144: ◆rZ1XhuyZ7I[saga]
2019/05/04(土) 17:58:22.29 ID:/q2u4W020
>>143
【後方についてくる二人を横目で見ながら軍服の男は満足げに口元を緩める。】
【次の車両への扉を開ける、どうやらそこは食堂車のようであった。】
【カウンターの奥にある厨房には煙を吹くポッドが見える、まるで先程まで誰かがいたかののように。】
【だが人の気配はない、変わらずの静寂が包み込んでいる。】
『ギア・ボックス………ほう、UTか久しく名を聞いていなかったが』
『だが会えて光栄だ、私は―――そうだな、オッツダルヴァ≠ニでも名乗っておこうか。』
【明らかに偽名じみた自己紹介をしながら軍服の男は歩みを進める。】
『さあて、この列車自体が異界と化したのか私達が異界に飲まれたのかは分からない。』
『ただどちらにせよ先程のような躊躇は命取りだ。善良な心を持っているのは良い事だがね。』
『―――さて、面倒事はさっさと切り抜けるとしようか』
【落ち着いた様子でギアへと返答していたオッツダルヴァは、騎士剣を再び構えながら振り返る。】
【その視線の先、さらに前方の車両から先程と同じ襤褸切れを纏った異形が1体、2体、3体と現れている。】
【オッツダルヴァは退屈そうに息を吐き出すと、虚空へ向けて剣を三回振る】
【その瞬間、新たに現れた3体の異形の肩や胴や首が切り裂かれる。明らかに間合いではないにも関わらず。】
【『さて一気にいくぞ』とオッツダルヴァは呟くと体勢を崩した異形へと素早く駆けていきそのまま幾度も剣を振りながら突破を図る】
【オッツダルヴァが剣を振るうたびに異形の身体は切り裂かれ赤黒い液体が飛び散るがそれも器用に躱していく。】
【二人もそれに便乗してついていけば、異形の多少の攻撃はあるが掻い潜れるだろう。】
//少女さんも同行している流れになります!
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