【剣と魔法と】ここだけ世界の境界線★24【光線銃】
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677:アズィルのオルジン ◆xkuCyb6fiI[saga]
2019/05/17(金) 00:36:19.07 ID:hMhrAeBJo
>>676

 しばし瞼を瞬かせていた終末論者もソーマタージの言を聞いて銃を降ろす。

「け、懸命は判断だ。そう、メトロの闇!現世のみならずオヒガンすらもも大崩壊を免れ得ず!
 行き場をうしなった霊魂はメトロのパイプを流れ、永劫に絶望をくりかえし、生者を引き摺り込む!!」

 返答に気をよくしたのか何なのか、終末論者は突然に奇矯な説法を始めてしまう。
 そして――

「ギャアアアアアアアアアアアッ!!」
「アアアアアアアアアッ!!」
「イヤダァアアアアアッ!!」

 分厚い壁など無いかの如く、大音量の悲鳴が向こう側から聞こえてくる。
 先程、クルトとソーマタージがやっとの事で脱出した闇の中からだ。

「これは!死の川の晩餐よ!我等を取りまくぜぜぜ絶望よ!こうべを垂れよ!ここには救いなどなし」
「――――」

 そして、フッと断末魔の叫びは止まった。不自然なまでに突然、スイッチをオフにしたかのように。残響すら残らなかった。

「…彼等が間違えた」

 先程まで喚き散らしていた終末論者は突然に平静(賢者モード)を取り戻し、

「つ、ついてきなさい。私といれば闇はそう襲ってこない」
「………」

 クルトは震える指に難儀しながらもどうにか葉巻に火をつけ、ソーマタージに顔を向けて頷いている。


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