229:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank)[sage saga]
2019/05/16(木) 00:39:03.84 ID:wf1Gl+df0
>>224
【「服役ってお前、一体何を──いや、うん。大体分かるから言わなくていい」などと、冗談ともつかない軽口を叩きながらも】
まあ、な。家賃代わりってんじゃあないが、『城』の本来の管理者はギルド連盟だ。
あれの管理者でい続ける為には、それなりの有用性を示し続ける必要がある。だから、最近はあちこち飛び回って調査してたんだ。
未知の環境や状況を調べるにあたって、学者様だの在野の能力者だのを広く招き入れる前に、まず先行して下地を整えてやる必要がある。先行調査ってヤツだな。
ゼロからの調査だ。当然、それだけ危険も多い。未開の秘境に、古代の遺跡。ある日突然に口を開けた、異界への入り口。魔獣の大量発生に、怪現象──厄介な案件が引きも切らずだ。
【然して興味深い話でもないだろうが、と言わんばかりの気怠げな語調で、朔夜は自分の近況を報告する】
【「あすこを寝ぐらにしていた奴も多い──帰ってきたらギルドの職員に追い出されました、だなんて、笑えない話だろう?」と付け加えて】
【かつての戦友の留守を預かりつつ、俗に言う「悪の組織」との対決とはまた違った形で、民草の平和な暮らしを守る──というのが】
【どうやら、今の彼女の生業らしい。朔夜は淡々とした語り口とは裏腹に、どことなく楽しそうな表情をしている。案外、適職なのかもしれなかった】
W-Phone……ああ、アレか。思い出した。そう言えばそうだったな。
他の奴らがどうしていようが、私の知ったことじゃあないよ。私がどうしていようが、他の奴らの知ったことじゃあないように、な。
──ただ、壮健でいてくれれば良い。生きてさえいれば、いずれ再会する事もあるだろう。詮索だの積もる話だのは、その時まで取っておくさ。
【朔夜は目を細め、眩しげに空を見上げた。在りし日に想いを馳せるように、ぼんやりと遠くを見つめる】
【元より、正義の味方など柄でもない身。Justiceという組織が解散しようが再結成しようが、彼女にとってはどうでもよい話ではあったが】
【あの短くも色濃い時間を戦い抜いた戦友たちが、今、どこで何をしているのかについては、確かに気掛かりではあった。戦いの末に多くの戦友が傷付き、今となっては行方の知れぬものも数多い──】
【『壮健でいてくれれば』──かつて手の掛かる妹のように思っていた少女が、正義の旗頭としての重圧を一身に背負って傷付いてゆくさまを、最も間近で見据えてきた朔夜の言葉は、それ故かひどく苦い響きを帯びていた】
まあ、不意を打たれて死ぬような事があったらつまらんからな──しかし、『ただ』、か。奥歯に何か詰まったようなものの言い方だ。
言っておくが暗殺への心構えは一つの端緒に過ぎない。真に重要なのは、どれだけ常日頃から妥協なく、あらゆる戦いに備えて動いてきたかだよ。
「常在戦場」──などと、俗に言うだろう。あれだよ、あれ。日常における些細な気構えや、身の運び方。
その差はいざ戦場に立った時にこそ如実に顕れる。お前が斬られたのは、つまりはそういう事だろう。
さあ、やろう……と思って行う、肉体や異能の操法の鍛錬だけが鍛錬じゃあない。
ネル・ナハトの頭領の台詞を借りて言うが、重要なのは『理解』だ。私に言わせるなら、極意なんてのは案外その辺に転がってるもんさ。
【「……しかし、旨いなこのサンドイッチ。粒マスタードが効いてる。グレービーソースも良い」】
【こちらもサンドイッチを一口。味の感想もそこそこに、お茶で唇を湿らせてから、忌憚なき意見を述べる──こと戦闘が絡む物事に関しては、彼女はどうも生真面目な性質らしい】
【武家──戦士階級の娘として教育を受けたのもあってか、やはり暴力においては一家言あるようだ】
【「敵の正体が見えようが見えまいが、寄らば斬るまでの事」などと宣う──まあ、始終このような脳筋思考だったからこそ、あの過酷な戦いの中でも常に平然としていられたのだろう】
そうだな、最近は妙にキナ臭い。魔能法──だったか?だいぶ前の話だが、立案から制定、そこから試験運用まで。幾ら何でも動きが早過ぎる。
世論の妙な加熱ぶりといい。間違いなく裏に何かあるだろうとは踏んでいるよ。関係者を皆殺しにして解決する話なら楽だが、そんなやり方じゃあ機関と大差ない。
全く、困りものだ。
【もっとも、脳筋とはいえ全く頭を働かせていないわけでもない。逐一騒動に駆けつけるとまでは行かずとも、世の動きに目を光らせているのは、彼女もまた同じようだ】
//申し訳ない、ちと寝落ちてました。
//続けるにせよ締めるにせよ、今日は一先ず、このレスで切り上げさせていただければ……
1002Res/2899.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20