過去ログ - 【Fifth】幻想的な画像に設定足して世界作ろうず【Genesis】
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23:名無しのパー速民[sage]
2018/06/20(水) 20:03:03.47 ID:y4U7AypG0
以下、前スレに投稿されてwikiに回収されていない設定や議論
見落としてない限りはすべてこちらに移設します




戦部の誇り

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第一次文明戦争終結直前。
久平の軍需産業の一翼を担う戦部工業は、久平南部の商業都市『獅晴羅(シンハラヤ)』
……後の久平魔導人民自治区暫定首都へ、系列企業なども含めて丸ごと移転した。
ソレグレイユによって、自社の技術を奪われるのを嫌ったこともあったが、
それは、何よりも、国の再起を支援しなければならないという思いに駆られてのものだった。
久平建国以来、その軍需産業の一角を担い続けてきた戦部工業は、自らの仕事に誇りを持っていた。
項仁への反乱時、建国者劉植へ武器を提供した職人達が、自然に集まって職能集団を形成し、
時代が下るにつれて、それが会社として確立していった、という特異な興りも、それに関係しているだろう。
創業の意志を継ぐ者達にとって、戦部とは、単に営利を求める会社ではなく、久平を護る力となるべきものであった。
しかし、ソレグレイユの力は、余りにも強大過ぎた。
彼らは貪欲に過去の遺産を求め、それを達成する為に、あらゆる技術を軍事転用していた。
激動の上天帝国時代を越え、五将動乱の混迷を切り抜けてきたとはいえ、久平の軍事技術は、それらに劣ると言わざるを得なかった。
圧倒的な力によって、目の前で、護るべき国が、護るべき人々が侵されていく様を見ることしか出来なかった戦部の人間は、
それこそ、我が身を呪った。その慙愧の念は、当人以外には、推し量ることも難しいものだった。
為に、彼らは誓った。必ずや、我が故国を取り戻さなければ、と。

戦後、所謂黄金の20年期において、国防軍残党と義勇軍に協力する軍需企業は、
ユグドラシルの技術協力を得て、各種兵器、特に人型兵器の更なる開発を進めた。
それは、久平軍全体の弱点である、ティーゲルやスコルピオといった『鋼鉄の魔物』
……久平の多様な自然環境の中でも機動力を落とさない、重火力兵器への脆弱性を補う為だった。
当時、力ある魔術師や竜、魔物、そして数少ない航空機や戦車でなければそれらへ対応出来なかったユグドラシルとは違い、
久平国防軍は一定以上の機甲戦力を有していた。
しかし、これらは基礎性能においてソレグレイユのものに劣っており、
キルレシオや主戦場となるオールグリーン地帯の環境なども考え合わせると、
これらを用いてティーゲルなどに抗するのは無理があった。
また、既存のものの改造、或いは新規開発をしようにも、その為の技術などは殆ど発展しておらず、
研究の成果が上がるのは、当分先のことと予期されていた。
其処で目を付けたのが、第一次文明戦争以前から他国に先んじていた、人型兵器……久平では機兵と呼称されるそれだ。
機兵は、ソレグレイユでさえ戦争終結後に初めて取り掛かった技術であったが、
久平では既に、民間にも広まったありふれたものだった。これらを、機甲戦力に代替させる案が出たのだ。
当然、問題はあった。まず、人型では、通常の兵器に比べて余りにも前面投影面積が大きい、つまり的が大きい、ということがある。
この問題は、人型機械の兵器転用開始時からのものだったが、機甲戦力の強力な火砲に晒される条件下では、極めて重大な意味を持つ。
的が大きい以上、敵の攻撃は甘んじて受ける他ない。しかし、機兵には、重装甲を施すことは難しい。
利点の一つである運動性能を落とすことになるからだ。
砲撃一つ食らっただけで大破する様な装甲では、強い突破力を持つ機甲戦力を食い止めることは不可能。
為に、一定以上の装甲が求められることになるが、それでは、利点を打ち消すことになる。
二律背反の矛盾を、どうにか解決しなければならなかった。
次に、攻撃翌力だ。多脚歩行による安定性によって、上記の二種の兵器は、背負い込む形で、強力な攻撃翌力と反動を持つ重量級の兵器を搭載可能だ。
対して、二足歩行の機兵では重心が高く、反動などを勘案すると、軽い機体に強力過ぎる砲は装備出来ない。
また、先と同じく、運動性能を潰さない為に、重い武装も敬遠される。
これらの理由から、特に小型の機兵には重火器を持たせることは困難であり、装甲された兵器を相手にするには、大いに不安が残る。


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