246: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/03/17(日) 23:31:26.64 ID:WR8hU7p70
――――シルフィーのおすすめで見た映画はスポ根ものだった。
ダービー優勝を夢にトレセン学園に入学したウマ娘が、トレーナーと共にトレーニングに励み、ライバルたちと戦い最後には優勝を手にする。そんな感じのお話。
内容はベタベタのベタだったけど〜……うん、面白かった!登場人物の心理描写とか、レースの表現とかすごいしっかりしてて、思わず手に汗握っちゃった!
ライム「シルフィーさん!凄い面白かったです映画!ダービー優勝に向けひた向きに頑張る主人公と、それを支えるトレーナー……!レース中の迫力とか、音楽のダイナミックさ!」
シルフィー「はい、はい!大きな画面で、左右から大きなサウンドのBGMが流れて臨場感たっぷりなのを楽しめるのも、映画館で映画を見るメリット……ですよね」
ライム「いやぁー……良かったです本当に。パピヨンさんはどうでしたか!」
パピヨン「うん、アタシも面白かった〜。久しぶりに映画見たけど、やっぱ良いね〜」
ライム「ですよね!いやぁ、私手に汗握っちゃって……なんなら今ちょっと走りたくなってきました!」
シルフィー「えっ!?そ、そんなに熱中してくれたんですか……!」
パピヨン「えー……そこ目を輝かせて喜ぶポイント?」
なんか二人ともズレてるんだよねー。まあ、アタシが言えたことじゃないかもしれないけど、そんな走りたくなったとか……ねぇ?
走るのは好きだけど、それはそれじゃない?
ライム「――パピヨンさん!」
パピヨン「へっ!?あ、アタシ!?」
ライム「次のレースでは、私たちも……これくらい白熱のレースをしましょうね!」
あー……はいはい。そういうやつね。いやぁ、ビックリしちゃったじゃん。
パピヨン「……ん。アタシの気持ちのいい逃げで全員ビックリさせちゃうね〜?」
ライム「その逃げを私が後ろから抜かします!気持ちよく!」
シルフィー「ふふ、こういう流れもスポ根みたいですよね……」
――その後。色々と買い物やなんなりをして、トレセン学園に戻った。
ライムがウキウキで夜のコースに向かって行ったけど……全く、ほんと……こういうとこなんだろうね。
…………アタシも、ライムとは別の場所で少しだけ走った。ほんの気まぐれに、ほんの少しだけ。
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