875: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/07/14(日) 21:10:55.48 ID:K2AMoNZr0
パピヨン「じゃあシルフィーが走る理由ってなによ」
シルフィー「走る理由、ですか?」
――ウマ娘は走るために生まれてきた。それはそうだと思うけど、走る理由や、走る為のエネルギーは千差万別。
自分自身の夢のため、憧れのため――アタシの場合は、期待に応えるため。そして、ライバルのため最強になるために、走る。
あ、もちろん走るのが好き!ってのは前提条件なので言わなかっただけだけど?
シルフィー「――最初は親友との約束を果たす為でした。トリプルティアラウマ娘になるのが、私が走る為のエネルギーになっていました」
けどそれは最初の冠の時点で果たせなくなってしまいました……あの時は、とても気分が落ち込んでいましたね。
パピヨン「ああ、そういえばそんなだったねあの時期」
言われてみると、確かに。桜花賞で負けてから暫くはシルフィーもう死にそうな表情だったっけ。心配になるくらいだったけど、何時の間にか立ち直ってたから特にアタシも何も言わなかったっけ。
シルフィー「トレーナーさんに言われました。夢破れても、最初で挫いてしまっても――走り続けるべきだと」
――親友との約束。今思えばウマ娘のアタシにずっとずっと走って欲しいために行った言葉――なんじゃないかなと、今ではなんとなく思います。と、クスっと笑う。
シルフィー「ですから私のエネルギーは親友との約束のため、というのは変わりませんけど。私が走り終えて――最後、親友に向かって無事に走り切った!と報告をするためかもしれませんね」
パピヨン「……大好きじゃん、その親友のこと」
シルフィー「――ええ、大好きです」
うわっ、やば……。
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