過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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822: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/11/02(金) 23:06:53.74 ID:hIuZKcSn0
>>821


【およそ不躾な対手の口ぶりにも、女は特段の不興を示すことはなかった。 ─── 特筆して感情表現を好まぬ女であるようだった】
【その内心が如何許りのものであるかは判然としない。ふと机上に視線を落とし、呼出画面の名前を見るなら、ひとつ息を吐いて】


「アリア。」「 ──── アリア・ケーニギン=デァナハト。覚えなくてもいいわ。」
「元気なものよ。鬱陶しいくらい。あの面構えに指輪は似合わぬと思うのだけれど、ね ─── 。」


【然るに自己紹介は淡々としたものだった。 ─── ただ、彼女の指した名前について語るならば、吐き出す呼吸はセピア色であって】
【「なにか尋ねたいと言うのなら、答えるのに不都合はないわ。」或いは、昔語りについては嫌わぬ性分であるのかもしれない。】
【ただ茫洋と視線を窓の外に遣るのなら、秩序立って無秩序な群衆の行き先に思いを馳せているようだった。 ─── ふ、と。息を漏らすような、幽けき笑い】
【諧謔的な温度感を秘めていた。であれば只ならぬ関係なのだろうと思わせるのかもしれない。紅い踊り子の少女が愛した、乙女じみて気取り屋の男に】


「仕事の縁がなくて、アレの恩人でなければ、もう殺しているかしら。 ─── 好かぬ人種よ。」
「けれど、 ……… ただ嫌うだけの相手に声を掛けて、お互い不快になりに来る程、酔狂でもないわ。」

「 ──── 愚痴を言いに来た訳でも、ないけれどね。」


【だとしても女もまた無遠慮であった。 ──── 冒涜者という名前については知っているようだった。苦笑のままに相手の生き死にについて語ってしまう類の、狂人】
【「甘いほうが好きよ。甘ければ甘いほど良いわ」付け加える言葉もまた、なにか位相がずれていた。少なくとも相対する人間への殺意を仄めかせた後に綴る物でなく】
【ともあれ何かしら悩みを抱えていることは確かであるようだった。呼吸のたびに、シャツに隠れた豊満な胸許が膨らんで、吐き出せぬ何かを孕んだまま萎む】


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