過去ログ - ここだけ男子高校ただしPCは男装少女PART46
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◆RYO/n8uupE
[sage]
2018/07/07(土) 03:07:23.75 ID:EJAvnQhfo
>>499
「もウ! ナニかイってクダさいよゥ!」
ニコニコしながらじゃれ合いの肩パン。
色々と情報量が多すぎる貴美に鈴ですら口を噤んでしまえば、隣の男が追いつける訳が無く。
「あー、あの、だな……博士は日本人、だよな?」
「Oh! そのトオりデースヨ? ドウかしましたカ?」
「そ、そう……だよなぁ」
押され気味であった。
「僕にはこのスタイルが性に合っているんだ。……それより、奴だな」
貴族は軽く流されてしまった。
何故か細剣を手に納めてから奥の部屋への扉を開いていく光宗。
部屋の中央、テーブルに腰かけて傍らの少女に語りかけるレラの姿を見るなり飛び出した。
蒼い少女へと目がけ剣先の狙いを定め奔る。速度はぶれることなく只管加速を付ける一方で、剣先もずれを見せない。
足さばき、狙いの澄まし方、その両方で高い技術を誇ることを示しながら、全力を以って迫ろうとしていることも明らかで。
突然の勢いに目を向けたレラは……しかし驚くことなく、不敵に笑うのみで。
両者の影から『小さい何か』が宙を舞うのが見える。
光宗のコートの裾から六基の銀色の爪のような物体が姿を現したのが、ほんの僅かだけ早い。
その刹那で光宗の爪に気付いたか、或はあらかじめ想定していたか、同じ数だけレラの背後にも機械が浮く。
レラが操る小型の機械は何度か目にしたことがあるだろう。光宗の物も似て見えるが形は異なっていた。
より鋭さを持つ光宗が放った銀色の爪が、高速で散開し少女を包囲しあらゆる角度から狙い澄ます。
しかし、次の瞬間には六基全てが、レラの携える小型機械から放たれた正確無比な射撃によって打ち落とされる。
「レラァ! いつにも増してぐうたらとぉ!!」
だが、光宗の勢いは陰る処か咆哮を上げる。
その隆盛をみれば、爪による攻撃こそがフェイクで会ったと気づくはずだ。
厄介な衛星を帳消しにし、本体に畳み掛けることが狙いだったと。
数秒すらない駆け引きの末に鋭い銀の剣先が、少女を眼前まで捕える。
その瞬間ですら、邪悪さを醸す表情は微塵にも崩れず、余裕を多分に含ませていて。
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