社畜兄と義妹高校編-パー速VIP

社畜兄と義妹高校編

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205:社畜辞めた656兄 ◆6t8ZTevFm6[sage]
2013/09/27(金) 06:12:05.75 ID:ACmlG5j/o
コーヒーの香りで目が覚める。キッチンから人の気配。今朝は義妹が先に起きてるのか。珍しい。

寝起きでフラつく頭を抱えて歩いて行くと、二つのマグカップの前に立つ細身の後姿。ショートカットのせいで余計に小さく見える頭。前より背が伸びたような錯覚。

義妹「兄さん？目が覚めたんですね。おはよーふわわ」

義妹の視線はグラスにサラサラ落ちるコーヒーに固定されたまま。その挨拶を敢えて無視して、細身の身体に後ろから両腕を回す。うなじに唇を押し付けると、柔らかい匂いが立ち昇った。

義妹「え、ちょ…」
オレ「オレじゃダメか？」

数秒の沈黙。

義妹「意味が…わかりませんけど」
オレ「だから、オレじゃダメなのかって言ってる」
義妹「私は兄さんがいいです」
オレ「…いや、そうじゃなくて」
義妹「兄さんじゃなきゃイヤです」
オレ「…あすなろ抱きって知らないの？」
義妹「…はぁ？」
オレ「キムタクが「あすなろ白書」っていう古いドラマでやってたんだって。こういう風に後ろからヒロインをいきなりギュッて抱き締めて、さっきのセリフ言うの。名シーンらしいよ」
義妹「…」

ギリギリギリ。
義妹の踵の下できしむオレの足。

義妹「リビングにいますから、そのコーヒー落ちたら持って来てください」
オレ「手が使えない時は足が出るのか。覚えとくわ」

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