【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】
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84:名無しのパー速民[sage]
2019/04/20(土) 19:23:55.48 ID:t6lvAVAb0

【水面に月が映るころ、春先の涼しい夜のこと――】

【風すらも凪いで、虫のさざめきがまばらに聞こえるだけの森のなかである】
【細い獣道を抜けた先、人気のない湖のほとり。そこに、すらりと背の高い、二十代半ばぐらいの女が佇んでいた】


 ふぅ。
 ……まあ、仕方ないか。


【白いジャケットに深紫色のインナー、黒いレギンスに赤褐色のブーツ。腰には大小多くのポーチが付いたベルトと、活動的な服装の女だ】
【桜花の柄の腰布とハーフアップに編み込んだ髪を留める二本の紅の簪が、どこか桜の国を思わせる風情を醸し出している】
【淡く月の光と同じ色を差す長髪は、毛先へと流れるにつれ鮮やかな新緑の色へと彩りを変えており、】
【深紫の瞳は優しく抱く宵闇のようでもあって、しかし視線の先の湖の深みのように、見通しきれない何かを秘めていた】

【女は困ったようにため息をひとつ付いた後、やがて意を決したかのように、ゆるやかに歩き出した】
【その行く先には一面に広がる湖しか存在しない。このまま行けば入水する羽目になるが、それでも止まる様子はなく――】


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