デジタルモンスター研究報告会 season2 エピローグ
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72: ◆VLsOpQtFCs[saga]
2024/01/31(水) 22:20:58.11 ID:v/XkhZoNo
「さて、現代において、電子計算機が電気信号によって相互接続することで形成されるコンピューター・ネットワーク上で、は度々デジモンの出現が確認されている。君達の研究施設にマッシュモンが湧いたようにね」

デジタルワールドから、偶発的に開いたゲートを通じてやってくるんでしたっけ。

「そうだ。古代の時代にも、ヒトの脳という生体コンピューターは、音声や視界という信号によって接続されていた」

人間関係…ですか。

「それもそうだが…、古代の時代に自身の脳を生体コンピューターとして酷使し、研鑽を重ねた人間の中には、特殊な能力を身に着けた者達がいた。『自身の思考や感覚を、他人と共有する力』を得た者達だ」

テレパシーというやつですか?

「そうだ。現代の携帯端末が電波で繋がるように、第六感のようなもので他人の脳と繋がれる者達がいたんだ」

…本当にいたんですか?そんな超能力者みたいなの。って、霊媒師本人の前で言うのもなんですが…

「世界一有名な霊媒師の名を挙げよう。モーセ、ムハンマド…そして、イエス。彼らがそうだ」

…預言者ですか。

「そう。彼らは人間の脳だけでなく、それよりさらに上の領域にまで思考バイパスを接続できた。それは即ち、当時は天界や天国と呼ばれていた場所…」

…それが、デジタルワールドですか!

「そうだ。ブッダが説いたとされる六道、天上界というものも、彼がデジタルワールドを断片的に観測し、それを独自に解釈したものではないかという説もある」

え、じゃあデジタルワールドにいる何者かが、旧約聖書やら何やらを預言者へ伝えたってことですか?

「それは分からない。我々が観測しているのと同じデジタルワールドから預言を受けたのかもしれないし、全く別の世界から交信を受けたのかもしれない。あるいは…まあ、中途半端な邪推は止めておこう。どのみち数千年前の者達が実際に何をしたのかなど、今更考えても仕方がない」

は、はぁ…。

「ともかく、現代の人間にはオカルトと切り捨てられることだろうが、古代の人間には脳という生体コンピューターを使い、他人の脳と繋がったり、デジタルワールドに繋がったりできる者がいたということだ」

それで、彼らは何をしたんですか?

「…現代と変わらないさ」

…まさか。

「そう。脳という生体コンピューターに不正アクセスを仕掛ける、『クラッカー』に相当する者が、当時も存在していたんだよ」


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