【剣と魔法と】ここだけ世界の境界線★24【光線銃】
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675:クルト・カントール【深紅の篭手】[saga]
2019/05/17(金) 00:22:29.30 ID:hMhrAeBJo
>>674

 ソーマタージがバックパックを捨てた時、本来背後で鳴るはずのドサっという音は一切鳴らなかった。

【連絡通路を走り続けて、進行方向上のドアを破って反対側トンネルに飛び込んだその時――】

「アイエエエエエエエ!?狂人!!??」

 突然現れた彼等の銃口を向けた人影。それは先程キャラバンを離脱した終末論者に他ならぬ!
 実際、いきなり脇から何かが飛び出して来たら、誰だって銃口を向ける。
 むしろ、問答無用で撃たれなかっただけ幸運だったろう。

「なななな、何のようだ!なぜこちらに来た!!」

 ぶるぶると定まらぬ銃口の奥で、終末論者は叫んだ。
 その腰のカンテラの温かな光が越境者達の顔を照らし出す。

【カンテラに照らし出される歴戦の兵士であるはずのクルトの顔は恐怖によってか別人のように憔悴していた】
 【そして、連絡通路の奥から真黒い闇はもうこちらを追ってはいない。が、通路の途中で視認不能の闇は滞留したままだった】


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