秋川理事長「安価とコンマでウマ娘を育成してもらうっ!!」
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◆DWp3lSnh.v3L
[saga]
2024/06/03(月) 21:18:08.47 ID:EUr3RUG20
……2400mまでは順調だったさ。けど、2500を過ぎた辺りで、コントレイルに大きな異常が出たんだ。
コントレイル「ゲホッ! ゲホゲホゲホッ!! う、う゛うう……!!」
トレーナー「!!? ちょ、トレーニング中止中止!! キング、酸素ボンベをもってコンの所へ!!」
キングヘイロー「分かってるわよ!!」
突然、倒れ込むようにターフの上に転がって、息苦しそうにしているコンを見て俺もチームの皆も、併走していたルドルフも最悪の事態を予想した。けど、それは杞憂に終わって──
コントレイル「……す、すみません。ご迷惑をおかけしました。ルドルフ会長もその……」
シンボリルドルフ「いや、構わない。むしろ併走していた私が君の異変に真っ先に気づいてあげられなかった事を猛省している。……それよりも、だが──トレーナーくん」
トレーナー「……なに?」
シンボリルドルフ「本当に彼女を菊花賞に出走させる気なのかい? ……無理難題とまでは言うつもりはないが、正直言って彼女の素質では「負け試合に挑ませるも同然」だと思うが」
シーザリオ「……トレーナーさん」
トレーナー「……確かに、コンに長距離を走る素質はあまりないと俺も思う」
ラインクラフト「それは……なんでですか?」
トレーナー「合宿でのスタミナトレーニング……水泳の時もそうだったけど、コンにはスタミナを付ける素養があまり無い。ウマ娘が持っている素質をSからGまでに例えた場合、長距離はギリギリCに行くかどうかってレベルだと思う」
キングヘイロー「……コントレイルさん、どうする? 菊花賞じゃなくて別のレース……秋の天皇賞やジャパンカップを目標にするのも全然有りだと思うわよ。自分の適性を見極めて、自分の道を進む事は決して諦めでも逃げでも無いわ。夢の一つが叶わなくなったって、貴方にはまだまだ──」
コントレイル「ま、待って……待ってください!! 私……それでも菊花賞に出たいです!!」
シンボリルドルフ「……それは、何故かな? 若駒の夢を手折るような真似は私もしたくないが──」
コントレイル「……『負けても構わない』なんて思ってません。私の素養じゃあ無茶かもしれないという事も承知です。それでも──」
コントレイル「それでも私は諦めたくない。誰に何を言われようと、私の原点……あの最初の憧れを追いかけるのを止めてしまったら、本当にいつまでも『飛べ』なくなる……そんな気がするんです。──だから、お願いですトレーナーさん。私を菊花賞に出して下さい!!」
トレーナー「……なぁ、キング。覚えてるか」
キングヘイロー「……何をよ」
トレーナー「『例え何をしても、どんなに苦しい道のりだとしても、私はあの子達に追いつきたい』……お前はそう言って、止めておけって散々言ったフェブラリーステークスにも出たよな。1番人気だったのにボロ負けで、その上ダートが嫌いになって……。それでも『お前は』諦めなかった」
キングヘイロー「……そうね、そんな事もあったわね」
トレーナー「……だから、俺は『今度こそ』諦めない。──コン、君の夢は『無敗の三冠ウマ娘』だったよね?」
コントレイル「は、はい!」
トレーナー「じゃあ次の神戸新聞杯も当然勝たなくちゃいけない。……もしそこで負けたら、俺はお前を菊花賞には出走させない。勝ったとしても、地獄のトレーニングが待っている……それでも良いか?」
コントレイル「……はい!」
そうして、コンは↓1(高コンマ程史実越え)で神戸新聞杯を勝利。……俺は約束通り、菊花賞への出走登録を済ませて↓2(安価)のトレーニングを徹底的にやらせる事にした。
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