過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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829: ◆S6ROLCWdjI[sage saga]
2018/11/03(土) 01:20:32.75 ID:fwFjh18G0
>>828

そう。自分で決めるなら、なおさら――あなたは世界も社会も、人々も、
ぜんぶ踏み躙ってまで唯一を取るんだろうね。……やっぱりあなたは僕と同類だよ。

【「同族嫌悪ってやつなのかなあ」……ちょっとばかし納得のいかなさそうな顔をするのは、きっと】
【この女が心の底からアリアと仲良くできると信じ切っているからだった。とうていあり得ないはずなのに】
【こいつはそうではないと信じているようだった。それくらいには幼くて、冒涜的が、過ぎたから】

愛情に飢えているのには間違いないよ。間違いないから誰のことでも好きになる。
その中でミレーユがたまたま一等賞取れただけなんだよね、――あの子は、ほんとは、誰でもいいんだ。
自分のことを救ってくれる人なら誰でもよくて、一番深いところまで入って来てくれたのが、
たまたま、ミレーユだったから。……だから彼のことを好きになったんだろうね。

【――、これはアリアも知らないことだろう。夕月と呼ばれる少女が、白神鈴音に執着していること自体は知っていても】
【その理由は知らないんだろう――答えは、「自分のことを助けようとしてくれたから」。たったそれだけのことであり】
【それだけの理由で神たる彼女を人間に戻したいなんて無茶を言っていた。虚ろなる神を殺したいと想った】
【たった、それだけで。……、……きっと他にも、白神鈴音のような手合いの人は、夕月のまわりにたくさんいた】
【たとえば、ミラ・クラァケ。たとえば、アルク=ワードナール。彼らじゃなくてミレーユが選ばれた理由は、ただ単純に】
【「一番早く奥底まで潜って来てくれたから」。たったの、それだけ、だったんだから――――】

……やっぱり、そうだよね。僕もそう答えるし――おそらくはミレーユだってそう答えるんでしょう?

でも、あの子はそうじゃない。自分以外の誰かをどうにか、全員、入れようとして――
結局誰かを選んで入れることが出来なくて、シェルターは無人のまま。世界最期の日を迎えるの。
そういう類の子だよ、誰か一人「だけ」を選んで、他を見殺しにすることなんか出来やしない。

だからきっとね。世界が終わる前の日に、二人は大喧嘩するんだろうねえ――「いっしょに入ろう」「入りたくない」って、言い合って。

【「そしてミレーユがしびれを切らしてあの子をシェルターに押し込んだなら。あの子は中で泣くんだろうね、」】
【「『どうしてあたしなんかが助かっちゃったんだろう』って。……どう、とんだ地雷物件でしょう」 瞼を半分落として、また、一口】


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