過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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777:合歓 ◆KWGiwP6EW2[sage saga]
2018/10/30(火) 01:03:40.46 ID:JVwpzMIV0
>>775
【――本当に、ここがまだしも有利な立地で良かった】
【仮に戦闘の場所が、遮蔽物のない広場だったりしたら、四方から襲い来る少女の攻撃を凌ぐ手段などなかっただろうから】
【もう一つ僥倖だったのは、少女の能力と己の能力の相性だった】

【それは予期せぬ効果では有ったのだが、戦闘の続行を少女に諦めさせるに至ったらしい】


これは――今日はいつもよりちょっと祈りの時間を延ばしても良いかもな。


【斜に構えた笑みを浮かべているが、傷の痛みで額には汗をびっしりとかいている。出血も結構洒落にならない量になっているのだ】
【罠を張るには適しているが、直接的に跳ね回る攻撃に向かないのが男の能力の欠点――それを補うには、相棒の能力が必要なのだ】



悪いモノを食べて、腹を壊すなんて、中々可愛いところも有るな――


【と、皮肉でも告げる傍ら、怨嗟とも言い切れぬ焦がれた言葉を聞くだに、すぐに前言を撤回したくなった】
【未だ食欲に翳りを見せない様子に、しかめっ面になりながら】


こっちはもう会いたくない。
元々タイマン勝負なんてガラじゃないんだから――


【言い捨てた言葉が相手に届いたかは分からない】
【今度は自分さえ貪るような様を見せて、己の姿まで胃袋に収めてしまったように、少女は姿を消してしまったのだから】



――……ああ、もうクソ、化け物め。


【能力者も大概"化け物"と揶揄されることが有るが】
【彼女はまごうことなき化け物なのだろう。アレは人とはとても思えない――禍々しい能力もそうだが、その精神性も】


"喰霊"か――


【もう会いたくないのは事実だが。それでも会わざるを得ない状況になるのなら、今回の戦闘は無駄ではなかっただろう】
【何しろ、一人で何とか痛み分けまで持ち込んだのだから】


――コマ、もう出て来て良いぞ。
ってか迎えに来てくれ。血が足りなくてしんどいし……


【路地裏、誰もいるはずのない場所で、青年は独り呟いた】



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