日向「安価とコンマで依頼を解決する」苗木「その9だよ!」
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◆DWp3lSnh.v3L
[saga]
2023/12/13(水) 00:50:47.89 ID:UekKWjXu0
>>78
最後の最後とはヤりますねぇ!
入間「…………待った」
──それは、最後の最後の最後。これで全ての勝負が決まるというタイミングで訪れた。
夢野「……なんじゃ」
入間「お前の服の袖の裏……正確にはボタンで留められたその奥を確認させろ。そこに「市民」のカードが仕込まれているはずだ」
王馬「へぇ……? 夢野ちゃん、審判命令だよ。入間ちゃんのボディチェックを受けて」
夢野「…………」
夢野は、何も言わなかった。入間のボディチェックを潔く受け、そして……。
入間「あった……! 追加の市民のカード……!! お前カードの『二枚出し』を常に行なってやがったな! こっちが皇帝を出す事が分ったタイミングで「奴隷」を確実に出すために!!」
夢野「…………」
王馬「はーい! じゃあこれにてゲーム終了ー!! 俺の正妻の座は晴れて入間ちゃんのものでーす!!! さて入間ちゃんはご褒美になにが──「ヒック……エッグ……」……あれれー? どうしたの夢野ちゃん?」
夢野は椅子に座りながらポロポロと涙をこぼし、そして──
夢野「う、うわぁあああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!」
と、それこそ幼稚園児のように泣き出した。
日向「夢野……」
入間「…………」
王馬「はぁ……。夢野ちゃんさぁ本当に幼稚園児なの? 泣けば何とかなると思ってるの?
夢野「ヒッグ……! お、思っとらん!! 思っとらんが…………! そ、それだけ勝ちたかった、この勝負には絶対絶対絶対勝ちたかった! 王馬の……お主の恋人になりたかった!! 全力を出して負けた事に悔いは無い……無いが、無いんじゃが……うわぁああああああああああああああん!!!!!」
王馬「はぁ……。ま、情緒まで幼稚園児に戻っちゃった夢野ちゃんはこのまま放置で良いかな? さて、入間ちゃん。一体どんなご褒美が──」
返事は無かった。入間は夢野の側に行くと、無理矢理夢野を立ち上がらせてその唇を奪ったのだ。
夢野「!!!??? い、入間お主一体なにを……」
入間「はぁ? さっきの罰ゲームのこと忘れたのか? テメェはIQまで幼稚園児並みになっちまったか? 俺様はレズになっちまったんだぜ? だったらそこに世界一大事にしてやりてぇ女がいたらその唇を奪うのが当然の行動だろうがよ」
王馬「え、マジでそんな趣味があったの? 怖っ! 入間ちゃんへの印象が大分変わっちゃっt「王馬」……なにかな入間ちゃん」
入間「勝者の権限を使う。夢野をお前の「本妻」にしろ。これなら矛盾はねぇだろ」
日向「!? い、入間お前……!」
本妻──正妻の別の言い方だ。確かにこの勝負は王馬の「正妻」を決める戦いだった筈で、そうすれば二人とも王馬の恋人になれるのだが……。
王馬「……それ本気で言ってる? 俺にハーレムを築けって事?」
入間「ああ、本気で言ってる。じゃねぇとこの勝負は「無かった事」にして貰うぞ。……何度も何度も考えたんだが、やっぱダメだ。お前だけじゃダメなんだよ。俺様は……美兎はもう秘密子無しじゃ生きられない。二人が側にいない人生なんて絶対に嫌だ!! どんなに子供っぽくても、どんなに我が儘でも、どんなに無茶苦茶でも、これが俺様の答えだ!! 俺様と夢野を同時に……同じ位……平等に扱って、愛して、イジメて、子供を孕ませて……そんな「ご主人様」になりやがれ『王馬小吉』!!」
夢野「入間、お主…………」
日向「──だ、そうだがどうするんだ『悪の総統』」
王馬は暫くの間無表情だったが、次第に口元をニヤリと歪ませると「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」と狂ったかの様に笑い出した。
王馬「良いよ、今の入間ちゃんは凄く良い! 俺の思い描いていた『悪の女幹部』にこれ以上無く相応しいよ!! 夢野ちゃんもね! 一年前までは色んな意味で嘘ばっかりついてた二人とはとても思えないよ!! まさか『俺の想像を超えて、同じ場所に並び立ってくる』なんて思わなかった!!」
入間「……それで? お前は俺様達の事を──んっ」
夢野「んんっ──」
返事は熱烈なキスだった。王馬は二人の唇を奪うと最高の笑顔を見せて
「ニシシッ! 良いよ!!」とだけ告げた。
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