過去ログ - ここだけ男子高校ただしPCは男装少女PART46
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525: ◆RYO/n8uupE[sage]
2018/08/11(土) 02:20:22.47 ID:oo55I5YEo
>>524

奥の、計器類の並ぶ部屋へと貴美が消えていく。
入れ替わりで現れたのか、黒い輝きを放つ双頭の馬。
鈴にとって見慣れているだろう、綾の愛馬の『ロウリッド』だ。
だが、その姿には少々の変化が見て取れた。
蒼紅の二色だった発光は今や赤一色となって全身が鋭角の目立つフォルムの至る所に走っていた。
静かに綾の元へと歩み寄れば、主も手を伸ばし迎え入れる。
意志を持っているかのような精巧な動きだが、その実態は明らかになっていない部分が余りにも多い存在でもある。
顔合わせの挨拶を合わせた後は、一段の脇に逸れるようにポジションを取り直す。
綾の足元の刃達が微かに震えたと思えば、機械馬の各々―――恐らく、あるべく場所―――へと取り付いていった。
「怖いもの」
綾が一度瞬き、ぼんやりとする。
鈴の怖いものを何か、探しているようだった。

「ああ、ビィを送るのはゼオラに任せた。奴も丁度帰るところだったからな」
勿論嘘である。
ゼオラはレラが部屋を後にするなり姿を消していってしまった。
残ったビィは一人きりの部屋でお茶を冷蔵庫にしまったあと、現在は一人で地下から帰宅中である。


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