過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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241: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/14(火) 17:47:39.25 ID:1hAuTw8Go
>>240

【──── あの日以来、彼は姿を現さない。舞台の上では役者は常に演じなければならないから】
【舞台を降りるその一瞬まで、纏う仮面を外してはならず、脚本以外の話を紡ぐ必要も無く】
【緩やかなる心のエチュード、即興で叩く音階は何処へ、半音だけのフラットが叫ぶ】


──── 眠れないようですね、お元気ですかなんて言葉も相応しくありません


【不意に声が響く、直ぐ側に立っていた。コマ送りにしたならば、そのカットにだけ登場するかの如く】
【瞬きと瞬きの狭間に漸く、見つけられるぐらいの温度感で、存在意義など当に骸】
【なればこそ、揺るやかな声色は撓んだ絹糸に似て、しとりと降り注ぐ夜露に似ていた】

【彼はそっと手を伸ばす、触れる頬の感触に気付いたなら、そのまま少しだけ上を向かせようと】
【瞳が真っ直ぐに貴女を見据えるだろう。虚像の表面、映し出すのは合わせ鏡の真実】
【眼に呑まれたなら、虹彩が光を求めて泣き叫ぶ、硝子細工の表層にも近い】


暫く空けていて申し訳御座いません、けれども漸く、尻尾が掴めました。
私としたことはとんだ見落としでした──── 残念きわまりない、一手遅かったとは
……いきなり私の話ばかりしてはいけませんね、姫君が退屈してしまう

どうでしたかムリフェン、私の留守中に、変わったことは?


【一歩離れる、ベッドの側に立って、暫し遠くの窓の外を眺めてみる】
【落ち着いた横顔であった。その表情に、僅かばかりの躊躇も憂いも無いような】
【得てしてそれは隔離世の真実、泡沫にも届かない風情で】


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