【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】
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137:名無しのパー速民[sage saga]
2019/05/04(土) 15:50:56.12 ID:hplBwCVT0
>>135
>>136

ーーおばけ!?

【声にならない叫びが飛び出しそうになる。慌てて口を抑えて物陰の奥の奥へと細い身体をねじ込んだーーたぶん、バレてはいないはず】
【目に映った赤い……おばけ……彼女の脳内ではそう変換ーー表現するのが精一杯だ。口を覆う指先から血の気が引き、凍えるかのように震えだす】
【しかしおばけのほかにもう一人ーーちゃんとみれなかったけど、恐らく"人"がいたのを彼女は見逃さなかった】
【彼の漏らした声もぼんやりと聞こえてきた。ちゃんと喋るということはきっと、あのおばけの仲間ではない。と、そう思いたいと心の中で手を組んで祈るーー刹那】
【頭上に振るは耳に不快感を与えるような聞き慣れない音がーー】

(闘っている……?)

【押し込んだ身体を自ら押し出すようにすず、と半分だけ顔をだすーー予想通り、彼らの戦闘が始まったのだ】
【逃げ出す、という選択肢は彼女にはなかった。確かにどうみたって普通の少女で、力もなくて、怖くて震えていて、どうしようもなかったけどーー】
【そっとワンピース越しに自分の太ももに触れるーー】
【そしておばけの隙を見て、戦う者の力になろうとにじり寄ってゆくのだったーー】



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