269: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/03/23(土) 01:34:56.45 ID:B6DtBSgr0
パピヨン「っ!やっ、ぁあああああああああ!!!」
『……』
カチリとストップウォッチのボタンを押しタイムを確認する。上がり三ハロンのタイムは前に比べると格段に速くなり、前の限界ギリギリの走りに比べるとだいぶ余裕が出てきた。
繰り返し行われたプールトレーニングと坂路トレーニング。そして瞬発力を強化するための筋トレとラダートレーニング。スタミナを切らさず最高速で駆け抜ける――それが出来れば苦労しないが、それを実現させるためにまずは基礎。
特別なトレーニングも、作戦もいらない。【貴方】はシルヴァーパピヨンの思い描く走りを見るために、ただひたすらに基礎トレをおこなった。
……そろそろ飽きて来ただろうな。
パピヨン「あー!飽きた!お兄さんちょっと――」
『ああ、一度休憩しようかパピヨン。アイシングをするからこっちにおいで』
パピヨン「……はーい」
ぶーぶーと何やら文句が聞こえてきそうだが聞こえないふり。彼女の足を軽くマッサージして、そのままアイシングを開始する。
パピヨン「は〜……ん、ねーお兄さん。アタシ、どうだった?」
『いい走りだったよ。さっきのタイムもだいぶ早くなっていたし。あの逃げならきっと――うわっ!?』
パピヨン「そうじゃないそうじゃない!違うってば!」
いきなり頭をグリグリと揉みくちゃにされ声を出す。彼女の顔を見ると分かってないな〜、と言わんばかりの表情。
パピヨン「……惚れた?さっきの走りで」
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