466: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/05/01(水) 01:38:22.51 ID:TLTvYtE00
「――君の走りは凄いなシルヴァーパピヨン!今の年でその速さなら、きっとダート重賞……いやG1勝利だって夢じゃないな!」
――小学生の頃の記憶。誰かが言ったこんな言葉を、アタシはずっと覚えていた。
走ることがずっと好きだった。思うがままに走って、大地を蹴って、風を感じて……それが何だか楽しくて、気持ちよくて。だからずっと走っていた。
フラワー「パピヨンちゃん凄いね!私はあんな力強くダートは走れないから……でも、私ももっともっと早くなって――」
幼馴染のフラワーからも凄いと言われた。アタシからしてみればフラワーの方が断然凄いと思うけど。それでもやっぱり。褒められることは嬉しかった。
――だから、沢山走った。早く走るための練習も沢山やって、小学生ウマ娘が出るレースにも出て、それで一着になって。周りから褒められて。
アタシが走ると笑顔になって、喜んでくれて――だから沢山走って、走って、走って、走って――。
――――あるレースで、私はびりっけつになった。
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