過去ログ - 【Fifth】幻想的な画像に設定足して世界作ろうず【Genesis】
↓
1-
覧
板
20
63
:
名無しのパー速民
[sage]
2018/06/20(水) 20:20:42.79 ID:y4U7AypG0
https://d1f5hsy4d47upe.cloudfront.net/b0/b0fbfcccc1e5aa923441b842fe047113_t.jpeg
愛ゆえの訣別
天人世界に於いて《真実を知る一族》が特権を与えられ、指導的立場に在り続けていたのは、情報を管理していたからに他ならない。
彼らがそのような地位に居たのも、特権階級として様々な行政機関の上層に自らを置く方が、天人の真実と今を生きる同胞を統制する上で都合が良い、という理由からだった。
天人の辿るべき道筋から外れてしまった原因と、先祖が取った行動の真意を知る彼らは、
それらの情報を隠蔽、管理し、『天人』という種を創造主たる旧人類が思い描いた通りの姿に戻そうとした。
真実を知るが故に、自分たちは永遠に創造主の望んだ《天人》には成れない。
決して救われない運命にあればこそ、《真実を知る一族》は自らを犠牲とし、一族のみで寄り集まって他の家の者を可能な限り排斥し、内向きな姿勢に徹した。
例えそれが、土地の減少による食糧事情の危急に喘ぐ同胞からの、怒りと憎しみを向けられる要因となろうとも……。
そんな彼らの施策が、結果的に一族から現れた反乱者の跳梁を許し、多くの同胞を死地へと追いやる結果になろうとは、何たる皮肉であろうか。
反乱者による真実の暴露によって、《真実を知る一族》を特権階級誑しめていた情報の秘匿性は失われ、
凋落した一族に代わり同胞の指導者となったのが、反乱によって英雄となった男、ヘルーシャ・トルース・ウラノスであった。
本来、反乱による政権奪取が叶った時点で、次に行われるのは旧政権指導部の処罰――即ち処刑であり、彼を支持する多くの天人もまた、自分たちを長年苦しめてきた彼らの処断を願った。
しかし、ヘル―シャは一つの懸念すべき要因を抱えていた。
それは旧政権、《真実を知る一族》の中に於いて一際、同胞らの中で支持を集めていた女性、クラミエール・ウラノス。
彼女をも断頭台の露と消し去ったならば、少数ながらも残存している旧政権支持者、取り分け彼女の信者らが暴徒化する危険があった。
これから地上へ攻め込もうという時に内政に余力を割くべきではないと判断したヘルーシャは、一先ず処刑を一部の者らの執行に留め、
クラミエール他、主要な指導者らは「これから地上に築かれる天人の為の楽園を目の当たりにさせ、自らの政策に対する後悔と懺悔の念を抱かせながら、改めて処刑の場を設ける」と喧伝し、
前体制主要メンバーの今しばらくの延命に対する不満を、これから行われる聖戦への熱意と人類への敵疑心にすり替える事で、
ヘルーシャは自らの新政権に向けられる批判回避の方策とした。
だが、彼の思い描いたような天人にとっての地上の楽園は長続きしなかった。
天地戦争の開戦劈頭、破竹の勢いで地上を制圧した天人軍は、広大な地上と地上人類によって培われたインフラにより、一気に好景気に沸いたが
戦争中期の地上人類の共闘が始まった戦争中期からは、それらの獲得した富を消費、或いは喪失していき、次第に戦局は悪化へと転じた。
地上に降り、戦闘に従事する同胞とは別に、地上から齎された資源を元に物資生産を担う後方の同胞からも、戦争を始めたヘル―シャに対する不満が漏れ聞こえ始める。
ここで求心力を失う訳にはいかないヘル―シャに切れる手札は一枚だけ――未だ辺境の大地に軟禁されるクラミエールらの処刑だ。
首都ルークフォンにある記念広場『救世広場』にて、彼女らの処刑の準備が進められる中、突如、何の知らせもなくヘル―シャの弟、ノウン・トルース・ウラノスが帰還する。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
84Res/152.92 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 【Fifth】幻想的な画像に設定足して世界作ろうず【Genesis】 -パー速VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/kako/1529491663/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice