812: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/07/06(土) 19:55:14.21 ID:kNx0CHnD0
――JBCスプリント、大井で開催されるダート短距離G1。東京盃でパピヨンと戦い、勝利したらブラックマンティスも当然出走するレース。
『現地で見に行かなくてよかったのか?』
パピヨン「別にいいでしょ、テレビで見れるんだし。あ〜でも確かに、現地でボロボロに負けたマンティをちょっと煽れないのは寂しいかも?」
ぷーくすくす、と笑うパピヨン。しかし【貴方】はパピヨンがそんなことをするウマ娘ではないことをとてもよく知っている。
素直になれないのなら無理やりにでも連れて行くべきだったかもしれない。いや、まあ……それはそれで後が怖いか。
――本日の一番人気、3番ブラックマンティス。東京盃で見せたあの直線一気を見せることが出来るか。
パピヨン「うわ、しかも一番人気じゃん。これってアタシって超強いウマ娘に勝ったからってことだよね?」
『……ああ、そうだな』
あの末脚を見て、ファンになった人も多いだろうに――一番人気という圧があっても、テレビ越しに見るブラックマンティスは何も変わっていなかった。
――堂々としている。その視線はただただ己の勝利だけを見つめていた。
マンティ「く、くは、はははは――!この俺様の勝利の踏み台として、お前らを使ってやる、だから光栄に思え――はははははっ!」
パピヨン「うわ、絶好調……ほんっと、凄いなぁマンティ」
あのキャラ後でどうしてんだろ。絶対恥ずかしいよね。……【貴方】は話を振られても苦笑いをすることしか出来なかった。
――大井レース場にスピード自慢のウマ娘が揃いました、ダートレースのスピード決戦JBCスプリント。今宵はどのウマ娘がダートスプリンターの栄光を手にするか。
――さあ各ウマ娘ゲートイン完了。出走準備整いました。
――――スタートいたしました!
JBCスプリントが、始まった。
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