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幼馴染「10年後の8月に・・・」
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71 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/01/10(金) 14:39:00.17 ID:ilBcxXsw0
幼とフォックスハウントにしゃれこんだのは良かったのだが、結果としては狐を見つける事は出来なかった。状況終了は17時になり、日は傾き始めていた。
幼「結局キツネさんは見つからなかったね」
男「まぁそんな簡単には見つからんだろ」
幼としゃべりながら帰宅する。どこかの家の風鈴の音色が聞こえ、風に運ばれてくる夕飯の匂いが鼻をくすぐる。
男「ん?...明日も探しに行こうかな」
幼「男君?明日はお祭りですよ?」
男「あぁそっかそっか、忘れてた」
幼「そんなにキツネさんが見たいんですか?」
男「おう、ちょっとな...」
幼「...そうですか」
幼との間に微妙な間が生まれた。
男「...」
幼「...男君、何か隠し事してませんか?」
72 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/01/18(土) 22:41:19.56 ID:uxiBooHHo
支援
73 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
:2014/01/24(金) 19:55:32.13 ID:p8mY1J6Fo
C
74 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/01/24(金) 19:56:40.47 ID:p8mY1J6Fo
上げちまったすまん
75 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
:2014/01/24(金) 22:01:33.21 ID:+8ogixlK0
受験生なのでもう少し待っててください!
すみません!orz
76 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/01/31(金) 06:42:47.41 ID:WGczNjhO0
待ってるよ
77 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/02/03(月) 23:26:07.57 ID:F9KXug1T0
むおおおお…
受験終わってからでもいいのでこの話は是が非でも完結させてください!!
価値のない俺の頭も下げます!
ほんとにお願いします!
78 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/02/04(火) 23:35:17.27 ID:bS69QMue0
男「なっ...ぜっ全然隠し事なんてしてないろ?」
幼から放たれた一言に焦った俺は噛んでしまった。
沈黙が二人を包む。
幼「...幼には言えませんか?」
別に言ってはいけないと言われた分けではない。しかし手掛かりがなにもない状態で余計なことを言うべきではないと、自分の中で警鐘が鳴り響く。幼には悪いがまだ俺が10年後からタイムスリップしたことは黙っていよう。
男が困った顔をしていると、幼が口を開いた。
幼「...別に男君に問いただそうとしているわけではなのです。なので言いたくなかったら無理に言おうとしなくてもいいですよ」
そう言って幼は微笑む。だがその微笑みはどこか寂しげな雰囲気を放っていた。
男「...悪いな」
幼「いいですよ♪...ただ一つだけ約束して下さい」
幼がずいっと顔を近づける。夕日に照らされて少し朱みを帯びているその顔は何時にもなく真剣なものだった。
幼「もう二度と“あの時”みたいに幼に黙って危ないことをしないこと」
“あの時”か...随分と懐かしいな。
男「...あぁ、約束する」
俺はただただそれに頷く。
幼「ならよろしい」
幼「じゃあ帰りましょう♪お腹が空いちゃいました」
男「随分と山にいたからな。とっとと帰ってカレー食うか」
幼「はい」
...ごめんな幼、約束、守れるか分かんない。けど俺はお前を必ず護ってみせるよ。
朱く染まった畦道を二人で歩く。
この道が何処までも続くようにと願いながら。
79 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/02/04(火) 23:37:07.23 ID:bS69QMue0
少し投稿。
なんか終わりっぽいけど全然終わんないから。
俺の文章力が無いだけだからww
80 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/02/04(火) 23:37:29.75 ID:RJlz1bvdo
まってる
81 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/02/04(火) 23:38:51.57 ID:ZAv1U28o0
舞ってる
82 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/02/05(水) 22:35:31.85 ID:JFVBAyIn0
侍ってる
83 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/02/08(土) 03:13:56.82 ID:1gaFprGP0
魔ってる
84 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/02/15(土) 21:01:28.10 ID:Ni7wui5O0
ーー次の日の朝
ミィーーーーン↑ミンミンミンミンミーー↓
ミィーーーーン↑ミンミンミンミンミーー↓
ミィーーーーン↑ミンミンミンミンミーー↓
ミィーーーーン↑ミンミンミン...
男「...そこで止まんなよ!!」ガバッ!
セミにツッコミながら起床した。
...いやたまにあんだけどさ、途中で止められるとスゲー気になんだよ。しかもコイツ俺の部屋の網戸にくっついて鳴いてるからかなりうるさい。
朝からうるせーんだよ、起きちまったじゃねーか。
昨日の夜は幼の母親が帰ってくるので幼と一緒に飯を食った後にそのまま家に帰した。
時計を見るとまだ7時前、二度寝しようにもハッキリ起きちまったしセミうるせーし...
とりあえず網戸をぶっ叩いて朝飯を食うことにした。
85 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/02/16(日) 00:13:21.88 ID:dDb+AxSPo
久しぶりにきたな
86 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/02/16(日) 19:21:09.44 ID:P0TCw1Af0
8枚切りの食パンの上にスライスチーズを乗せ、トースターで3分焼く。しばらくすると香ばし香りが鼻をくすぐる。
マグカップにMAX○Mのインスタントコーヒーをぶち込みお湯を入れる。馥郁たるコーヒーの香りが部屋に漂う。
男「ん...うまい」
朝食を食べながらテレビをつける。...お前ら、この夏一番の暑さって言うけどそれ毎日言ってねぇか?
くだらない事を考えつつマグカップに口を寄せる。
...ホットにしたのは失敗だな。
もとの世界は冬だったので流れるようにホットコーヒーを淹れてしまった。後で1リットル紙パックの冷たいコーヒーを買ってこよう。
87 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/02/16(日) 19:29:56.80 ID:P0TCw1Af0
ガラガラガラ
幼「お邪魔しまーす」
朝食を食い終わり居間でだらだらとしていると幼が家にやって来た。
男「よう。おはよ」
幼「およ?もう起きてるなんて珍しいね?」
男「まぁな、セミに叩き起こされた」
幼「フフッ、男君らしいね」
男「...どーゆーことだよ」
居間でしゃべっている幼を尻目に冷蔵庫から麦茶を出す。
...ばあちゃんこれめんつゆじゃねーだろーな。
コーラのペットボトルにポン酢が入ってた時はかなり残念な気持ちになった。
88 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/03/02(日) 17:50:13.78 ID:zfEUuqNxo
復活したし続きはよ
89 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/03/03(月) 14:58:17.49 ID:7LGOwr900
復旧したし書くか
この地域は昔から夏にデカイお祭りが二回行われる。その一回目の祭りが今日から3日間行われる文月祭である。近くの商店街の道路に屋台が並びそれが神社まで続いている。この日ばかりは近くの地域の人達も集まるのでとても賑やかになる。
幼「今日からお祭りだね♪」
男「そーだな」
幼「なんかテキトーだね。男君は楽しみじゃないんですか?」
男「そんなことはないぞ?普通に楽しみだ」
幼「昨日だって忘れてたし」
男「昨日はいっぱいいっぱいだったんだよ」
内心ホントにちょっと楽しみだ。
大人になるとこういった祭には参加しなくなってしまう。特に俺が一人暮らしをていた近所では祭がなかった。なので久しぶりに祭に行けるのはとても楽しいだ。
90 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/03/03(月) 15:13:08.66 ID:7LGOwr900
男「男友達はいつくんの?」
幼「男友と幼友の二人はお昼御飯食べてから来るそうですよ」
男「うい。じゃあそれまで暇だな。何すんの?wii?」
幼「何ですかwiiって?」
男「何でもねー、こっちの話だ。んで、マジで何すんの?」
幼「取り敢えず宿題を済ませちゃいましょう」
そういって幼が机の上に取り出したものは....夏休みの強敵(とも)
マジか。まさかこの年になって宿題をやるはめになるとは...。
わりとマジでめんどくせー
男「まぁ答え写せばいいか」
幼「ダメですよ!一緒に頑張りましょう!」
男「えー...」
91 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/03/03(月) 15:42:43.50 ID:heHW8Zp1o
きたぁああああああああああああ
92 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/03/04(火) 19:18:27.28 ID:8N7lBi6z0
ーーーー
幼「今日はここまでですね」
男「はぁー、やっと終わったか」
幼「フフッ♪頑張りましたね」
男「まぁな。そろそろ飯にすっか」
幼「はい♪」
台所に行き、戸棚を開ける。
しかし買い物に行ってないので何もなかった。
男「まいったな、なんもねーぞ」
買い物に行こうか迷っていると、玄関から声が聞こえた。
「ごめんくださーい!宅急便でーす!」
男「はーい!幼、ちょっと出てくれ」
幼「はーい」
ココニハンコヲオナシャス!
アリガトウゴザイマシター!
男「なんだった?」
幼「んー?お中元かな?」ビリビリ!
男「なるほど....素麺か...」
こっからずっと素麺地獄が始まるのか。ばあちゃんは知り合いが多いからお中元とかいっぱい来るけどいかんせん年寄りばっかだからヤバい。ほとんどが素麺か蕎麦になる。
幼「素麺ですね。お昼はこれにしますか?」
男「そーだな。他はなんにもねーし。ちゃっちゃと茹でちまうぞ」
93 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/03/04(火) 20:13:51.29 ID:8N7lBi6z0
居間で幼と二人で素麺をすすっていると、友と幼友がやって来た。
幼友「お邪魔しまーす」
友「何だ、まだ飯食ってんのか?」
男「こちとら今まで宿題してたんだよ」ズズッ
友「お前宿題なんてしてんのかよ。あんなもん踏み倒してなんぼだろ」
男「...お前はよく分かってる」
幼友「でも幼が許してくれなかったんでしょー?」
幼「宿題はちゃんとやらないとダメですよ!」
友「おう、善処するわ」
男「お前絶対やらねーだろ」
友「ふっ、俺ぐらいになると宿題自体を学校に置いてきてるからやりようがねーんだよ」
幼友「あんたバカでしょ?」
男「そ、そんな手があったのか!」
友「お前もまだまだだな」
男「ほら見てみろ幼、宿題なんてな....」
幼「.......」じー
男「.......」
幼「.......」じー
男「...コホン、宿題しねー奴はクズだな、死ねばいい」
友「おい!裏切り者!」
幼友「てゆーか、宿題って言っても数学プリントと読書感想文だけでしょ?」
男「お前の数学担当誰だっけ?」
友「.....ゴリ先」
幼友「....あんたそれでよくサボろうと思ったね」
男「悪いことは言わねぇ、やっとけ」
友「...やっぱマズイかな?」
幼友「サボったりしたら殺されるかもね」
友「しゃーねー、今年はやるか」
幼「そうですよ。折角なので皆でやりましょう♪」
幼友「でも、取り敢えず今日はお祭りでしょ」
94 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/03/05(水) 06:13:35.43 ID:22BWZ5MD0
期待
95 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[saga]:2014/03/05(水) 17:07:22.45 ID:WXWoIg5H0
友「そーそー!祭行こうぜ!」
男「そーだな。何時からやってんだっけ?」
幼「屋台とかはお昼からやってるはずですけど」
幼友「そういや幼のお母さんもお店出してるんだっけ?」
幼「はい。町内会が主催してる屋台のエリアにいるはずです」
男「じゃあそこも行かなきゃな」
友「おう。久しぶりの祭だから腕が鳴るぜ!」
幼「そうですね♪」
幼友「てゆーか、三日間あるんだから初日で金使い過ぎないでね」
友「いざとなったら男に借りる!」
男「おめー絶対返さないだろ。ご利用は計画的にしろバカ」
幼友「バカは放っておいて行こっか」
幼「はい♪行きましょう♪」
友「おいてかないでぇ!」
96 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/03/05(水) 17:08:24.67 ID:WXWoIg5H0
....なんか書いてて辛くなってくるのは何でだろう。
早く夏来ねぇかなぁ…
97 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/03/05(水) 17:42:10.61 ID:Ej4PMLHO0
追いついた
期待
98 :
壱です
[saga]:2014/03/12(水) 18:28:39.14 ID:ZMOrz5VB0
-----商店街入り口
男「流石に賑わってるな」
幼「お祭りって感じですね♪」
友「おぉ...浴衣の美女発見!!」
幼友「....」ドカッ
友「痛い!なんで殴るの!?」
幼友「べっつにぃ〜〜?」
幼「フフッ」
そんな感じで祭り会場に来た四人組。
この頃は毎年四人でここに来てたなぁ。
こうやって幼と並んで友と幼友のケンカを眺めて。
...懐かしいなぁ。
幼「どうしたんですか?男君?」
男「いや...夏が始まるなぁって思ってな」
幼「そうですね。毎年このお祭りが夏休みの始まりの合図って
感じがしますね」
幼「そしてきっと男君は来年も、再来年も、これからずぅ〜〜と
同じことを思うんでしょうね」
そう言って幼はニッコリと微笑んだ。
来年も再来年も...そしてその先もずっと...
そんな未来を手に入れよう。
男「...きっとそうだな、来年も絶対四人で来ような」ギュッ‥
幼「わわっ!男君?」
幼はいきなり抱きしめられてびっくりしていた。
男「よしっ!!充電完了!」パッ
幼「あっ...」
男「今年の夏は死ぬほど遊ぶぞぉぉ!!」
幼「...はいっ♪」クスッ
友「よっしゃーー!!まずは食い物じゃァァ!!」
幼友「ちょ、二人共ハズいから大声ださないでよ」
99 :
壱です
[sage]:2014/03/12(水) 18:29:40.26 ID:ZMOrz5VB0
これからは名前入りで書き込みます
よろしくお願いします。
100 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/03/12(水) 18:48:27.62 ID:0kNxzH3ro
鳥つけろよ
101 :
壱です
[saga]:2014/03/12(水) 21:49:06.50 ID:ZMOrz5VB0
すみません
鳥ってなんすか?
102 :
◆AU/OjWxByc
[sage]:2014/03/12(水) 21:52:32.69 ID:0gFUgJiAO
名前欄に半角シャープ#の後適当な文字列
103 :
◆qyIJ7P2BqmMv
[sage]:2014/03/12(水) 21:54:25.89 ID:Pfbtvx19o
鳥、もしくは、酉、トリとは、『1人用トリップ』の略で、名前欄に#+ランダムな英数字を挿入することで表示されるものです。
ランダムな英数字は基本的に入力者しかわからないため、成りすましや荒し対策になります。
ちなみに私の名前欄には#ochuushakiraidayou999と入力されています。
104 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/03/12(水) 22:00:20.89 ID:ZMOrz5VB0
こんな感じっすか?
105 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/03/12(水) 22:01:41.59 ID:ZMOrz5VB0
おぉ、ちゃんとできてた
次からこれでいくんでよろしくお願いします
106 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/03/15(土) 21:50:07.49 ID:ECI9OXR70
男「けど昼飯食ったばっかで腹あんまし減ってねーんだよなぁ」
幼「確かにそうですね」
友「じゃあテキトーに周るか?」
幼友「あたしもそれでいいわよ」
男「よし。幼、何かしたい事はあるか?」
幼「私ですか?ん〜...急に言われてもすぐには出てこないですね」
幼友「じゃあ無難に金魚すくいとか?」
友「お前去年の祭りで獲った金魚は?」
幼友「まだ生きてるよ〜。てゆーか成長が止まらなくてヤバイ」
幼「この間見ましたけどかなり大きくなってますよね」
男「金魚すくいの金魚ってすぐ死ぬとか言われてるけど、なかなか頑丈な奴もいるよな」
友「お前も去年とってなかった?」
男「そうだっけか?」
幼「そうですよ♪私が獲って欲しいって言ったら、すぐに獲ってくれたじゃないですか」
あぁ...なんか覚えてんな。あの時の幼、めっちゃ嬉しそうな顔してたな。
で、確かその金魚って庭の池に放して...次の日猫が...
...やめよう。男は過去を振り返るもんじゃねぇ。
なんで目が前についてるか知ってるか?それはな前に進んで行くためさっ!!(キリッ!
...何言ってんの俺。
幼友「そうそう。男って金魚すくいとか射的とか屋台の遊びとか無駄にうまいよね」
友「輪投げとか、缶落としとか、クジ運も強いよなぁ」
そうだったんだ。やるなぁ10年前の俺。
屋台なんてホントに久しぶりだなぁ...
男「おっしゃ。とりあえずブラブラするか」
107 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/03/19(水) 15:03:28.35 ID:jhJANwPM0
男「つーか人多いいな」
幼「お祭りですからね〜」
幼友「あ、りんご飴だ」
友「相変わらず屋台はたけーなうぉい」
男「でも買っちまうんだよなー」
幼「おいしそうです」
男「食べるか?」
幼「でも他にもいろいろ食べたいんですよ」
男「...?食えばよくね?金がねーのか?奢ってやろーか?」
幼「いえ、お金はあるんですけど...」
幼友「女の子にはいろいろあんのよ。察しなさいよ」
友「あぁ、ダイエット?」
幼友「あんたってホントデリカシーないよね。死ねばいいのに」
友「すごい言われよう!?」
男「幼、だったら俺と半分ずつ食べるか?」
幼「え?」
男「要するに食い過ぎなきゃいいんだろ?じゃあ半分ずつ食えば二種類食える。お金も半分で済むし効率的だ」
幼「でも...なんか悪い気が..あっ」
スイマセーン!!リンゴアメイッコクダサーイ!
アイヨ-!マイドアリ-!
男「ほら食おうぜ」
幼「...ありがとう///」
友「なるほど。ああすればモテるのか」
幼友「あんたじゃ無理よ。もとが駄目だもん」
友「うそん」
108 :
以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
[sage]:2014/04/03(木) 13:37:20.54 ID:RB+/PiV80
まだかなー
109 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/04/12(土) 21:03:39.54 ID:CzIhVEj90
男「...なんかいいな、この感じ」
道にはズラ〜っと屋台が並ぶ。
途中にはお囃子を演奏している小さい舞台が設置されていた。
締太鼓や横笛から奏でられる日本独特の音。
友「わかるわー。何かお祭りって感じするべ」
幼友「お祭り以外じゃなかなか聞く機会もないしね」
男「そういや幼友、太鼓はいいのか?」
幼友「今日は大丈夫だよー。あたしが出るのは最終日だけ」
幼友と友の二人は近所で太鼓を習っている。
俺も子供の時は通っていたが何故か太鼓から尺八にジョブチェンジ。中学に入ってからはそれもやめてしまった。
幼「楽しみです。絶対男君と見に行きます!」
幼友「あはは...ちょっとはずかしいんだよね〜」
幼「そんなこと無いですよ!いつもカッコいいなぁーって思ってみてます!」
男「確かにカッコいいな。お祭り女って感じで」
幼友「え〜?それって褒めてんのかな〜?」
男「褒めてる褒めてる、ちょーカッコいい」
幼友「クスッ...二人共ありがと」
友「俺も俺も!!俺も太鼓出るよ!!」
「「.........」」
友「あるぇーーー?」
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/04/23(水) 08:33:33.14 ID:U3NS1FLh0
おつん
111 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/04/23(水) 22:47:18.85 ID:pwmSWLzC0
幼友「あ!射的はっけーん!」
友「おっしゃ、スナイパー友と呼ばれた俺の実力を見せてやるぜ!」
幼「男君!やってみましょう!」
男「そーだなー、久しぶりにやってみっか」
友「おっちゃん!500円で10発!」
おっちゃん1「はいよ」コトッ
幼友「あたしは300円5発でいいかなー」
幼「じゃあ私もそれでお願いします」
友「男はー?」
男「俺も3発でいい」
112 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/04/23(水) 22:59:34.11 ID:pwmSWLzC0
友「いくぜ!!」カチャ..パン
友が撃ったコルク弾はライターに命中したが、倒れただけで獲得とはならなかった。
幼友「あはははっ!ダッサー!」
友「うっせ!だが感覚は今ので大体掴んだぜ!」
ーーー3分後
友「....」
男「で、結局ライターに執着してなんも取れなかったと」
友「...」
幼友「私達は結構お菓子とかとったわよ?」
幼「なんだか変な蛙のおもちゃがとれました」
男「何ていうかお前...残念だな」
友「うるせーよ!!じゃあお前やってみ!?あんなん取れねーよ絶対!!」
幼「そういえば男君まだやってないんですね」
幼友「まぁあんたの弾込めしてあげてたからね...」
幼「男君!!がんばってください」
男「はいよ」
113 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/04/23(水) 23:19:01.62 ID:pwmSWLzC0
男「さてと...」カチャ
射的で大切な事は2つ、それは銃の射線角度と距離である。
まず射線角度だが基本的に獲物の斜め下から対角線を狙うこと、そして距離は近づけ過ぎないこと。
よく腕を限界まで伸ばして獲物に銃口を近づける人を多く見かけるが、実は近づけ過ぎると威力が落ちてしまう事がある。
かといって遠すぎると豆鉄砲状態になってしまうので注意が必要だ。
この辺りのさじ加減はやっていくうちに分かるはずである。
ソースは的屋のにーちゃん。その昔、ライターが欲しくて頑張ってたら教えてくれた。
今でもそのライターは愛用してる。
男(...ここだな)
男「One shot One kill」
男のコルク銃から放たれた直径約1cm程のコルク弾は、ライターの右上の隅に吸い込まれる様に着弾した。
下から抉るような衝撃を受けたライターは...
要するに簡単にとれました(笑)
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2014/04/28(月) 17:08:01.89 ID:f+cInDzA0
支援
115 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/10(土) 22:06:52.66 ID:aJ9Yi8cW0
結局5発でライター2個とオリオンのミニコーララムネをゲットした。
男「まぁこんなもんか」
幼「さすが男君です!すごいです!」
幼友「ホントにすごいわね。それに比べて...」
友「....」
男「....ひとつやろうか?」ヒョイ
友「うるせー!同情すんな!」パシッ!
幼友「でも貰うんだ..」
116 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/10(土) 22:07:42.54 ID:aJ9Yi8cW0
ーーーーーーーーーー
友「っと、もうこんな時間か」
幼友「結構いろいろ遊んでたからね〜」
もう日は傾き、空は夕焼けに包まれていた。
それにもかかわらずまるで空に反発するかのように祭りの熱気にあてられ、人々は喧々囂々と騒ぎたっている。
しかし窮屈な都会の喧騒と違いどこか心地いい、温かい気持ちになってくる。
友「今日はこの辺りでお開きにするか」
幼友「そうね。どうせ初日は七時で終わりだし」
男「明日はどうすんだ?」
幼「あっ、明日はお母さんのお手伝いをしないといけないので遊べません」
友「そっか。じゃあ幼友と一緒に見に行くよ」
幼「わは〜、待ってますね〜」
男「おい待て俺は?」
友「え?多分お前明日忙しいよ?」
男「は?一日暇だけど?幼も居ないみたいだし」
友「まぁ暇そうだったら誘うわ、じゃーな!」
男「おいちょっ..」
117 :
◆P8G.IC5UqUBR
[sage]:2014/05/10(土) 22:09:38.54 ID:aJ9Yi8cW0
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
マジで忙しかったんス
許してくださいorz
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/10(土) 23:08:42.11 ID:O2o/0Z+uo
完結してくれればゆっくりでもいいさ
119 :
◆P8G.IC5UqUBR
[sage]:2014/05/10(土) 23:41:53.21 ID:aJ9Yi8cW0
>>118
完結は絶対しますごめんなさい
書きたいこと一杯あるのにそこに行くまでが大変なんスごめんなさい
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/11(日) 04:09:37.05 ID:PiWEvhWSo
謝りすぎwwww
乙
完結するまでいくらでも待つから頑張れ
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/11(日) 11:55:01.09 ID:jS/+HF5io
乙
無理はせずに頑張ればいいさ
122 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/12(月) 20:04:14.25 ID:J0SH7FYM0
ーーーーーーーーーー
男「こういう事かよ...」
お祭り2日目。
俺は頭にタオル、腰に前掛けをした出で立ちで焼きそばを焼いていた。
???「おらぁ男!ちゃっちゃと焼きそば10パック詰めろや!お客さんが待ってんだろーがぁ!」
男「やってるよやってる!ちょーやってるからね!?もういっぱいいっぱいなんだよ!てかあんたも手伝えや!」
幼「はぅ...やっぱり私も男君のお手伝いしたいです...」
幼母「幼ちゃんはお会計だけやってくれればいいからね〜。あっちはあそこの下僕に任せておけばいいから♪...おい奴隷、とっととしろ」
男「なんかランク下がってねぇ!?」
あぁ...どうしてこうなった...
123 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/12(月) 20:20:37.89 ID:J0SH7FYM0
事の発端は今日の朝。
俺は昨日買った冷コーを飲みながらいつも通りに朝食を摂っていた。
ほのぼのしているな〜っと思っていた矢先に玄関のチャイムが鳴り響く。
最初は郵便かと思ったのだが、玄関からただならぬ殺気を感じ取った俺はスルーを決め込んだ。...なんかイヤな予感がする。主に俺の生命に関して...
しばらくやり過ごすと殺気はなくなり、ひと安心した俺は冷コーをおかわりしようと席を立つ。
と、その瞬間に開けっ放しにしていた庭へと続く窓から棒状の何かが居間に突っ込んできて、先程まで俺が座っていた場所に突き刺さった。
....な..薙刀が飛んできただと..?
飛んできた元に目を向けると、そこにはニタッと笑う般若が....
そんでもって今に至る。
男「てか殺気消して薙刀投げるの本気でやめて!?ガチで死ぬから!」
幼母「幼ちゃんに纏わり付く害獣を駆逐しないといけねぇだろ?」
え?何言ってんだこの人?駆逐ってなんだよ、夕立かよ。なに?4連装発射管の九三式魚雷でも搭載してんの?
こえぇよ、あと怖い。
幼「男君!焼きそばもう3個追加でお願いします!」
男「ちょまっ!誰か!誰かたすけてぇ!!」
幼母「あー、ビールうまうま」グビグビ
男「あんたは働けぇ!!!」
124 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/12(月) 20:29:56.51 ID:J0SH7FYM0
友「おぉ、やっぱり思った通りだったな」
幼友「なんか大変そうね」
幼「あ!友君に幼友ちゃん!いらっしゃいませ♪」
幼友「はろはろ〜。遊びにきたわよ〜」
幼「男君の作った焼きそば美味しいですよ!」
幼友「ホントに美味しそうね。...てか男死にそうだけど」
友「おーい男ー?大丈夫かよ」
男「」ギロリ
友「ひぃ...!?..え?ちょまっ..何でこっち来んの!?おい!何で腕つかむの!?何で関節極めるの!?」
男「....手伝うか?」
友「いや、俺はt男「手伝うか?」
友「だからなんで関せt男「手伝うか?」友「Sir,yes,sir」
125 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/12(月) 20:41:00.72 ID:J0SH7FYM0
男「おい友ぉ!野菜と肉は炒め終わったかぁ!?」
友「こっちは準備OKだぜ!もう麺の野郎をぶち込んでやろうかぁ!!」
男「All right!水入れ忘れんじゃねーぞ!?」
友「分かってるゼ兄弟!」
幼友「男!焼きそば2つ!」
男「ぴょーーーーxyくいfwpcqぁ;1・。、¥」
幼「男君が壊れてます..」
幼母「ふぃ〜飲んだ飲んだ。おう下僕共、しっかり働いてっか?」
男「ご覧の通りだぜチキショー!ちょっ友ぉ!ソース薄いぞ!何やってんの!てかどこ行ってたんだこのクソ忙しい時にぃ!」
幼母「んぁ?ちょっと顔出しにな。てかそのキャラうざいキモいクサイ」
男「クサくはないですぅーー!ソースの香ばしいかおりでs..あぁストップごめんなさい包丁置いてください」
126 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/12(月) 20:59:53.09 ID:J0SH7FYM0
ーーーーーーーー
幼母「おっし、今日はもう店終いだ!全員お疲れ!」
友「...やっと..終わった...」ゼ-ヒューゼーヒュー
男「...」バタッ
幼「わわわっ男君!?」
幼友「男は一日働きっぱなしだったみたいだからねー」
幼母「ったくだらしねーなぁー。そんなことより幼友ちゃんとモブ、こっち来い」
幼友「はーい?」
モブ「ねぇ俺今日頑張ったよね?ね?」
幼友「はいはい分かったから寄らないで、暑苦しいのよ」
モブ「うそやん」
幼母「ほれ二人共、小遣いくれてやる。これでなんか遊んでこい」
幼友「え!?いいんですか!?」
幼母「今日は二人共しっかり働いてくれたんだ。助かったぞ、二人共」ニコッ
幼友「なんかかっこいい」キュン
友「な、なんという破壊力!普段は厳しい土方系ねぇちゃんのデレたニコッ...くぅーーー!ごちそうさまです!!」
幼友「幼のお母さんってめっちゃ若いですよね。20代って言っても通るんじゃないですか?」
幼母「やだねぇ、流石に無理があるよ。でも嬉しい事言ってくれるね幼友ちゃん。よしっ、みんな付いてこい!かき氷おごってやる!」
友「うっす!ゴチになりますっ!」
幼「あの...男君が...」
幼母「んー?じゃああそこで寝かせてあげようか」
幼「あそこってゴミ捨て場じゃ...」
友「おら男、起きなきゃ捨てられるぞ」ゲシゲシ
男「グーー..グーー...」
幼友「爆睡してるわね」
幼母「ったくコイツは。あそこの神社のベンチにコイツ寝かせて来るからちょっと待ってろ」ヒョイ
友「Wow、めっちゃ力持ち」
127 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/12(月) 21:13:03.90 ID:J0SH7FYM0
男「ん...んぁ?俺寝ちまったのか」
目が覚めると神社の境内のベンチで一人で横になっていた。
この神社には見覚えがある。いつも幼と一緒に寄っていた神社だ。
そして今横になっているベンチは...
男「...間違いねぇ、あの写真のベンチだ。今でもハッキリ覚えてる」
あの日、10年前の世界にタイムスリップする直前、自室のパソコンに映し出された一枚の写真。
その写真に写っていたベンチと全く同じ。俺達に馴染みの深いベンチだ。
男「そういえばやけに静かだな」
境内は驚くほど静まり返っていた。セミの声も聞こえなければ、すぐ近くで演奏されているはずの祭囃子の音も聞こえない。
男「....みんなはどこにいるんだ?.....!?」
男が見つめる視線の先。そこには小さな祠が立っている。
男「....何か..何かいる..!」
何かの気配を感じ、ゆっくりと近づく。
その祠には文字が書いてあった。
男「.............稲荷大明神か」
128 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/12(月) 21:16:17.24 ID:J0SH7FYM0
まだ狐の性別考えてなかった
どっちがいいとか要望ありますか?
多数決にしようと思ってるんですが...いいですか?
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/12(月) 22:39:57.83 ID:3qXMv/FS0
どちらでもー
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/12(月) 23:29:14.29 ID:osRQh5a1o
なんとなくおっさんで
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/12(月) 23:44:05.23 ID:ButBLadFo
いいと思う
なんとなくお兄さんで
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2014/05/13(火) 15:16:58.86 ID:M1bbjXTz0
てす
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/13(火) 17:23:49.47 ID:nxsRh2UEo
いや、生意気なメスのキツネがいいな!
つまり
>>1
が書きやすいキャラならなんでもいいな
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/13(火) 20:52:29.36 ID:yBoM2U4pO
おっさん案外ありだな
135 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/13(火) 23:35:27.64 ID:RyEcK6h10
男「....」
その祠にじっと目を向け、かすかな気配を感じ取る。
...何かの気配がする。
そっと手を伸ばし、祠に触れる。しかし表面がボロボロに箚さくれていたせいで指を切ってしまった。
男「痛っ...くねーか」
指を少し切った程度ではなんともない。少し血が出てしまったが放っておいて大丈夫だろう。
しかし男が祠から手を引く時、血が一滴だけ祠に垂れてしまった。
その時だった。
バァン!!
扉が勢いよく開き、中から何かが飛び出てきた。
男「うぉっ!?」
驚いたのもつかの間、飛び出してきた物体はそのまま男の頭に思いっきりぶつかった。
男「んがっ!!」ゴンッ!!
鈍い音が響き、意識が遠くなる。
薄れゆく視界の中、ハッキリと見えたその姿は...
男「....尻尾が9本の...狐..?」..バタッ
136 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/14(水) 00:28:57.90 ID:iIPF7NzL0
ーーーーーーーーーー
男「....ん..はっ!!」
目が覚めるとそこは先ほどと変わりない神社の境内だった。
しかしセミはまるで高2男子が女子の居る教室で大きめの声で友達と雑談するかのような激しい自己主張を行い、祭囃子は軽やかなリズムを奏でていた。
そして一番違うのは俺の寝具。
確かにベンチの上に横になっているのだが、頭の後ろにはしっとりと柔らかい感触、眼前に広がるのは控えめながらもその存在を主張する山2つ。
ほのかに汗の匂いを感じるこの距離...間違いない、膝枕だ。
幼「あ!おはようございます」
男「...おう。悪いな、何か知らんうちに爆睡してたみたいで」
幼「大丈夫ですよ〜。男君、とても気持ちよさそうに寝ていましたね♪」クスッ
男「完璧に過労だ。超ブラック屋台だったぞあそこ。むしろブラック過ぎて眠気冷めるレベル」
幼「でも焼きそば焼いてる男君、かっこよかったですよ?」
男「...まぁ幼がそう言うならいいか」
フッと一息をつき、あることに気がついた。
男「そういやみんなは?」
幼「かき氷を買いに行ってます。お母さんがみんなに奢るって言ってました」
男「...俺の分ちゃんとあるかな?」
幼「友君が居るので大丈夫ですよ」クスッ
そして俺はこの時、幼と話をしているせいで気が付かなかった。
思いっきり個人が特定できるほどの殺気を漂わせている鬼神(幼母)に...
137 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/05/14(水) 00:33:56.99 ID:iIPF7NzL0
おっさんが一歩リードしています。
>>1
に狐娘を書かせたい人はがんばって下さいwww
あとコメントって結構励みになります(感謝)
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/14(水) 18:27:13.77 ID:C0U92MVno
現在
おっさん…二票
お兄さん・生意気なメス…一票
俺はあえてお兄さんに一票
あと乙です
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/14(水) 20:46:30.56 ID:M2iS4Jq60
おばさんに一票
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/16(金) 07:22:28.93 ID:PTOUVJwNo
じゃあ俺もおばさん
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/16(金) 08:46:52.21 ID:77zh0EX10
おいおい
ここは狐っ娘一択だろーが
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/17(土) 21:31:37.24 ID:U8uuPiiRo
なら狐っ娘
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/19(月) 09:14:13.53 ID:kB+IlY57o
間をとって男の娘が公正だと思います
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/05/22(木) 08:12:15.25 ID:ap/Go5pIo
他は否定しませんが、男の娘は単純に気持ち悪いです。
145 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/02(月) 22:13:38.30 ID:sbXawIfA0
幼母「てめぇ...くたばったかと思ったら何してやがんだオラ」
背後から凍りつくような声色が聞こえ、先程までのほのぼのとした空気を一気に消し飛んだ。
幼「あ、お母さん。おかえりなさい」
幼母「ただいま幼ちゃん♪」ニコッ
男(ヤバイヤバイヤヴァイ!!)ガバッ!
幼「男君?どうかしたんですか?まだ横になっていてもいいですよ?」
なんでこの子気づかないの?バカなの?天然なの?
幼母「....まぁ今日は許してやる。とっととかき氷食え」
男「あざっす!いただきますっ!」
幼友「ただいまーっと。お、男起きたんだ」
友「うぃー、かき氷買ってきたぞー」
幼「わー!!美味しそうです!」
友「おうお前ら、何味がいい?」
男「ブルーハワイ」
幼「イチゴがいいです」
146 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/02(月) 22:14:14.28 ID:sbXawIfA0
幼「んーー♪おぃひぃでふ♪」シャリシャリ
男「ん...うまい。すげー久しぶりに食った」
友「おぅ!?あ..頭痛ぇ...」キンキン
幼友「がっついて食べるからでしょバカ...んっ!」キンキン
友「がっついてたべr幼友「なんか言った?」ガシッ
友「言ってないのでアイアンクローはやめて下さい!!」
男「何してんだお前ら」
幼「男君、一口どうぞ」アーン
男「んむ...じゃあ俺のもやるよ」アーン
幼「むふー、おいしいです」
友「...」
幼友「...あげないわよバカ」
友「えーー」
幼友(...だって恥ずかしいじゃない...)
147 :
◆P8G.IC5UqUBR
[sage]:2014/06/02(月) 22:16:32.25 ID:sbXawIfA0
狐候補バラバラ過ぎだろwww
とりあえずこの候補の中から独断と偏見で選びますかな
148 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/12(木) 00:15:44.86 ID:7WfNBvqE0
友「っと、そろそろ明日の打ち合わせの時間だな」
幼友「もうそんな時間?じゃあうちとコイツはもう行くね」
幼「太鼓のお話ですか?」
幼友「うん。搬入とか開始時間とか色々ね」
友「んじゃ、そゆことで」
男「おう、がんばれよ」
幼友「あっ、忘れるとこだった。男って明日の朝へーき?」
男「あ?どゆこと?」
友「そういや男に明日の朝うちの太鼓搬入手伝ってほしいって師匠が言ってたな」
男「朝か...何時くらい?」
友「多分8時くらいだと思うけど。今日の打ち合わせで詳しくわかる」
男「そっか、師匠には世話んなってたしな〜。幼、行ってもいいか?」
幼「勿論ですよ♪お祭りはお昼からですし」
男「サンキュ、じゃあとりあえずOKって師匠に言っといて」
友「分かった、マジ助かるわ」
149 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/12(木) 00:16:18.89 ID:7WfNBvqE0
幼母「じゃああたしらも帰るか」
幼「はい♪男君、行きましょう?」
本来ならここで華麗にgo to homeを決めているところだがそうもいかない事態が発生していた。
友と幼友が帰った途端、境内のどこからか違和感を感じる。
男「あ〜悪い、ちょっと寄るトコあるから先帰っててくれ」
幼「用事ですか?じゃあここで待ってますけど...」
男「いや、幼も今日は疲れたろ。早く帰ってゆっくり休め」
そう言うと幼はキョトンとしていたが幼母は何かを感じ取ったようだ。
幼母「...じゃあ先に帰るぞ。行こっか幼ちゃん」
幼「え...でも」
幼母「大丈夫大丈夫。おい男、用事が終わったら家に来い。晩飯くれてやる」
男「あいよ。ありがたく頂きますかな」
幼「じゃあまたあとで♪」
男「おう」
150 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/12(木) 00:17:10.99 ID:7WfNBvqE0
二人に別れを告げると、幼母が去り際に耳打ちをしてきた。
幼母「...気配が一匹、お前に関係あんのか?」
武道を習得していると五感が強化され、なんとなく気配や殺気を感じ取る事ができるようになる。
さすが幼母、すでに俺が感じている違和感を気配として感じ取っていたようだ。
だがこの違和感の正体が何なのか分からない。ただ先程の夢に出てきたモノになにか関係があるような気がする。
男「...分かんねーけど心当たりがある」
そう言うとそれ以上は追求してこなかった。
幼母「まぁ悪い気配じゃねーから大丈夫だろ。ただ気をつけろよ」
男「....了解」
151 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/29(日) 23:50:42.49 ID:zVawLtUB0
男「...さてと」
二人がいなくなり、境内を静寂がつつむ。
目線は例の祠に向けたまま、ゆっくりと近づいていく。
男「...そこにいんだろ?出てこいよ」
??「...」
祠の裏からでてきたソレはとてもキレイな色をしていた。
男「...やっと見つけたぞ」
??「やっと見つけてくれたわね」
黄金に輝くその体。耳は大きく目は鋭く、何より目につく九本の尾。
狐娘「はろはろ〜。あたしの名前は狐娘。よろしくね♪」
152 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/29(日) 23:51:43.32 ID:zVawLtUB0
男「...」
狐娘「ありゃ?驚かないんだ?」
男「そりゃここ最近奇想天外アンビリーバボーな出来事に見舞われ続けてるからな」
狐娘「そりゃそっか。なんせ十年後から飛ばされてきたんだものねー」
そう言って狐娘と名乗る目の前の野生動物はケラケラと楽しそうに笑う。
....おいおいおいなんだよコレ!なんでキツネが喋ってんだよ!てかこいつキツネだよな?ホンドギツネだよな?
Vulpes vulpes japonicaだよな?なんで喋ってんの?動物って口を横に開く(い)の発音が出来ないんじゃないの?
驚かないわけねーだろアホが!ご自慢のポーカーフェイスだバカヤロー!ポーカのルール知らねぇけど!
狐娘「なんだ、しっかりと驚いてるじゃない。安心したわー。流石に無反応って傷つくのよねー」
...なん...だと...
コイツ心を読みやがった。俺のプライバシーが爆散したぞうぉい。
男「...てめぇ一体何者だ。今までの一連の出来事は全部てめぇの仕業か?」
狐娘「まぁまぁそんなに睨まないの。あたしはただの案内役よ」
153 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/29(日) 23:52:31.52 ID:zVawLtUB0
男「じゃあ案内役さんよ、とりあえず色々聞きてぇ事はあるがまずこの状態はなんだ?」
狐娘「見たまんまよ。あなたは十年前に飛ばされてきた、それ以上に何か必要かしら?」
男「当たり前だろ。なんでこんな事になってる?」
狐娘「まぁそれは順を追って説明するわ」
狐娘「まず天界には二人の神様っぽい奴がいるのよ。片方は生を司る神、もう片方は死を司る神」
男「おい、神っぽいってどーいう事だよ」
狐娘「うっさいわね、いちいちつっこまないでくれる?」
おうおう、なんだコイツ。イラッとしちゃったぞ♪
狐娘「んでもってある日、生を司る神は言いました...」
男「...」ゴクリ
狐娘「田舎を舞台にイチャイチャする幼馴染同士のラブコメが見たい!!」
男「...はい?」
あれ?なんかシリアスな感じになるはずなのにおかしいぞ?え?神様ってそういう感じなの?謎すぎだろ。
狐娘「まぁ最近奴の部屋にラブコメアニメのDVDが散乱してたしね〜」
男「神様DVD見んの!?」
狐娘「しかもこの間なんて部屋から大声で「めんまーーー!!」って叫んでたし」
男「謎発言の原因分かっちゃったよ!!」
やばいよ神様、重症だよコレ。
狐娘「それでなんやかんやあって貴方を十年前に戻して幼馴染とあなたをくっつけようと言うわけですね」
男「なんか最後適当じゃねぇ!?」
154 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/29(日) 23:53:20.33 ID:zVawLtUB0
狐娘「でもここで一つ問題があります」
狐娘「あなたがこの時代に介入することによって未来が少なからず変わってしまいます。例えば死ぬはずの人間が死なない運命を辿ったり」
狐娘「それをよく思わないのが死の神様です」
男「...」
狐娘「...やだなぁ、そんな厳しい顔しないでよ。それ自体はあんまり問題じゃないんだから」
男「そうなのか?」
狐娘「ここで大事なのは変化の度合いよん。死の神だってそんなにヒマじゃない、一人二人生き残ったって気付かないわ」
狐娘「ただあまりにもとの運命から遺脱した行為をすると流石にばれるわよ」
男「...バレるとどうなる?」
狐娘「全事象の運命が貴方を殺しにかかる。勿論幼馴染もね」
男「生の神はなんとかしてくんねーのか?」
狐娘「人の死は管轄外なのよ。手出しできないわ」
男「なるほどな。手出し出来ない代わりにお前を寄越した、そういうことだろ?」
狐娘「話が早くてたすかるわー」
狐娘「つまりあなたは死の神にばれない程度で更に幼馴染が生き残る為の小さな変化を起こして運命を変える必要があるの」
大きな変化を起こしてしまうと死の神にバレて死ぬ。
しかし変化が小さすぎても今度は幼馴染が死ぬということか。
155 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/29(日) 23:54:07.57 ID:zVawLtUB0
男「...それって結構厳しくねぇか?」
狐娘「うん、厳しいね」
さらっと言ってくれるぜ。何するにしても程よくが一番難しいのに。
狐娘「んでもって、なるべく失敗しないように派遣されたのがあたしってわけ。お分かり?」
男「ってことはお前はどうすればいい具合に運命が変わるか知ってるわけだ?」
狐娘「んにゃ?全然?」
男「は?」
狐娘「人が死ぬ運命を見ることができるのは死の神だけ、あたしにはじぇんじぇん分かんないわ」
おいおいそれじゃあ意味ねーだろ。何のためにお前いんだよ。
狐娘「ムッ..あんた結構失礼な事言うのね」
男「頼むから心読むなよ...」
狐娘「うっさいわね、我慢しなさい童貞」
男「うるせぇ野生動物が。同定すんぞ」
狐娘「...寒っ」
目の前のキツネが何でコイツ生きてんの?死ねば?と言わんばかりの目線を送ってくる。
...結構うまいこと言ったと思うんだけどな。
156 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/29(日) 23:54:52.91 ID:zVawLtUB0
男「..コホン。で、お前は何が出来んだよ」
狐娘「あたしが出来る事は色々あるけど、大きいのは2つ。人の心を読む事。それと、少し先の未来を見ることよ」
男「...未来を見る?」
狐娘「そっ。ただ未来と言ってもそんなに鮮明には見れないわ。Happy endかBad endか、常に変化する運命の先がどちらに転ぶかが大雑把に分かる程度よ」
男「それって役に立つの?」
狐娘「立つか立たないかは使い手によるわよ。あんたはすでにあたしと主従の契約結んでんだからうまくやりなさい」
男「.....は?」
157 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/06/29(日) 23:57:19.65 ID:zVawLtUB0
お待たせしました。
もう誰も見てないかもしれませんが(泣)
キツネは結局♀って事になりました〜
引き続き温かい目で見守って下さいな
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/06/30(月) 00:31:40.91 ID:ytC4c70cO
見てますよぉ!
楽しみにしてますよぉ!
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/06/30(月) 01:35:09.69 ID:nmGdbVD70
見てないとでも思ったか 1レス30匹はいるんだぞ
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2014/06/30(月) 14:38:41.68 ID:rQwH3uCsO
待ってた!
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/06/30(月) 21:18:19.97 ID:PYvQM7HXo
待ってた(´・ヮ・`)
162 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/07/01(火) 00:17:03.82 ID:PYSMCw/u0
男「いやいや待てよ、俺契約なんて結んでねーんだけど?」
狐娘「あんたさっきあたしの祠に血ぃ垂らしたでしょ?あれで契約が成立しちゃってんのよ」
男「え?契約ってそんな簡単でいいの?実印は?」
狐娘「いるわけ無いでしょバカ。古くから人と妖かしは血の契約によって結ばれるって決まってんよ」
狐娘「と、いうわけで。これからよろしく」
男「まぁ..そういう事なら...よろしく」
163 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/07/08(火) 21:41:03.56 ID:CQiFx+Xk0
男「で?お前はこれからどーすんだ?」
狐娘「あたしには運命が正しく変わるまで見守る義務があるわ」
狐娘「ってことであんたのとこでお世話になりまーす」
男「いや、それはいいんだけどよ。キツネのまま家に来るのか?」
狐娘「なんか問題あんの?」
男「いやさ、俺のばあちゃんマタギだからさ。まぁ大丈夫だとは思うけど」
狐娘「ふーん...じゃあこれなら問題ないでしょ?」ボンッ
男「うおっ!?煙!?」
すると先程までの九尾のホンドギツネの姿は無く、目の前には巫女服を羽織った同い年くらいの少女が立っていた。
狐娘「...っと、これでよし」
男「いやいやいや、なんもよくねーよ。家に知らない女が居たら大問題になるだろーが。しかも狐耳、尻尾、巫女服なんつーお決まりの格好しやがって...
見つかったら俺が死ぬわ。社会的に」
狐娘「それに関しては大丈夫よ。あんた以外にあたしの姿は見えないし触れないから」
男「そなの?俺にはめっちゃハッキリ見えるけど?」
狐娘「あんたはあたしと契約したからよ。あとはよっぽど霊感的なものが強い人じゃなきゃ気配すら感じ取れないわ」
164 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/07/08(火) 21:42:16.90 ID:CQiFx+Xk0
男「んじゃもうひとつ。その格好何?」
狐娘「巫女服はあたし達の正装よ。あんたが勝手に変な目で見てるだけよ童貞」
男「童貞関係ねぇだろ...。んで?耳と尻尾は?」
狐娘「普通化身の時に耳とか尻尾が生える事は無いんだけど...ここに来る前に奴にやられた。これが王道だー!っつって...」
そう言うと狐娘は悔しそうに拳を握る。
...神様ホントに重症だな。
まぁコイツは顔も小さく整ってるし髪も長い狐色で綺麗だし、正直似合ってるからいいと思うが。
狐娘「耳はまだいいんだけど尻尾が邪魔よ。9本もあるから鬱陶しくてしゃーないわ」
男「それは消せないもんなのか?」
狐娘「術をかけられたからね。呪いみたいなもんよ...あのクソヤロォ...」
男「ご愁傷様。そのうち慣れんだろ。俺以外に見えないなら問題ねぇ、とっとと帰るぞ」
狐娘「ほーい。あたしお腹すいたー」
男「帰ったらな」
ばあちゃんへ
変な同居人が一人増えます。
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/07/09(水) 06:58:52.62 ID:myxfkXoeO
おつん
166 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2014/07/12(土) 01:39:55.07 ID:h1/WPd2iO
乙!
167 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/07/12(土) 18:15:32.95 ID:ef8TouEl0
とりあえずキツネを連れて家に帰宅。
まだばあちゃんは帰ってきていないようで少し安心した。
男「とりあえず上がれ、後は適当に過ごしてろ」
狐娘「ほーい。おっじゃまっしまーす」
ズカズカと居間に入り込む狐娘を横目に着替えを準備する。
狐娘「あれ?あんた幼馴染の家に行くんじゃないの?」
男「お前話聞いてたのかよ。...盗み聴きはよくないぞ」
狐娘「あんたが今思ってることを読んだだけよ」
男「マジかよ...」
ホントになんでもありだなこのキツネ...
男「先に風呂はいんだよ。一日焼きそば焼いてたから汗とソースの匂いが染み付いてヤバイ」
狐娘「へーそー、行ってらっしゃーい」
...この野郎、聞いちゃいねぇな。
つか人の煎餅勝手に食ってんじゃねぇぞ。
あと紙敷け紙、ポロポロこぼれてんだろーが。
まぁ言ったところで無駄だろうけどな。
男「...麦茶は冷蔵庫にあるから、勝手に飲め」
狐娘「ほいほーい」
着替えを持って風呂場に向かう。
脱衣所で服を脱いでいると居間から叫び声が聞こえた。
...そういや昨日の麺つゆコップに入れっぱだったな。
168 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/07/12(土) 18:17:06.29 ID:ef8TouEl0
風呂も上がり、一人で幼の家に向かうともう既にご飯の準備がされていた。
ちなみに狐娘は居間で爆睡してたからおいてきた。
幼「ん..男君いい匂いがしますね」
男「まぁ風呂入ってから来たからな。幼はまだ入ってないのか?」
幼「家に着いてからすぐ入りましたよ〜」
そう言って頭をすり寄せてくる幼。
男「ホントだ、いい匂いがする」クンクン
幼「えへへー、くすぐったいですよぉ//」
あぁ〜癒やされるなぁ。やっぱ幼が一番だな。どっかの我が儘娘とは大違い。
幼母「....お前らこのクソ暑い中なにしてんだ?」
男「ぬぉ!?びっくりしたー!なんだ、あんたか」
幼母「ねぇお前やっぱ死ぬ?それとも死ぬ?」
男「いやごめんなさい。ちょっと調子乗りました」
幼母「...まぁどうでもいいから飯食うぞ。とっとと座れ」
幼「はーい♪」
あれ?いつもならここでありもしない罵詈雑言を叩きつけてくるはずなのに。
なんか幼母がやさしいぞ?
169 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/07/12(土) 18:18:12.12 ID:ef8TouEl0
男「ごちそーさま」
幼「ごちそうさまでした」
幼母「ん、お粗末さん」
幼母が作った肉野菜炒めを食べ終わり、お腹が程よく満たされた。
...てかコレ絶対今日の残りだよね?麺がない焼きそばだよね?何それ悲しい。
しかし作って頂いた身分でケチなど付けれるはずもなく、ただただ静かに現実を受け止めていた。
幼母「幼ちゃん悪いんだけどスイカ切ってきてくれない?」
幼「わかったー」
男「じゃあ俺も手伝おうか...」
幼母「まぁ座ってろ」
男「...はぁ」
いつにもなく真剣な表情をする幼母に少し気圧されてしまった。
幼母「....んで、どうだったんだ?」
男「どうだったと言われましても...まぁ..」
ぶっちゃけこの人にはすべてを話してしまおうかと考えていた。
なんせ当人の母親だ。自分の娘の身を誰よりも案じているはずである。
しかも普段はこんなふざけた人だがきちんと話を聞いてくれる人だ。
こんなふざけた事実もしっかりと聞き入れてくれるだろう。
でも...だからこそ言えなかった
170 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/07/12(土) 18:22:05.79 ID:ef8TouEl0
幼母「...言えないか?」
男「いえ...」
幼母「いやいいんだ。無理に聞き出そうとは思ってねぇ。ただこれでもお前のことは気にかけてんだよ」
男「...」
幼母「お前は人の為、特に幼の事になると少し無茶をする癖があるからな。心配なんだよ」
男「....あの時は迷惑かけました。すんません」
幼母「まぁ幼を守るためだったし、何よりお前が無事だったからもういいさ」
幼母「...今何が起きてんのかは知らねぇが無茶だけはすんなよ。いつだって頼ってきていいんだからな」
男「...はい」
今ここで幼の未来、俺の現状を話せばこの人は色々と必死になって助けてくれるだろう。
でもだから、だからこそこの人には言えない。
誰よりも娘を強く想い、昔から俺を実の息子のように接してくれるほど優しい人。
今話せば未来を大きく変えてしまうかもしれない。それだけの力がこの人にはあるんだ。
少なくとも今は言う時期ではないのだ。
静かな部屋に幼の明るく抜けた声が響く。
幼「スイカ切ってきましたよ〜」
幼母「おぉ、幼ちゃんありがとな。ほら男も食うぞ」
この話は終わりだと頭をガシガシと撫でてくる。
少し痛いこの感触が、心地いいと感じる。
大丈夫だと、今は言わないでいい、ただいつでも守ってやるからと伝わってくる。
...やっぱり母は強しなんだな。
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