823: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2024/01/21(日) 00:36:43.51 ID:Wv8aq0HP0
春川「あんたバカ? ぶっちゃけ今まで多くの人に散々似たようなことして、自分がやられたら『恥ずかしいから退学します』? 悪の総統が笑えるね! ここまできたらあがきなよ! 最後までやり抜いてたくさんの人に怒られて……でも最後はみんなが笑顔になってる。それがあんたの目指す悪の総統でしょ? 優しさがあるかないか……それがモナカとあんたの悪戯の違いだよ」
王馬「春川ちゃん……」
王馬は自然と、本当に身の丈に合った小学生みたいに、温もりを求めて私を抱きしめてきた。私も、ぎゅううううっと彼を抱きしめ返す。……思えば、私は王馬のことを何も知らない。どんな人生を送ってきたのか、どんな理由があって悪戯を続けるのか、どんな気持ちで私を好きになってくれたのか……何も知らない。
……だから、知りたい。王馬のことを、コイツの事を……私は──私は──!
春川「私を惚れさせたかったら、最後まで目標をやり抜きなよ。そうじゃないとあんたなんか見捨てるよ?」
王馬「……もう完全にオレに惚れちゃってるくせに?」
春川「『他の誰にも渡したくないんだよ!!』って叫びたくなるぐらいにしてみろって言ってんの。……だから、今はキス(ここ)まで。その時が来たらさ──」
私の全部、あんたにあげるよ──
私は王馬の耳元で、そう囁いたのだった。
……ちなみに、モナカは相当反省したのか、他の四人と一緒に王馬に真摯に謝りに来た。王馬はすっかり元通りで「あの程度でオレが懲りると思ったの? 今度はもっともっと邪悪な悪戯をするから覚悟しておきなよ!!」って言ってたっけ……。全く、でもそれでこそ『超高校級の悪の総統(王馬小吉)』だよね。
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