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幼馴染「10年後の8月に・・・」
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251 :
◆P8G.IC5UqUBR
:2014/11/25(火) 16:09:03.17 ID:aY+Ev26G0
>>246
ありがとう。好きに書くわ
>>248
まぁ変な学校なもんで。
252 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/03(水) 00:23:37.13 ID:okcoi0OW0
それにしても本来のこの時に...俺が元居た世界の時間軸でこんな出来事ってあったか?
さっき言ったようにふれあいフェスなんて記憶にないし、こんな話し合いもした覚えないぞ。
狐娘「少しずつ未来が変わっていってんのかもね」
部屋の隅で寝転がりながら新聞をペラペラとめくっている狐が言った。
男(...これはいい変化なのか?あんまし変えすぎると死の神にバレるんじゃねーの?)
狐娘「そうね...多分だけどこのお祭り自体は前からあったんじゃないの?あんた一人ごときの行動で役所のイベントが動くなんてありえないわよ」
男「あー、なるほどなー」
言い方はアレだが理屈は通っている気がする。
少なくとも狐娘の様子を見る限りだとまだ大きな変化は無いようだ。
ただ変化が無いと言うことは...
幼「おーい?男くーん?」ペシペシ
男「ぬぉ!?」
いつの間にか幼に頭をペシペシされていた。
友「男ももちろん手伝ってくれるよな!?」
は?手伝い?
男「悪ぃ、聞いてなかった」
幼「え?でも男君さっき“なるほどな”って言ってましたよね?」
男「そ、そうだったか?気のせいだろ」
そう言うと幼はあれ〜?と言いながら自分のほっぺに指を当てる。
...声に出てたか、ホント気を抜くと危ないな。
男「すまん、もう一回言ってくれ」
友「ん?あぁ、いいぜ」
253 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/03(水) 00:24:11.89 ID:okcoi0OW0
男「なるほど、そういう事だったのか」
友の話では、どうやら師範がその祭りに出るらしく、幼母と一緒に地域交流会としてカブトやクワガタを売るらしい。
俺達はその甲虫類の採取を依頼されたと言う訳だ。
男「まぁ師範の頼みだし勿論そのくらいはやるけどさ...カブトなんて売れんのかよ?」
これが都会の話であれば問題なく売れるだろう。しかしここは結構な田舎だ。
市役所周辺などは少し整っているがそれでも山に囲まれたこの街、少し進めばブナやナラが生い茂る照葉樹林の山、その麓にはクヌギやコナラといった二次林が広がるまさに昆虫の楽園。
こんな場所でカブト如きを売っても大した金にならねぇと思うが...
友「まぁそれはどーでもいーじゃねーか。俺達は捕るだけだし」
男「そりゃそーだが...そーだな」
幼友「幼ちゃんはどうするの?」
幼「もちろんお手伝いしますよ♪」
そんなわけでいい年こいた4人の高校生が揃いもそろって虫取りに出かける事になった。
...何だこれ。
254 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/03(水) 00:25:26.02 ID:okcoi0OW0
友「カブト狩りじゃぁぁ!!」
昆虫採集をするため近くの山にやってきた。
この山は確か師範の所有地だったはず。大まかだが藪や蔓などがちゃんと手入れされてる所を見ると、さすがは造園土木系の職人と言った所だ。
幼「なんだか懐かしいですね〜」
男「そだな、ガキの頃はよくこの辺の山で遊んでたな」
幼「男君覚えてますか?私がこの山で迷子になった時のこと」
男「あー、あったな。確かあん時もこのくらいの時期だったっけ?」
幼友「何その話?聞いたことないわ」
男「俺達がかなりちっこい時だったからな。知らねぇのも無理は無いだろ」
幼「懷かしいですねぇ...あの時はもう一生男君にもお母さんにも会えないんだと結構本気で落ち込んで一人でわんわん泣いちゃってたんですよ〜?」
幼友「へー、この山とかも結構おっきいからね、子供が迷うのも頷けるわね」
幼「もう日も暮れてきてどうしようもなくなっちゃって...そしたら知らないうちに男君の名前をいっぱい叫んでたみたいで」
男「その声がたまたま俺に聞こえて無事に発見できたってわけだ」
見つけた時は安心して、顔をくしゃくしゃにさせて泣きじゃくる幼と一緒に俺も泣いちゃったんだっけ。
幼「あの時の男君はホントにカッコ良かったです!あっ、今もすごくカッコイイんですけど何と言うかその...」
男「分かったから落ち着けって。俺がイケメンなのは知ってるから」
友「こいつ自分で何言ってんだ?」
255 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/05(金) 01:42:29.31 ID:zMAnx7OS0
【じょうじ】
友「結構いい感じの森だな!」
男「開放度はやや閉鎖気味...湿度もちょうどいいし昆虫にとっては最高だろうな。」
友「これは金の匂いがするぜぇ!」
幼友「あたしあんまり虫って得意じゃないのよね...」
幼「んーと、私は結構触れますね。昔っから男君と一緒に虫取りしてましたし」
幼友「なるほどね...なんかうらやましいわね、そういうの」チラッ
友「ブェェ!!蚊柱に突っ込んだ!!」
幼友「はぁ...」
256 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/05(金) 01:43:31.95 ID:zMAnx7OS0
男「んじゃ、とりあえず樹液が出てる木を探すか...といってもあちこちに生えてるけどな」
幼「あっ!あそこの木、樹液に虫が集まってます!」
幼友「え?どこ?」
男「あー、あれか。...さすがにこの時間じゃカナブンしかいねーな」
幼友「だからどれよ」
友「まぁ待て。多分俺と幼友には見えねーよ。こいつら視力ヤバイから」
幼友「どこの原住民よ...」
257 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/05(金) 01:44:20.78 ID:zMAnx7OS0
男「今確認できるのは...アオカナブンとシロテンハナムグリと...ありゃキタテハか?」
友「結構高い所に集まってんな...これってカブト居たとしても取れなくね?」
男「それは大丈夫だ俺に考えがある」
幼友「ねぇ、この木の裏側になんか穴あいてるんだけど」
男「マジか、でかしたぞ幼友。誰かライト持ってね?」
幼友「なにすんの?」
男「カブトとかクワは夜行性だからな。昼間は木の根元とかこういう穴に潜ってたりすんだよ」
友「うほっ!俺ライト持ってるぜ!」カチッ
ライトを穴にむけ、スイッチを入れた友。
しかし俺はこの時、完璧に忘れていたのだ。奴等の存在に...。
人家へ侵入し、食料を奪い、存在するだけでその場を汚染する...。一般的には人家での発見が多い為誤解されやすいが、奴等の本来のフィールドはむしろここ。
俺達は不用心にも、眠っている奴等を起こしてしまったのだ。
スイッチを入れたライトが照らすその先には...
じょうじ
258 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/05(金) 01:45:40.28 ID:zMAnx7OS0
友「ぬぁぁあああああああああ!!??」
幼友「キャッ!!」
男「うおっ!なんだよ急に!いきなり大声出すなよ」
幼「どうしたんですか友君?あっ...ゴキブリですね」
いや、大げさだと思うかもしんないけど気持ちは分かる。パッとライトつけて目の前に黒くてデカイゴキブリが3匹もいたらふつーは焦る。
しかもあっちもびっくりして急発進するからなおさら怖い。
幼友「もう!ホントにびっくりしたじゃない!ゴキブリぐらいでいちいち大声ださないでよ!」
友「いやだってよ!?あれだぜ!?ザッ!ってきたんだぜ!?びびるわ!!」
そうこうしていると一匹のゴキブリが俺達に向かって飛んできた。
友「飛んだ...だと!?」
ゴキブリの飛行コースの先には幼がいる。まずい!守らねば!!
男「うぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!」
急いでゴキブリと幼の間に入る。
男「待ってろ...ッ、今助ける...!!」
幼はポケーっとした顔でこちらを見たまま微動だにしない。
きっと恐怖で動けないのだろう。決して何やってんだろうこの人的な目で俺の事を見ているのではない。
俺はポケットの中にはいっていたガムを口にいれ...デンキウナギを身体に感じるッ!
男「道(そこ)を....退け(どけ)!!」ビシッィ!
.....すっごい静かになった。
そういやこの時代にゃまだテ◯フォーマ◯ズやってねーな。こいつらに通じないわけだ。
それにしても...どうすんだこの空気...ゴキブリもどっか違う方飛んでっちゃったし...
まずこの立てた人差し指をどうにかしよう。
259 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/05(金) 01:47:33.81 ID:zMAnx7OS0
今日はここまで。
ごめんなさい。
ただの悪ふざけです。
笑って流してください。
260 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/12(金) 00:02:18.83 ID:woKLeB7o0
【ベイトトラップ】
男「じゃあこの辺にトラップを仕掛けるか」
幼友「トラップって言ってもエサは?」
男「友が持ってきてるはずだ」
友「おう。これが俺様特性のバナナトラップだぜ!」
幼友「なんか...変な色、しかも臭い」
男「お前...通報するぞ?」
友「なんでだよ!?」
まぁ大方黒糖と焼酎で漬けたんだろ。樹液に集まる昆虫にはこれが一番だからな。
友「これを半分に折って網の袋に入れて木にくっつけるぜ!」
男「ほう、お前そっくりだな」
友「は?」
男「短小包茎」
友「ちげーわ!!もっとちゃんとしてるわ!」
幼友「あんた達大声で頭の悪い会話しないでくれる?」
261 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/12(金) 00:05:14.14 ID:woKLeB7o0
【閑話・未来からの知識】
友「っつーわけで夜になったからトラップ回収に来たわけだが」
男「結構いるじゃねーか。よかったな」
ちなみに夜の森は危ねーので女の子二人は置いてきた。
トラップには結構な量の昆虫が誘引されていて、カブトにコクワ、ノコギリなんかが集まってる。
友「あそこの高い樹液に集まってるのはどうすんべ?」
男「これを使う」
肩に担いで持ってきた一本ハシゴ。師範からの借り物だ。
男「これを樹の根元から垂直にくっつけて...っと」ガチャ
友「倒れねーか?」
男「片蝶結びで止めるから大丈夫」
友「...お前さ、なんでそんなに色々詳しいわけ?この前から人が変わったみたいに博識になったけど」
男「....」
友「なんとなく夏休み入った時から不思議に思ってたんだよな。うまく言えねーけど...なんかやけに大人っぽいというか...」
まぁ実際に10歳も歳食ってるからな。それにしても正直驚いた。幼母に気付かれるのは分かるがまさかコイツに勘繰られるとは。
男「...なんもねーよ、いつも通りだ」
友「...そっか、じゃあ気のせいか」
すまんな友、もうちっと待っててくれ。
いつか必ず打ち明けるから。
男「おし、じゃあとっとと捕まえて帰るか」
友「そだな、腹も減ったし!」
男「なんだハラ減ったのか、これ食うか?」
友「んぁ?何これ?白いかりんとう?」
男「いや?カミキリムシの幼虫。さっき朽木で見つけた」
友「食えねーよ!?」
いや食えるから。
262 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/12(金) 00:22:32.00 ID:78zYcu0Wo
待ってた
更新ペースもあってか全然完結見えないけど頑張って!!!
263 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/13(土) 20:15:10.61 ID:HKjyS262o
ピーナツバターのようなまろやかさ
264 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/14(日) 23:42:44.89 ID:Wu6kOMgD0
【チューペット】
ミーンミンミンミンミンミー
ミーンミンミンミンミンミンミー...
男「ったく暑っちぃなーおい。なぁ幼、どっか寄ってアイス買おうぜ」
幼「そうですね♪買い物も終わりましたし、賛成です」
友「おっ!男に幼ちゃん!」
幼「友くん。こんにちは」
男「うっす、奇遇だな。ん?お前何持ってんの?」
友「ん?あぁ、さっき駄菓子屋でチューペット買ってな」
男「...半分よこせ」
友「なんだその高圧的な物乞いは...まぁいいけどよ」ポキッ
男「サンキュ」ヒョイ
友「ちょっ待て、そっちの丸いやつがついてる方は俺のもんだ」
男「はぁ?どっちも変わんねーだろ」
友「いーやー!変わるね!こっちの開け口っぽいやつより絶対量多いって!幼ちゃんもそう思うべ!?」
幼「いや〜...どうでしょうか?」アハハ...
男「てめぇ幼巻き込んでんじゃねぇぞ」
ギャーギャー!!
幼友「あれ?幼ちゃんじゃない...と男と友?」
幼「あ!幼友ちゃん!」
幼友「何してんのこいつら?」
幼「譲れない男同士の戦いです」キリッ
幼友「あっそ...そうだ幼ちゃん、チューペット如きで騒いでる奴らは放っておいて一緒にアイス食べない?」
幼「いいんですか!?」ワクワク
幼友「いいわよー。はいパピコ、半分あげる」
男,友「「!?」」
265 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/14(日) 23:44:19.92 ID:Wu6kOMgD0
>>262
ありがとう、頑張る
>>263
経験者か
266 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2014/12/16(火) 17:37:57.15 ID:ohC6tRHwo
ぱーーぴーこっトットットットぱーぴーこトットットットぱーぴーこトットットット
267 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/29(月) 02:06:31.96 ID:qALQKxUA0
【いなりコンコン】
男「ただいま」
幼「お邪魔します♪」
友「ちゃーっす!」
友「悪いな、急にお邪魔しちゃって」
男「いやまぁ、それはいいんだが」
あれ?さっき俺が家を出るまでばーちゃんと狐娘がいたはずだが...
幼「あ、男君。書き置きがありますよ?」
男「んぁ?」
あーなるほど。夕飯の買い出しに行ったわけだな。...なんだこの前衛的な絵は。何の獣だ?
男「お前らは先に居間へ行っててくれ。茶でも出すから」
友「サンキューな」
先に行けとは行ったものの台所のすぐ後ろの襖をあければ居間なので
後も先も無い気はするが。
友「うお!何こいつ!めっさ可愛いじゃん!」
幼「この子...この前も男君の家に来てた子ですね〜」
....なんか居間から聞こえんだけど。これアウトなパターンじゃね?
むしろヤな予感しかしねぇんだけど...
男「お前ら、何のはなs...」
狐娘「グォー...スピー...グォー...スピー」
【悲報】うちの狐が毛布被って爆睡してた件
...なにしてくれちゃってんのこの子?ねぇ?
幼「男君、この子飼ってるんですか?」キラキラ
男「へ?...あぁ!そう!そうなんだよ!この前ばーちゃんが山で拾ったらしくてさ!」
もうこれしか無い。ぶっちゃけこの辺じゃ野生動物飼ってる家は珍しくない。
この前近所のじーさんが犬拾ったっつってタヌキに首輪付けてたし。
野生動物保護法も鳥獣保護法もここじゃ通用しねぇんだ。
友「へぇー、ちゃんと毛布まで被って...かわいいなぁ!」
男「あれ?毛布はお前らが掛けてくれたんじゃないの?」
幼「最初から掛けられていましたよ?」クビカシゲ
ってことは、だ....
ばーちゃんにもバレてる!?
いや、ばーちゃんならこのまま捌いて食いそうだけどな...
でもキツネだしなぁ...イヌ科だしなぁ...関係ねぇか。ってかあの絵の獣は狐だったのか。
友「なぁ、こいつの名前なんてーの?」
幼「私もすごく気になります」フンスッ
男「え"?そ、そーだなぁ...」
え?名前っすか?ってかコイツ名前なくね?変なのつけたら怒りそうだなぁ。
なんかキツネっぽい名前...えーっと...狐っつたらなんか和風な感じか...
和と言ったらなんだ?太鼓か?音...音楽...和風の唄...
...お、なんかいい感じ。
男「そうだな、コイツの名前は....
“いろは”だ」
その時、ちょっとだけ狐娘、改め“いろは”の耳が少し動いた気がした。
268 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/29(月) 02:07:47.19 ID:qALQKxUA0
【狐娘“いろは”side】
狐娘(あっちゃー...油断したわ。まさかここで爆睡しちゃうなんて)
狐娘(大体男が悪いのよ、最近結構あたしのこと放ったらかしにしすぎ。あたしなんて暇で寝るしかないじゃない)
狐娘(ちょっと!なに勝手に飼ってる事にしてんのよ!あんた何様よ!...いや一応私の主ではあるんだけどね)
狐娘(名前?...あたしに名前なんてないわよ。そもそも唯の神の遣いなんだから)
狐娘(...名前なんて...今更いらないわよ.....)
狐娘(....え?)
狐娘(........)
狐娘(“いろは”...かぁ...)
狐娘(...まったく...あたしに許可も得ないで勝手に名前つけないでよね)
いろは(...バカ主め)クスッ♪
どこまでも透き通るような声で呼ばれた名前は、狐娘の中にスッっと入り、どこまでも染みこんでいった。
269 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2014/12/29(月) 02:09:09.65 ID:qALQKxUA0
お久しぶりです。
なんか最近書いてる内容もつまんないし
ネタもねーなという相乗効果でなかなか書けませんでした。でも一応エタる気は一切無いです。
もう読んでいる人もホントに少ないと思いますが、4人と一匹の夏物語はまだ続きます。
なんとか見れる内容にはしたいと思いますので、数少ない読者の方は応援よろしくお願いします。
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2014/12/29(月) 03:30:52.51 ID:ozLG/Enco
いっそ強引にシナリオ進めてみるのもモチベあげる一つかと
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2014/12/29(月) 10:19:57.57 ID:juNz/gIx0
知ってたか? 1つレスが着くとその背後には30人いるんだぜ?
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/01/03(土) 15:20:35.94 ID:kWLOGQiKo
自虐はいかん自分で自分を追い込んじゃうぜ
堂々と楽しく妄想を垂れ流そう
273 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/07(水) 01:03:04.95 ID:Xkt248G10
男「さて...とりあえず二人には帰って貰ったが...」
いろは「うぅ〜...こればっかりは...ごめん」
男「はぁ、まぁ今更言ってもしょうがねぇしな。どうせずっと隠し通すのも無理なんだ、いいきっかけぐらいに思うしかないな」
いろは「それはいいんだけどさ...あたし尻尾9本あるんだけど...どうする?」
そうだ。コイツは唯の狐じゃない。もう普通に喋ってる時点で普通じゃないが、見た目も少し変わっている。
金色の毛はいいとしてもまず身体がデカイ。普通の狐の3陪近くある。そして尻尾も9本ある。
言ってみればコイツは妖怪みたいなもんだ。さっきは毛布を被っていたから多少誤魔化せたけが、普通に立って生活してたら不自然過ぎる。
だが大学で生態学と生物多様性概論を学んだ俺に死角はない。
男「それは大丈夫だ。俺が上手く説明する」
いろは「できるの?」
男「とりあえずホンドギツネの変異型ってことで説明しとく」
いろは「それって大丈夫なのかしら...まぁいいわ。あんたに任せるわ」
男「もともとホンドギツネもキタキツネもアカギツネの亜種だからな。今更尻尾が増えようと問題ない」
いろは「それとこれとじゃ別なんじゃ...」
男「ところでお前は平気なのか?」
いろは「...」
男「おい?狐娘?」
いろは「...お前でも狐娘でもないんじゃないかしら」ツーン
男「お前...案外乙女っつーか...めんどくさいな」
いろは「はぁ!?あんたが勝手に付けた名前でも快く受け入れてあげるって言ってんの!!いいからさっさと呼びなさい!」
男「はいはいわーったよ。...いろは」
いろは「ん、よろしい」
そう無愛想に返事をしたいろはの顔はあからさまに緩んでいた。
なんだよ、かわいいとこあんじゃん。
274 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/07(水) 01:03:50.45 ID:Xkt248G10
いろは「それで?なにが大丈夫って?」
男「今は成り行きで狐の姿だけど基本的にお前っt「いろは!!」...いろはって人の姿だったろ?その辺はどうなのかなって思ってな」
いろは「一応人の姿の方が生活しやすいから普段は人の姿でいるつもりよ?あの子達が来た時だけこっちの姿になればいいんじゃないかしら?」
男「だったらずっと人型でもいいんじゃねぇの?どうせ俺以外には見えないんだし」
いろは「あんたバカなの?さっきあたしをペット呼ばわりしたのはどこのどいつよ」
男「...そういやそうだな」
いろは「流石にずっとペットの姿を見せないってわけにはいかないんじゃないの?」
男「それもそうか、すまんな」
いろは「別にいいわよ、そんなに苦ってわけじゃないし」
そう言って尻尾をふりふりさせるいろは。
...なんだか今のコイツは機嫌がいいな。まぁ鈍感主人公ってわけでもないから理由はわかるが。
275 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/07(水) 01:07:02.84 ID:Xkt248G10
>>270
アドバイスありがとう。ちょっとやってみる。
>>271
ホントにそうだったらありがたいんだがな。
>>272
それもそうだな。ありがとう。がんばるぜ。
みんな米ありがとう。とりあえずがんばるよー
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/01/07(水) 01:09:49.04 ID:1SFbU/P4o
他人のSS口出しするの良くないけどストーリーの方向を修整してるうちに書きたい話思いつくからがんばれ
待ってたはよ
277 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/01/08(木) 11:36:12.21 ID:XvW0q1VlO
他のスレのことを言うのもなんだけど、数年前から続いてるスレで1ヶ月に1レス程度、付くレスも2つ程度でゆーっくり進んでるSSもあるんだから気にすることはない
人それぞれ
278 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 00:37:25.63 ID:VQgfW9Gv0
【りんぎょう!】
今日も今日とて自堕落な夏休みを謳歌中な俺。
特に予定も無く幼も幼母と一緒に隣町に買い物に行ったらしいので不在だ。
暇な俺は自分の部屋で結末を知っている漫画を読んでいる。
...そう、結末知っちゃってんのよ俺。
どんな漫画呼んでもドラマ見ても結末知っちゃってるからあんまり楽しめない。
結末知っているからこそできる楽しみ方ってのもあるしな。バルスって叫ぶとか。
まぁそんなことはどうでもいいのだが....
いろは「〜〜♪」バッサバッサ
男「...おい、いろは。埃が飛ぶから尻尾揺らすな」
いろは「埃が飛ぶってことはあんたがちゃんと掃除してないからでしょー。しっかりしなさいよねー」バッサバッサ
男「くっ...」
ぶっ飛ばしてやろうかこの野生動物が。
ただまぁ言ってることが正しいので反論できないのが現実。
この尻尾と狐耳がついてるただの美少女の名はいろは。
好きなモノは堅焼き煎餅で嫌いなものは蝉。この前部屋で死んでいる蝉を外に捨てようと拾いあげたらいきなり激しく抵抗されたのでビビったらしい。
ぶっちゃけ蝉に怯える姿はかわいい。
ちなみにこの前名前を付けてやってから上機嫌らしく、俺と居るときは常に尻尾振ってる。
そんな従順な子犬みたいな可愛さは求めて無いから。
279 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 00:38:25.54 ID:VQgfW9Gv0
まぁいろはの言ってることは正しいのだがハイそーですかと言えるほど俺も大人ではない。
男「....」ガバッ!!
いろは「ひゃっ!!なっ!」
男「この居候娘が!掃除ぐらいお前がしろ!!」モフモフモフモフ
いろは「ちょっ!尻尾はっ..やめて..って!!」
男「てめーこの尻尾9本もあるんだから一本ぐらいモップにしろや!ダス◯ンに売り飛ばすぞ!」モフモフモフモフ
いろは「このっ!...やめてって..!言ってるでしょ!!」バキッ!キュッ!
男「いでででで!?ギブギブ!!骨がおかしくなる!!」ギリギリギリ
いろはは尻尾にじゃれつく俺にキレイな膝蹴りを決め、流れるような動作で腕ひしぎ腹固めを決めた。
いろは「はぁ...はぁ...はぁ....次やったら腱切るから」
男「ぜぇ...ぜぇ...ぜぇ...ぜぇ...お前なんでそんな強いの?世紀末覇者なの?」
あと腱切るってなんだよ。こえーよ。
いろは「その気になればあんたの全身の穴という穴から緑色の液体噴射させることもできるわよ」
男「それはお前がすごいんじゃねぇ、俺がすごいんだ。むしろキモいんだ」
このクソ暑い夏の昼間にプロレスごっこしたせいで穴という穴から汗が染み出てきた。
別にキモくない。汗だもん。
いろは「もー、あんたのせいで汗かいちゃったじゃない..。シャワーあびてくるわね」
男「勝手にどーぞ」
そういっていろはは一階に降りていった。
そうそう、じゃれてる間中いろはがずっとニコニコ笑っていたのは黙っておこう。
あいつは素直じゃないしな。
280 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 00:39:00.36 ID:VQgfW9Gv0
とりあえず部屋を掃除しようかと立ち上がると、外から声が聞こえた。
友「おーい男ぉ!いるかー?」
部屋の窓を開けて軒先を見下ろすと友と師範が立っていた。
男「師範、どうもこんにちは」
師範「よぉー男!いきなり来てすまねぇな!」
男「いえ、全然大丈夫ですけど...どうかされたんですか?」
師範「いやなに、ちょっとお前に手伝ってもらいたい事があってな?いま出れるか?」
男「大丈夫ですよ。何をすればいいんですか?」
友「ねぇ、さっきから二人共俺のこと華麗に無視してるよね?ひどくない?」
男「...!!...いたのか...友」
友「お前完璧俺の声で外見たよね!?」
師範「お前は虫けらだ!!」
友「それただの悪口ですからね!?何もうまくないですからね!?ちょ、ドヤ顔やめろ腹立つ!」
男「それで師範、何を手伝えばいいんですか?」
師範「あぁ、ちょっと俺の管理してる山の下刈りとか蔓刈りとか除伐とか...まぁ林業作業だな」
男「...はぁ、なるほど」
281 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 00:43:09.01 ID:VQgfW9Gv0
>>276
>>277
ありがとう。がんばるぜ。
今日はここまでっす。
282 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/01/25(日) 01:34:11.72 ID:NDw6zSK9o
書きためてるのかな?
とにかく乙
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/01/25(日) 07:59:29.25 ID:Mivn/ad+0
おつんつん
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/01/25(日) 10:09:17.88 ID:/W0FJFaQO
今日初めて読みました!
がんばってください♪
285 :
渋の天才作家が書いてます!こんなのよりずっと面白いので是非見てください!
:2015/01/25(日) 11:22:30.13 ID:z/3Y8Apo0
とある異常の風紀委員
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414823663/
286 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 22:35:17.87 ID:VQgfW9Gv0
とりあえず林業作業ということなので着替えることにした。
特別な服装というわけでもなくつなぎに農スパだ。
ちなみに農スパと言うのは農業用スパイクの略で、簡単に言うと長靴のことである。
俺の履いている農スパはつま先に鉄板が入っている、いわゆる安全靴仕様になっている。それと簡単な作業具だけだ。
んで、問題はアイツだが...
男「おーい、いろは。今からちょっと出るけどお前はどうする?」
どうせ来ないだろうが一応声ぐらいは掛けておいたほうがいいだろう。
洗面台の外から風呂場に居るであろういろはに尋ねる。
いろは「え?ちょっと待って、どこいくの?」
男「あー..師範の山に行くんだが...え?くんの?」
いろは「あたりまえでしょ、あたしはあんたの補佐役を任されてんだから」
男「なんかすげぇ久しぶりに聞いたなその感じ。いままで散々放置してたくせに」
いろは「つべこべ言わないの。ほら、髪乾かして」ガラガラ
男「おまっ!いくらタオル巻いてるからって出てくるなよ!」
いろは「いいじゃない別に。それともなに?あんたあたしの身体見て欲情しちゃうわけ?」
男「浴場だけにってか?」
いろは「....」
男「....」
いろは「....しね」
男「返す言葉もございません...」
いろは「...さっさと乾かして。ほら、ドライヤー」
男「ウィッス」
287 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 22:35:52.92 ID:VQgfW9Gv0
男「さてと...いろはの髪も乾かし終わったし、さっさと出るぞ。師範も待ってるし」
いろは「あ、ちょっと待って」ドロンッ!!
いろは(キツネモード)「これでよし」
男「なんで狐んなる必要があんの?」
いろは「いろいろ考えたんだけど、あんた以外の人間と関わるときは狐の方が都合がいい気がするのよ。どうせペット認定されてるわけだし」
男「それもそうだけど...会話はどうすんだ?」
いろは(これでいいでしょ?)
男(あぁ、すっかり忘れてたわ)
なんと便利なご都合機能だろうか。
288 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 22:36:28.57 ID:VQgfW9Gv0
師範「おう男、遅かったな」
友「お!いろはじゃん!」
いろは「コーン」
男「すいません師範、遅くなってしまって」
師範「それはいいんだが....何だこの狐?」
男「この前神社で拾ってから飼ってるんですよ」
嘘は言ってないぞ。
師範「へー!いい顔してるじゃねぇか!しかも九尾かよ!縁起がいい!」
友「そうなんスか?」
師範「この辺りじゃ狐は村を護る神様として信仰されてんだよ。山犬は山を、狐は村をって感じでな」
知らなかったそんなこと。だからあの神社にお稲荷さんの祠があったのか。
師範「男、狐は大事にしてやんな!ほれほれお前と狐は荷台だ。乗った乗った!」
そう言って軽トラの荷台に載せられるいろはと俺。
荷台には既にチェーンソーや刈払機等が載せられていた。
師範「分かってるだろうが走行中に立つんじゃねーぞ?頭打つからな」
いろは「」コクコクコクコク
いろはがすんごい勢いで頷いている。
...そういやコイツ軽トラの荷台で頭打ったことあったな。バカだから。
289 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/01/25(日) 22:38:43.77 ID:VQgfW9Gv0
>>282
書き溜めてないよー。いきあたりばったりだよー。
>>284
ありがとう。
気に入ってもらえると嬉しいです。
今日はこのへんで。
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/01/28(水) 11:19:22.72 ID:PxQKd8hKo
(バカだから)
291 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/08(日) 02:23:18.65 ID:UayVNCBq0
師範「よっしゃ、到着」
着いた先は師範が管理する山の一つ。
普段は造園業を営んでいる師範だが、このように放置された杉林等の管理も行っている。
師範「とりあえずチェーンソーだけでいいや」
男「一本梯子はいいんですか?」
師範「今日はやるのは間伐だけの予定だ。枝打ちはこの前一通りやったからな」
男「刈払機は持っていったほうがよくないですか?見た感じクマザサとか生えてて邪魔そうですし」
師範「軽トラに載ってるのはチップソーなんだよ。まぁ使えない事もないが友がキックバックおこしそうだしな」
男「…ありそうで怖いですね」
友「さっきからよく分かんない事言ってるけど馬鹿にされてるのはわかるぞ?お?」
そういやこいつさっきから黙ってばっかだな。
まぁ今の会話が理解できたら普通の人じゃねーな。
チップソーは刈払機の刈刃の一種でキックバックは刈払機やチェーンソーの使用中に起こる事故の一種だ。
簡単に言うと刃が弾かれて自分に向かってくる現象のこと。
男「でもよ、別に初めての作業ってわけじゃねぇんだからさすがに少しは覚えろよ」
友「手伝うのなんてほんとにたまにじゃねぇかよ。ってかなんでお前はわかんの?」
男「いや…なんか覚えた」
言えない…10年後にチェーンソーと刈払機の取り扱い講習受けて修了免許もってるなんて…。
男「まぁそれはおいといて、ナイロンコードの刈払機ないんですか?」
師範「家に置きっぱwww」
男「おい…」
師範「まぁ手間だろうがナタで頼むわ。男も友もナタ持ってきたろ?」
友「まぁ師範が持ってこいっつーんで」
俺も林業作業ってんでナタは持ってきた…が…。
ナタで作業とかぶっちゃけマジめんどくせぇ。
男「まぁしょうがないですね。じゃあチェンソーだけ持って行きますか。友はこのカゴ持て」
友「うぃー」
292 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/08(日) 02:24:05.71 ID:UayVNCBq0
杉林の中は日光が遮られ、夏真っ盛りだというのに少しひんやりしてた。
一緒に着いてきたいろはなんかは快適そうで尻尾を振っている。
男(なぁいろは、お前狐の姿で暑くないの?)
いろは(ぶっちゃけさっきまでは死にそうだったわ。でもここなら涼しくてへーきよ)
男(…ってか作業中お前はなにしてんの?)
いろは(特になにもしないわよ?この体じゃ出来ないしねー)
なんでついてきたんだコイツ…。
いっそ人型なら下刈りの手伝いさせたのに。
師範「じゃあまずは刈りだ。この辺のササとかをどんどん刈っちゃってくれ」
男、友「ほーい」
といっても雑草木が生えてるのはほとんど入り口付近で、奥はあまり生えていない。
これならすぐに終わりそうだ。
293 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/08(日) 02:25:35.61 ID:UayVNCBq0
とりあえず投下。
わかる人にはわかるシリーズ。
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/02/08(日) 11:51:52.00 ID:fC0lD+X9o
追いついてしまった
完結してくれよー
295 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/02/22(日) 14:59:37.67 ID:1rUSYjpQ0
幼が死ぬ時の回想はあるの?
296 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/02/22(日) 15:29:50.74 ID:/nQpEM0ZO
>>295
sage使えよks
半年ROMってろ
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/02/22(日) 16:10:09.04 ID:/u/ECTaP0
久しぶりに見たけど、ゆっくり進んでんのな
支援(いろは可愛い
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/02/23(月) 01:38:51.76 ID:+x7PTQEXO
追いついた
続き楽しみにしてる
299 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/24(火) 22:27:15.91 ID:a3sAphLr0
一時間ほど作業をしていると大体の雑草本は片づいた。
苅られたササは向きがそろった状態で山積みにされていく。
男「ふぅ…こんなもんだろ」
友「なぁ、なんか俺のナタ切れ味悪いんだけど」
男「お前土も一緒に切っちゃてるからだよ。そらなめるわ」
石をかなり細かくしたものが砂であり土である。
すなわち土を切ることと石を切ることは同じなのである。
細かい石一つ一つがナタの鋼部分に当たることで次第に切れ味が落ち、いわゆる刃こぼれ状態になっていくのである。
師範「お、だいぶ綺麗になったじゃねーか!じゃあいよいよ倒していくか!」
師範が軽トラからチェーンソーを持ってきた。
少し型が古いが整備が行き届いており、とても大切に使われているのが伝わってくる。
師範「とりあえず俺は一人で作業する。男と友は二人で一つの作業にあたってくれ。あれな、男が伐倒で友がバラしてくかんじで。絶対友に倒させるなよ」
友「まぁ…いまいち釈然としないけどそのほうが安全か。…ムカつくけど」
男「それはいいんですけどチャップスとか防振手袋はないんですか?」
師範「洒落たもん知ってんな男ぉ!まぁんなものねぇんだけどな!」
男「…さいですか」
あれ一応つけなきゃいけない決まりなんだけどなぁ…
ここでは労働安全規定みたいなものは存在しないようだ。
300 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/24(火) 22:28:38.03 ID:a3sAphLr0
木の先端が二股に分かれている不良木を見つけたのでコレを倒すことにする。
大体樹高20〜30m位の杉の木だ。
男「倒す向きは…こっちでいいか。おい友、反対側よれ」
友「うぃー。ってそっち?こっちのほうがスペースあるけど?」
男「上見てみ。若干そっちに曲がってるだろ。そっちに倒そうとすると追い口切る時に高確率でチェーンソーが挟まれる。だからこっちの方向のほうが安全だ」
友「でも結構木が乱立してね?いける?」
男「まぁまかせとけって」
本来チェーンソーは安全のため地面に置きながらエンジンをかけなければいけないのだが、そんな事はお構いなし。立ったまま右手でリコイルスターターのロープに指を引っかけ、左手で後ろハンドルを握る。
スイッチを入れ勢いよくスターターロープを引っ張るとエンジンがかかる。2ストロークガソリンエンジンが奏でる軽快なエンジン音は、どこまでも力強く鳴り響いている。いい音だ。
おい、これ音のソ○リティとかで紹介した方がいいだろ。どっちかって言うとその前にやってる島開拓の番組で聞こえそうだが…
男「まずは…受け口」ドッドッドッドッドッ
ハンドガードブレーキバーを手前に引きロックを解除。軽くふかすと地面の落ち葉にチェーンオイルが薄くかかった。よし、大丈夫そうだな。
まず木の倒す方向側から水平に刃を入れる。最初は受け口の下切り。大体三分の一くらいまで切り進める。それが終わったら次は上切り。斜め上から下刈りと同じ終点まで刃を入れる。すると切り終えたときに横から見ると三角形の形をした切り口が出来あがる。仕上げに木の芯を少しえぐってやる。
そして反対側に受け口下切りの位置の若干上から水平に刃を入れていく追い口切りを行う。
そうすると斜めに切った受け口に木の重さが掛かり、最後には自重によって勝手に倒れるという仕組みである。
男「…うまくいってくれよ」ギュィーーーーー
クラッチカバーでキャッチしきれなかった切削粉が体に掛かる。
次第に木はパキパキと音をたてながら、木と木の間を綺麗に抜け、狙った通りのコースに沿って倒れていった。
思った以上にうまく切れたようだ。
友「…お前すごいな」
男「…俺もちょっと興奮してるわ」
301 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/24(火) 22:29:27.43 ID:a3sAphLr0
男「じゃああと解体頼むわ」
友「適当でいいのか?」
男「特に材として使うとは聞いてないしな。とりあえず枝払ってから2mずつ位に切っとけばいいんでね?」
友「りーょーかい」ブルンッ!! ドッドッドッドッ
解体作業は友に任せて少し休憩する。
久しぶりにチェーンソーを使ったので少し手が笑っていた。
いろは(随分と上手じゃない?)
男(まぁ久しぶりだったけど大学の実習で結構やったからな。ってかお前どこいってたんだよ。いねぇから撃たれたかと思ったぞ)
いろは(なんで撃たれなきゃいけないのよ)
男(農業被害的な感じで?)
いろは(なんだ?あんたはあたしのこと害獣認定してんの?でるとこ出るぞ?お?)
男(出すのは胸と尻だけにしといてください。で、どこいってたんだ?)
いろは(尻はでてないわよ…。ちょっとね、さっきから変な感じがして)
男(なんだよ変な感じって、変なのはお前の日本語だろ)
いろは(そういうのいいから。なんかね…んー)
コイツが俺の暴言をスルー…だと…!?
しかし本当に困ってそうだな、なんかあったのか?
男(とりあえず言ってみろよ。じゃなきゃなんにも判断できねぇぞ)
いろは(んー…確証がないからホントは言いたくないんだけどさ…)
男(だからいいって。今更なに言われても驚かねぇから)
いろは(じゃあ…まぁ言うね…)
男(おう、なんだ?)
いろは( …友くんが死ぬかも)
302 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/24(火) 22:33:43.30 ID:a3sAphLr0
>>294
完結は必ずするから安心してくれ....時間かかるかもだけど
>>297
ありがと。幼よりいろはの方が動かしやすくて困ってる
>>298
追いつかれた。続きもたのしんでってね
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/02/25(水) 03:53:14.80 ID:F8CLCe/so
おつゆっくりでいいから待ってるよ
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/02/25(水) 05:46:01.40 ID:XL30QTy3O
おつんつん
木の伐採ってそんな風にやるんか 知らなかった
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/02/25(水) 22:15:36.06 ID:Ih8PO1hkO
おつおつ
306 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/27(金) 20:53:01.04 ID:KND1ytYE0
男「...は?」
いろは(ちょっと、声に出てるわよ)
男(...その予測の精度はどのくらいだ?)
いろは(十分信用できるぐらい...それもわりと近い時間っぽいわね)
男(随分とあやふやだな、原因とかはわかんねぇのか?)
いろは(この森に入った途端いきなり友くんの色が無くなったのよ...こんなに急なの初めてだわ)
男(この場所が原因っぽいっつーことか?なら早いとこ避難させるぞ)
いろは(それは賛成だけど...どう理由つけるつもりなわけ?下手するとあんたが変な目で見られるわよ?)
男(安心しろ。もう十分変な目で見られてる。それに大事な友達が死にそうだってのにそんなん気にしてられねぇわ)
いろは(そっか...あたしも出来る限りフォローするから。森を出たから生き残れるとは限らないし)
男(頼む。じゃあ早速あいつを連れ出すか)
307 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/27(金) 20:53:39.12 ID:KND1ytYE0
休憩をとっていた場所から作業中の友まで、大体50m位離れている。
男「おーい友ぉ!!作業中止だ!!」
友「...」ギュィーーーーー
男「ちっ...チェーンソーの音で聞こえてねぇな」
仕方なく近づこうと歩き出す。目線の先の友は生命の危機などみじんも感じていない様子で作業をしている。
そして少し高めの位置で絡まっている太めのツルをチェーンソーで切ろうとしている...
男「っ!やばい!!キックバックおこすぞ!!」
いろは(は?キックバック?)
いろはの声が脳内で聞こえたがそれどころではない。
急いで走り出すが間に合いそうにない。
チェーンソーの先端上部とツルが触れる。
その瞬間、弾かれたようにチェーンソーが友の首めがけて跳ね返っていく。
男「友ぉっ!!」
刹那。
感覚が研ぎ澄まされる。
全ての筋繊維が呼応する。
体が軽くなる。
いろは「ちょっと体借りるわよ」
308 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/02/27(金) 20:55:18.71 ID:KND1ytYE0
>>303
ありがと、がんばる
>>304
そうだよー。結構楽しいよ。
309 :
自殺さん
[sage]:2015/02/28(土) 23:59:31.83 ID:XtQ8lFsG0
刹那・・・
あああぁぁぁこういうの聞くと俺の黒歴史が目覚める・・・
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/03/03(火) 02:18:18.67 ID:J64lhXJS0
なんとなく
>>1
が重度のアニオタなのはわかった
311 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/03/03(火) 04:29:44.31 ID:EA4saacX0
遅かったじゃないか、待っていたぞ
これからも楽しみにしてる
乙
312 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/03/04(水) 18:48:24.51 ID:ZP0vMWE20
支援
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/03/11(水) 19:56:19.81 ID:WhP1+0Va0
期待
314 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/03/16(月) 10:01:09.83 ID:yXcWJNsIo
追いついた
紫煙
315 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/03/21(土) 14:04:30.02 ID:jM5i4TeW0
男「ぬぉ!?」
普段では考えられない瞬発力で踏み込んだせいで足が軽く悲鳴を上げる。
あり得ないスピードで視覚が置き去りにされそうになるが、なんとかふんばって耐えるしかない。
いろはのおかげ?かはまだ分からないしどうなってるのかも説明してもらわないと困るが、とりあえずは友の側まで辿り着き、間に合いそうだった。
が、友とチェーンソーの距離があと30cm程となり、腰につけていたナタを抜く。とりあえずコレでチェーンソーを止めるしかない。
男「あぁぁぁぁ!!!」ズバン!
友を庇うように振り下ろされたナタは、キックバックにより制御不能となったチェーンソーのソーチェーンに食い込みガイドバーを引き裂き、
.....チェーンソーを真っ二つにした。
316 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/03/21(土) 14:05:12.80 ID:jM5i4TeW0
師範「....事情は分かった。...実はちょっとよく分かってないけど分かった」
男「すみません」
師範「いや2人が無事ならそれでいいんだ。ソーチェーンもガイドバーも予備はあるしな。そもそも友がキックバック起こしたのが原因だし」
友「うぅ〜...めんぼくない」
男「まぁお前が無事でよかったよ」
友「男...っ!!」ウルッ
男「家帰ったらすぐにパンツ替えるんだぞ」ニコッ
友「漏らしてねーよ!!」
師範「にしてもなぁ....これをナタで切り落とすなんて」
友「めっちゃびびりましたよ。正直怖さでは事故より上でした」
男「ハハハ...たまたま角度がよかったんですよ」チラッ
乾いた笑いが出てしまった。こうなった原因はハッキリしている。
いろは(キツネモード)「〜〜♪」
あの一瞬、人型に戻ったいろはが俺の体に入ってきた。
その瞬間から俺はムキムキと力が湧いてき....なんかエロいな。
師範「今日はこの辺で帰るぞ」
友「うぃーっす、男?」
男「あぁ、今行く」
後で話し聞かないとな。
317 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/03/21(土) 14:08:18.56 ID:jM5i4TeW0
>>309
知らんがな
>>310
Yes Iam
>>311
また遅くなってすまぬです
支援トンクス
318 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/03/22(日) 03:42:33.08 ID:DTm5KO7wo
気になって調べてみたらキックバック怖すぎワロリンコ…
https://m.youtube.com/watch?v=G3v7Dm7KYQc
319 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/03/22(日) 03:49:28.61 ID:DTm5KO7wo
あれURLミスった 失礼
https://www.youtube.com/watch?v=G3v7Dm7KYQc
320 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/03/25(水) 18:31:13.20 ID:DNmNHvQH0
支援
321 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/04/05(日) 20:03:52.84 ID:VvBL6PI30
私怨
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/04/20(月) 01:25:25.46 ID:Y4b++EUm0
支援
323 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/04/22(水) 22:35:57.33 ID:PJ3ye1dA0
男「ふぅ...日がある内の風呂は最高だな」
林業作業が終わり、家に着いてからはすぐに風呂に入った。
この夏の風呂上がりというものには形容しがたい開放感が存在する。
いかんせん寒くないから風呂上がりが不快じゃなくなるうえに、日がある時間帯だとカラッとしていて更にさっぱりするというものだ。
勿論今の装備は腰にタオルを巻いただけという極めて原始的な姿だ。
男「おーい、いろはー?風呂空いたぞー?」ガラガラ
いろは「スー...スー...」ポリポリ
男「...かりにも女の子が畳の上で大の字爆睡ってどうなの?っつーか腹掻くな、へそ見えてんぞ」
扇風機MAXにしたまま寝やがって...風邪引くぞ。
このまま放置して夏風邪ひかれても目ざめが悪いので扇風機を弱にしてタオルケットをかけてやる。
男「...こうして見てるとただのコスプレしてる頭が弱い子にしか見えないんだけどな」
頭を軽く撫でてやると、耳がピクピク動いて反応する。
反応がまんま犬だな。さすがイヌ科。
今日の事故はコイツのおかげで事なきを得たと言っても過言ではない。
あのままチェーンソーが友の首を引き裂いていたら出血多量で死亡エンドだった。
あの一瞬、いろはが俺の体に入ってきた時の身体能力は明らかに人の域を超えていた。
別に俺はスタンド使いでもないし石仮面被ったわけでも人間をやめる気もさらさら無い。
男(まぁしばらく寝かせといてやるか)
324 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/04/22(水) 22:36:52.41 ID:PJ3ye1dA0
ーーーその夜
幼「それでお母さんと一緒に映画も見たんですよー♪」
男「へぇ、そりゃ楽しそうだな」
幼「そういえば男くんは今日はなにしてたんですか?」
男「師範の手伝いをちょっとな....そういえば給料ってでるのか?」
幼「でたらいいですね〜。男くんはアルバイトしてませんもんね」
男「幼は幼友の店でがんばってんもんな。和菓子屋だっけ?」
幼「はい。かなり融通きかせてもらってるのでありがたいです」
男「そっか。休みとかってどうなってる?」
幼「基本的に来れるときにきてくれればいいと言われてるので特には決まっていませんが...」
男「じゃあ折角の夏休みだし、いろいろ計画たてるか」
そのときちょうど幼母が家に入ってきた。庭から。
この人頑なに玄関から入ろうとしないよな。
庭から侵入するって行動が蚊とか蝿と同じじゃねぇかよ。....ムシコナーズ掛けようかな。
ただ手にはスーパーの袋が掛かっているところからどうやら夕飯を作ってくれるようなので、今回は不問にしてやろう。
怖いからとかでは決してない。
幼母「ただいまーっと。おう男、ばーさんは飲み会で遅くなるってさ。あと師範からこれ預かったぞ、報酬だとよ」ピラッ
男「んぁ?なんだこのチケット...!!これは!」
幼「男くん!!みんなで行きましょう!!」
...どうやら海が俺を呼んでるらしい
いろは「ぐおーー...すぴー...ぐおーー...すぴー.....ブッ」
325 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/04/22(水) 22:39:55.29 ID:PJ3ye1dA0
遅くなってすみません。
年度の変わり目で色々重なって忙しくなってました。
とりあえず一段落ついたので更新速度は上げるつもりです。
あとネタのリクを募集します。
夏の田舎でこんなことやってみたいとか。
こいつらの絡みがみたいとかあったら教えて下さい。
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/23(木) 00:08:31.08 ID:Khz66zSAO
河原でキャンプ
街までバスでお買い物
よろしこ〜
327 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/04/23(木) 01:45:48.20 ID:s8eFGugw0
キター
待ってたぞよ
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/23(木) 12:35:11.61 ID:DT42XjyEO
きたか
ネタは庭先とかで線香花火とか
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/04/23(木) 23:16:14.07 ID:s8eFGugw0
定番のウィスキーボンボンおなしゃす
330 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/26(日) 21:56:36.45 ID:ETwNLjBP0
そろそろ幼を狙うライバルが出てもいいと思う
331 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/04/26(日) 23:36:28.91 ID:UjJKE0UL0
【街までバスでお買い物】
男「んぁ?買い物?」
幼「はい!折角海に行くのなら新しい水着が欲しいな〜と」
男「なるほどね〜...」
そう。つい先日の林業作業報酬として、師範が海近くのホテルのチケットをくれたのだ。
まだ具体的に行く予定などは決めていないが、とりあえず水着でも買っておきたいのだろう。
男「まぁ別にいいけどよ、正直俺の意見なんて参考にならねぇぞ?美的感覚あやしいし」
俺にそういったセンスがないのは自分が一番よく分かっている。
平気で全身黒ずくめといった中二か二刀流スキルを持つ主人公しかしないようなコーディネートをする人間だ。
いろは(行って来なさいよ。折角の休みなんだから。)
あぐらを掻いてる俺の太股にアゴをのせてくつろいでるいろはが眠そうな声で言った。
ってかお前そろそろどけ、しびれてきた。
いろは(幼ちゃんだってもともとあんたのセンスなんて期待してないわよ。ただ一緒に遊びたいだけ。だからこそ買い物ついでにあんたの趣味に染めちゃえばいいじゃない)
男(俺の趣味ねー...)
もともと存在自体がストレートど真ん中ポジションである幼にはあまり関係がない。
なにしてもかわいいし愛らしいしプリティだしキュアキュアしてる。
それに買い物に行くのは別にいいのだが...
332 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/04/26(日) 23:37:07.37 ID:UjJKE0UL0
男「行くのはいいがどっか場所はあんのか?」
そう。ここは田舎である。どがつくほどの田舎である。駄菓子屋だって古ぼけた神社だって廃校間近の小学校だって存在する。
晴れていれば蝉がうるせぇし風邪が吹けば桶屋が儲かるし雨が降ればちょっと田んぼを見に行くことだって出来る。
そんな環境下での買い物だ。確かに歩ける範囲にスーパーも商店街もコ○リもあるが、生活力が上がることはあっても女子力は上がりそうもない。
少しがんばってもジ○スコくらいしか思いつかないが...
幼「折角なので先月オープンしたアウトレットモールに行ってみませんか?」
...?
男「あー...いいぞ、行くか」
そんなもんこんな田舎にあったっけ?
だってしょうがないじゃん、先月はまだこっちの時代にきてないし...
...でもアウトレットモールなんて自分からは絶対に行かない場所だし、単に俺が知らないだけかもしれない。
幼「少し遠いのでバスで行くことになってしまいますが...いいですか?」
男「...いいに決まってるじゃないですかー」
上目使い...いただきました...!!
333 :
◆P8G.IC5UqUBR
[saga]:2015/04/26(日) 23:39:19.60 ID:UjJKE0UL0
みなさんリクエストありがとうございます。
こんな感じで出来る限りリクには応えようと思っているので
どんどんアイデア下さいな。
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/26(日) 23:55:58.01 ID:Bw86OxcAO
乙!
十年後の知り合い(♀)の子供時代に会ってしまってアタフタ
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/05/05(火) 00:16:15.53 ID:oJ6ucnyk0
→平気で全身黒ずくめといった中二か二刀流スキルを持つ主人公しかしないようなコーディネートをする人間だ。
もしかして:キリト
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/05/06(水) 16:20:16.01 ID:CBCd2YSAO
はよはよ
337 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/05/11(月) 22:17:26.07 ID:RuEcjfj10
あくしろよ
338 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/05/16(土) 01:31:32.09 ID:OSfVQPxl0
紫煙
339 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/05/16(土) 21:30:27.11 ID:1+k04laXo
最初から読んできた
続き書くんですよ!
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/05/24(日) 17:26:45.41 ID:VUUHkx7l0
あくしろよ
341 :
suiyoudoudeshow
[saga]:2015/06/01(月) 01:09:46.10 ID:rVdgQmW80
ーーーー次の日・ショッピングモールにてーーー
幼「う〜...ひとが多いです」
男「まぁ休日のショッピングモールともなればこんなもんだろ」
元の時代では都会の一人暮らしをしていたのでこの程度の人混みは全然慣れているのだが、純粋自然栽培された田舎っぺの幼馴染には厳しいらしい。
男「とりあえず一回どっかで休むか?」
幼「いえ、このくらいなら大丈夫です」ウプッ
男「アホ、別に急いでるわけじゃねぇだろ、無理しないで休憩すんの。分かった?」
幼「ごめんなさい、お願いします...」
342 :
suiyoudoudeshow
[saga]:2015/06/01(月) 01:10:33.63 ID:rVdgQmW80
男「落ち着いたか?」
幼「はい、大丈夫です。少し人に酔っただけなので...まさかホソミオツネントンボより人が多いなんて...」
男「なんでそのチョイス...マニアックすぎるだろ」
幼「もしかしたらフタスジモンカゲロウより多いかもしれないですね」
男「もっとわかりづらいわ!!」
幼「とにかくもう落ち着いたので大丈夫ですよ?」
男「おぉ...まぁいいや。じゃあブラブラ回って買い物でもするか」
幼「いいですね♪行きましょう!!」
343 :
suiyoudoudeshow
[saga]:2015/06/01(月) 01:11:32.23 ID:rVdgQmW80
ーーーー服屋ーーーー
幼「男君はどんな服装が好きですか?」
男「俺は楽だったらなんでもいいな。でも一応TPOをわきまえて...」
幼「いえ、男君の服装はどうでもいいのです。そうではなく私にどんな格好をして欲しいかを教えて下さい」
男「おっふ...そうだなぁ...」
ここで巫女服!!って言いそうになった心をぐっと押さえ込んでマジメに考える。
まず幼に似合いそうな服装を模索する。
背は低めだが幼児体型というわけではない。でるところはしっかり...とまでは言わないがほんのり出てるし引っ込むところもそこそこ引っ込んでる。
髪は長すぎず短すぎずの黒いセミロング。もちろん顔はしっかりとかわいいがモデルやアイドルなみの美女というわけでもない...まぁ全くかわいくないアイドルとかもいるけどね。
つまり俺の幼馴染は万人受けしそうな普通にかわいい女の子、背景に溶け込むスキル持ってたりギャルゲのメインヒロインになるための特訓をさせられるタイプ。
となってしまうと...
男(...なんでもそこそこ似合うからどうすればいいかわからねぇ...)
344 :
◆6FKbqG4.1U
[saga]:2015/06/01(月) 01:13:52.01 ID:rVdgQmW80
あ、酉に#いれわすれた
次からコレで行く
遅くなってソーリーネ
345 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/06/01(月) 01:55:32.90 ID:tSmXcs4AO
乙!
パイ食わねえか?
346 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/06/01(月) 02:24:50.82 ID:fHRLphhrO
乙やでー
待ってたぞー!
347 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/06/02(火) 21:39:01.61 ID:LTqKQ8VWo
酉かえとけ悪用された最悪だから
一旦乙
348 :
◆6FKbqG4.1U
[saga]:2015/06/12(金) 15:51:57.43 ID:Li+VCvRi0
男「結局無難な服装になったな」
幼「でも海っぽくていい感じなのが買えました」
散々悩んだ挙句(5分)、ホットパンと肩が開いているタイプの...何ていうかフワッとポワっとしたタイプの薄手のシャツになった。
太ももが見えるのと肩口からキャミソールの紐が見えるのがポイント。何俺キモイ。
幼「でもワンピースとかじゃなくてよかったんですか?友君が男の子はみんなワンピースが好きって言ってましたが」
男「あいつの趣味は少しずれてるから気にしないでいい。しかもお前ワンピース持ってんじゃん」
幼「お母さんがよく買ってくるんですよ」
男「...あの人もそういうタイプか...」
349 :
◆6FKbqG4.1U
[saga]:2015/06/12(金) 15:53:20.83 ID:Li+VCvRi0
幼「じゃあ次は男君の服を見ましょう♪」
男「えー...いいよ俺はー」
幼「ダメです!たまに男君が着ている全身黒とかぶっちゃけセンス無いです!」
男「お前...血盟騎士団の副団長に刺されるぞ...俺も同感だけど」
当時の俺はあれがかっこいいとか思ってたんだからしょうがないじゃん!!
幼「あ!これなんてどうですか?」
男「あーいいんじゃない?」
幼「む〜...せめてこっち見てくださいよ〜」グイッ
男「わかったから引っ張るなってぃぃてててて!!痛いって!腕極まってるって!!ちゃんと見るから!!」
ナチュラルに腕極めるとかやっぱこの子あいつの娘だわ。
350 :
◆6FKbqG4.1U
[saga]:2015/06/12(金) 15:55:37.88 ID:Li+VCvRi0
とりあえず投下
これから毎日じゃないけどちょくちょくあげてくと思う
確信は無い!!キリッ
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