42:名無しNIPPER[sage]
2024/10/26(土) 23:36:41.31 ID:yhi4WOuR0
今度こそ音を立てないよう、慎重に脚を移動させる。目指すのは通路の突き当たり、扉が開け放たれた部屋だ。
足を忍ばせて歩くうち、ルビィの脳裏に姉のアイスを盗み食いした記憶が蘇った。あの時も見つからないよう夜中にこっそり起き出して、こうして歩いたものだった。緊張感は比べものにならないけれど。
扉が開け放たれた部屋に、滑り込ませるように身体を入れる。開閉の際に音が出る事を危惧して開けたままにしておいたのはやはり正解だったようだ。何事もなかったように、ゆっくりと扉を閉める。
中では善子がベッドに身を横たえて、小さく寝息を立てていた。
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