【剣と魔法と】ここだけ世界の境界線★24【光線銃】
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567:α-12【ディープメイカー ver.α】>>507[saga]
2018/09/03(月) 00:33:55.46 ID:QFkaWDGQo
【???】

 それらは非物質世界を渦巻く、想念の渦である。
 それらは感情を糧とし、発生した現象である。
 それらは悪意と悪夢そのものである。

 それらは偶然に見つけた。ちっぽけな、ともすれば気にも留めない乱れし灯篭。
 瞬く間に消え行くソレに群がったのも――やはり偶然に過ぎないのだろう。

 −−−−−−−−

【全員対象】

「デスデスデス!脱出脱兎、ミッションコンプリートデス!!」

 回収フィールドに飛び込みながらフォーナインを一瞥。

「…アラズァヘッドって、こんなのばっかデスね。姉妹」

 同情でも哀れみでも敵意でもない。当人も説明不能な感情をα-12は吐露した。

【越境者達はヘリに乗り込み、緊急脱出!目標達成である】

≪―――≫

 フォーナインは、飛び去るヘリに対してサイキックを向ける…ことは無かった。
 事態が劇的に変容したのだ。今、彼女に…正確にはエイリアンの統合意識は別の対応を強いられていた。

【そして、それは起こる】

 ヘリで脱出する越境者達が見た光景。空が焔羅に染まり、真紅の稲妻が大地に落ちる。
 虐殺により滴る流血が、その質量を増し、まるで河のように、動脈にように地面を洗い流す。
 いたるところで隆起する髑髏の丘。それは都市のもっとも高い塔よりも尚高く聳える。

 あるいは壊れた戦車から洩れたオイルが酸性となり、やがては疫病塗れの沼となった。
 多くの打ち捨てられた死体が膨張し、風船のように低く空に浮かび、すぐさま炸裂した。
 撒き散らされた臓物が一人でに集まり、三つ葉の紋章のような形のオブジェと化した。

【(>>565)レンジャー知識:願望機が都市のいたるところに多数出現/それはディーモン降臨の触媒である】

 警戒していた空中迎撃はその一切が為されなかった。
 都市を占領する汚染兵士群はその全てが…新たに出現した敵の対処に追われていた。
 怒りを体現する真っ赤な肌の異形の魔物たち。あるいは疫病塗れの粘液を垂れ流しながす醜悪なる群。

【降臨したレッサーディーモンの群が汚染兵士たちに猛然と襲い掛かり、都市の全ての地点が戦場と化す】
 【→そしてそれは人類の味方ではない。都市に残された僅かな生存者達は正に地獄そのものを味わうこととなろう】

「いや、しょっちゅうあったら身が持たないデス」

 ソーマタージに突っ込みを入れつつ、α-12は嘆息。

「ディーモンの出現を確認…デスね」

 最悪の事態から、さらに下に堕ちた。第三勢力。ディーモンの降臨である。


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