過去ログ - とあるバイセクシャルのチラ裏戦記5:30代の一歩
1- 20
194: ◆ijxboO81y6[sage]
2015/12/28(月) 07:59:38.73 ID:27XBWPdAO

・・・

そのあとCの車で海に行ってみたりソフトクリームを買ってもらったりした。どこかに行って私が何か手に取るたびに「買ってあげようか?」というCがもはや親戚のおじちゃんのようだ。

そしておやつの時間を過ぎたころホテルに向かった。CのホームなのにCのおウチじゃないのは、Cの彼氏さんのせいか、いま付き合ってる人妻さんのせいか、部屋がまじめに汚いのか、そんなところの事情なんだろうと思って口に出さなかった。

口に出していたら別の関係になっていたかもしれないけれど。そしてカノとの関係も違っていたかもしれない。

Cの取ってくれたホテルは建物の作りに昭和の匂いを感じる古めかしいところで、落ち着いていて、白い布はあくまで真っ白であるべしという清潔感にあふれていた。東京のホテルとはまたちがう従業員の物腰の柔らかさは、きっと今にして思えば地元で愛されてきた老舗の証なんだろう。ロビーのガラス越しに見える海が眩しかった。

部屋のドアをあけるとやはり同じ海がレースカーテン越しに見えた。やっぱり海も空も色が濃いような気がする。古風な布張りの椅子とティーテブルが窓際においてある。家具につけられた白いレースカバーに青い光をうつしている。

窓を開けると柔らかい風がはいってきた。

「あんなのでよかったの?」
「うん、楽しかったです」

Cの考えていたデートプランを邪魔しちゃったかな?と思ったけど楽しかったから感謝の意を伝えた。

窓の風が気持ち良かったせいか自分自身もさっぱりしたいような心持ちになってきた。シャワーを浴びたいな。思いがけず朝からイロエロあったし……。

「ちょっとシャワー浴びてきてもいいですか?」

その時、私は特にしたい気分でも何でもなかったけどCはどう思ったのかな。誘われたと思ったのかな。


・・・


シャワーを終えて戻るとCはベッドの端に座ってテレビをみていた。

部屋に備えられた浴衣に着替えて、自分の服をかたずけて、Cの隣に座る。テレビの音は小さく絞られていてあまりよく聞こえない。なんとなく一緒に画面を眺めているとCに話しかけられた。

「あのね、ちょっと買ってきたものがあるんだ」

「なんですか?」

Cのボストンバッグのなかから何やらパッケージに包まれた小さな家電製品のようなものを出す。

(お土産?ドライヤー?かな?)

「今日ね、使ってもいい?」

「ん??」

「コレ」と差し出されたものをよく見ると、どう見てもいわゆるバイブレーター。

「えっ?」

なんか太い。黒く光って太い。ダースベーダー方面に黒光りしている。

「いや、ムリっ!絶対ムリっ!」

「大丈夫だよ?赤ちゃんだって出てくるんだよ?」

可愛く小首を傾げてそんなこと言われたってムリなもんはムリだ。

(男性に言われたらムカつく気がするけど同性に言われてもなんか微妙な…)

唖然としているあいだに、Cは「きれいにしてくるね」ってバイブレーターを洗いに行ったけれどそういう問題じゃない。どうやって断ろうかグルグルしているうちに真っ白いタオルで黒い物体を拭きながらCが戻ってきた。白と黒のコントラストが美しい気すらする、なんてシュールな光景なんだ。

「きれいになった♪」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1818.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice