【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】
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40:『駈込み訴へ』 ◆1miRGmvwjU[saga]
2019/03/23(土) 23:42:14.15 ID:qRStJCCTo


        <以下、水国全国紙"フルーソ・タイムス"■■■■年■■月■■号1面より一部抜粋>




「 ……… そうですね。おれが元々は水国の中央情報局に所属していたというのは、事実です」
「向こうでヘマをやらかして、丁度飯の食い上げって所でしてね。そんな時にお呼ばれした訳です」



「言っておきますが暗殺未遂で詰めるのはやめてくださいね。」「 ─── おれが依頼されたのは盗聴と盗撮です」
「次の最高議員選に向けて、彼らの決定的なスキャンダルを取ってこいと、 ……… そんな所でした」



「まァ実際、"本当に"議員の指示であったかは分かりませんよ。おれも実際に会った訳じゃないですから」
「ただ間違いなく彼女の息が掛かった人間からの下請けだったとは思いますね。 ─── 確信を持っています」



「 ─── ええ。"外務八課"でしたっけ?」「確かにそのような部署が、外務省の内部に存在しているというのは、事実のようですね。」
「詰まる所、彼らは"暗殺部隊"だ。設立時期は比較的新しいようですが、余り表沙汰にすべきではないブラック・オプス(注1:秘匿作戦)に関わっていたようです」


「その性質上、"適切"な人材は配属されていなかったようです。本来であれば死刑囚になるべき人材だとか、陸軍の実験機関が持て余していた戦闘用サイボーグだとか」
「今回の件について"彼女"が雇用されていたのも、理由としてはそんな所でしょう。 ─── 珍しくはありませんよ。この国の暗部には、"そういう"手合いが山ほど居る」


「"櫻州"に関わる諸々の事件にも噛んでたらしいですよ。おれも詳しくは知らないんですが、 ─── "そういう"連中が懇意にしてる集まりもあるとか」


「風国の"導人会"や氷国の"イヴァン"を始め、各国のマフィアだの情報機関だの解放戦線だの、そういう所とは敵対していたようですねえ。」
「いずれも多くは国益を損なう組織です。 ……… 時の政権から疎まれるのも無理はない。随分と重用されていたようですね。」


「え?  ─── そんなの無意味に決まってるじゃないですか。」「おれと同じく、彼らは"下請け"ですよ」
「幾ら八課をブッ叩いても蜥蜴の尻尾切りです。本当の病巣というのはホコリが出た先にあるものですから」




    「そうです。それが例えば、 ─── イスラフィール"最高議会"議員。」「彼女のような人間に、あたる訳ですね」




                          <引用終了>


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