過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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787: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/10/30(火) 14:12:43.18 ID:Dn8M4cA7o
>>786

【病魔は笑う、いっとう残酷に、それでいて残忍に、──── 愛らしい顔立ちが歪んだなら、それは悲鳴に近い】
【羽を揺らしてアホ毛を靡かせて、一つまた一つと貴女との距離を詰めて】
【そうして──── 唇の端を釣り上げて、その三日月の様な姿を見せて】
以下略



788:名無しのパー速民[sage saga]
2018/10/30(火) 14:34:23.23 ID:Fe/MllEZ0
>>787

【取り繕った笑みが崩れるのに、然るに瞬き一つほどの時間すら必要ないのだろう。少女の表情は刹那に凍り付く、絶対零度に閉じ込められたシャボン玉より、容易いなら】
【"それ"は彼女のこころをひどく傷つける言葉なのだとあまりに容易く分からせた、彼女はまだ"そのこと"にうまく整理を付けられていないのだと、まだ昨日のように苦しめるのだと】
【ただどうしようもなく愛して/優しくして/――自分の存在と命がそこに在ることを認めてくれる人のところに居るから、彼女は生き延びているだけなんだって】
以下略



789: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/10/30(火) 14:43:37.22 ID:Dn8M4cA7o
>>788

【病魔は知らず知らずの内に追い詰める、見えない病巣がいつの間にか浸食している作用に似ていた】
【壁に追い込んだならじぃ、とその大きな瞳を見据える、大きな瞳が見据える、重なる細工は同様に美しく】
【また同様に歪であった、合わせ鏡の成れの果て、狂ってしまうしか方法が残ってないみたいに】
以下略



790:名無しのパー速民[sage saga]
2018/10/30(火) 15:23:05.75 ID:Fe/MllEZ0
>>789

【――ならば、背中が壁に触れた時に、彼女は小さく、けれど鋭く、息をするのだろう。怯えと警戒と困惑の中に、けれど確かに混じるのは怒りに似ていて】
【どうしてこうも惑ってしまうのか、自分でもよく分からないのかもしれなかった、――――だからせめて見据えられる視線に、全く同じ角度の眼差しを向けるのが精いっぱいで】
【まったく同じ角度にこさえられた合わせ鏡の中に囚われた光の行き交うみたいに視線が交わり続けるだろうか、――どうあれ、きっと先に逸らしてしまうのは、少女だから】
以下略



791: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/10/30(火) 15:34:51.86 ID:Dn8M4cA7o
>>790

【彼女は "意に介さない" ──── 少なくともかえでの言葉は、彼女の何も揺さぶらないのだろう】
【何故ならそこに僅かばかりも逡巡が無いから、ニンゲンと、そうでないモノの存在性の違いであった】
【然るに、──── 彼女に羞恥はなく、然るに、彼女に理解はないのだから】
以下略



792:名無しのパー速民[sage saga]
2018/10/30(火) 16:06:17.35 ID:Fe/MllEZ0
>>791

【だから恐ろしいのかもしれなかった。ヒトによく似たヒトではないもの、ヒトとは全く違った理屈で動く存在、――不気味の谷を観測してしまうのに似て】
【掴んだはずの手首がひどく朧げに感じられた、それとも貧血を起こしてしまったみたいに、世界がさあって遠くなる気がした。――何かが怖くて、でも分からないから】
【力も態度も圧倒的であるなら敵う道理はないはずなのに。それを認めて平伏すことが出来たら、出来るなら、出来たなら、もっときっと人生は簡単なのかもしれなかった】
以下略



793: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/10/30(火) 16:21:18.21 ID:Dn8M4cA7o
>>792

【苛烈な言葉であった、何処までも歪む泣き声の様な言葉で、降り注ぐは雨の如く、折り重なるは露の如く】
【少女が少女にかけるにしては棘のある響きで、けれども人間が神にかけるにしては冒涜的に他ならず】
【──── 彼女の笑みは消えなかった、その夜更けに残る真意を、どう果たそうか迷うかの如く】
以下略



794:名無しのパー速民[sage saga]
2018/10/30(火) 16:47:51.21 ID:Fe/MllEZ0
>>793

【丸く見開いた目、唇を噤む仕草は、少なくない感情を示す。子供っぽい表情であった、子供ぽいなんて言われて怒るのは、それこそ子供の仕草だから】
【伝えられるのはやはり人間と異なる理屈、意味合いを辿ることはできても、心底信じることはできぬ理論、それを奥底から翳せるなら、それはやはり人間じゃないってことなんだろう】
【消えぬ笑みに向けた怒りは、――きっとそのうちに困惑へすり替わった、「あれ」なんて小さい声、すぐに自分の中に渦巻くおかしさに気づいて、だけどきっともう遅い】
以下略



795: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/10/30(火) 17:03:22.22 ID:Dn8M4cA7o
>>794

【耳を傾けなければ良かった、最初の状態から最後に至るまで、徹底的に其れを阻めば良かった】
【然るに病魔とはそういう理屈なのだから、下手に耳を傾けて、不必要な治療を続け、無為に苦しむ】
【一つの側面であるとしても、確かな一面である以上、誰も彼もそこから背けて生きることは出来ない】
以下略



796:名無しのパー速民[sage saga]
2018/10/30(火) 17:38:52.30 ID:Fe/MllEZ0
>>795

【自分でこさえた殻を割ろうとしている自分を見ている自分が居た、どれだけ押しとどめようとしても止めるための方法を忘れてしまって、思い出せなくなって】
【拒食症の人間が一口食べたなら止まらなくなってしまうみたいに、ほんの少しだって壊したらいけないものに爪を掛けたら、止まらなくなった、ぱきぱき罅の音がしても】
【脳裏に巡らす魔力群が一つ一つその指先を止める方法を探すのに、そうしている間に指先はどんどんと作業を進めてゆく、そうして気づくなら、逆らう自分さえも、居ない】
以下略



797: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/10/30(火) 17:43:40.24 ID:Dn8M4cA7o
>>796

【イルは消え去る、嘲笑を残して、──── 残した歪な微笑みの中に一杯の悪巧みを孕んで】
【そして同時に、かえでの心へと深い傷跡を残すのだろう、──── 其れは誰にもいやせない傷に似て】
【──── それ故に深く、あまりにも、濃い────】
以下略



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