´ω`)ノ こんぬづわ11
1- 20
138:読書[sage]
2019/03/24(日) 16:52:17.93 ID:KJ4ec9FZ0
C■~ *佐藤優「十五の夏 上」(幻冬舎 2018年)

☆他の著作のように知的好奇心を揺さぶるのを期待してはいけない。あくまで15歳・高一の海外旅行記で、ステキな外国人に「君のこの旅は将来大きな影響を与えるだろう」の場面多数。
 当時、いかに東欧の情報が日本に入ってこなかったのかがよく分かる。そういえばチャウシェスクが倒れた時に、初めてルーマニアの状況を知ったのは記憶にあるね。

247
ハンガリーの時計店・店員「私もそう思います。この(ソ連製の)腕時計はすぐに動かなくなります」と言った。日本では、時計屋の店員が自分の店で売っている腕時計の品質がよくないなどということは絶対に言わない。このあたりが社会主義国の特徴だと思った。

277 ハンガリーの新聞について
「よほどひどい殺人事件でない限り、この種の事件(近所で起きたレイプ事件)が新聞で報じられることはない。アメリカやドイツの凶悪犯罪は、毎日、新聞で報道されているよ。社会主義国で、レイプのような犯罪は『あってはならない』ということになっている。だから、新聞には出ない。こういう情報は、口コミで市民に伝わる」

323 佐藤の父
「特に下から苦労して成り上がったタイプの人間に江藤(「青春の蹉跌」の主人公)みたいなのが多い。若いうちに必要以上の苦労をすると人格に必ず歪みが出る」

356 親切なドイツ人、ルーマニアについて
「対外的な自主外交と国内統治は違う。この国の内政は実に酷い。ソ連の方がずっと自由だ。おそらく、この国よりも国民に対する抑圧が激しいのはアルバニアしかないと思う。ニコラエ・チャウシェスクに対する個人崇拝は、スターリンを上回っている。対外債務を返済するために、国民に窮乏を強いている。産油国であるにもかかわらず、石油のほとんどを輸出に回しているので、停電が頻繁に起こる。国民の緊張感を維持するために、灯火管制を行っている」

386 ルーマニアからソ連へ列車で
 ルーマニア人の乗客は徒歩で国境を渡るようだが、資本主義国からの観光客である僕だけは、列車で移動しなくてはならないようだ。私服職員が去ってから5分くらいして、列車が動き出した。列車といっても機関車に客車が一両繋がっているだけだ。ルーマニアの国境警備兵が自動小銃を持って鉄橋を警備している。国境地帯には有刺鉄線が張られている。社会主義国間とは思えないほど厳重な国境警備だ。いったいソ連からルーマニアに、あるいはルーマニアからソ連に亡命しようと考える人がいるのだろうか。そう考えると厳重な国境警備が何だかおかしく思えてきた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/2330.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice