23:名無しNIPPER
2024/09/25(水) 23:38:20.71 ID:accjczqR0
「友紀、ありがとうな」
「どうしたのさ改まっちゃって。ビール足りてないんじゃないのー?」
「俺まで飲んだら帰りに背負う人おらんくなるやろ、そういう話やなくて……」
言葉を切る。これを言ってしまえば、俺が守り続けた……いや、囚われ続けた20年は意味がないものとして消えてしまうだろう。それでいいのだ。あらゆるものに始まりがある以上、いつかは必ず終わらなければならないのだから。死ぬ前に見せる光景として、今の友紀以上のものがあるだろうか?自らの死によって完成する、野球ファン姫川友紀という物語以上のものが。
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