61: ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/04/17(水) 17:29:28.77 ID:aGyuAlWz0
少年の脳裏に、昨夜の豪勢な晩餐がよぎる。
人々に食べ尽くしようがない大量の料理。
その残された皿の処遇に、わずかながらの罪悪感を抱いたが。
領主が、それを無駄にすることは無かったのだ。
戦の後、広げられた豪華な料理を前に魔物たちは一体どうするであろうか。
そんなことは、考える間でもなく明らかであった。領主は、そこに一計を案じたのだ。
「襲われた村々を見て思いついた。奴らは、糧秣も持たずに侵攻を続けていたからな」
「……魔物たちは毒で全滅したのでしょうか」
「そこまで愚かでもあるまい。生き残りは散ったか、あるいは他の街へ向かったか」
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