此方、キノコ王国医療スタッフ…き、緊急じた―」


ゴスッ!     ドサッ…



「おっと…通信はやめてくれよワシ等も事を起こす前に
  面倒な事になるのは嫌じゃからのう?」




ゲドンコ星人「ゲヒャヒャ・・・」

167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/07/16(水) 20:59:48.33 ID:Mk61Htq90
*********************************


          今回はここまで!


>>157 キノピオさんもモブから出世したもんだなぁ…
   彼を操作できるゲームってカートやテニス以外だと…
   USAとかだったかなぁ


>>160 特定されやすい書き方なのかなぁ…

>>165 マリオ世界の物価って作品によって違うから何とも言えませんね
  …関係ないけどあの世界の食べ物はマジで美味しそうだから困る
 【ふっかつドリンク】とか【ヨッシーのクッキー】とか味が気になる
********************************
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/16(水) 21:06:31.26 ID:2/w5wWM30
>ゲドンコ星人「ゲヒャヒャ・・・」

何と無くゲラゲモーナ思い出した
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/16(水) 21:07:02.44 ID:2/w5wWM30
>ゲドンコ星人「ゲヒャヒャ・・・」

何と無くゲラゲモーナ思い出した
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/16(水) 21:12:55.21 ID:j9ltMIbK0
乙ッ!
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/17(木) 00:11:27.91 ID:8h3QeSFro
おつ
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/17(木) 08:12:49.47 ID:inwnDIMlo
乙!
ヨッシーがうまい商売をしておる……ww
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/17(木) 08:24:47.01 ID:xRyfdVvAO
確かにペーパーマリオシリーズの料理は結構味が気になるものばっか
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/17(木) 10:24:07.33 ID:udiKLEaL0
まるでスタドリを売ってくる某事務員のような巧い営業ww
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/18(金) 01:36:28.17 ID:EYBbcwb00
続ききてたのか!乙
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/27(日) 23:43:15.54 ID:mRbdBzeDO
おつおつ
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 21:50:08.56 ID:YFmYC5eeO
ほしゅ
エタらないことを祈る
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/12(火) 23:08:20.39 ID:cLcm4yUAO
バッドエンドは嫌だ
途中で投げ出されて未完で終わるのはもっと嫌だ
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/13(水) 17:53:13.25 ID:lXnaAW2M0
最近他のスレが更新されたから望みはある……んじゃないかなー?
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/14(木) 05:08:01.14 ID:YcWWK/p5o
気長に待つさ
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/15(金) 16:52:34.20 ID:P/wYp9lx0
*********************************

          申し上げます!!

      8月16日〜19日の三日以内に更新いたします

  長らく放置して申し訳ない、数回に分けての更新か

 一度で一気にやるかは未定ですが15〜20レス分は投下したい考えです

*********************************
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/15(金) 22:30:13.26 ID:A2KbsKLDO
はあく
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/15(金) 22:39:51.74 ID:8KN1EWVU0
はやく
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/16(土) 01:18:12.32 ID:mMlHoUuWo
やっとか
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/16(土) 07:15:41.51 ID:UaA4xj3zo
よっしゃ
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 16:53:24.97 ID:b71LKuae0

ワルイージ「へっ、ようやくチョロプー群を抜けたか!」


熱烈なトップ争いで1位の地位についたのは意外にもワルイージだった


彼とキャサリンはマリオを追い抜いた後、1位の座を賭けて競っていたが
突如、後方より飛んできた来た機体の爆発に巻き込まれた


ワルイージ(まさか、こんな早くに使うとは思わなかったぜ・・・)



彼専用にチェーンアップされた機体の動力部には特注性の仕掛けがある

"一時的にエンジンを暴走寸前までフル稼働させ爆発的な加速力を生む"
そういうギミックがあるのだ!
 その速さは【ダッシュキノコ】三つ分に相当する!



ワルイージ「…チッ、意図的にエンジンを暴走させるから
      あまり使いたくはねぇが無かったが
      アレはしゃーねぇぜ…」


博打好きのワルイージだからこそこんな無理のある装置がつけられている
もっとも・・・今回ばかりは彼の命知らずな性格がつけた機能が
結果的に彼を救ったのだが…



現在トップ争いをするのは3機のマシン・・・



すなわち


1位のワルイージ
2位のマリオ

そして…まだ薄らとしか見えていない緑の影…



キャサリンの機体はキノピオ機の爆発に巻き込まれ炎上
咄嗟の判断で機から降りてリタイアの形となった



マリオ「…次は山道か」


マリオ(…ッ!)ズキッ

マリオ(くそっ!さっきのモグラを見てからまた頭痛がしやがる…)


何処かでアレを見た気がする、だが何処でかが思い出せない

平坦な道から進む度に傾度の増す山道の急カーブも寸分違わない
完璧なコーナーリングで曲がりきる


無駄の無い、僅かな動作で大幅に曲がるでもなく、着実に1位との距離を
埋めていく英雄

彼の機体はキノピオやワルイージ達と違い何の改造も施されていない


つまりッッ!

完全にドライバーの素の技量だけで1位争いの場に居たのだっ!

187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 17:07:26.03 ID:b71LKuae0

マリオ「ガードレールがあるから転落の恐れは無いが…
    ここでの障害物は勘弁してほしいな」チラッ

レース用という事もあり少し広めの車道
ガードレールの先は奈落の底である


マリオ「…こんな谷底、マントやしっぽが無けりゃお陀仏…っ!」


不意に声に出した"単語"…




          【マント】?


          【しっぽ】?




自分は何を言っているのだ?


"しっぽ"とは何のことだ?何の動物の尻尾だ?

"マント"だと…?あのヒラヒラした布きれの"マント"?



なぜ、それが無ければお陀仏だというのだ?




マリオ「っ!くそ!俺は一体どうしたって言うんだっ!!」




【最近、テニスやゴルフにパーティーばかりで何かを忘れている】
その忘れている事がすごく大事な事だった

そして、時々頭の中に浮かんでは消えるおぼろげな映像<ヴィジョン>…

喉まで出かかって、もう少しで記憶に掛っている霧が晴れるという所で
消えていくソレ等にマリオは苛立ちを隠し切れないのだ


マリオ「…今は、目の前に集中する、ただそれだけだ」


頭痛と胃の中にあるモヤモヤとした感情と戦いながらも
目の前を走る男を見据える



まだ戦いは終わってなどいないのだからッッ!!







―――
――



ルイージ「見えてきたぞ、兄さんと!…顎長男」

超えるべき目標…と
事あるごとに喧嘩を売って来るうっとおしい男にルイ―ジが声を漏らす

188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 17:51:06.44 ID:b71LKuae0

以前からワルイージはルイージ…というよりもマリオブラザーズに対して
対抗心を燃やす男であった

テニス大会G・C杯においても彼は優勝の際、トロフィー片手に
わざわざルイージに自慢しに来たのだ
当のルイージは心底どうでも良いと言った顔で軽くあしらったが…
(マリオもクッパも出場しなかったのだからある意味勝って当然である)



ただ…長い顎と悪人面であることを除けば意外とマメな一面もある男

そんな努力家でもある


ルイージ「あの男の事だ、機体に仕掛けの一つや二つはあっても良い筈」

何にしてもルイージにとってこれは好機だった
1位と2位の差は最初こそ開いていたがドライバーの腕によって
その差はほぼ無いものとされていた

マリオはすぐにワルイージの後ろにつく

だがワルイージも簡単に抜かされる程の間抜けではない



マリオ「もらった!」

ワルイージ「させっかよ!」ギャギャッ!


マリオ(チッ!進路妨害め…!)


英雄は加速させて紫の機を追い抜こうとする

だが相手はそれを見逃さない


相手はハンドルを切り、左右へ動く


マリオの進路を塞ぐようにであるッ!





ハンドルを右へ切って走れば前方の機体も追い抜かれまいと右へ移動
逆に左へ向かえば奴もまた進路を妨害する

牽制…ッ!

フェイントを掛けてもそれを見抜き巧みにマリオをトップへは行かせない


マリオ「やってくれるな!」



仮にマリオが追い抜けたとしてもワルイージには"加速装置"がある
抜かれれば、また抜き返し、道を阻む…!

イタチごっこも良いところである


そんな小競り合いが続けば、トップと2位の速度も落ち
ルイージが彼らに近づけるのもまた必然



ルイージ「利用させてもらうぜ!」


段々と姿が大きく見えてくる2機の機体にルイージは追い上げを掛ける!

189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 17:54:36.17 ID:b71LKuae0
*********************************


  失礼、急用が入った為、続きはまた後で書きます…



>>178 途中で投げ出す事だけは絶対にしたくはありませんね…
*********************************
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/19(火) 18:08:59.97 ID:RoiRxNC4o
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/19(火) 18:31:38.88 ID:6OhLFgrm0
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/20(水) 03:40:49.91 ID:U8k1/TVx0

三機の距離差もほぼ無いに等しい状態となった頃、変化は訪れる

マリオ「むっ!」

ワルイージ「あぁん?」

ルイージ「トンネルだね・・・」


暗いトンネルの中へと差し掛かる…!



中はまるで夜中の森のように暗く、明かりはせいぜい頼りなく輝く
非常灯の明かりだけである

元々、誰も使わなかった廃止予定の山道を急遽、改装したような物
今、3人は自機に備え付けられたライトのみが頼るべき"目"である


マリオ(ぬぅ…これでは!)

ワルイージ(チィ・・・!おとなしく安全運転を心がけるか!)


ライトで多少前方が見えはするが、それでも不安定な道先に変わりはなく
マリオも先頭の男を追い抜こうと思えば追い抜ける

…追突が原因で機体が大破する可能性を完全に無視すればの話だが

ワルイージもワルイージで後方よりマリオが追い抜きを掛ける可能性を
考えざるを得ない

後ろからのライトで相手の位置はおぼろげにわかるが…

向こうがライトを消せばどうだ?

完全に位置は解らなくなり

左右どちらから抜けるか分からなくなる



ワルイージにせよ、マリオにせよライト一つ消すか否かで
相手から自分の位置を悟らせにくい状況は作れる






 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !


 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !


 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !


三機のエンジン音が暗闇の中で喚く

依然として動かない順位!

停滞するそれぞれの関係・・・!


ルイージ「…!出口か!」


微かに暗いトンネル内に光が入り込む

ルイージの目先の光景は…
トップを走るワルイージ、そして彼から少し右後方にマリオ…


ルイージ「…!賭けに出るか!」
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 08:55:24.79 ID:H1G5xyHEO
更新来てれぅー!
さてどうなることやら…
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 17:56:40.80 ID:B6Y3dgkk0
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/24(日) 13:57:41.77 ID:LKEf7pb0o
伯仲してるなぁ!
弟は兄を抜けるのか?
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 18:08:25.92 ID:9ncWzCtK0


一か八かの賭け・・・それは…!



ルイージ「はぁあ!」


一気にフットペダルを踏み込み追い上げの加速を行う!


マリオ「なっ!」
ワルイージ「あんだとぉ!?」


ワルイージとマリオ・・・この二人が今やっていることは
"追い抜かれぬように進路を阻む" "前方の相手を追い抜く"この二つ

先程も言ったようにマリオが右側へ寄って走ればワルイージも
追い抜きを阻止すべく右へ

逆に左に行けば奴もまた左側へと沿って走行する






…ならば"両側から攻めれば良いのだ"


ワルイージから見て右側にマリオ!
そして左側からルイージが急加速で追い抜きを仕掛けるッッ!


右か左か進路妨害をしてやれるのは当然一人であり
必然的にマリオかルイージのどちらかはトップへと躍り出る

そしてどちらか一方が前へ出てしまえばいつまでもイタチごっこなど
している場合ではなくなる、何が何でも1位に戻るため
ワルイージはあれやこれやと苦労する事になる

残った双子の片割れを妨害してる暇など無いほどに、だ…



マリオ「…そういうことか!ルイージ!!」


これは一種の賭け、どちらか一人しか進めないなら当然マリオをトップに
戻し、ルイージは3位のままで終わるという
兄に打ち勝とうとする弟にとって皮肉な結末にもなり得る…ッ!


全ては…



ルイージ「奴<ワルイージ>次第だッ!」



ワルイージ「ぐぅっ…っそぉ…」



ワルイージ「くそぉ!くそぉぉ!クソクソぉ!ドクソ野郎がァ!」



ルイージの思惑に気が付きワルイージは吼える

197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 18:29:37.87 ID:9ncWzCtK0

ワルイージ(畜生!どうすりゃあイイってんだ!)


記憶があろうと無かろうと決して変わらないモノは存在する…





        ―双子の英雄<マリオブラザーズ>―



彼らの警戒すべき点はそのコンビネーションにある・・・!

長年の付き合いだからこそ、お互いの思惑が理解できる


かつて大魔王クッパを…!
マメ―リアで暗躍するゲラゲモーナ一味を…!
宇宙から舞い降りてきたゲドンコを打倒した時だってそうだ!

"二人だからできる事"



人はこれを次のように呼んだ・・・ッ!




  【ブラザーアタック】と…ッ!





ルイージ「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

マリオ「っっつああああああああああぁぁ!!!」


左から猛接近の弟

右は隙あらばワルイージを追い抜く姿勢の兄!


そこには記憶の有無など関係ないッ!


マクラノ島での【ジェットボード】やクッパの体内を冒険した時の
【はね〜るメット】や【ぶんしんタルたいほう】さらに言えば
幾多もの敵を蹴散らした【あちこちウィンドウ】…


今、ここに歴戦の兄弟が牙を向くッ!!


ワルイージ(チィ!どうするよ!?マリオかルイージか…!)


抜かれるのは最早確定的…ならばどちらがトップへ行く事を許すかだ



ルイージ「貰ったァぁぁぁぁぁ!!」

ワルイージ「やらせるわきゃねぇえだろうがぁ!!!」


ギュゥウウウウンン



ワルイージはハンドルを大きく切る

198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 18:48:07.94 ID:9ncWzCtK0




   マリオ「…前へは俺が行かせてもらう・・・」





栄光の1位へ舞い戻ったのは兄であった


ワルイージは(苦肉の策だか)記憶喪失であるマリオを前へ行かせた
本調子でない英雄など恐るるに足らない

いざとなれば加速装置で横に並ぶことはできる…


そこで彼は警戒すべき相手をルイージ一人と定める



ワルイージ「残念だったなァ!緑の弟よォ!!」


ルイージ「ぐっ・・・」


ルイージ(僕は……
        賭けに負けたのか…!)


奴はマリオの先行を許し、ルイージの行く手を阻む…

ルイージにとって皮肉な結末で終わったのだ…





マリオ「むっ!トンネルを抜けるか!」


暗いトンネルを抜け、初めに拝むのは日の光だ…
時間にして7〜8分だったのかもしれない
それでも闇に目を慣らしていた彼らの目を眩ませるには十分すぎる

マリオ「…今なら地中から飛び出すモグラが
        サングラスを掛ける理由も頷けるな」


穴だらけの地点で飛び出してきた"チョロプー"達の出で立ちを思い出す
彼らがサングラスを掛ける真の理由が何かは知らないが
マリオはそんな皮肉めいた事を呟き、機体の速度を上げる


此処から先は下り道だ…



―――
――



マリオ等が白熱とした戦いを繰り広げる頃、所変わってチョロプー群…


「あいたた…」ヨロ…


「…僕のマシーン、壊れちゃったなぁ…」


真っ白な頭に赤い斑点模様…機体が爆散する前に投げ飛ばされた
キノピオその人だった…

キノピオ「はぁ〜これで、僕もリタイアかぁ…」
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 19:07:52.09 ID:9ncWzCtK0

「あらぁ…でも、恰好良かったわよん♪」

キノピオ「えへへ、そう言ってもらえるとすごく嬉しい…って!?」



がさっ・・・


茂みの奥から姿を現す声の主

頭に特徴的な大き目のリボン
トカゲ等の爬虫類に見られるような長い尻尾
ピンク…というよりかは小豆色に近い体色に真っ白なお腹
大き目な瞳と大きな口

そして長い睫にアイシャドーを塗った目元がチャームポイント


そう…彼女(?)は!



キノピオ「キャサリンさん!」


キャサリン「あらぁん、キャ・ッ・シ・ーって呼んで♪」


キノピオの機体の爆発に自機を巻き込まれワルイージとのトップ争いから
惜しくも身を引く事を余儀なくされた彼女(・・・彼?)であった


キャサリン「キノちゃんも中々恰好良かったわよ?
       ヨッシーちゃんには劣るけどね」


パチンっ、とウインクをしながらキノピオの健闘ぶりを讃える
キャサリンにキノピオは照れる


キノピオ「あはは…ありがとうございます!」

キャサリン「機体は壊れちゃったけど…お迎えって来るのかしら?」

キノピオ「ええ、こんな事になっちゃったし…たぶん医療スタッフの方も
     一緒に来てくれるとは思うんですけどね…」


ガス欠やタイヤのパンク等でリタイアするしかない参加者が出た時に備え
ある程度、国のスタッフが動けるようにはしている
 機体が爆発するというのは想定外だっただろうが…

まぁ、なんにしても迎えが来るまで二人は此処で
暇を持て余す事になるだろう


キノピオ「そういえばキャサリンさんは
      どうして大会に参加なさったんです?」

キャサリン「いやぁ〜ん、それを乙女に訊いちゃう?」クネクネ

彼女(オカマ…?)は体をくねらせて照れくさそうに語ってくれた
優勝は無理でも入賞入りを果たし
その賞金でヨッシーとデートに行こうとしていた、と…

キャサリン「ほらぁ、ヨッシーちゃんってモリモリ食べるじゃない?
      だからお金がたくさん欲しくて…」

キノピオ「はぁ…そうですねぇ」


つまるところ、この恐竜族は思い人(?)とのデートの資金稼ぎの為に
参加していたらしい、そして惚気(?)話を延々と暫く聴かされた後…


キャサリン「・・・あらん?何か聴こえるわね…エンジン音?」

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