388: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/04/14(日) 03:19:02.31 ID:nWgsCrME0
ワンコイン、チャレンジできる回数は三回。そしてその結果――。
『おおお取れた!』
一つ、取れた。少し緩いアームだったが、ビギナーズラックというのだろうか。
……思わず声が出てしまった。はっ、となってパピヨンの方を振り向く。
パピヨン「…………ぷっ。よかったね、おにーさん?」
『くっ……い、いいだろう別に。ほら、キミにあげるよパピヨン』
なんだか、顔がちょっと熱くなる。ニヤニヤ笑う彼女にゲームで取ったぱかプチを手渡す。
パピヨン「顔真っ赤じゃーんお兄さん。あ〜、ほんとおもしろ〜……でも、うーん」
受け取ったぱかプチの顔を、何回かふにふに。そして、パピヨンはほんの少しだけ考えて――受け取ったそれを【貴方】に戻した。
『え』
パピヨン「このぬいぐるみは、お兄さんの部屋に置くことにしまーす!ほらほら、お兄さんが持って持って〜」
お兄さんの部屋にあったら、お兄さんも触れるし、アタシも触れるでしょ?なんて提案、パピヨンにしては珍しいと感じる。
パピヨン「お兄さんさっきからぬいぐるみのパンツ気になってそうだし〜……アタシがいないときに、こーっそり確認してね?」
『キミなぁ。いや、本当にキミなぁ……」
パピヨン「あ、もしかして……ぬいぐるみじゃなくて、アタシのおパンツの方が気になっちゃったりして――ひゃぁん!?」
流石に止めておいた方が良いと思ったので、少し手加減をして額にデコピン。
『ほら、他のも見に行こう。まだまだありそうだぞ』
パピヨン「うわーん虐待虐待!担当トレーナーに暴力されました〜!」
『あ!こら大きな声で言わない!ああ、もう分かったから!あとで何か奢ってあげるから、な!?』
パピヨン「それそれ〜!お兄さんはそれでいいの〜!ほんとお兄さんって弱すぎ〜!」
――ゲーセンのゲーム代。お昼代、その後のショッピング代。
…………暫くは、節約しないといけないな、と【貴方】は空っぽになった財布を見て思う。
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