【ブルアカ】ユウカ「悲しみも怒りも、全て因数分解してやるわ」
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1:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:22:36.88 ID:SeHl48li0
いつものように、私は怒っていた。

「先生っ!!この領収証はなんですか!?」

「ユウカ…違うんだよこれは」

弁解にならない弁解をし続ける先生に、ひたすら激昂していた。

「事実しかないでしょう!無駄遣いしたらいけないって、わかってるじゃないですか!前に私と約束しましたよね!?」

「もちろん覚えてるけど、でも、すぐに買わないと手に入らなかったかもしれなくて」

「せーんーせーいー?」

「はい…」

私が圧をかけるとすぐに先生はしゅんと項垂れた。
まったくもう、こうなることなんてわかりきってるのに、どうしてそれでも無駄遣いをしてしまうんだろう。


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2:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:27:38.94 ID:SeHl48li0
イライラとする感情を少しだけため息にこめると、先生の身体はますます小さくなっていった。

「…ああ、もう」

どうしていつもこうなるのだろう。いつもいつもいつもいつも。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:28:40.07 ID:SeHl48li0
「はぁ…」

先生の隣にある椅子へ腰を掛けた。
…まったく、どうしていつもいつも。
別に、小言なんて言いたくて言ってるわけじゃないのに。誰も好き好んで憎まれ役なんてしない。お互いに疲れるし、非生産的だし…それに…。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:29:47.30 ID:SeHl48li0
私が黙り込んでいると、先生が「ユ、ユウカ…?」と心細そうにつぶやく。
私を縋るように見る先生。それを眺めていると、少しだけ、ゾクリとする。
先生は、子供のような言い訳を述べて、それでも最後には私の許しを乞うて、私に謝ってくれる。
…そういうときは、私のことを、ちゃんと見てくれる。

以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:30:54.00 ID:SeHl48li0
「…二度は、ありませんから」

「うん、次からはユウカの許可を取り付けてから買うよ」

「…そもそも買わないでください!」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:32:13.80 ID:SeHl48li0
…前に別の子がシャーレの当番の仕事をしているところに出くわしたことがある。和気あいあいとしていて、楽しそうで、仕事の手際は私よりも遅かったけど…正直、羨ましかった。

…私もあの子のように、素直に先生に甘えればいいのだろうか?
怒ったりするのを我慢して、ただただ先生に気に入ってもらえるようにアピールするべき?でもそんな無責任なことは先生のためにならない。こうして叱るのが、回り回って先生のためになる。それをわかってるから、先生だって、私のことを拒まないのだろう。私がちゃんとし続けていれば、いつかは私のことを、その分だけたくさん信頼してくれる。私はただ、私ができることをしていて、それが理由で優劣をつけるなんて先生はしないはず。先生は、私のことを理解してくれて

以下略 AAS



7:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:33:40.98 ID:SeHl48li0
「…今日は様子が少し変だけど、もしかして、疲れてる?」

「…だとしたら、先生のせいですね」

「うっ」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:35:11.78 ID:SeHl48li0
「…ユウカ?」

先生の心底驚いているような声に、私は思わず、顔を背けた。
黙り込む私に、先生は、愕然とした声色で呟いた。

以下略 AAS



9:名無しNIPPER[saga]
2023/12/31(日) 22:36:30.38 ID:SeHl48li0
先生が、自分の頭をガシガシと乱暴にかいて、「…そう思わせてしまったのなら、ごめん」と、申し訳無さそうに言った。

「いいんです、こういうの、慣れっこですから。だって憎まれ役って、わたしの、いつもの役割じゃないですか?」

胸糞悪い。
以下略 AAS



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