過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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827: ◆S6ROLCWdjI[sage saga]
2018/11/03(土) 00:42:17.99 ID:fwFjh18G0
>>826

正しいか間違いか善か悪かなんて誰が決めるの、偉い人? 社会? 世界?
どーせ最後にはそーいうの全部投げ捨てて、唯一を取るタイプの人間だと思うけどね、あなた。

【ここで初めて、冒涜者の唇は嘲笑のかたちを取った。どうせそんなの、「いざ」と言うときになったら】
【使い終わったチリ紙一枚よりも簡単にポイ捨てできるたぐいの人でしょ、と言うのだ。そして、】
【言外に「僕は間違ってなんかない」と言いたげな顔もしていた。こいつの中で間違っているのは】
【最愛を永遠に喪わせた世界のほうであるから。自分は何も間違っていない、おかしくない、狂っていない】
【そういう、歪み切った価値観の中で生きているようだった。カップを置く、欠けた左の小指の断面をぼうと眺めて】

そういう人種なんだねえ、わかるよ。わかるからこそ――あの子とは、致命的に、「合わない」。
僕たちみたいな人種とはぜんぜん違うの。わかる? なんて言ったらいいかなあ、あー、んん……

【「一番大切なこと」の具体的な内容は言う気がないようだった。それは本人が彼に直接言うべきことであり】
【ならばもっと概念的な、ふたりの何がどうしてダメなのか、という話になる。「そうだな、世界が……」】

…………そうだな、シェルター。たとえばの話だよ、明日、じゃなくてもいいや、とりあえず近いうち。
世界が滅ぶってことがわかっているとする。理由は何でもいい、世界大戦、隕石、異世界人からの侵略……
とにかくもうすぐ世界がだめになってみんな死ぬとする。だけど、あなたは、「シェルター」の在りかを知っている。
中に入ったら最後、外側からも内側からも開けられないけれど、中に居れば絶対安全だし、生きていくための糧も揃ってる。
そんなシェルターの存在を、世界中でただ一人、あなただけ――アリア、あなただけが、知っていたとして。

そのシェルターの中に入れるのはたった二人だけ。それ以上の人間はどう足掻いても入れてやれない。

――――――そういうことになったらさ。あなたは、シェルターの在りかを、誰に伝える?
もちろん誰にも伝えないっていう回答でもオッケー。さ、そういう……心理テストじみたアンケートなんだけど。

【「どう答える?」 ――子猫のように愛想よく、目を細めて、冒涜者は笑っていた。】


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