57: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/08/15(木) 23:50:58.74 ID:9jBt3bU40
ナカヤマ「――――よぉ、ドバイの王者様。久しぶりじゃねぇか」
パピヨン「別に王者様になったわけじゃないんですけど、ナカヤマ先輩」
というかアタシとしては王者様というより、お姫様とかそっちの方が好みなんですけど。魔王もまあぶっ飛んでて好きだけど。
――ナカヤマ先輩が棒付きのキャンディを口の中で転がしながら、アタシを見てにやりと笑う。
ナカヤマ「見てたぜ、お前の大舞台――誰もお前に期待していない人気薄の状況で、逃げ切り勝ち。どよめきと熱狂が入り混じった歓声――――なあ、お前はあの場で勝利して、何を感じた?」
パピヨン「何を感じたか、とか言われても」
あ、これ前にアタシもライムにしたことある。あー、逆に自分が訊かれるとちょっと悩む……けど、分かりやすい答えが一つだけ。
パピヨン「――――走るのがやっぱ好きなんだなって。思いも決意も夢も約束も期待も――全部全部背負い込んだうえで、無我夢中の全力で前を駆ける」
これが最高に気持ちいいんだよね。と、語ると――ナカヤマ先輩が、目を丸くしてこっちを見る。
……な、なに?別に変なことは言ってないと思うけど。
ナカヤマ「クッ……クハ、クハハハハ!私はお前のことを道化だと思っていたが――どうやらとびっきりのバーサーカーだったみたいだな、パピヨン?」
パピヨン「人のこと勝手に狂戦士にしないでくれます?」
てか、そういうのはライムの方だと思うんですけど。
ナカヤマ「やっぱりお前はおもしれ―やつだよ。それで?お前は私に何の用なんだ?ベットする価値のないピエロがこんなに良い後輩になって帰ってきたんだ――きっと愉しませてくれるんだろ?」
394Res/279.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20