33: ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/04/15(月) 08:00:56.21 ID:Q62ZZ+a30
幸いにも多くの魔物は、その巨体のせいか俊敏とは言えない。
ならば壁を背に、地面を背に、魔物の攻撃を誘い、躱し、その間隙を打つだけだ。
それも、ひたすらに急所のみを狙って。
どうせ、僕の力じゃ大したダメージは与えられない。
だけど、魔物の意識を一瞬だけ刈り取れれば。
あるいは、僕に煩わしい羽虫程度の意識を向けさせることができれば。
きっと、僕以外の他の誰かが、その剣を魔物の喉に突き立ててくれるかもしれない。
だったら、重い剣なんか必要ない。
僕には、この軽い棍棒で十分だ。
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