163:名無しのパー速民[sage saga]
2019/05/04(土) 22:03:06.59 ID:hplBwCVT0
>>159
>>162
なっーーーー?!
【すり抜けたクリスタルはパンッと音をたてて無残にも散る……】
【いや、散るだけならまだよかった】
【これを表現するに一番近い言葉はーーやらかしたーーだろうか?】
【先程までとは違う明らかな変動ーー止まる触手に、訳のわからない二人の会話】
な、なに?どういうこと?
【さっきまでの威勢は何処へやら、狼狽える瞳が揺らぐーーここで泣き出して周りの大人がなんとかしてくれるような本当に何もわからない赤ん坊だったらどんなに楽だったのだろう】
【もちろんフィオは何をわかっているわけでもない。それこそ赤子のようにーーでも《まずい》というのだけはハッキリわかっている。嫌というほど、感じたことがないくらいには】
【崩れ出す時計塔に後退り、駆け出すギアにわたわたと付いて走る】
【ーー何がどうなっているの!?と自分の声が頭に響く】
【抗うように、もがくように逃げるーーが、その歩みを止めてしまう者がそこにはいた】
オッツさん……っ
【項垂れた姿に思わず足を止める。なんならよろよろと駆け寄ってーー駆け寄ったつもりだけど駆けてるように見えない足取りでーー】
逃げましょう、危ないです、やられちゃいます!!
【服を掴んで、引っ張ってみる。先にいるギアのもとへ二人で行こうと、項垂れる彼の裾を、今出せる力いっぱいにーー】
1002Res/2899.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20