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忍「隠し事、しちゃってましたね……」 アリス「……シノ」
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1
[saga]:2013/09/01(日) 04:37:55.84 ID:ECufGEjL0
※注意事項は、必ずお読み頂くようお願いします。(特に、◎の箇所は強くお願いします)
◎本作品は、百合がメインではありません。
きんいろモザイクに、百合以外何も求めないという方は、読まないほうが良いかと思われます。
◎本作品は、きんいろモザイクの、とある最初期設定を草案としています。
そのため、いわゆる「TSモノ」が苦手な方も、このSSは読んでいられないかもしれません。
・作者は、アニメは観ていますが、漫画はまだ読んでいません。
所々でキャラの口調や呼称がおかしい点があるかと思いますが、その場合はご指摘頂けると幸いです。
・所々で地の文が挟まれたり、話がコミカルになったりシリアスになったりするかと思われます。
以上、4点が大丈夫という方のみ、お読み頂けると幸いです。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1377977875
2 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:39:08.49 ID:ECufGEjL0
「ハロー!」
「コニーチハー!」
「ハロー!!」
「コニーチハー!!」
この日、イギリスのとある場所で現出した光景は、見た人の胸を打ったという。
異なった言語を、お互いが送り合い、別れを告げる――
言語の壁を飛び越えて、彼女たちは互いの心に、確かに近づいたのだ。
「……シノ」
去っていく車を熱い視線をもって見送りながら、少女は静かに決意する。
「――いつか、私も」
3 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:39:41.09 ID:ECufGEjL0
――二年後
母「忍、忘れ物は大丈夫?」
忍「はい、大丈夫ですっ!」ニコッ
母「……行ってらっしゃい」
忍「はい、行ってきます!」ガチャッ
バタン・・・
母「……うーん」
勇「どうしたのお母さん?」
母「ああ、勇。いや……なんというか」
勇(なるほどね……)
勇「――シノなら、大丈夫でしょ」
母「ええ、そうなんだけど、そうなんだけど……!」
母「色々と惜しいな、って……」
勇(――それは、ちょっと同感かも)
――集合場所
忍「……はぁはぁ」
忍「ま、まだ誰も来てないみたいですね」
陽子「遅いぞ、シノー!」ガシッ
忍「ひゃぁっ!?」ビクッ
忍「よ、陽子ちゃん」
陽子「うーん……なんというか、あれだ」
陽子「――やっぱり、そのカッコなんだな」
忍「……はい」
忍「ま、まぁ……わ、私たちの通う高校は、校則ゆるいことで有名ですし」
陽子「……『私』?」ピクッ
忍「さ、さすがに高校生ですし!」
陽子「――おおう」クラッ
陽子(シノの高校生活は……もしかして、私たちにかかっているのか!?)アセアセ
綾「なに中途半端に重い表情してるのよ」
陽子「うわっ、あ、綾!?」ビクッ
忍「おはようございます、綾ちゃん」
綾「……お、おはようシノ」
綾「――ええと、その」
綾「に、似合ってる、わね」
忍「本当ですか! ありがとうございます!」
4 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:40:24.93 ID:ECufGEjL0
(↓小声)
陽子「……いいか、綾?」
綾「な、なによ?」
陽子「もしかしたら、私たちは、結構な責任を背負っているのかもしれない……」
綾「――わ、分かってるわよ」
陽子「まず、だ。シノの服装でおかしな所はないか?」
綾「……大丈夫じゃない。その――む、胸も」
陽子「ああ――中学の頃より、明らかにスキルアップしてるな……」
陽子「と、ともかく、何としてでもフォローするぞ! 友達として!」グッ
綾「ええっ!」グッ
(↑小声)
忍「もう、二人で何を内緒話してるんですか?」
陽子「い、いや、その」
綾「……シノ」ガシッ
忍「なんですか、綾ちゃん?」
綾「わ、私たちも頑張るから!」
綾「シ、シノも頑張るのよ!」
忍「……ああ」
忍「はい。大丈夫ですよ、綾ちゃん」
綾「……ふぅ」
陽子「――ありがとな、綾」
綾「べ、別に陽子のためじゃっ……!」
忍「二人とも、仲良しさんですねぇ」
綾「シ、シノまで!」
――高校
綾「……とりあえず」
陽子「三人とも、同じクラスだっていうのは救いだな」
綾「ええ」
綾「最初の1年間の振る舞いが問われている、と言っても過言ではないんだから……!」ゴゴゴゴ
陽子「――そう、だな」
忍「……ふふっ」ニコニコ
忍(私は、本当にいいお友達に囲まれてます)
忍(陽子ちゃんと綾ちゃん。この二人と、同じ高校で、同じ時を過ごせるなんて――)
忍(それに……)
忍「今日は、私のホームステイ先の子もやって来るそうですし」
陽子「……は?」ピタッ
忍「楽しくなりますねー……ふふっ」
綾「……はい?」ピタッ
5 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:41:03.23 ID:ECufGEjL0
陽子「ちょ、ちょっと待った!」
忍「? どうしたんです、陽子ちゃん?」
綾「ど、どうしたもこうしたもないわよっ!」
忍「あ、綾ちゃんまで……」
陽子「なんで、私たちに知らせてくれなかったんだ!」
忍「え……昨日、メールで送っておいたはずですけど――あっ」
忍「――ごめんなさい、送信失敗したまま寝てしまったみたいです」
綾「……あ、あはは」
綾「もう、シノらしいわねー」クスクス
陽子「おい、綾!? なんだその、この場にそぐわない菩薩顔は!?」
綾「あら、陽子? もう、そんなに騒いでもしょうがないじゃない……うふふ」ニコニコ
陽子「あ、綾が壊れた……!」
烏丸「皆さん、そろそろ教室に入ってくださーい」
陽子「あ、す、すみません」
綾「もう、忍ったら、おバカさん」コツン
忍「えへへ、綾ちゃん、つつかないで下さいよー」
陽子「二人とも、現実は待ってはくれないんだぞ……!」
――教室
(↓ヒソヒソ話)
綾(ど、どどどうするの陽子!? こ、このままじゃ――!)アセアセ
陽子(現実に戻ったら戻ったで、分かりやすいな綾は……)アキレ
綾(なんで陽子はそんなに落ち着いてるのよ!?)
陽子(そのセリフ、そっくりそのまま、さっきの綾に返すぞ!?)
烏丸「二人共ー? 初日から仲良いのはいいけど、話は聴いてくれると嬉しいな」
陽子「あ、す、すみません」
綾「ご、ごめんなさい」
(↓さらにトーン下げる)
陽子(ああ……忍から聞いた感じ、ホームステイ先の子は忍の『あれ』を知らないままだろう)
綾(それは、私も同感だわ)
陽子(そして、そのままここにやって来るということは……だ)
綾(――ゴクリ)
6 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:41:34.40 ID:ECufGEjL0
烏丸「さて、初日からですがっ!」
烏丸「今日は皆さんに、重大な発表がありますっ!」
女子「そ、それは?」
烏丸「な、なんとっ!」
烏丸「イギリスからはるばる、このクラスに転入生がやって来ましたー!」
全員「……え、えええええ!?」ザワッ
男子A「な、なぁ、フツー新学期初日から転入生来るか?」
男子B「……ま、まぁ、この学校ユルいからね」
男子A「――そ、それもそうか」
男子B「それでいいのかな……?」
陽子「くっ、この学校の風紀の緩さがここに来て仇となるとは……」
綾「と、ともあれ、もうこうなったら……覚悟を決めるしか!」
烏丸「それでは! カータレットさーん?」
アリス「ハイッ!」
全員「……おお!」
烏丸「それでは、自己紹介をお願いします!」
アリス「えと――は、初めまして! アリス・カータレットといいます!」
全員(……か、可愛い!)
アリス「イギリスからやって来ました! み、皆さん、よろしくお願いします!」
全員(……日本語うまっ!)
アリス「――あっ!」
陽子「!」
綾「!」
忍「……!」
アリス「シ……シノー!」ダッ
忍「――ア、アリス!」ダッ
全員(え、えええっ!?)
アリス「ずっと――ずっと、会いたかったよー!」ダキッ
忍「アリス……私も、会いたかったです」ダキッ
アリス「シノー!」クルクル
忍「アリスー!」クルクル
7 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:42:27.54 ID:ECufGEjL0
陽子「……だ、大丈夫、か?」
綾「と、とりあえず」
陽子「まぁ、クラス内はざわついているけど、それはいいとして」
綾「――あの子の様子、大丈夫よね?」
「……あれ?」
その時、少女にとある疑念が芽生えた。
おかしい。何かヘンだ。
抱きついた時の感覚。
ずっと会いたかったはずの人に会えたことは、何とも素晴らしい。
しかし……しかしだ。
少女は、目の前の光景を見た。
2年前には平坦とも言えた「そこ」は、歳相応の成長を遂げていた(「自分と比べて、なんて大きい……」という感情は、今は措く)
やはりヘンだ。
この「部位」の感覚は……?
「ねぇ、シノ……?」
「なんですか、アリス?」
「――こ、この辺りの感触がなんか」
陽子「せ、先生!」ガタッ
烏丸「ひゃっ!?」
綾「も、もうそろそろ、HRも終わりの時間です!」ガタッ
綾「そ、そろそろ、号令をとった方がよろしいのでは?」
烏丸「……そ、それも、そうですねぇ」
烏丸「そ、それでは皆さん、き、起立!」
――休み時間
陽子「……や、やぁ、シノ!」
綾「へ、ヘロー、カータレットさん!」
陽子(綾……焦りのせいか、初対面の人ともこんなにあっさりと――)
忍「あ、陽子ちゃん、綾ちゃん!」
アリス「……ヨーコ? アヤ?」
陽子「あ、ああ。ええと……な、ないすとぅーみーとぅ?」
アリス「――Hello! Nice to meet you!」
陽子「うお!? 完璧な発音!」ビックリ
8 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:43:01.31 ID:ECufGEjL0
綾「と、ところで、シノ?」
忍「なんですか、綾ちゃん?」
綾「――こ、このカータレットさんが」
忍「はい。ホームステイ先の子です!」
アリス「シノー!」ダキッ
忍「アリス〜!」ダキッ
綾(――まずい!)
陽子(抱きついた!)
アリス「……」
アリス「えへへ」
忍「?」
アリス「シノ、やっぱり温かいや」
忍「……アリスも、お日様みたいに温かいです」
アリス「シノ――」
忍「アリス――」
綾「……だ、大丈夫みたいね?」ホッ
陽子「で、でも、さっきのは?」
アリス「……ねぇ、シノ?」
忍「はい、アリス?」
アリス「今日、シノのお家、行ってもダイジョウブ?」
陽子「!」
綾「!」
忍「……今日、来るんでしたね」
忍「ええ。ダイジョウブですよ!」
アリス「やったー!」
忍「わー!」
陽子「……急展開、ってやつ?」
綾「ええ――それも、限りなく危ない、わね」
二人「…………」
9 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:43:30.50 ID:ECufGEjL0
――すっとばして下校時刻
アリス「シノのお家は、どんな所なんだろうなー」
忍「アリスが気に入ってくれるといいですけど……」
アリス「ダイジョウブ! シノの所なら、どこだって幸せだよ!」
忍「ア、アリス〜!」ダキッ
アリス「シノ〜!」ダキッ
陽子(――通算・10回目くらいのやり取り)
綾(なし崩し的に、私たちも上がらせてもらうことにはなったけど)
陽子(状況、依然として悪し)
綾(一刻の予断も許さないわね……)
――大宮家
勇「あら、いらっしゃい」
陽子「勇姉!」
勇「あら、陽子ちゃん。こんにちは」
綾「……こ、こんにちは」
勇「あら、こちらは――」
陽子「ああ、綾だよ。私たちの友達の」
勇「あらあら……初めまして」
綾「は、初めまして!」
綾(す、凄まじい美人――!)
綾(だ、ダメよ綾! こ、ここで押し負けちゃ――!)
綾(し、忍のピンチを救うためにも!)
綾(……よ、陽子も見てるし!)ジーッ
陽子(何故、こっちに熱視線を送る、綾……)ビクッ
10 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:44:02.55 ID:ECufGEjL0
アリス「わー、シノのお家、広いねー」
忍「ふふっ、アリスのお家の方が大きいですよ」
アリス「もー、シノってば……」
陽子(って、おーい!)
綾「シ、シノ! な、なんで、アリスまで!」
勇「あら? もう挨拶済ませて、入ったわよ?」
陽子「い、勇姉……アバウトすぎだよ」
勇「お母さん出かけてるから」
勇「みんな、とりあえずリビングでお茶にでもする?」
陽子「そ、それいいな!」
綾「さ、賛成です!」
アリス「日本のお茶……飲みたいっ!」ワクワク
忍「……」
忍「あの、私ちょっと、部屋で支度してから行きますね」
陽子「!?」
綾「!?」
勇「……あら、そう」
勇「それじゃ、また後でね」
忍「はいっ」
陽子「」
綾「」
勇「……」
勇「――それじゃ、私たちはお茶にしましょうか」
アリス「お茶!」
陽子「……」
綾「……」
二人(な、なんてことに……!)
――大宮家・リビングルーム
勇「どう? 美味しい?」
アリス「うん、とっても!」
アリス「イサミ、すごく上手!」
勇「ふふ、ありがと」
陽子「……お、美味しいなー」
綾「そ、そうねー、このお茶菓子もまた」
アリス「……二人共、声震えてない?」
二人「そ、そんなことは!」
11 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:44:28.78 ID:ECufGEjL0
勇「……あ、そうだ」
勇「アリス。トイレはそこの突き当りだから」
勇「お茶飲むと、トイレ近くなっちゃうだろうから……気をつけてね?」
アリス「――あ」
アリス「うん。ありがとう」
陽子「……!」ハッ
アリス「じゃあ私、ちょっと行ってくるね」ガチャッ
勇「行ってらっしゃい」ヒラヒラ
綾「――ああ」
綾(こ、このままじゃ、もしかしたら――!)
陽子「……なぁ、勇姉?」
勇「ん? どうしたの、陽子ちゃん?」
陽子「もしかして、だけど」
陽子「アリスに、きっかけ作ったりした?」
綾「!」ハッ
勇「……」
勇「鋭いわね、陽子ちゃんは」
陽子「――勇姉、やっぱり」
勇「ねぇ、二人共? 綾ちゃんも」
綾「は、はいっ」
勇「……二人が、シノのために凄く頑張ってくれてるのは、よく知ってる」
二人「……」
勇「でも――」
勇「きっと、どこかで……歯車は回らないといけないと思うの」
陽子「……勇姉」
綾「――陽子」
12 :
1
[saga]:2013/09/01(日) 04:45:11.84 ID:ECufGEjL0
――私は、一つの「禁」を破ってしまった。
それは、「日本に来たら、決して嘘はつかない」ということ。
日本人は、嘘が嫌いだ。
だから、私はその「禁」を作った、のに――
「……シノ」
吸い寄せられるように、脚は階段を昇る。
一歩、一歩。
トイレの場所を教えてもらいながら、私がやっていることは――
「シノ……」
大好きな人の名前。
それを何度も何度も紡ぎ出しながら、私は一つの扉の前に立つ。
疑念は晴れてくれなかった。
いや、むしろシノが好きだからこそ、その疑念は大きくなっていった。
教室で、抱きついた時のシノ。
その時の――感触は。
「――シノ?」
コンコン、とノックする。
本当は、ノックすらしたくなかった。
すぐに入って……確かめたかった。
それでも、私の中の理性はそれを押しとどめてくれた。
「……アリス」
中から、シノの声がした。
「――いいですよ。入って、下さい」
いつもと何ら変わらない、シノの口調。
シノはどんな表情をしているのだろう……?
心拍数が上がって仕方がない。
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