過去ログ - 【浮かれた】幼なじみのお部屋で寝落ち・・・13回目【大学生】
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341:さや ◆0j8YIq7DEniB[sage]
2015/06/05(金) 20:51:44.67 ID:m1P9ebN2o
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12月某日


ブラインドの隙間から外を覗くと、既に陽が落ちて辺りは薄暗くなっていた。
一方ブラインドで隠された室内では、華やかな光景が広がっている。
清楚系の淑女な方々が、可憐なティーカップを傾けながら会話に花を咲かせ、時折顔を綻ばせている。

「今週の◯◯、神回だったわー」
「ねー!超捗るし」
「わかります!今期豊作ですよねー」

…その微笑みはどれも、少々はしたないものだった。


講義を終えて特に予定のなかった私は、つぐみさんとさくらさんに誘われて彼女の所属するサークルに参加していた。
彼女言うところの、オタサーである。

本来は文学系とか芸術系とかのサークルで、実際にその活動もしている。
名称も至って普通…とは言えないけど、いわゆる現代視覚なんちゃらとかではない。
オタサーの部分は、飽く迄集まった人達の趣味なのである。
明らかにメインはそっちみたいだけど…。
まあ、サークルとは本来そういうものなのかもしれない。

だから、所属していない私がこうして顔を出しても、歓迎してくれる。
余所者の私が言えたことではないけど、私は結構この空間を気に入っていた。

「さやちゃんは◯◯見てるんだっけ?」
「うん。あ、でも新しいのはまだ…」
「じゃあネタバレ禁止ねー」

ここの方々は、同じ趣味を持つ人に等しく優しい。もちろん、元々優しいのだけれど。
つぐみさんやしょうちゃんの影響で、今では私も(いーちゃんも)そちらの趣味を持つようになった。
それでも当然、彼女たちに比べればまだまだである。そもそも嗜む程度でしかない。
そんな私でも、同士として受け入れてくれるのだ。

「ネタバレじゃないけどー、最近◯◯×△△でこういうのがあって…」
「っ、い、いえ、私はそちらの方面は…」

…こうした布(腐)教には困るけど…。
ホ◯が嫌いな女子もいるのである。
嫌悪感を感じるほどじゃないけど。


まあ、そんなことがあろうとも、とにかくここは居心地がいい。
それはきっと、下の立場や部外者であるからこその気楽さも合間っている。

どこかの教室とは違って、しがらみも、妬み嫉みもない。


「だめですよ。さやちゃんは、女の子同士で仲良くしてるのが好きなんですから。ね?」

そして何より、絶対的に味方で居てくれるつぐみさんがここにはいる。
たとえ世間では少数派であっても、彼女が味方でいてくれるなら、私は迷わず進んでいけるのだ。

「え、あ、うん…まあその、はい…」
「仲良く、よろしくしてるのが好きなんだよね?」
「その言い方、意味変わってきてるよね…」


…いや、貴女の影響でこうなったんですけどね。




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