過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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名無しのパー速民
[sage saga]
2018/08/09(木) 20:24:43.76 ID:xSkVyWoQ0
>>23
――――すごかった! 面白かった、みんながおんなじ服着てて、なのに、ちょっとずつ自分の恰好みたいにしようとしてて……。
スカートをお腹のところで折ってる子はね、プリーツがくしゃくしゃってしてるからすぐに分かるの。リボンタイをしてるのにボタンを開けてたり……。
シャツの下にキャミソールが透けてた――、木の椅子ね、そのまま座るとお尻がくっついて気持ち悪いの。黒板に書いてあること、わたしは分かんないけど。
みんな机の上に紙パックの飲み物を置いてて。珈琲牛乳とか。飲んでるの。カップのお芋のお菓子食べて……。
【――ぱぁっ、って、その瞬間に表情が華やぐんだろう。あどけない顔を目いっぱいに喜色に満たす、だから、――本当に、きっと、楽しかったんだ】
【本当に楽しかったからこそ、全部持ち主にきちんと返してきたんだろう。自分が憧れていたもの――そのくせ自分には絶対に手に入らないって、分かってしまったから】
【すごく嬉しそうに話す、まったく別の世界の出来事を語るみたいに。それでね、それでね、って、自分が見て来たもの、話すから】
【――――もしもをどうしたって考えさせてしまう。夕月も、彼女も、もしも普通だったなら。――だなんてね、】
ん――、……、わたし、は、お母さんたちにもらった、名前は、……もう、使わないの、だから。
人間だったのはその子だった。……。わたしは、だからね、違うんだ、……――へびさまが名前を付けてくれたの。だから、……それが、鈴音。
……………………。
【だから、あるいは、そういう意味では似ているのかもしれなかった。本当の名前を捨てたことを、少女は認める】
【けれど捨てると言うよりはきちんとしまい込んでいるんだって言うようでもあるのだろう、――大事に大事にしまい込んで。二度と出さないなら。結局無意味でも】
【――そのうえで、いくらか発言は正しくない。"鈴音"でありながら人間として過ごすことを許されていた、否、望まれていたころもあった。それを言わなかった】
【そうして黙り込んでしまうんだから――――ひどく、狡かった。分からないって顔をしていた。ただそれが、――最も大きな蟠りだと、表情が示して】
夕月ちゃん、
【――――大丈夫と痛いを繰り返す夕月をきっと彼女はじっと見ているのだろう。無表情のようでいてひどく複雑な表情をしていた、目をわずかに細めて】
――夕月ちゃんは何がしたい? 夕月ちゃんのしたいことをしようよ。なにがいい?
【だからきっとどうしようもないって分かっているのだろう、だけどそれを仕方ないって自分のしたいことを押し切れる性質ではない、もしも、そうだったなら】
【この少女はこんなところには居ないに違いないんだから。――ゆえに彼女は相手のしたいことを聞く、何か答えるならそうするんだろう。そうしたがるのだろう】
【そのうえでまだ楽しいお話をしようって言うのなら、そうしたら今度こそ諦めるのかもしれなかった。ただどちらにせよ変わらないのは、】
【――掌で包むみたいに、夕月がしきりに痛がる場所に触れようとするのだ。それで苦痛が増すようなら、すぐに辞める。だけど、そうでないなら】
【痛いの痛いの飛んでけをするみたいに。どこにも飛ばさないんだけど。何度もさすってやろうとする、――それくらいしか、できないから】
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